旭日旗とは？日章旗や落日旗との違いは？韓国との関係や海外の反応は？

最初に、『旭日旗』とは何なのかについて見ていきたいと思います。『旭日旗』にはどういった意味があるのでしょうか。

では、『旭日』という言葉自体にはどういった意味があるのでしょうか。『旭日』には、「朝に昇る太陽」や「昇る朝日」という意味があります。日本には、“朝日ののぼる国”という意味の『日出(いず)る国』という美称があります。『旭日』には、そういった事柄とも関連性があるかもしれません。

帝国陸軍の軍旗が『旭日旗』となっていますが、こちらのデザインは真ん中に日の丸が配された16条の放射です。戦後、帝国陸軍が陸上自衛隊となった後は16条が8条に変更されました。

帝国海軍は日の丸の位置がずれていはいますが、16条の放射となっている点は帝国陸軍と同様でした。帝国海軍が海上自衛隊となった後は、現在も海軍と同様の意匠を使用しています。

旭日旗は、「日足紋(ひあしもん)」が原型であるとされています。日足紋は太陽を表す円を中心に描いて、放射線上に日光を描いたものとされる図案です。龍造寺氏(りゅうぞうじし)が初めて家紋として使用したとされ、北九州地域の武家に良く使用されています。

戦国時代には戦の場で日の丸を用いる武将が多かったため、味方と敵の差別化を図るために放射状の線を加えたデザインが誕生したという話があります。なお、旭日旗の起源については諸説あるでしょう。

日本には、日章旗や落日旗といったものもあります。では、旭日旗は日章旗や落日旗とどの様な違いがあるのでしょうか。続いては、旭日旗と日章旗等の違いについて見ていきたいと思います。

落日旗は、第二次世界大戦の時に日本と戦ったアメリカ軍が作製したものです。日本の軍旗が、水平線に沈む場面をモチーフにデザインされました。戦時中に日本を見下す意味で制作されたということです。「日本の敗戦を祈願する」との意味が込められているともされています。


また落日旗は、アメリカの戦闘飛行隊である『サンダウナーズ』に描かれていました。デザイン面では旭日旗と似てはいますが、全くの別物です。

お隣の国である韓国とは、“嫌韓”や“反日”といった具合に何かと関係性が取り沙汰されています。では、“旭日旗”に関しての韓国との関係はどうなっているのでしょうか。韓国人が旭日旗をどの様に感じているのかについて、見ていきましょう。

かつて、明治時代の終わり頃から約35年の間、日本が朝鮮半島を植民地化していました。この頃はまだ、韓国と北朝鮮には分かれていません。朝鮮半島を統治していた事実を、“韓国併合”といいます。旭日旗を問題化する際には、決まって韓国人は韓国併合時代のことを非難してきます。

また、韓国人は『旭日旗は戦犯旗だ』とも言いますが、本来“戦犯旗”という言葉は存在しません。

では、“旭日旗問題”が騒がれるようになったのはいつからなのでしょうか。それは、サッカーの試合での出来事がきっかけでした。2011年1月25日に、AFCアジアカップ2011『日韓戦』が行われました。この試合で、先制点を決めたキ・ソンヨンが”猿真似”をしたことで炎上したのです。

“猿真似”は、韓国人が日本を侮辱する際に行うものです。キ・ソンヨンが”猿真似”パフォーマンスをしたのは、観客席に旭日旗を見つけ腹が立ったからだといいます(後に嘘だったと判明)。彼は「私も選手の前に大韓民国国民です」とSNSで釈明しました。

なお、この頃にはまだ旭日旗に関する反日活動は行われていませんでした。しかし、旭日旗を理由とした”猿真似”パフォーマンスを機に、旭日旗は韓国人の間で何かと問題視されるようになっていったのです。

2019年頃には、韓国の首都・ソウルでレトロな日本を模した『旭日旗居酒屋』が大繁盛しているとの記事が出ました。該当店舗の入り口には、日本でもお馴染みのビールのポスターが貼られていて、朝日新聞社の看板までも掲げられています。

店主は韓国人であり、店内は若いサラリーマンやOLで賑わっているといいます。旭日旗問題などで反日ムードのある韓国にしては珍しい光景でしょう。

イギリスのロンドンに、フュージョン日本食フランチャイズ企業の『スゴイジャパン』があります。この企業が、各種広告物に“旭日旗”を用いました。現地在住韓国人と留学生がずっと抗議をしているものの、ロゴがあしらわれたTシャツまでも販売していたのです。

こうした事実に対して、誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授がロンドン市のカーン市長に「この企業に適切な措置を取ってほしい」とのメールを送りました。しかし、一般の韓国人の一部からは『なぜ韓国はこの件で他の国にまで干渉するのか？』などの声が上がっています。

他にも、『日本の侵略にあった中国や東南アジア諸国ですら旭日旗に何も言ってない』や『韓国だけがこんなに必死に旭日旗を批判をしているのは異常ではないか？』との意見がみられます。

