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    「片手落ち(かたておち)」という表現は避けるべき?意味や使い方は?

    片手落ち(かたておち)という言葉をご存知ですか?よく誤用されるこの言葉は、ビジネスシーンでは不適切だと言われています。それでは、片手落ちの類語や言い換えの仕方は?片手落ちの意味や例文・類語での言い換えの例文や英語での表現方法と例文を紹介します。

    「片手落ち」の意味とは?

    片手落ちという言葉は昔からある言葉ですが誤用されることも多く、現在では放送禁止用語にもなっています。片手落ちの意味や放送禁止用語になった理由などをまとめました。

    配慮に欠けるという意味

    「片手落ち」は、一方に対して配慮がない、配慮に欠けるという意味の言葉です。物事を進めていく際の手順やプロセスに手落ちがあることを意味しますが、一方にだけ配慮して、そこ以外には配慮が足りないというニュアンスがあります。

     

    気づかいや配慮に偏りがあることで、不公平になってしまうことを表しています。結果として不公平になってしまう場合に使うだけでなく、一方に露骨に贔屓(ひいき)するような場合にも使う言葉です。

    語源は「片」と「手落ち」

    片手落ちは、「片手」と「落ち」を組み合わせた言葉と考えられることもありますが、実際の語源は「片」と「手落ち」です。「片」は相対した一方を指す言葉で、「手落ち」は方法や手続きに不備があることを意味します。片と手落ちを組み合わせることで、方法が偏って不備が起こるという意味になりました。

     

    他に「片落ち」が変化して、片手落ちになったとも言われています。片落ちは金融業界の言葉としても使われていますが、一方にだけ配慮して不公平が起きると意味で片手落ちとほとんど同じ意味です。

     

    元々は、片落ちという言葉しかありませんでしたが、明治以降に片手落ちがよく使われるようになりました。

    差別用語とされ放送禁止用語になる

    片手落ちは、「片手」と「落ち」を組み合わせた言葉で、片手がないことを連想させるので差別用語だとも言われています。批判が多くなったために、片手落ちはテレビやラジオ、新聞などでは使うことができない、放送禁止用語になっています。

     

    しかし、片手落ちという言葉は由来からして片手とは関係ないので、本来は差別用語ではありません。片手落ちが差別用語であるならば、「聞く耳を持たない」や「見る目がない」も差別用語ではないかなどの批判もあるようです。

     

    片手落ちは放送禁止用語にはなっていますが、あくまで自主規制なので法律で使用が禁止されたりしているわけではありません。とはいえ、片手落ちという言葉に不快な思いをする人もいるので、メディアが使う表現としては不適切なのでしょう。

    「片手落ち」の使い方と例文

    片手落ちの意味などをご紹介しましたが、実際はどのように使用するのでしょうか?例文をご紹介しながら、片手落ちの意味を解説します。

    片手落ちを使った例文①

    片手落ちの例文として最初にご紹介するのは、「片手落ちな処理のせいで、結果的に不公平な対応になった。」です。不公平な対応をしてしまったようですが、贔屓をしたりしたわけではなく結果として不公平になったという意味になっています。

    片手落ちを使った例文②

    片手落ちは、「試験勉強は教材を読むだけでは片手落ちだ。」のように勉強法に対しても使うことができます。この例文の場合は、教材を読むだけでは不十分で他にもするべき勉強があることを主張しています。

    片手落ちを使った例文③

    片手落ちは、「事故は準備が片手落ちだったために起きてしまった。」のように使うこともできます。あまり見ない使い方ですが、準備に対して明らかな偏りなどの不備があった場合に使えそうです。

    「片手落ち」の類語と言い換えの例文

    片手落ちは微妙なニュアンスのある言葉ですが、さまざまな類語を使って言い換えることができます。片手落ちの類語や言い換えの例文についてまとめました。

    類語は不十分・欠落・不備・ミス

    片手落ちの類語は不公平、不十分、不完全、片落ち、欠落、不備、漏れ、ミスなど多数あります。ほとんどの類語は手落ちがあったせいで不完全になったことを表していますが、不公平は全く意味が違います。

     

    片手落ちの類語として使えるものは言葉は多いですが、一方にだけ配慮が足りないというニュアンスを含んだ類語は非常に少ないです。片手落ちは使い方によって意味が変わってくる言葉なので、類語で言い換える場合は文脈に合わせて適切な言葉を選ぶ必要があります。

