2024/02/16
r.y6
最初に、『少女椿』とは一体何なのかについて迫ってみたいと思います。連載されていた雑誌やどこで読むことができるのかについて、見ていきましょう。
『少女椿』は、今から41年前となる1981年8月号の『漫画ピラニア』に掲載された、同名の読切小説『哀切秘話 少女椿』を経ています。そして1983年8月号から1984年7月号まで、官能劇画誌『漫画エロス』で全8話が連載されました。
また番外編として、『Hey!Buddy』1984年2月号に前日譚の『少女椿 水子編』が掲載されています。さらに『キンランドンス』に収録された短編集や、『メロンCOMIC』1984年8月号に掲載された『少女椿 予告編』があります。
『少女椿』は、浪花清雲が制作した街頭紙芝居『少女椿』が原作です。街頭紙芝居に脚色が施された作品となっているのです。昭和の戦後に流行った”母子不幸もの”によく見られる筋書きが根底となっています。
現在は電子書籍や配信で漫画が読めるようになっています。しかし、『少女椿』は電子書籍化はされていません。紙媒体の書籍としては、一般書店ではなくヴィレッジヴァンガードなどの店舗で販売されています。またAmazonで紙書籍が販売されていますので、インターネットを通じて購入することが可能です。
『少女椿』はアニメや舞台化がされてきましたが、上映禁止や輸入禁止となっています。アニメが1992年に制作されましたが、上映やレンタル、販売が禁止となったのです。その理由は、内容の過激さによるものです。タブー描写が満載だったでしょう。
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『少女椿』はトラウマになってしまうほどにあらすじが酷いという話があります。続いては、『少女椿』のあらすじについて迫ってみたいと思います。一体、『少女椿』のあらすじはどういったものなのでしょうか。
昭和13年、みどりという少女は病気の母親と暮らしていました。貧しい団地で花を売るみどりは、山高帽を被る親切な”おじさん”と出会います。そのおじさんは「困ったときは、いつでも私を訪ねておいで」と言ってくれました。みどりが帰宅すると、母親はネズミに食い殺されていました。
孤独の身となったみどりは、山高帽のおじさんを頼ります。みどりが訪れた先は、異形の芸人が働く見世物小屋『赤猫座』だったのです。山高帽のおじさんは、『赤猫座』の主人でした。みどりは、この『赤猫座』で働くことになります。
『少女椿』は、『赤猫座』でのみどりの壮絶な日々を描いた物語です。
『BiBi』というサイト、『少女椿の漫画あらすじと魅力は?グロい・悲惨な内容やラストをネタバレ紹介』とのページがあります。このページには、シーン毎のあらすじが書かれています。
みどりは、ワンダー正光と旅に出ることになりました。芸人たちにも見送られたものの、バス停でバスを待つ際に、弁当を買いに行ったワンダー正光が強盗に刺殺されてしまいます。みどりは彼を探すものの見つかりません。
みどりは休んでいた神社の並木道で、ワンダー正光が見世物小屋の芸人たちと楽しそうに宴会をしている姿を目の当たりにしてしまいます。ショックを受けたみどりは、半狂乱となり芸人たちを追い払いました。すると、その光景は消えてしまったのです。
みどりは1人取り残され、号泣するのでした。
続いては、『少女椿』に登場するキャラクターについてご紹介します。『少女椿』にはどういった登場人物がいるのでしょうか。
『少女椿』の主人公は、みどりという赤い水玉の黄色い洋服を着た少女です。本来は生活のために花を売る、ひたむきさがあり純粋な女の子でした。『赤猫座』で生活をするようになってからは、いじめを受ける日々となります。しかし権力を手にすると、ものを強く言う一面も覗かせるでしょう。
狡猾も見えるようになっていくのです。
みどりを騙し『赤猫座』へと連れてきたのが、嵐鯉治郎です。彼は『赤猫座』の座長です。グロさのある見世物を行う恐ろしさのある人物であり、子供にからかわれると逆上するなど人間らしさも持ち合わせています。ただ性行為の際には相手の目玉を舐めるなど、独特な嗜好を持っているでしょう。
