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    ロンゴミニアドってなに?アーサー王やロンギヌスの槍との関係は!?

    皆さん、ロンゴミニアドというものをご存知でしょうか?ロンゴミニアドとは『アーサー王物語』にでてくる槍のことなのですが、聖遺物であるロンギヌスの槍と関係あるのではないかと言われています。そこで今回はロンゴミニアドについて徹底調査していきたいと思います!

    ロンゴミニアドとは?アーサー王伝説とロンギヌスの槍に関係してる?

    古くから伝えられている騎士道物語「アーサー王伝説」。その中に登場する武器として「ロンギヌスの槍」は有名で、一度は耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか?「アーサー王伝説」には、他にも「エクスカリバー」など多くの武器が登場します。

    その中に「ロンゴミニアド」と呼ばれる武器があるのをご存知でしょうか?語感的にも「ロンギヌス」と似ている「ロンゴミニアド」。この二つの関係はどのようなものなのでしょうか?さっそく調査してみました。

    ロンゴミニアドとは

    アーサー王伝説に登場するロンゴミニアド。アーサー王伝説とは、中世の騎士道物語の一つです。物語は、アーサーが誕生してからローマ皇帝を倒し、全ヨーロッパの王になるまでが描かれており、現在でも様々な作品のモチーフとして扱われています。

    「アーサー王伝説」にでてくる槍の名称

    アーサー王伝説には、エクスカリバーを始め、多くの武器が登場します。そして、ロンゴミニアドも、伝説に登場する武器の一つです。ロンゴミニアドは、別名で「ロンの槍」とも言われている聖槍です。

    ロンゴミニアドの概要

    ロンゴミニアドは、アーサー王の最期の戦いで使用されました。長く、幅の広い槍で、一撃で500人もの兵士を吹き飛ばすことができるとされています。物語の中では、「ヴォーティガンの討伐」と「カムランの戦い」でしか登場しないということもあって、知る人の少ない武器です。

    ロンゴミニアドとロンギヌスの槍は一緒!?

    アーサー王伝説には、似たような名前の「ロンギヌスの槍」という武器が登場します。「新世紀エヴァンゲリオン」にも登場していることから、知っている人も多いのではないでしょうか?名前が似ているということで、同じ武器なのではないかとも考えられます。果たして「ロンゴミニアド」と「ロンギヌスの槍」は同じ武器なのでしょうか?

    ロンギヌスの槍とは

    ロンギヌスの槍とは、イエス・キリストが十字架に磔刑に処された時に、本当に死んでいるのかを確かめるため、イエスの脇腹を刺した時に使われた槍です。諸説ありますが、この時、イエスの脇腹を突いたのは、ロンギヌスという名のローマ兵士だったと言われています。

    ロンギヌスの槍は、それまで一度も欠けることがなかったのですが、キリストの脇腹を刺した時に欠けたのだと伝えられています。また、槍を刺した時にキリストの血が滴り、その血がロンギヌスの目に入ると、患っていた白内障が治り、ロンギヌスの視力が回復したとされています。

    ロンギヌスの槍はヒトラーも探していたって本当!?

    ナチス・ドイツの総統アドルフ・ヒトラーは、ロンギヌスの槍を探していたという逸話があります。「ロンギヌスの槍を手にした者には世界を支配する力が与えられる」という噂があり、ヒトラーも世界の支配を目論んでロンギヌスの槍を探したのでしょう。

    そして、ヒトラーはロンギヌスの槍を見つけ出したという話もあります。一説によると、1938年にナチス・ドイツがオーストリアを併合した際に、ヒトラーはロンギヌスの槍を強奪したというのだそうです。ヒトラーは槍を本国に持ち帰り、翌年からナチスのポーランド侵攻をきっかけに第二次世界大戦が始まったとされています。

    ロンゴミニアドとロンギヌスの槍は別物!

    ロンゴミニアドは、ロンギヌスの槍と同じものだと言われることもあります。やはり名前が似ているので、そのように思ってしまう人も多いのでしょう。しかし、ロンゴミニアドとロンギヌスの槍は別物です。

    伝説では、ガラハッドが昇天する際に、聖杯と共にロンギヌスの槍を抱え持って逝ったとされており、ロンゴミニアドが登場するのはこの後のことです。ですので、時系列的にみても、ロンゴミニアドとロンギヌスの槍は別物だと考えられます。

    ロンゴミニアドが出てくる作品・キャラまとめ!

