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2023/12/28
大今里
まずは、「野崎コンビーフ」がいったい何なのかについて見ていきます。この言葉は、検索してはいけない言葉であり、イラストサイトの制作者を指すようです。さらに、この言葉が定着するまでの経緯も確認します。
「野崎コンビーフ」というワードは、”検索してはいけない言葉”とされています。都市伝説のようなものです。なぜ、検索してはいけないと言われるようになったのか、確認していきましょう。
「野崎コンビーフ」は、2014年までネット上に実在した、個人のイラストサイトの制作者および、そのイラスト作品全般を指す言葉とされています。イラストと「野崎コンビーフ」という言葉には関連性が見いだせませんが、この二つにはどのような関係があるのでしょうか?
このイラストサイトの制作者が「野崎コンビーフ」と名乗ったわけではなく、その言葉が勝手に拡散されるなどで、嫌な思いをしていたそうです。絵師が公開していたサイト上のイラストを見た何者かが、「野崎コンビーフ」と名付けて拡散したため、「野崎コンビーフ」と言われるようになりました。検索ワードが一人歩きしてしまったようですね。次項では、検索してはいけないと言われる理由について見ていきます。
次に、「野崎コンビーフ」の言葉の意味と、検索してはいけない理由を見ていきます。検索してはいけない理由としては、怖い絵が表示されることが挙げられるようです。そのイラストの作者についても確認します。
「野崎コンビーフ」は、実在する製品である”ノザキのコンビーフ”が元ネタとなっている可能性があります。しかし、「野崎コンビーフ」と川商フーズの製品である「ノザキのコンビーフ」は関連性が低く、共通点が見当たりません。前述したイラストサイトの名前も「MIDTOWN MADNESS」であり、全く関係がありません。
最初に「野崎コンビーフ」という言葉を使い始めた人が誰なのか分からず、その意図は不明です。ただ、全く関係ない二つの物を結びつけ、ネットユーザーを混乱させるために検索汚染させた可能性はありそうです。
「野崎コンビーフ」は絵自体は上手であるものの、ホラーやグロテスク系の怖い印象を与えるものが多いです。作者の心の中に深い闇を感じさせる作風で、見る者の心もそちらの世界に引き込まれそうなイラストです。高いスキルで描かれているので、そのネガティブな印象が強く刻印されます。
「野崎コンビーフ」は、検索した人が意図せずに怖い絵を見てしまう可能性があるため、”検索してはいけない”とされています。コンビーフを検索したつもりが、不気味な画像が表示されるので、ユーザーは驚き、困惑します。インターネットの特性のマイナスの部分が出た現象と言えます。特定の有名人の名前を検索すると、別人の画像が表示されることもあります。
とはいえ、この絵師は怖い印象の絵ばかり描いている訳ではありません。綺麗な絵も描いており、美しい光が表現された絵や、柔らかなタッチで描かれた作品もあります。さらに、絵画だけでなく木版画なども制作しています。そこではかなり幻想的な世界が広がっており、イラストも様々な画風の絵が混在しています。
怖い絵はこの作者の一面にしか過ぎず、確かな技術に裏打ちされた幅広い作風を持つアーティストと言えます。ホラーな印象の作品ばかりが注目されるのは、作者の本意ではないのではないでしょうか。
この項では、「野崎コンビーフ」の作者がどんな人なのかについて見ていきます。この作者は美術の世界でしっかりした実績のある人のようです。博士号を持ち、美術の賞を多数受賞しているようです。
「野崎コンビーフ」の作者は、イラストレーターの梶谷令(かじたにりょう)さんです。多摩美術大学大学院の美術研究科博士課程を修了し、博士号も取得しており、個展も開催している人です。美大の大学院で博士号を取ったということは、その道の専門知識とスキルを持っている方だと推察されます。個展の経験もあるということは、趣味の範囲内の作家活動ではなさそうですね。