ワンダー正光は、物語の途中から『赤猫座』へと加入するキャラクターです。そして、幻術を駆使した手品が得意な芸人でもあります。種や仕掛けが分からないその手品は、好評となり、破産の危機にあった『赤猫座』を救うことになります。
ワンダー正光とみどりが、互いに惹かれ合うことで物語は急展開するでしょう。また温厚に見える彼は、みどりに危害を加える者や自身を「小人」と呼ぶ者には容赦がありません。
32歳の徳利児鞭棄(とっくりじむちすて)は、 全身に包帯が巻かれたキャラクターです。『赤猫座』のメンバーでもあります。両腕がありませんが、足を自由に動かすことができます。舞台においては、足で弓を放つなどの芸を披露しているでしょう。
みどりへの恋心から、彼女の寝込みを襲うといった行為を行っています。
人間ポンプ赤座は、ハゲ頭に隻眼巨漢で怪力自慢のキャラクターとなっています。また芸人たちのまとめ役である、蛇女紅悦を持っています。粗暴さがあるものの、実は面倒見の良さもあるでしょう。『赤猫座』が解散するとスカウトを受けており、既に移動をすることは決まっていました。
ここで、『少女椿』についての感想をご紹介します。『少女椿』には、どういった感想が寄せられているのでしょうか。読者の声を、早速見てみましょう。
『少女椿』には、『カオスで鬱で凄いのにすごく滑稽なのが面白い』という声があります。ダークな世界観の中にも、滑稽な部分があるということでしょうか。その方は、”アングラ感が大好き”とも言っているでしょう。
また『少女椿』には、『国によっては所持しているだけで逮捕されるのではと思うほどには、描写がエゲツナイ』という趣旨の感想もあります。それほどまでに”エゲツナイ”と思われる作品だということかもしれません。
『少女椿』を読んだ方の中には、『読み返したくなる魅力がある』と言っている人もいます。また他の方は、『とにかくすごかった。それしか言えない』とも言っているでしょう。
その他には、『圧倒的な恐怖の描写に魅かれた』という声も聞かれます。その方は、『圧倒的な恐怖の描写に魅かれた』とも言っています。怖いと思いつつも、読みたくなる魅力がある作品であることがうかがえるでしょう。
トラウマになるほどの漫画『少女椿』が、映画化されたという話があります。それは本当なのでしょうか。最後に、『少女椿』の映画化について迫ってみたいと思います。
2016年に、『少女椿』の実写版映画が公開されています。映画はAmazon prime videoやGYAO!ストアでレンタル配信されています。ご興味のある方は、視聴することも一案です。
主人公のみどり役は、モデルの中村里砂が演じています。中村里砂は1989年12日生まれの33歳であり、中村雅俊と五十嵐淳子の三女です。2010年よりファッションモデルとして活躍しており、映画『少女椿』への出演が映画初出演であり、初主演でした。
ワンダー正光を演じたのは、ジャニーズ事務所所属で俳優として活躍する風間俊介です。風間俊介本人は、「今まで変わった役が多かったですが、この役が最高潮です」と言っているでしょう。それほどに、ワンダー正光というキャラクターは”変わっている”ということかもしれません。
『少女椿』という漫画は、みどりという名の少女が主人公ですが、内容は覚悟を決めてから読む必要があるかもしれません。その内容は、トラウマになるとされるほどのレベルで”エログロ”となっているのです。しかし、その様なテイストの作品に耐性がある方であれば、読んでみることも一案です。
しかし、読む際には十分に心の準備をすることも大事でしょう。
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『少女椿』は丸尾末広による漫画です。エログロあるいは怪奇性が押し出された作風で、最後まで暗い雰囲気となっています。そして結末も後味が良いものではないでしょう。”ガロ系”と呼ばれており、多感な時期である10代女子たちを主に、密かに支持されています。