木村良平さんの結婚相手がバラされた事件の真相は?子供がいるのかも解説
2023/12/28
大今里
まず最初に、「星の王子さま」の基本的な情報を確認します。発表された時代や、作者について見ていきます。
「星の王子さま」は1943年にアメリカで出版された小説です。2022年現在で、初版以来、200以上の国と地域の言語に翻訳されています。長い時間にわたって、広い地域で愛されている作品ですね。
「星の王子さま」の作者はフランス人のアントワーヌ・サン=テグジュペリであり、この作品は彼の代表作です。この作者は飛行家でもあり、その経験をもとに、豊かな想像力と物事の本質を見極める観察眼で、詩情豊かな名作を世に送り出しました。
2023年で「星の王子さま」が出版されて80周年記念になります。この記念に財布が作られて販売されました。この財布には、「星の王子さま」のイラストが描かれています。背面には作品の重要なテーマとなる「 心で見なくちゃものごとはよく見えない。大切なことは目に見えないってことさ。」の言葉が入っています。
次に、「星の王子さま」のあらすじを起承転結で見ていきます。4つのブロックに分けて見ることで、物語の構造が理解できるはずです。
操縦士の「ぼく」はサハラ砂漠に不時着し、一人の少年と知り合います。少年と接するうち、いくつかのことが分かります。この少年は他の惑星の王子であり、彼の故郷の星は一軒の家より少し大きいくらいで、王子さまは友達を欲しがっていることです。
王子は大切にしていたバラの花とけんかしたことをきっかけに、他の星の世界を見るために旅に出ます。他の小惑星で王子は王、自惚れ屋、呑み助、実業家、点燈夫、地理学者という、どこかおかしい大人に出会います。王子は地理学者に勧められて、地球に向かいます。
王子は地球で自分の小惑星のものよりもずっと高い山、たくさんのバラを見て、自分の愛していたのはつまらないものだったのかと思い、泣きます。そこへキツネが現われ、「仲良くなる」とはあるものを他とは違う特別なものだと考えることだと言います。それを聞いて王子は、自分が世話をしたバラは一番のバラだと悟ります。別れ際、王子は「大切なものは、目に見えない」という秘密をキツネから教えられます。
悪戦苦闘の末、奇跡的に飛行機が直ったので、「ぼく」はそれを王子に知らせに行きました。そこで王子が砂漠にやってきたのは、ヘビにかまれることで、身体を置いて自分の小惑星に帰るためであることを知ります。「ぼく」は別れを惜しみますが、王子はヘビにかまれて倒れます。夜空を見上げると、その時王子がこんな気持ちなのではという心情を反映して、星空が訴えかけてきます。
この項では、「星の王子さま」のあらすじを確認します。文章の長さ別に、3種類見ていきます。
砂漠に不時着した「ぼく」が子供の王子と出会い、自分の星や他のいろんな星の話を聞き、最後には王子が身体を置いて自分の星に帰った話。
主人公の「ぼく」は飛行機で砂漠に不時着する。そこに子供の王子さまが来て、自分の星やこれまでに行った様々な星について聞かせてくれる。最後は王子さまが星に帰るために死んでしまう。
砂漠に不時着した「ぼく」は子供の王子と出会う。そこで王子の星の素敵な話や、これまで行った星で出会った変な大人たちの話を聞く。その中で「ぼく」は、王子が大切に育ててきたバラのわがままに疲れてしまい、星から離れたことを知る。王子は地球でキツネと出会うが、仲良くなったことで別れがさみしくなり、嫌だと感じたという。その後王子は星に帰るために体は置いていくことにしたが、心はつながっていると「ぼく」に教えてくれた。
次に、この作品が生まれるきっかけになった飛行機事故について見ていきます。物語の元になった事故によって、作者はどんな体験をしたのでしょうか?
