木村良平さんの結婚相手がバラされた事件の真相は?子供がいるのかも解説
2023/12/28
大今里
禁錮とは刑事施設に受刑者を収容して拘束する刑罰のことです。
懲役や拘留と並んで、受刑者の行動の自由を制限する「自由刑」というタイプの刑罰です。自由刑以外の刑罰の種類として、生命刑・身体刑・財産刑・名誉刑があります。
禁錮は主に、内乱罪などの政治犯や選挙犯罪、交通事故などの過失犯の刑罰として定められており、現在では、禁錮刑になるのは車で人身事故を起こしたケースが圧倒的に多いです。
大きな話題となった、東京・池袋で2019年、乗用車が暴走して2人が死亡し、9人が重軽傷を負った事故で、車を運転していた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告が禁錮5年の実刑を受けています。
禁錮刑となる対象者は少なく、2020年に刑事施設へ入った受刑者1万6620人のうち禁錮は0.3%の53人だったとデータが出ています。
禁錮には、有期と無期があります。
有期の禁錮刑の最長は20年で、複数の犯罪で起訴され、まとめて禁錮刑になった場合は、最長30年まで重くすることができます。
無期の禁錮刑は、終身刑となりますが、懲役刑と同じく10年を過ぎれば仮釈放される可能性があります。
「勲章ち奪令」という明治時代に制定された法令があり、この法令によれば、禁錮3年以上の実刑の場合は勲章がはく奪されます。
先ほど、ご紹介した、飯塚幸三受刑者は2015年に瑞宝重光章を受章していますが、禁錮5年の実刑を受けたため、はく奪されました。
はく奪は、21年10月27日発行の官報で明らかになりました。
続いては、禁錮刑と懲役刑との違いについて、詳しくご説明していきます。
禁固刑とは、「作業義務のない身柄拘束刑」です。懲役刑との大きな違いは「強制労働」がないところです。
禁固刑の判決がおりると、刑務所に連れて行かれて身柄を拘禁されますが、作業をさせられることはありません。
禁固刑では刑務所に連れて行かれて身柄を拘禁されますが、強制労働がない分、懲役刑より刑罰としては「軽い」とされています。
禁錮刑と懲役刑は、拘禁刑として一本化させようと話が進められ、「拘禁刑」を創設する改正刑法が2022年06月13日に成立しました。
刑罰のあり方が変わるのは明治以来、115年ぶりのことです。
一本化する目的は、本来の趣旨とかけ離れた処遇(1.懲役と禁錮は執行の面で実質的に変わらない2.禁錮を科されるのは過失犯がほとんど)がなされていると指摘されている為です。
拘禁刑とは、犯罪を起こした方に対して刑務所または少年刑務所への収容・拘束を行う刑のひとつで、拘禁により犯人を社会生活から隔離する自由刑にあたります。
改善更生のために必要であれば、作業を行わせたり、指導をすることもできます。
続いては、執行猶予との違いについて、詳しくご説明します。
執行猶予とは、刑の執行が猶予される期間のことです。
懲役や禁錮を言い渡されても、執行猶予がつけばその期間は、通学や通勤など社会生活をしながら更生できるチャンスがあります。
例えば「懲役3年、執行猶予5年」と刑が出た場合は、執行猶予期間である5年間犯罪を犯さなければ、懲役3年という刑が全部免除されることになります。
事件や事故に関して、判決が出る際、懲役が付くかつかないかが注目されるのはこういった点からです。
執行猶予中は、再び犯罪を犯さなければ、駐車違反など軽微な交通違反などでは執行猶予が取り消されることはありません。
判決で3年以下の禁錮刑が言い渡される際、情状により、刑の全部の執行(刑務所に入ること)を1年から5年の範囲で猶予することができます。
さきほど、強制労働がない分、懲役刑より刑罰としては「軽い」とされている禁錮刑ですが、実は辛いという話もあります。
禁錮刑は懲役刑とは異なり、強制労働がありません。ですので、懲役刑より刑罰としては「軽い」とされているのですが、実は気を紛らわせるものがないため、かえってつらいと感じる人が多いようです。
禁錮受刑者から刑務作業を行いたいとの申出があった場合、刑務所長はこれを許すことができます。(請願作業)
そのため、受刑生活のメリハリと作業報奨金を求めて、多くの禁錮受刑者が請願作業を申し出ているのが現状のようです。
請願作業に就業した受刑者の比率は、禁錮受刑者では90%を超えているとのことです。
刑務作業は1日8時間以内とされています。
刑務作業の内容は大きく生産作業、社会貢献作業、自営作業、職業訓練の4つに分けられています。
刑務作業をすれば報奨金がもらえます。
1時間当たりの報奨金は6円前後から40円前後とされており、 10段階に分けられている等工に応じてもらえる報奨金額が変わります。
作業報奨金は釈放の際支給されますが、拘置中でも生活に必要な物品の購入に充てることができます。
2021年度の平均報酬を月給に換算すると、4,516円となっています。
禁錮受刑者の生活はいったいどんなものなのでしょうか。詳しく見ていこうと思います。
受刑者の一日の流れは、どこの刑務所でもだいたいは同じようです。
刑務作業をしない受刑者は、日中、自由に過ごしているのかと思いますが、就寝の時間や午睡(昼寝)の時間を除いて、部屋の中で横になったり足を伸ばすことは禁止されています。
他の受刑者が刑務作業を行っている日中は、本を読んで過ごす受刑者が多いようです。家族から差し入れしてもらったり、刑務所の図書館でも借りることが出来ます。
また、朝は運動があり、家族に手紙を書いたりして過ごす人もいるようです。
一見、とても自由にしているように感じますが、日中、「正座」または「あぐら」の姿勢を保持しなければならず、これが苦痛で刑務作業を志願する人も多いと言います。
大きな話題となった、東京・池袋で2019年、乗用車が暴走して2人が死亡し、9人が重軽傷を負った事故を起こした旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告が禁錮5年の実刑を受け、注目された禁錮刑についてご紹介してきました。
禁錮刑とは、「作業義務のない身柄拘束刑」で、強制労働が無いのが懲役刑との大きな違いです。
しかし、刑務作業を志願する受刑者が多くを占め、懲役刑との差があまりなくなっている事などから、禁錮刑と懲役刑を拘禁刑として一本化させようと話が進められ、「拘禁刑」を創設する改正刑法が2022年06月13日に成立しました。施行は2025年の予定です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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様々な事件が起き、それに対して裁判で様々な刑が下されますが、その中で禁錮というものがあります。懲役などは言葉としてよく耳にしますが、禁錮はあまり耳馴染みが無いのではないでしょうか。
そこで、禁錮について、詳しくご紹介していきます。最後までお付き合いくださいね。