木村良平さんの結婚相手がバラされた事件の真相は?子供がいるのかも解説
2023/12/28
大今里
皆さんは、アメリカで起こったテレビ放送の電波ジャック事件、通称「マックス・ヘッドルーム事件」をご存知ですか?1987年に起きた電波ジャック事件ですが、四半世紀経った今もなお解決しておらず、謎の事件として多くの人に語り継がれています。今回は未解決の電波ジャック事件「マックス・ヘッドルーム事件」をご紹介します。
「マックス・ヘッドルーム事件」は、1987年11月22日にアメリカ合衆国で発生しました。。イリノイ州シカゴ一帯のテレビ放送の電波がジャックされたのです。犯人は、3時間のうちにテレビの放送信号に2度割り込みました。ジャックされた放送局は「WGN-TV(シカゴ9ch)」と「WTTW(シカゴ11ch)」です。
まず最初に信号が乗っ取られたのは、WGN-TV(シカゴ9ch)という局の放送でした。時間は、午後9時台。生放送のニュース番組で、ちょうどスポーツコーナーでシカゴ・ベアーズというNFLの試合結果を報じている途中でした。
最初の電波ジャックが起こった数時間後の23時45分頃、WTTW(シカゴ11ch)で2度目の電波ジャック事件が発生しました。事件当時、WTTWではイギリスのテレビドラマ『ドクター・フー』が放送されていました。
テレビ局の放送がジャックされるなどは信じ難いでしょう。しかし、事件は実際に起こったのです。では、ジャックされた放送はどのようなものだったのでしょうか?事件の詳細をご紹介します。
まず、事件の名前となっている「マックス・ヘッドルーム」について紹介します。この「マックス・ヘッドルーム」とは、1984年にイギリスの「チャンネル4」という音楽番組の司会者として制作されたCGのキャラクターです。アメリカ人俳優のマット・フリューワーをモデルに作られました。
[60fps] ORIGINAL Max Headroom Incident (WGN-TV) 11/22/1987
最初にジャックされたWGN-TVは、事件当時生放送のニュース番組を放送していました。そのスポーツコーナーの途中で、画面が突如真っ暗になったのです。その状態が約15秒間続いた後、元に戻った画面にはマックス・ヘッドルームのマスクにサングラス姿の男が現れたのです。
男は周囲を歩き回ったり、飛び跳ねたりするなどしました。背景はマックスヘッドルームのテレビや映画の映像を模倣したものでした。男は一言も話さずに、音声も振動する音のみで、ほとんど無音の状態でした。
ジャックされたテレビ局は、放送の周波数を切り替え、番組は元に戻りました。当時、番組に出演していたスポーツ解説者は、呆然とした様子をしていました。
二回目の電波ジャック事件は、WTTW(シカゴ11ch)で起きました。1度目は、男は無言でしたが、今度は言葉を発したのです。
WTTW Chicago - The Max Headroom Pirating Incident (1987) - Original Upload
事件当時、WTTWではドラマ『ドクター・フー』が放送されていました。このドラマの放送中に電波はジャックされ、テレビ画面には再びマックスヘッドルームを模したマスクにサングラス姿の男が現れました。男はチャック・スワースキーという人物を罵倒したり、性具をつけた中指を立てたり挑発する様子でした。
他にも歌を歌ったかと思うと、自身のいぼ痔について訴えるなどもしました。その後WGN-TVの視聴者を罵倒するような言葉を言い放ち、当時マイケル・ジャクソンが着用していたものに似ている手袋を投げ捨てたりました。
すると、そこで画面は突然カット。続いてマスクの男の胴が映し出され、男は自身の臀部晒しました。そして被っていたマスクを脱ぎ、マスクの口に性具を着けました。その後、メイド服を着た女性が登場し、ハエ叩きで男の尻を叩きつけました。この電波ジャックは、90秒間に渡って行われました。
まず、男はチャック・スワースキーという人物に向けて「俺は奴より優れている」「このイカれたリベラル野郎」と言い放ちました。また、「最も偉大な新聞を読んでいる全ての間抜けにとって最大の傑作を創造した」とも言いました。この「最も偉大な新聞(World's Greatest Newspaper)」とはMGN-TVの略称です。
その他にも、マイケル・ジャクソンの着用していたものに似た手袋を掲げる際には、「俺の兄弟は違う方を着けている」と言いました。そして手袋を着用すると「でもこれ汚いんだよ。血のりがついたみたいにな」と言い放ち、手袋を投げ捨てました。
イギリスの音楽番組で制作されたマックス・ヘッドルーム。1984年に登場したのですが、その年に映画化もされています。他にも、コカ・コーラの100周年記念にCMのキャラクターとして採用されたり、アメリカでテレビドラマになったりしました。
このドラマは日本でも放送され、全14話中6話がNHK-BS2で放送されました。その後、総合テレビで『未来テレビ局 ネットワーク23』として放送されたり、CSでも放送されました。さらにはビデオソフトも販売されました。ドラマ以外でも、1991年に「キヤノン・ゼロワンショップ」のCMで使用されました。