ここで、海外の人達の旭日旗に対する反応を見てみましょう。海外の人達は、旭日旗のことをどの様に感じているのでしょうか。

あるイギリス人は『大好きだ。個人的には最も美的に楽しめる旗だと思う』と掲示板に投稿しています。旭日旗は、イギリス人の美的感覚にも合うデザインだということかもしれません。またそのイギリス人は、『(旭日旗が)嫌いな人は日本が嫌いか、旗が何を表しているか知らない人たちだ』とも述べています。

また他のイギリス人は、『すごくカッコイイ。ユニオンジャックと並べたらグレイトだ』と自国の国旗であるユニオンジャックを引き合いに出し、褒めてくれています。そして、続けて『僕らはともに議論の絶えない歴史がある。僕は日本人をアジアのイギリス人だとみている』と述べてもいるのです。

日本人に対して、友好的な感情を抱いてくれているのかもしれません。

スウェーデンのある人は、『大国のオーラを醸し出している。僕は美的観点から好きだ。otakuじゃないぞ』と述べ、美しさを気に入ってくれています。“大国のオーラ”があるとまで言ってくれていて、日本のことを好意的に見てくれていることも伝わるでしょう。

何処の国の方かは不明ですが、『現在の日本は地球上で最も平和的な国だよ』との声もあります。そしてその方は、『日本の自衛隊だって最高に平和的な軍隊だし、日本が過去15年にどんなことをしたか教えて欲しい』とも述べています。

朝日新聞は、業界で読売新聞に次ぐ2位の発行部数を誇る新聞社です。かつて夏目漱石も勤務していたという同社ですが、旭日旗とどの様な関連性があるのでしょうか。次に、朝日新聞と旭日旗の関係について迫ってみたいと思います。

朝日新聞の社旗などのブランドに、旭日の意匠が使用されています。1879年に朝日新聞が旭日の意匠を用いた図案を考案して、事件現場での取材時に用いる目印として大阪府庁(朝日新聞の本社が大阪にある)へと提出しました。この目印は、旭日旗に似ているといいます。

この目印が記された提灯を持ち、火災現場に出入りしていたのです。1989年に、この目印を左右2つに分ける形において、社旗を2種類制作しました。この社旗は、通常の旭日旗の一部分となるようなデザインとなっています。

社旗のデザインは、朝日新聞が所有する飛行機やヘリコプターにも使用中です。また社章として、この目印から白抜きになった“朝”の文字を取り除き、旭光の数を少なくしたものが用いられています。

朝日新聞には、海外の各地に支局があります。その中の1つが、アジア総局に属するソウル支局(韓国のソウルに所在)です。朝日新聞ソウル支局では、社旗を掲示していないという点を夕刊フジの取材に回答しています。なお、社旗を掲示していない理由は分かっていません。

旭日旗と朝日新聞の社旗のデザインが、全く異なると感じる人は少ないかもしれません。それではなぜ、韓国人に叩かれないのでしょうか。日本のネット民にも、『なぜ朝日新聞社旗は叩かれないのか』という疑問が上がっています。

韓国側も朝日新聞の社旗を知らないとは考えにくいですが、表立ったバッシングがないのです。その理由としては、朝日新聞が普段から韓国に対し割と友好的な論説を行っていることが挙げられるとの声があります。また、朝日新聞が上層部を始めとして在日韓国人が多いという点もあるだとうとの見方もあるのです。

こうしたことから、朝日新聞の社旗が旭日旗にに通っていても叩かれないのだろうと考えられます。

大人気となっている『鬼滅の刃』。その中に旭日旗が登場するという話があります。それは本当なのでしょうか。共通点がないようにも感じられる双方ですが、『鬼滅の刃』と旭日旗の関連性があるのか、見ていきましょう。

韓国版の『鬼滅の刃』では、炭治郎の耳飾りが旭日旗を連想させないものへと変更されたといいます。この様な措置を取るほどまでに、韓国としては耳飾りのデザインが許せなかったのかもしれません。また、国民感情を刺激しないために変更の措置を取った可能性もあるでしょう。

『鬼滅の刃』のアニメは、韓国以外の他国でも放映されています。韓国外の海外で放送された『鬼滅の刃』のアニメでは、竈門炭治郎の耳飾りのデザインが修正されていないとして、韓国国内で批判がありました。自分の国とは無関係の、他国の放映アニメにまで批判をしていたのです。

そして、韓国版と同様に修正するようにと海外の『鬼滅の刃』のアニメに対して、要求しています。あるニューヨーク在住の韓国系アメリカ人イラストレーターは、自身で耳飾りのデザインを考えました。そして、『この改変版を使うようにしてくれ』と言っています。

その人物の言い分としては、『ナチスや帝国主義、文化虐殺と関連性を持つこの旗(旭日旗のこと)を君たちは本当に望むのか』とのことです。

旭日旗は、陸上自衛隊や海上自衛隊の軍旗としても用いられている旗です。『めでたさ』や景気の良さの意味があり、昇る朝日を表しています。“日出づる国”とされる日本に相応しい旗なのです。旭日旗は韓国人には何かと問題視されますが、世界的に見ると、好意的な意見も多くあるでしょう。

“日の丸”と呼ばれる日章旗と並び、我が国・日本の象徴となっているのです。旭日旗は日本にとって、重要な意味のある旗でもあることを覚えておきましょう。