梶谷さんがこれまでに受賞した絵や版画関連の賞は30以上に上ります。なかでも、有名な美術賞である、岡本太郎現代芸術賞に2018年に入賞しています。また、数々の図録などに絵やコメントを載せています。それらの活動の傍ら、若手の画家の育成のための活動もしています。美術の世界において確固たる実績のある、アーティストと言えます。
梶谷さんは性同一性障害を公表しており、それに関連してLGBTについての活動も行っています。美術に関する活動だけではなく、そのような社会的な活動にも取り組んでいることが分かります。LGBTについては、昨今、注目が集まっており、様々な性のあり方が提案されています。当事者でないと理解しにくい側面があるので、梶谷さんの活動は意義があるのではないでしょうか。
次に、「野崎コンビーフ」の作者の現在について見ていきます。「野崎コンビーフ」と呼ばれた作品が掲載されていたサイトは閉鎖されたようです。しかし、その後も活動は続けているようです。
「野崎コンビーフ」が掲載されていたサイトは、現在は閉鎖されています。もし検索をしたとしても、海外のレーシングチーム情報ばかりが表示されます。サイトを閉鎖したということは、やはり妙な形で注目されたことを快く思っていなかったのでしょうか。また、閉鎖後の活動はどうなっているのでしょうか?
サイト閉鎖後は、「いちこみるぐ」、「ふわふわのおもち」、「REI」といった名前でpixivで活動していました。pixivは、イラストなどの投稿や閲覧ができるサイトの名前です。ただ、「REI」以外のアカウントは全て退会済みです。さらに、「REI」のアカウントではあまり多くの作品を見ることはできません。
「梶谷令」としてのポートフォリオの公式サイトがあり、そのサイトでは木版画や素描、絵画などの作品が見られます。そこには受賞歴や美術研究家としての活動内容など、実績を知ることができます。また、このサイトでは、復刻コンテンツとして旧作のイラストも閲覧できます。その作品が「野崎コンビーフ」と呼ばれた作風のものです。やはり、過去の作品も残しておきたい気持ちがあったようです。
また、梶谷さんはツイッターもやっているので、こちらで最新情報が得られます。ツイイッタ―のプロフィールには、芸術家や美術家ではなく、製作者やアートモデル、芸術博士として活動していると記載されています。
さらに、2021年に、台湾の国際公募の賞である「2021國際藝術家大獎賽」に入選しています。現在も精力的に活動されているようですね。海外の賞に入選しているところに、梶谷さんの実力の高さがうかがえます。
この項では、「野崎コンビーフ」の作者に関するデマを見ていきます。野崎コンビーフが、実際にあった事件や、有名な絵と結びつけられたデマがあったようです。それらのデマの内容について確認します。
1997年、当時14歳の少年が近所の小学生を殺害し、遺体の首を切り落とし、学校の正門に置くという衝撃的な事件が起きました。その犯人の少年の残した犯行声明文に「酒鬼薔薇聖斗」という名前が書かれており、これが犯人を指す名前として一般に浸透しました。
事件後、犯人の両親が本を出版し、その挿絵に「酒鬼薔薇聖斗」が過去に描いた絵が使われました。その絵の雰囲気が野崎コンビーフのイラストと似ていました。そのため、野崎コンビーフのイラストの作者が酒鬼薔薇聖斗であるという噂が立ちました。
絵が似ていただけでなく、この事件の持つまがまがしいイメージとインパクトが、野崎コンビーフのダークな印象と結びついて、このような噂につながったと見られます。しかし、これはデマであり、両者は関係ありません。野崎コンビーフの作者の情報が少なかったことも関係しているかもしれません。
画家や人形作家として活動する立島夕子さんという方がいます。この方の描いた「あたしはもうお嫁にはいけません」という絵画と「野崎コンビーフ」の雰囲気が似ており、良く混同されるようです。しかし、作者は同一ではなく、別々の人物です。