犯人はチャック・スワースキーという人物を批判するような言葉を述べました。このチャック・スワースキーとは、WGN-TVの有力者でスポーツの解説をしていました。ジャックした映像の中で、男はチャック・スワースキーに電話をかけるような素振りもしました。
他にも、犯人は歌を口ずさんだりもしました。この時に歌ったのは、アメリカのソウル・コーラス・グループ「The Temptations(テンプテーションズ)」の「I'm Loosing You(アイム ルージング ユー)」です。グループは1961年にデビューしました。2013年には第55回グラミー賞で特別功労賞障害業績賞を受賞しました。
そして、この楽曲に続いてテレビアニメ「クラッチ・カーゴ」のテーマソングを口ずさみ、「I still see the X(俺にはまだXが見える)」と言い放ちました。これは「クラッチ・カーゴ」の最終話を意味します。また、このセリフは頻繁に「I stole CBS(俺はCBSを盗んだ)」と聞き間違えられました。
歌の他にも、犯人はペプシの缶を手に「波に乗ろう(Catch the Wave)」というセリフを言い放ちました。これは、当時コカ・コーラ社のキャンペーンで使用されていた言葉でした。
午後9時台と、午後11時台と2度に渡り、テレビ局の放送電波がジャックされるという非常な事態となったマックス・ヘッドルーム事件。事件後、ジャックされた放送局には、視聴者からの電話が殺到したのだそうです。翌朝には、CBSをはじめ、アメリカ中のニュース番組で事件が取り上げられました。
FBI(連邦捜査局)は、アメリカの放送電波規制に責任を持つFCC(連邦通信委員会)と連携し、直ちに捜査を開始しました。
電波をジャックした犯人は、放送技術に関する専門的な知識や技術を有している者だと考えられました。ジャックされた放送局は、広範囲に映像を送信するために、スタジオのある局から各地の送信機に信号を送るSTL(スタジオ送信機リンク)というシステムを持っていました。
犯人は、このSTLのマイクロ波を上回る高出力周波数の信号を浴びせて、放送局の送信機を混乱させたのです。そして、犯人の持つ信号を送ることよって放送電波をジャックしたことが、捜査により判明しました。
こうしたことは、放送技術に精通した人物にしかできません。ですので、犯人はおそらく放送技術者だとFBIは断定しました。しかしながら、有力な情報は得られずに犯人を絞り込むことはできませんでした。結局、犯人を見つけられず、このマックス・ヘッドルーム事件はいまだに未解決のままとなっています。
FBIは犯人を放送技術者に絞り込みましたが、結局犯人を見つけることは出来ませんでした。未解決になってしまった、このマックス・ヘッドルーム事件。事件の発生から30年以上も経つ現在でも、奇妙な事件として多くの人に語り継がれています。
そして、インターネットなどでも、多くの人が事件の真相を探ろうとしています。
クラシック・シカゴテレビ・ミュージアムの創立者リック・クラインは、現在でもマックス・ヘッドルーム事件の真相を解明しようとつとめています。リック・クラインは事件が起きた当時、わずか13歳でした。当時の彼は、映画『ウォー・ゲーム』以来の衝撃を受けたといい、事件を録画したビデオテープを何度も見直したのだそうです。
現在でも、犯人探しを続けているというリック・クラインは、マックス・ヘッドルーム事件の映像をYouTubeにアップロードしました。すると、なんと、動画は200万回以上も再生されたのだそうです。この奇妙な事件は、いまだに多くの人の関心を呼んでいるのです。
ボウイ・J・ポーグというハンドルネームのプログラマーは、事件が発生した当時、奇妙な体験をしています。当時、オタク少年だったボウイ・J・ポーグ。彼はよく、地元であるシカゴのハッカーの集会に参加していたのだそうです。彼は、そこで「J」と「K」と名乗る兄弟と出会ったのだそうです。
この「J」と「K」は兄弟だったそうです。「K」は電話会社に勤めており、社交的な人物でした。反対に、弟の「J」は内向的な人物でした。彼は色眼鏡をかけており、個性的な話し方をしていました。そして、非常に頭が良く、電波や電子工学に関する膨大な知識を持っていたのだそうです。
事件の起きた1987年11月22日。ポーグはJ・K兄弟のアパートで開かれた集会に参加していました。集会では、Jの周りには人が集まり、何やら盛り上がっている様子でした。ポーグは話題に参加することができませんでしたが、後でKに聞いたところ、「今夜11chを見ておくように」と言われたのだそうです。
ボウイ・J・ポーグは、この集会の後に実際に事件を目の当たりにしました。そして、この時の体験から、事件は「J・K」兄弟によるものなのではないかと考えました。