    類語を使った言い換えの例①

    「売り上げが落ちた。何が片手落ちだったのだろう。」なら、「売り上げが落ちた。何が不十分だったのだろう」と言い換えることが可能です。ただし、不十分には一方に配慮が足りなかったという意味はありません。

     

    これの例文の場合は、売り上げが落ちた理由がはっきりしていないので、ほとんど意味は変わりません。ただし、片手落ちと不十分だとニュアンスが変わってしまう場合もあるので、注意しましょう。

    類語を使った言い換えの例②

    「報告書に片手落ちがあったことを認めた。」は、「報告書にミスがあったことを認めた。」と言い換えても大丈夫です。報告書の内容に不備があったことを認めているので、大きく意味は変わっていません。

     

    ただし、ミスは単純に報告書の間違いを認めただけなのに対して、片手落ちは間違いの内容に踏み込んだ意味になっている場合があります。片手落ちをミスに言い換えると意味が単純化してしまうので、その点は注意しましょう。

    ビジネスでの使用は不適切と言われる理由

    差別用語として放送禁止用語にもなっている片手落ちですが、ビジネスシーンでも使わないほうが良いと言われています。片手落ちが、ビジネスシーンでの使用は不適切だといわれる理由についてご紹介します。

    相手にネガティブな印象を与えるから

    ビジネスで片手落ちを使うのが不適切と言われているのは、相手にネガティブな印象を与えやすいからです。片手落ちは本来差別用語ではなく、相手に対して失礼な意味を含んだ言葉というわけでもありません。しかし、片手落ちは手落ちという不備を連想する表現を含んでいます。

     

    加えて一方に不備があるという意味なので、相手に落ち度があると誤解される恐れもあります。誤解されて相手を不快にする恐れがあるので、ビジネスの場で使わないほうが良いという理由の1つです。

    誤用されがちだから

    片手落ちをビジネスシーンで使わないほうが良いといわれるもう1つの理由は、誤用されがちで差別用語と思われやすいということです。片手落ちが放送禁止用語になったこともあり、差別用語として認識している人や誤用している人も増えています。

     

    差別用語だと受け止められるのを避けるためにも、ビジネスの場で「片手落ち」を使うのは避けるべきでしょう。ビジネスの場だけでなく大勢の人間が集まる公の場などでも、片手落ちのような批判される可能性のある言葉の使用は避けるべきでしょう。

    「片手落ち」の英語での表現と例文

    片手落ちの言い換えについてご紹介しましたが、英語の場合はどうなるのでしょうか?片手落ちを英語で表現する場合の、表現方法や例文についてご紹介します。

    英語では「not enough」・「unfair」

    英語で片手落ちに近い表現としては、「not enough」・「unfair」などが挙げられます。「not enough」は不十分という意味で、物事の一部が足りない場合や完璧でない場合などに使用します。配慮が足りない場合や不注意に対しても使う表現なので、片手落ちに近いニュアンスで使えます。

     

    片手落ちは不公平というニュアンスも強いので、不公平やズルいという意味で使われる「unfair」を使うこともできます。同じ意味で名詞の「unfairness」や福祉の「unfairly」などもあります。

    英語での例文①

    「unfair」を使った例文は「It is unfair of you to only blame her on luck of sales. 」です。「売り上げが足らないことで彼女だけを責めるのは不公平です。」という意味になります。

     

    「unfair」は、不公平という意味そのもので、不十分などのニュアンスは含まれていない点に注意しましょう。また、卑怯だと相手を非難するような意味で使われることもあるので注意が必要です。

    英語での例文②

    「not enough」を使った例文は「The report was not good enough. 」です。「報告書は十分ではありませんでした。」と訳すことができます。報告書の内容に不備があることを指摘していますが、内容に偏りがあるというニュアンスはありません。

    「片手落ち」を使う場合は注意が必要

    片手落ちの意味や放送禁止用語になった理由やビジネスで使わないほうが良い理由、類語や言い換えなどをご紹介しました。片手落ちが放送禁止用語になったことについてさまざまな意見がありますが、誤解を招きそうな場合は使わないほうがいいでしょう。

     

    片手落ちを使う場合は、意味をよく理解して正しく使うことが大切です。

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