立島夕子さんは過去にストーカーや強姦未遂の被害にあっており、それがもとで精神を病んでいた経験があります。「あたしはもうお嫁にはいけません」は、犯罪の被害にあった自身の気持ちを強く表した作品であり、性犯罪への対抗の意が込められた作品でもあります。赤と黒を基調として、恐ろしい表情の女性が描かれており、野崎コンビーフと混同されやすいかもしれません。
立島夕子さんの作品には性犯罪をテーマとした作品が数多くあり、被害者が味わった大きな悲しみや恐怖、不快感が表現されています。それらの作品は見る者を強く不安にする力を持っています。しかし、ただ恐ろしいだけではなく、深く考えさせるパワーもあります。ただ、ネガティブなイメージは野崎コンビーフに通じるものがあるとは言えそうです。
検索してはいけない言葉として、この絵のタイトルである「あたしはもうお嫁にはいけません」が挙げられたり、この絵を見る時は「閲覧注意」などの注釈が入ることがあります。それだけ、インパクトの強い絵と言えそうです。
次に、ネットの掲示板の「野崎コンビーフ」に関するスレッドについて見ていきます。野崎コンビーフの作者の友人を名乗る男性が、様々な質問に答えています。その中でも、あの絵に関する評価と、作者本人のパーソナリティに関して確認します。
ネット掲示板の2ch(現・5ch)に、『野崎コンビーフ(怖い絵の人)と友達だけどなんか質問ある?』というスレッドが立っていました。ただし、2016年のスレッドである模様です。このようなスレッドが立つあたり、「野崎コンビーフ」がネット上では知る人ぞ知る存在であり、興味を持たれる存在である事を示しています。その「友達」に対して、各々が思い思いの質問をぶつけています。次項では、それらの質問の内容と答えについて確認します。
このスレッドで、「あれ下手なだけだったんだろ?」というコメントがあります。それに対し、スレ主は「 彼は美大だしおれも美大出身の身だから言うけど、」と前置きしたうえで、次のように答えています。「絵の上手い下手の議論はかなり不毛
写真のような写実ができる人が上手いと言うならいくらでも上はいるけど
あれは彼の表現方法だから 」とコメントしています。
よって、「野崎コンビーフ」のタッチを見て、上手い下手を判断することはあまり意味がないようです。
また、作者の梶谷令さんは男性である可能性が高そうです。さらに、”普段からメイクをして中性的な感じ”で非常に個性的ではあるけれど、好人物のようです。絵のイメージから本人が精神を病んでいるという誤解が多いようですが、「病気でもないし精神的な欠陥がある人物ではない」と評しています。
このスレッドの中でも、「あたしはもうお嫁にはいけません」の作者が野崎コンビーフだと誤解し、混同している人がいました。ただ、立島夕子さんの情報も、誤りが含まれています。当然ながら、掲示板の全てが正しい情報とは考えない方が良さそうです。
「検索してはいけない」という言葉にはインパクトがあります。ネットの普及によって、「検索する」という行為が日常的になり、検索してはいけない言葉もしばしば目にするようになりました。それらの言葉は、まがまがしい情報やエログロなビジュアルを含んでおり、その扱いに注意が必要です。
これらの情報を上手く扱うには、公的なネット上のルールのようなものが必要だと思われます。インターネットが無法地帯というのは、過去の話にすべきではないでしょうか。個人レベルでも、このような情報との付き合い方を身につけなければいけません。不意に、見たくないものを見てしまうという事態を避けるために、社会全体のリテラシーが問われています。
「野崎コンビーフ」について解説してみました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。野崎コンビーフは検索してはいけない言葉としてネット上で流通し、その絵も一般に浸透していきました。様々な誤解を含みながらも、これらの絵と作者の活動は人々の心に残っています。この先も我々は、野崎コンビーフのような、インパクトのある言葉とビジュアルを持つ存在に出会うでしょう。その時は、注意を持ってその情報に接し、消費したいものです。
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