リック・クラインは、ボウイ・J・ポーグの言う話が真実かどうかを示す証拠がないことから、取るに足らない情報だと判断しました。しかし、このような事件に関する情報を歓迎して受け入れるようにしているのだそうです。リック・クラインは、犯人はおそらくテレビ関係者であると睨んでいます。
マックス・ヘッドルーム事件は、1987年11月22日にアメリカのシカゴで発生した事件でした。では、このマックス・ヘッドルーム事件以外にも、電波がジャックされたという事件はあるのでしょうか?ここからは世界で起きた電波ジャック事件をご紹介します。
この事件は、マックスヘッドルーム事件の2年前、1985年9月に発生しました。事件の舞台となったのは、ポーランドの中北部にあるトルンという地でした。このトルンの国営放送が、地元のトルン大学に所属する4人の天文学者によって乗っ取られたのです。
事件を起こした4人は、パソコンと送信機を用いて自作の放送機材を作り、トルンの国営放送をジャックしました。4人は当時のポーランド政府に不満を持っており、ジャックした画面には「値上げ、嘘、弾圧はたくさんだ」「トルン連帯と選挙のボイコットは我々の義務である」という2つの字幕が流れました。
そして、独立自主管理労働組合の「連帯」のロゴが国営放送の内容に被せられて表示されました。4人は事件を起こした後。すぐに身柄を拘束されました。「無免許での無線送信機の所持と講習の不安の扇動」の罪状で逮捕され、4人それぞれに100ドル相当の罰金と執行猶予付きの判決が下されました。
2006年7月、イスラエルとレバノンの非国家軍事組織ヒスボラとの間で紛争が起こりました。イスラエル軍はレバノン侵攻の際に、ヒズボラの機関衛星放送局アル=マナールTVをジャックしました。そして、ヒズボラやヒズボラの議長ハサン・ナスルッラーフを批判する内容を放送したのです。
こちらは、アメリカのケーブルテレビ局HBOの放送がジャックされた事件です。1986年4月26日の12時32分に発生しました。事件当時、HBOでは映画『コードネームはファルコン』が放送されていました。その放送中に、ロングアイランドの放送電波塔からの電波がジャックされました。
画面にはカラーバーの表示の上に、「キャプテン・ミッドナイト」と名乗る人物からHBOの競合ケーブル放送のショウタイムとThe Movie Channelの視聴を促す内容のメッセージが映し出されました。
これは、当時HBOの放送内容や料金に不満を持っていた、フロリダ在住のジョン・R・マクドゥーガルによる犯行でした。彼はのちに逮捕され、5000ドルの罰金と保護観察処分になりました。逮捕のきっかけとなったのは、彼の犯行を知る者からの電話通報でした。
こちらは、1987年9月に発生した事件です。当時、アダルト放送を発信していたプレイボーイチャンネルが、トーマス・ヘイニーという人物によってジャックされました。トーマス・ヘイニーは、CBN(クリスチャン・ブロードキャスティング・ネットワーク)という宗教テレビネットワークの従業員でした。
トーマス・ヘイニーは、プレイボーイチャンネルによるポルノグラフィに抗議する意図で犯行に及びました。事件を起こしたトーマス・ヘイニーは、のちにCBNを解雇されました。
2014年8月1日、中国浙江省温州市のケーブルテレビで、天安門事件の映像が放送される事件が発生しました。映像は、天安門事件のものの他に、投獄されている民主化活動家らを釈放するように要求するものや、中国共産党を批判する内容が盛り込まれていました。
この電波ジャックは、数十分間に渡って続きました。事件発生後、2014年8月16日に、中国の警察当局は40歳のシステムエンジニアの男を逮捕しました。
1978年1月17日、東京都内のNHK総合テレビの「NHKニュース」がジャックされる事件が発生しました。12時から12時15分にかけて、音声のみがジャックされました。画面は「NHKニュース」のものでしたが、音声が女性の声による「水本事件」に関する演説となっていました。
「水本事件」とは、革マル派の主張するところによると、革マル派の学生が警察によって殺されたとされる事件です。演説は、この事件の真相を解明するように訴える内容となっていました。
新宿区、渋谷区、杉並区、中野区、練馬区など、半径5kmの範囲で発生したことから、犯人は車で移動しながら放送を行ったのではないかと見られています。
1987年4月5日、東京都杉並区でNHK総合テレビの大河ドラマ『独眼竜政宗』の放送中に、電波がジャックされました。ジャックは20時20分から、4分30秒もの間続きました。
「中核派は人殺し集団で、東京都議会議員補欠選挙に立候補している長谷川英憲には投票するな」という内容の音声が、女性の声で放送されました。
今でも多くの人々の関心を集める「マックス・ヘッドルーム事件」ですが、いまだに事件の真相は解明されていません。この「マックス・ヘッドルーム事件」以外にも、世界中で電波がジャックされるという事件が発生しています。いつの日か、事件の真相が解明されると良いですね。
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