1935年、パイロットを職業としていたサン=テグジュペリが同僚二人と、飛行機の事故でリビア砂漠に墜落、不時着しました。60キロ以上歩き、水もなくなったという過酷な状況だったそうです。一時は絶望視されていたようです。
粉砕されたき機翼の破片を集めて焚火台を作り、ガソリンとマグネシウムの薄板を利用して暖をとったといいます。その時、敬虔な気持ちで燃える炎を眺めていたそうです。この時、最悪の事態も考えていたようです。
その後、焚火台の炎がのろしとなり、発見されました。サン=テグジュペリは生還を果たし、妻と無事に会うことが出来ました。また、多くの人に注目されて質問責めにあったと語っています。このような体験が、「星の王子さま」という作品に反映されています。
次に、この作品で作者が伝えたかったことを確認します。作中で描かれる物事が、何を表わしているかを見ていきます。
王子さまはバラのわがままにより星を出ました。しかし、バラへの愛情に気付いたり、離れて初めてバラの大切さを理解しました。よって、この作品のバラは私たちの世界での人間を表しているのではないかと見られています。
この作品においては、王子が死ぬことで子供時代の終わりを表したものと解釈する説があります。この解釈だと、王子が子どもであること、ヘビにかまれた後も心はつながっているという記述と矛盾しません。
王子がほかの星で出会った大人たちは、それぞれ人間の弱さを表していると言われています。体面だけを大事にする王、自惚れ屋、呑み助、お金に執着する実業家など、人間のネガティブな姿の類型として描かれています。これらの要素は、大人ならだれしも持っている特徴と言えます。
この項では、この作品の名言を見ていきます。それぞれの名言を確認し、その言葉がなぜ心に残るのかを理解しましょう。どの言葉も、大人の心に響き、心に残ります。
砂漠で王子と出会ったキツネが、置いてきたバラとのつながりを思い出させるために教えてくれた言葉です。この言葉は、王子に本当に大切なものは何なのかを教えてくれました。たくさんのバラを見て、自分のバラには価値がないと思ってしまった王子は、その考えが間違っていたことを理解しました。
バラとの間に残った、かけた労力と時間が、対象との関係性として残ります。バラを他のものに置き換えることで、様々なものに適用できます。人やモノ、仕事や場所にも当てはまるのではないでしょうか。
この言葉は、キツネが王子に言った言葉です。本当に大切なことは目に見えないものであり、人と人、動物や植物との絆も目には見えないものであるということを王子に教えてくれました。この言葉はとくに有名であり、この作品を読んだことがない方も聞いたことがあるのではないでしょうか。人間はつい、物事のうわべを見て判断してしまい、本質を見誤ることが多いと言えます。そんなネガティブな価値観は間違いだと気付かせてくれる言葉です。
この言葉もキツネが王子に言った言葉です。人や動物、植物たちと向き合うことで、本当のことを知ることが出来るという言葉です。本物の人間関係は簡単に手に入るものではありません。大切な人との絆を結ぶためには何が必要だったのかを教えてくれます。このキツネの言葉はまだ続き、「きみも友だちがほしいなら、僕をなつかせて!」と締めくくられています。王子とともに、読者も「対象を知る」ということを理解します。
この言葉によって、かけがえのない存在に出会うことで、全く興味のなかったものでも好きになるということを、王子はキツネから学びました。パンを食べないというキツネは、小麦や麦畑を見ても何とも思わないと言っていました。そんなキツネが王子になつき、金色の髪を見て、金色の小麦を見て、王子を思い出し、「麦畑をわたっていく風の音まで、好きになる…」と言いました。何かを好きになることで、興味のなかったものを好きになり、その存在を近くに感じることは、誰にでも心当たりがあると思われます。
この言葉は、愛している人やものがあれば、たとえ離れた存在でも幸せを感じることが出来るということを教えてくれます。本当の絆は距離ではなく、心の結びつきであることを示しているのではないでしょうか。対象を思う気持ちが大事であるというメッセージは、物語の最後で語られます。
これは、残してきたバラが、実は自分にとってかけがえのないものであったことに気付いた王子の言葉です。何を話したかよりも、自分が感じたことが大切だという意味です。相手と話したことでななく、対象と何をしたか、どんな存在なのかが関係性の価値を決めます。ここでも、うわべの言葉や情報に惑わされてはいけないという教訓が語られています。
この作品の初版には、作者自身による挿絵が47点載っていました。この本の挿絵は、重要な存在で、イラストにメッセージが隠されている部分もあります。「星の王子さま」は子供向けの小説ですので、挿絵は子供にアピールする意味でも大切です。
サン=テグジュペリは飛行家で作家という異色の存在ですが、イラストまで手掛けていたので、とても多彩な人物のようですね。飛行家としても、フランスからベトナム間の最短時間飛行記録に挑戦するなど、意欲的でした。この時の事故が「星の王子さま」に反映されています。
作家としては異色の経歴ですが、飛行家としての得難い経験があったからこそ、万人に受け入れられる、普遍的な物語が書けたのかもしれません。パイロットとして様々な経験を積む中で、色んな物事を理解し、作家としての観察眼を磨いていったと思われます。
「星の王子さま」について解説してきました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。この物語は、長い時間をかけて、世界中の広い地域で親しまれています。多くの人に愛されるのは、人生の普遍的なテーマを語っているからです。この先も、「星の王子さま」は多くの人に愛されていくでしょう。何度読んでも新しい気付きがある作品なので、折に触れ読み返しましょう。
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