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竹島叶実の起こした神戸5人殺傷事件とは?犯行動機や無罪判決の理由は?

自身の家族などを殺傷した竹島叶実。彼の起こした神戸5人殺傷事件とはどの様な事件だったのでしょうか。そこで今回は、神戸5人殺傷事件の概要や竹島叶実の犯行動機、無罪判決が出た理由について迫ってみたいと思います。

神戸5人殺傷事件の概要はどんなもの?

最初に、神戸5人殺傷事件の概要について迫ってみたいと思います。神戸5人殺傷事件とは、どういった事件だったのでしょうか。事件の概要に加えて、犯人の犯行後の行動についてもお伝えします。

2017年に神戸で起きた

神戸5人殺傷事件は、2017年7月に兵庫県神戸市で発生しました。犯人は竹島叶実(かなみ)といい、事件当時26歳であり無職でした。

家族らを殺害する

竹島叶実は、自宅において同居中の祖父母・南部達夫と南部観雪の首や背中を包丁で刺しました。2人は失血死により亡くなりました。さらに竹島叶実は、その後に近所に住む辻やゑ子という女性も刺殺しています。

母親らを金属バットで殴った

それだけでなく、竹島叶実は自身の母親や近所に住む女性も金属バットでなどで襲い、重傷を負わせました。結果として、神戸5人殺傷事件では3名が亡くなり2名が重傷を負ったのです。

犯行後に神社に行く

竹島叶実は、犯行後に不可解な行動を見せています。『神社に行けばアイドルに会えるとお告げがあった』ということで、彼は神社に行ったのです。そして、竹島叶実はその神社で取り押さえられました。

竹島叶実の犯行動機は何だったの?

竹島叶実の犯行動機が気になるところかもしれません。竹島叶実はなぜ殺傷事件を起こしてしまったのでしょうか。その動機について迫ってみたいと思います。

『誰でもいいから』と供述

逮捕後に受けた取り調べにおいて、竹島叶実は『誰でもいいから殺してやろうと思った』と述べていました。無差別に殺人を犯すつもりで、包丁を持っていたというのです。

『ゾンビを倒して結婚』

竹島叶実は、事件の2日前から知人女性の声が聞こえるという幻聴があったといいます。そして事件前夜には、『神社に来てくれたら(君と)結婚する』や『君と私以外は哲学的ゾンビなんだよ』という知人女性の幻聴を聞いたというのです。

この知人女性とは、竹島叶実が想いを寄せていた女性だった模様だったとされています。それから、彼は”ゾンビを倒して女性と結婚する”と決意し無差別に殺人を犯したという話があります。

事件には報道できない裏側があったの?

2017年に発売された『日刊SPA!』において、『[神戸5人殺傷事件]報道できない裏側』という特集が組まれています。事件の裏に、報道されていない何等かの事実が隠されている模様であることが掲載されているでしょう。この内容については、雑誌を読むことが知ることができます。

無罪判決になった理由は何?

竹島叶実は、無罪判決を受けました。何人もの人を殺傷していながら無罪の判決が出たのは、なぜなのでしょうか。続いては、竹島叶実に無罪判決が言い渡された理由について迫ってみたいと思います。

2021年11月に無罪判決が出る

2021年11月4日の判決公判で、竹島叶実に対して無罪判決が言い渡されました。検察側は、この判決を不服として同年11月16日に控訴しています。検察側は納得できなかったのでしょう。

心神喪失状態だった

竹島叶実は幻聴を聞いたり妄想を信じ切っていたことから、神戸地裁としては”犯行を思い止まれる程度になかった”としています。そうしたこともあり、”心神喪失状態であった合理的な疑いが残る”として、彼は無罪となったのです。

精神鑑定を受けていた

竹島叶実は、2019年9月より精神鑑定を受けています。検察側と弁護側が彼の精神鑑定を依頼した医師は、双方共に『竹島叶実は統合失調症だった』と診断しました。これにより、竹島叶実が病気を装っているという点は否定しています。実際に彼は病気だったということです。

検察側は無期懲役を求刑

竹島叶実に対して、弁護側は心神喪失状態として無罪を主張しました。一方の検察側は、”心身耗弱に留まる”として無期懲役を求刑ています。その後に、判決公判では無罪となりました。弁護側の主張が認められたということでしょう。

なお心神喪失とは、精神障害により善悪の判断が全くできないことや、判断した通りに行動が全くできない状態です。もう一方の心身耗弱は、精神障害により善悪の判断力や判断通りの行動をする能力が低くなっている状態を指します。精神障害としては、心身耗弱の方が程度が低いと考えられるでしょう。

竹島叶実はどんな生い立ち?

