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2023/12/28
大今里
パンチドランカーの正式名称は慢性外傷性脳症といいます。原因は頭部へ衝撃を受けることで発生する脳震盪などの脳への反復する傷害で、脳変性により認知症に似た症状を持つ神経変性疾患です。
パンチドランカーの名前の由来は、この症状が最初に見つかったのがボクサーだったから。ボクサーが何度も頭にパンチを受けたことから発症しています。
別名には、慢性ボクサー脳症、外傷性ボクサー脳症、慢性ボクシング外傷性脳損傷などがあります。
パンチドランカーは、簡単にいうと度重なる頭部への激しい刺激によって脳がダメージを受けることですが、ボクシングによってパンチを何度も受けると頭痛や物忘れ、体のしびれ、体の震え、バランス感覚の喪失などの症状か表れることがあります。
また、この衝撃を受けた数年後~数十年後には、始めは頭痛や吐き気・高熱が出るなどの症状から始まり、さらに、記銘力低下、易攻撃性、錯乱、抑うつ状態といった認知症症状を生じることがあります。
パンチドランカーの症状ははボクシングのほか空手やキックボクシング、総合格闘技、プロレスなどの格闘技選手に多く表れますが、ラグビー、アメリカンフットボールなどの競技中に激しい衝突が起こる競技でも表れやすくなります。
また、競馬の騎手なども落馬事故によって頭部への受傷を受けたり、剣道で衝撃を受けたり、野球でボールが頭部に当たったりしたときなどにも症状が出ることがあります。
一度パンチドランカーになってしまうと、その行く末が恐ろしいといわれています。パンチドランカーの末路とは?私生活に支障をきたしてしまうその症状についてみていきましょう。
パンチドランカーの症状が出ると、自分はきちんと話たいのにもかかわらずろせつが回らず、相手には話の内容が伝わりづらくなります。
また、話している相手の目を見たいのにもかかわらずに視点が合わないなど自分だけでなく相手にも違和感を感じさせてしまうようになります。
また、思うように話をすることができなくなってきたかと思えば、さらに、記憶障害やアルツハイマー病やパーキンソン病の症状が表れます。
すると、きちんと歩きたいのにまっすぐ歩けないなどの歩行障害が起こり、人格変化さえも起こしてしまうことがあります。
脳がいちどダメージを受けてしまうと脳細胞は再生しないといわれています。そのため、パンチドランカーになってしまうと完治は難しくなります。
さらに、良くなるどころかどんどんと悪化してしまうので、周りの人が小さいサインに気づき正しい対処をすることが大切です。
パンチドランカーは、ボクシング経験者であれば始めてから平均で約15年後に発症する選手が多く、ボクサーの約20%が患っていると言われています。それでは、パンチドランカーの有名人についてみていきましょう。
パンチドランカーの疑いがある代表例として、30年以上もボクサーとして活躍してきた辰吉丈一郎さんがいます。最近では、あまりろれつが回らないときが多くあるといい、年々悪くなっているともいわれています。
2017年12月に放送されたNHKのドキュメンタリー番組「ノーナレ」では、ろれつが回らずに視点も合っていなく、辰吉丈一郎さんが言っていることを理解するのが難しいと感じた人も多くいたようです。
つづいてパンチドランカーだといわれているのは、「はじめの一歩」で主人公である一歩のライバル宮田一郎のモデルにもなった高橋ナオトさん。
これは、高橋ナオトさんが自身の著書「ボクシング中毒者」でも告白していることで、自転車の乗るとまっすく進むことができなかったり、ラーメンを食べるときには手が震えてラーメンの汁をうまく飲むことができないと綴っています。また歩行障害にも悩まされているといいます。
アメリカ合衆国の元ボクサーで元WBA・WBC統一世界ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリもパンチドランカーだといわれています。
モハメド・アリは引退して3年後の42歳にときにパーキンソン病と診断され、体の震えや筋硬直、ろれつが回らない、動作がゆっくりになるなどの神経変性疾患を患っています。
末路がとても怖いため、なるべく避けたいパンチドランカー。スポーツ選手に多い症状ですがどのように予防すれば良いのでしょうか?パンチドランカーの予防方法についてみていきましょう。
パンチドランカーを予防するには、第一に脳への衝撃を極力避けることです。スポーツをしているとなかなか難しいことではありますが、正しい防御方法を身に付けて頭部を守るクセをつけておくことが大切です。
ボクシングでは、試合の時よりもスパークリングなどの練習のし過ぎでパンチドランカーになるといわれているので、練習の時から回避力を高めるトレーニングを行うと良いといいます。
プロスポーツ選手は常に危険と隣合わせであることを自覚し、パンチドランカーにならないような戦いをすることが大切になってきます。しかし、真剣に勝負しているボクサーなどはそうもいかないのが現実です。
そのため、現役では目一杯活躍したとしても、引退の時期を早めるなどして少しでも脳へのダメージを少なくすることが必要です。
ボクサーをはじめ頭部に激しい衝撃を受けることのあるスポーツ選手は、定期的に脳室拡大および白質の瀰漫性萎縮脳などについて脳の検査を受けることで症状の悪化を防ぐことができます。
また、周りの人が少しでも異変を感じた場合には引退に導くなどの気遣いが大切です。
パンチドランカーといわれている辰吉丈一郎さん。年齢のこともあるのかここ数年は試合で見かけていませんが、どんな生活を送っているのでしょう。辰吉丈一郎さんの現在についてみていきましょう。
辰吉丈一郎さんは現在まで"引退"という単語を発してはいません。一時は、ボクサーでは致命的ともいわれている網膜剥離になりましたが、ファンの期待に応えるべく復帰しています。
辰吉丈一郎さんが最後の試合をしたのは2009年のタイのバンコクで行われたスーパーバンタム級の対戦。3回にダウンを奪われた末の7回TKO負けをしていますが、「俺はまだ終わっとらん」という言葉を残したものの次戦再開の予定はなく、事実上の引退状態にあります。
辰吉丈一郎さんは、現在もジムに行って鍛えたり、ジムに行けないときには家でシャドーボクシングをするなどしてトレーニングを続けているようです。
これは、自分の中にはリミッターはないという強い意志からきていて、50歳をすぎても自分は動けるとし、さらにボクシングで強くなりたいという願望を抱いています。
辰吉丈一郎さんは、テレビ出演をした際にもろれつが回っていない状態で、視聴者には何を言っているのか伝わりづらい状態でした。それは、言葉を発していても字幕で解説がつくほど。
また、素晴らしい功績を残しているのでボクシングの解説の仕事を頼まれることがあるものの、聞き取れなくて解説に困ったという話もあります。
そうなると記憶障害が出たりするため、現在もパンチドランカーの症状が強い可能性があります。
ボクサーとして数々の栄光を残した最強のチャンピオンたち。強ければ強いほど試合の数も多く、相手も強いためパンチドランカーになる危険性がも高くなります。
それでも最強の男たちは対戦し続けることを選ぶのかもしれません。しかし、パンチドランカーの危険性を知って対処してほしいと願う人がいることも忘れてはいけません。今後、ボクサーなどのスポーツ選手を目指す人は、パンチドランカーの危険性や知識を身に付けてから決断してほしいと願います。
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症状が怖すぎるといわれているパンチドランカー。それは一体どんなことが原因で起きてしまうのでしょうか?また、どんな人に多いのでしょうか?みていきましょう。