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2023/12/22
大今里
まず、クロテッドクリームがどんなものかを確認しましょう。そして、その歴史と、定番の食べ方を見ていきます。このクリームは、イギリスの文化に深く根付いているようです。その歴史と文化を理解し、どのようにして食べるかを学びましょう。
クロレッドクリームとは、イギリスの乳製品であり、全乳を間接的に加熱してゆっくりと冷やした、とても濃厚なクリームのことです。イギリスの南西部でよく食べられています。「全乳」とは、しぼったままで脂肪分を抜き取らない牛乳のことです。この反対が脱脂乳です。栄養たっぷりの状態で作られるクリームなんですね。
クロテッドクリームは、農家が廃棄物を減らすために作っていたのが始まりです。また、昔の英国人は牛乳の鮮度を保つ目的でこのクリームを作っていたのでは、とも考えられています。
このクリームはイギリス南西部の文化に深く根付いています。コーンウォール州とデヴォン州に強く長いつながりがあるのは間違いないようですが、どちらが早くクロテッドクリームを作っていたかは分かっていません。デボン州では「デボンシャークリーム」、コーンウォール州では「コーニッシュクリーム」とも呼ばれています。
イギリスでは、スコーンにジャムと一緒に塗って紅茶と一緒に食べるクリームティーには、クロテッドクリームは欠かせない存在です。「クリームティー」とは、英国などの喫茶習慣である、アフターヌーン・ティーの一種です。クロテッドクリームをスコーンに塗る順番など、地域ごとに食べ方に違いがあります。
焼き菓子と相性の良いクロテッドクリームは、バターよりもさっぱりとしていて、泡立てた生クリームよりはコクを感じる濃厚さがあります。見た目はもったりとしたホイップクリームのようですが、味は思ったよりも牛乳っぽさを感じさせません。脂肪分の高い牛乳を煮詰めて一晩寝かせ、表面に固まった脂肪分を集めて作られます。
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次に、クロテッドクリームのおすすめの使用法を見ていきます。デザートに付け合わせる使用法のほか、煮込み料理のコクだしにも使えます。さらには、オムレツやマッシュポテトに加えるなど、たくさんの使用法があります。
クロテッドクリームは、本場イギリスではデザートの付け合わせとして使われます。温かいデザートと冷たいデザートの両方に付けられます。クロテッドクリームはバターと生クリームの中間のようなクリームです。バターよりもあっさりしていますが、生クリームを泡立てたホイップクリームよりはコクがあります。
洋風の煮込み料理やシチュー、カレーなどにコクを出すために、クロテッドクリームを入れると美味しくなります。クロテッドクリームはスコーンに塗って食べるのが一般的ですが、バターのようにパンに塗ったり、クリームチーズのようにクラッカーに乗せてもおいしいです。
さらに、クロテッドクリームは、オムレツやマッシュポテトに加えてもよりクリーミーで美味しくなります。デザート以外の、洋風の料理をよりおいしくするために使えそうです。クロテッドクリームの歴史は長いので、色々な使用法がありそうです。それだけ現地で親しまれてきた食材だと言えそうです。
この項では、クロテッドクリームの正しい保存方法を見ていきます。このクリームは、冷凍保存には不向きで、開封後は早めに使いきるのが重要です。また、使う時は、クラストという膜ごと混ぜてから使うのが正しいやり方です。
クロテッドクリームは、開封をしていなければ一ヶ月くらいは保存できます。しかし、一度開封したら3日くらいですぐにカビが生えてしまうので、注意が必要です。クロテッドクリームは栄養分たっぷりなので、カビ菌が繁殖しやすいためです。この点に関しては、常に留意する必要があります。
クロテッドクリームは、残念ながら冷凍保存には適していません。解凍する時に油分と水分に分かれてしまいます。ただし、もともと冷凍されて売られているものなら、冷蔵庫で徐々に解凍して使用できます。
自宅で冷凍した場合、解凍の際に問題が起きます。これは、業務用の冷凍庫と家庭用の冷凍庫では、冷凍させる早さの違いがあるためだと思われます。
このクリームを使う時は、スプーンなどでよくかき混ぜてから使うとよりおいしく食べられ、また塗りやすいです。本格的なクロテッドクリームは、表面にクラストと呼ばれるざらざらした黄色い膜が残っています。この膜ごと混ぜて使うのが正しい使用法です。クラストは、クリームに含まれる糖分が固まったものです。
次に、クロテッドクリームの代用品の作り方を見ていきます。代用品は、意外に簡単に作ることができます。その方法と、作るのに必要なものを確認します。
スーパーなどでクロテッドクリームが手に入らない時や、手元にない時はどうすればいいのでしょうか?そのような場合は、代用となるクリームを手作りしましょう。必要なものは脂肪分が高めの生クリームだけです。脂肪分の高いものを使うことにより、よりなめらかな食感に仕上げることができます。
冷蔵庫でよく冷やした生クリームを、煮沸消毒した蓋つきの瓶に入れて振るだけで、簡単に作ることができます。瓶をしばらく振り続けていると、だんだん液体状からもったりとしたクリーム状へと変化していきます。そして、ホイップクリームよりも少しかためで、バターよりやわらかい食感になったら完成です。さらに振り続けるとバターになってしまうので、注意が必要です。
この代用品も日持ちは良くありません。作ったら冷蔵庫で保存し、数日以内で早めに食べきった方がいいです。必要な量だけを作った方が良さそうです。それでも余ってしまった場合は、煮込み料理などの隠し味として使用しましょう。
まず、生クリームを用意します。重要なのは、動物性生クリームで、42%以上の脂肪分の高いものを選ぶことです。脂肪分が低いと、出来上がるクロテッドクリームも少なくなってしまいますので、注意が必要です。生クリーム200mlを全てオーブン可の平らな容器に入れて、余熱なし100度のオーブンで一時間半焼きます。この間、30分毎にオーブンの扉を少し開けて、蒸気を逃がすのがポイントです。
1時間半経ったら加熱を終了し、オーブンの扉を開けて、そのまま常温まで冷まします。そして、出来るだけ揺らさずに冷蔵庫に入れて、半日から1日、そのままにします。その後、表面の固まった部分をスプーンでボウルに集めて、混ぜて完成です。下に残った液体状の生クリームが混ざっても大丈夫です。混ぜることで、さっぱりした出来上がりになるので、ここで調節できます。
平らで広い容器を使うことで、均一に加熱でき、蒸発しやすくなります。完成後は、1~2日を目安に、出来るだけ早く食べましょう。日持ちがしない点は、市販のものと同様です。この方法は、放置で良い時間が長く、あまり手がかからないのが良い点です。とはいえ、自分で作るとすごくおいしいので、お勧めです。さっぱり度合いを自分好みに調節できるのも、プラスのポイントです。
クロテッドクリームについて解説してみました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。クロテッドクリームの特性を理解し、歴史を知った上で、適切な使い方をマスターしましょう。保存方法や代用品の作り方についても理解して、どんどん使っていけば、クロテッドクリームはティータイムと食卓を豊かにしてくれます。
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