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    ドット絵の特徴や歴史とは?描き方や制作方法は?おすすめツールは?

    独特なタッチが特徴的なドット絵。その特徴や歴史はどういったものなのでしょうか。そこで今回は、ドット絵の特徴や歴史、制作方法について迫ってみたいと思います。また、ドット絵のおすすめツールもご紹介します。

    ドット絵とは何?

    ドット絵と聞くと、独特でレトロなキャラクターを思い浮かべ、どこか懐かしい気持ちになるの方もいるのではないでしょうか。

    それもそのはずで、ドット絵の歴史は、主にゲーム機の世界で1980年代から脈々と受け継がれてきました。

    スーパーファミリーコンピューターの「マリオブラザーズ」、「ドラゴンクエスト」など人気のソフトがドット絵をベースとして台頭してきたことで知られています。

    こういった背景もあり、ドット絵というワードが日本では浸透しています。改めて「ドット絵とは何か」について振り返ってみましょう。

    画像の表現方法や作成方法の一種

    ドット絵は点(ドット)を沢山打つことで1つの絵にするアートであると考える方が多いかもしれませんが、実はコンピューター上での画像の表現方法や、作成方法の一種を表現しています。

    解像度が低いビットマップ画像

    ドット絵は、目視でピクセルが分かる程に解像度が低いビットマップです。このため、特にアートやコンピューターに詳しくなくとも判別がしやすいという特徴があります。

     

    なお、ピクセルというのはデジタル画像における最小の単位のことを指し、画像のサイズを表現する際に使われることが多いようです。

     

    例えばウェブデザイナーやエンジニアがサイズの表現として利用しており、その際には単位を「px」という略式の呼び方をされることもあります。

    別名・ピクセルアートとも呼ぶ

    近年では、別名として「ピクセルアート」と呼ばれています。元々ドット絵は、ゲームから誕生して広く知られるようになりました。

     

    今では、ゲームの垣根を越えて、ピクセルアートがカルチャーとして若い世代の中で広まっていることが背景にあるようです。

    ドット絵にはどんな特徴がある?

    ドット絵の特徴について紹介します。そもそもドット絵とはどのような定義があるのか、先ほど説明しましたピクセルのルールなど、基本をさらに深堀していきましょう。

    定義はない

    実は明確な定義はありません。ドットが肉眼で識別できる矩形であり、個々の単位ごとに1つずつが別の色を持つこともある、というような特徴を持っています。

    ピクセルの決まりがない?

    ピクセルは最小単位であり、最小要素なのですが、規定となるサイズは必ずしも縦1×横1ピクセルである必要はありません。もっといえば、縦4×横4ピクセルでも特に問題はないのです。

    拡大表示の必要もある?

    高精細ディスプレイで識別できるようなドット絵を表示させる場合、拡大表示を要するケースもあります。

    ドット絵の歴史はどうなっている?

    改めて、その歴史について振り返ってみましょう。ドット絵は黎明期から始まり、新たなテクノロジーにより進化を続け、今もなお愛されるドット絵はどんな歴史を歩んできたのでしょうか。

    ドット絵の始まり

    ドット絵の前身は、1944年にまで遡ります。MITがフライトシュミレーターによるブラウン管への点描画が世界初のCGとなりました

     

    その後、時が流れコンピューターを使った描画とは別に、パーソナルコンピューターのGUIなど、リアルタイムに処理が可能なCGになった技術こそが「ドット絵」

     

    その後、1980年代に入ると日本では任天堂が発売した「ファミリーコンピューター」が人気を博し、次々に発売したソフトウエアには8bitのシンプルなキャラクターが登場しました。

     

    この頃のドット絵は、画像解像度が荒く、個々のドットは四角形であることが目視で確認できる状態だったのです。

     

    映像クリエーターは、限られたドット数でキャラを作らなければならない、というジレンマがあったんだとか。例えば「マリオブラザーズ」のマリオの帽子は赤いドットを数個使って表現するなど苦心が垣間見えますね。

    ハイクオリティのドット絵の誕生

    1990年代半ば頃まではゲームやビデオは、ドット絵が主流でしたが、ハードウェアも目を見張る進化を遂げたことにより、画像や映像のトレンドにも変化が。

     

    競うように画像や映像の技術も進化を遂げ、2Dは3Dの時代に切り替わり、2000年以降は、ドット絵を使う表現は少しずつ減少していきましたが、ハイクオリティのドット絵も誕生しています。

    新たな風が吹く

    ハイクオリティなドット絵は、現在も制作されています。元々はゲームとの結びつきが強かった一面がありましたが、レトロ可愛いと楽しむ若者の台頭など、新たなカルチャーとして浸透しているのです。

     

    近年では、ドット絵アートの画像集が出版されていますし、展示イベントが日本で開催されていて、年々規模は拡大しています。

     

    2020年代に入り、NFTが登場したことで、ドット絵アートには、新たな風が吹き始めています。

     

    ちなみに、NFTというのは「Non-FungibleToken」の略称で、ブロックチェーン上で発行されたり流通するデジタルデータです。

     

    NFTは、制作年月日や作者、識別番号などのメタ情報を改ざんすることが非常に困難であるため、著作権が曖昧とされるデジタルコンテンツと相性が抜群。

     

    ドット絵アート業界の高額取引の会社として知られる「CryptoPunks」など、企業側も新しい取り組みに挑戦しています。

    ドット絵の描き方や制作方法が分かる?