次に、竹島叶実の生い立ちについてお伝えします。竹島叶実はどの様な生い立ちで育ったのでしょうか。彼の過去について迫ってみましょう。

母親の実家に移り住む

竹島叶実は、両親が離婚したことで小学校低学年頃に母親の実家がある神戸市北区に移り住みました。この頃から、祖父母と母親との4人暮らしをするようになったといいます。竹島叶実は、同級生に『家族が厳しすぎる』と漏らしていたとも言われているでしょう。家族に不満もあったのかもしれません。

少年時代は優等生だった?

中学時代の同級生によると、竹島叶実は勉強ができて優等生だったといいます。そのため、他のクラスでも一目置かれた存在だったのです。彼は陸上部に所属していて、特に問題なども聞いたことがないという話もあります。

神戸市立工業高等専門学校に進学

中学卒業後は、5年制である神戸市立工業高等専門学校の電子工学科に進学しました。しかし、4年生の頃に同校を中退しています。その後には、アルバイトを経験して電子系専門学校に入学しました。コンピューターなどの勉強がしたかったのかもしれません。

就職の内定取り消し

竹島叶実は鉄道会社に就職が内定していましたが、高専を中退したという理由でその内定が取り消されてしまいました。それからはエンジニアとして働き始めますが、合わないと感じた彼は直ぐに辞めてしまいます。

竹島叶実は韓国と関係がある?

Yahoo!知恵袋に『竹島叶実容疑者と竹島(独島)は何か関係はありますか?』という質問があります。では、竹島叶実は竹島(独島)あるいは韓国と関係があるのでしょうか。この質問については、『竹島叶実は名前からして陰気な在日朝鮮人だろ』などの回答が寄せられています。

”竹島(独島)”は、韓国が『我が国固有の領土である』と主張をしている、日本海の南西部に位置する諸島です。たまたま”竹島”という名称が同様となっていますが、竹島叶実が韓国や朝鮮半島と関係があるのかどうかは定かではありません。

竹島叶実の性別

”叶実(かなみ)”という名前のため、竹島叶実の性別が分からないという方もいるかもしれません。竹島叶実は、現在31歳ほどになっている男性です。名前だけ見ると女性なのかと思ってしまうかもしれませんが、そうではないのです。

竹島叶実は現在どうしている?

最後に、竹島叶実の現在について探ってみたいと思います。彼は現在どうしているのでしょうか。通常の日常生活を送っているのか、お伝えします。

入院している可能性がある?

法政大学法科大学院の水野智幸教授は、竹島叶実の事件について『被告人がいきなり社会に出るのではなく、入院などの措置が取られると思う』と語っています。そのため、竹島叶実は精神病院などに入院し、治療を受けている可能性があります。ただ、彼の現在の動向について情報があまりありません。

心神喪失状態では罰せられない

刑法39条では、”心神喪失状態の人の犯罪は罰しない”と定められています。犯人に”これは犯罪だ”という自覚がないのであれば、刑罰ではなく治療をすることが社会にとって良いことという考えに、則っているのです。こうした点が、竹島叶実が無罪となった理由でしょう。

家族や近隣住民が殺傷された事件

2017年に、神戸市で家族や近隣住民の計5名を殺傷したとして竹島叶実が逮捕されました。犯行動機として彼は、『ゾンビを倒して女性と結婚する』と語っています。また、『誰でもいいから殺してやろうと思った』とも述べました。竹島叶実は妄想にとりつかれていたのです。

そして彼は精神鑑定も受けましたが、結果として2021年に無罪判決を受けました。それは、竹島叶実が”心神喪失状態だった”ためでした。妄想により精神を病み、家族などを殺傷してしまった彼は刑に服すことはなかったのです。被害者にとっては無念さの残る結果となったでしょう。

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