    2000年代に入ったあたりからドット絵のクリエーターが世の中に認知されるようになり、その道を目指したり、趣味の一環として制作をしている人が増えてきているようです。

    ドット絵を書いてみたいと、考える方もいるのではないでしょうか。何から始めたら良いのか分からない、と困ってしまうかもしれません。書き方や制作の基礎知識について調査しました。

    事前に規則性を決める

    もし、シリーズとしてドット絵を制作したいとお考えの場合、レギュレーションとなる規則性を決めるところから開始することをお勧めします。

     

    例えば主線やフチの有無、鋭い形状があるような部分の処理をどのように表現するのか、タイルパターンを使うのか使わないのか、全体の色数やパレットなど、ベースとなる規則性はたくさんあります。

     

    もし、こういったことを決めておかないと細部が、その時のニュアンスで描いてしまうので、出来上がったドット絵には微妙なテイストの違いが出てしまうという懸念が。

     

    例え時間がかかっても、最初に決めておけばスムーズに制作が進められるようになりますし、手戻りの発生も減っていくというメリットがあるのです。

    線から打つ方法

    ドット絵を描くには、「線から打つ」、「面から打つ」というメジャーな方法があります。まず、線から打つ方法は、その名の通り最初に粗い線を引いていき、線の中に点を打っていくというもの。

     

    一般的なイラストを作る時と似たような流れで進行するため、初心者に取っつきやすい、という点や色の数が少ない絵に向いているという特徴があります。

     

    注意したい点としては、イラストと同じように線や全体の形状を追いがちになり、ドット絵としてのバランスをとりにくい、というデメリットも忘れないようにしたいものです。

    面から打つ方法もある

    もう1つのメジャーな制作の進め方としては、面から打つやり方も。これは、早い段階でベースを確定ささせて面を作り、そこから細部を全体的に調整していくというもの。

     

    この面から打つの特徴は、線から打つと違い、早い段階からイメージを掴みやすい、ということが挙げられ、実は工数の削減になるというケースもあります。

     

    面で打つ時に気を付けたいのが、つい細部を見落としがちになるため気が付いたら規則性から外れている、というガッカリ体験もあるようです。

    おすすめツールやメーカーはあるの?

    実際にドット絵を描くには専用のツールを使うのが、おすすめです。複数のメーカーやツールが存在していますので、どのような特徴があるのか気になりますよね。

    ここでは、3つのおすすめツールを紹介します。

    EDGE

    EDGEは、無料のツールですがドット絵を制作するには充分な機能が提供されていることが特徴です。有料版ツールにはEDGE2というものがあります。

     

    EDGE2には、多様な塗りつぶし機能など、無料版にはない機能が揃っていますので、気になった方は、まずは体験版を使ってみて、移行を考えても良いかもしれません。

     

    注意したい点としては、体験版の場合画像の保存をする時にbmp形式の保存しか、できないという点です。

    D-PIXED

    D-PIXEDは1996年に発表された無料ツール。シンプルな機能は、初心者にとっては扱いやすい点が特徴です。

     

    デメリットとしては、既に開発を終了しているため他のツールと比べるとできることが少なく、実行ファイルのサイズが小さいという点にあります。

    ドット絵コンバータ

    ドット絵コンバータは、操作がシンプルで初心者向けの無料ツール。画像のサイズや出力ファイルの形式に制限が設けられていますが、彩度やコントラストの調整が可能です。

    マイクラのドット絵が作れる『ドット絵ナニカ』

    ドット絵ナニカは、ブラウザからの操作で「簡単にマイクラのドット絵が作れる」、と評判の無料の変換ツール。

     

    操作方法は、変換したい画像をブラウザから選び、変換するドット数の数を選ぶだけ。特徴としては「どうぶつの森モード」を利用することで、作った絵をQRコードでアップロードできるという点です。

     

    対応しているファイルの出力形式が多いという点も利便性が高いと話題を呼んでいます。

    ドット絵は長い歴史を持ち今も愛されている

    ドット絵は、長い歴史を持ち、パーソナルコンピューターや、家庭用ゲーム機器の流行によって1980年代から花開いたカルチャーで、別名を「ピクセルアート」といいます。

     

    その特徴は、意外なことに定義は存在せず、ピクセルのサイズは必ず縦1×横1である必要がありません。縦4×横4でも構わないのです。

     

    描き方については、色々な方法がありますが線から点を打つ方法と、面から線を打つ方法の2つがメジャー。事前に規則性を決めておくと、後でシリーズ化がしやすいですよ。

     

    ドット絵を制作するにあたり、様々なツールやメーカーが存在しています。その中には、「簡単にマイクラのドット絵が作れる」と評判のツールも。

     

    初心者でも取っつきやすいメーカーやツールを選んで、ドット絵に挑戦してみませんか。

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