    ロンゴミニアドやロンギヌスの槍などのアーサー王伝説に登場する武器は、日本でもアニメやゲームなどに登場することがあります。では、どの作品にどのように登場するのか見ていきましょう。

    ①Fate/Grand Order「女神ロンゴミニアド」

    スマートフォン向けのゲーム「Fate」に登場するのが「女神ロンゴミニアド」です。
    女神ロンゴミニアドは、「Fare/Grand Order」第6特異点で初めて登場しました。

    女神ロンゴミニアドは、アーサー王が長期にわたって聖槍を持っていた結果、神霊化が進み、聖槍の化身となりました。女神ロンゴミニアドは、「聖槍による救済」を目指し、特殊な能力を駆使して人類を守ろうとします。

    ②Fate「アルトリア・ペンドラゴン」

    「アルトリア・ペンドラゴン」は「Fate/stay night」で初登場しました。「Fate/stay night」は「Fate」シリーズの第1作です。実は、アルトリア・ペンドラゴンは女神ロンゴミニアドと関係しています。

    ゲームの世界では、ベディヴィエール卿が2度迷った末に3度目で聖剣の変換を行います。それによってアルトリア・ペンドラゴンは死を迎えるのですが、「3度目でも聖剣を返さなかった可能性」を辿ったアルトリア・ペンドラゴンこそが、女神ロンゴミニアドであるのです。

    ③遊戯王「No.86 H-C ロンゴミアント」

    遊戯王においても「No.86 H-C ロンゴミアント」と呼ばれるカードがあります。これはロンゴミニアドをもとに創作されたとされています。このカードは、エクシーズ素材の数に応じて、色々な効果を発揮するエクシーズモンスターというものです。

    ④ファンキル「ロンゴミアント」

    「ファンキル」とは、スマートフォン向けのゲーム「ファントム オブ キル」のことです。このファンキルには、ロンゴミアントという名で登場します。

    ロンゴミアントは、味方ユニットのステータスを強化するなど、リーダースキルに優れています。

    ⑤ロード・エルメロイⅡ世の事件簿「グレイ」

    「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」とは、「Fate/stay night」シリーズのスピンアウト小説です。漫画も連載されており、アニメ化もされた作品です。

    この作品に登場する「グレイ」という人物はロンゴミニアドを持っています。グレイはイギリスの伝統ある霊園の墓守一族の末裔でした。作品内ではアーサー王は女性であり、グレイの住む村の人々は、アーサー王の復活を望んでいました。

    グレイはアーサー王と顔立ちが似ていることから、村人はアーサー王の再臨だと喜びました。しかし、アーサー王の完全なる復活を目論んだ者たちは、アーサー王の魂をグレイに移植しようと企てました。それを阻止しようとした一部の者たちの手引きで、グレイは村を離れエルメロイⅡ世に託されました。

    ⑥ブレイブソード×ブレイズソウル「オズ」

    「ブレイブソード×ブレイブソウル」はスマートフォン向けのゲームです。ゲームには「ロンゴミアント=オズ」という名のキャラクターが登場します。

    ロンゴミアント=オズは騎槍を武器としており、ロンゴミニアドをもとに創作されたキャラクターだと考えられます。

    ロンゴミニアド以外の聖槍まとめ!

    世界には、ロンゴミニアド以外にも、いくつかの聖槍があります。では、ロンゴミニアド以外の聖槍をさっそくご紹介します。

    ①ローマの聖槍

    イエス・キリストの処刑から600年経ったエルサレムは、ペルシャ軍によって占領されていました。この時に、処刑で使用された槍の先端が欠けてしまいました。そして、欠けた先端部分はコンスタンティノープルのアヤソフィア大聖堂に運ばれ、宝石で飾られた十字架に埋め込まれました。80年後には本体部分も収められました。

    その後、フランス国王ルイ9世が先端部分を買い取り、パリに保管されました。しかし、フランス革命の混乱の中で行方がわからなくなります。本体部分はコンスタンティノープルに止まりました。

    本体はその後、オスマン帝国のバヤズィト2世によって教皇インノケンティウス8世に贈られました。そして、現在はサン・ピエトロ大聖堂に保管されています。

    ②アンティオキアの聖槍

    1096年から1099年にかけて行われた第1回十字軍。アンティオキア攻囲戦で軍が苦戦する中、第1回十字軍の指導者でもあるレーモン4世の家来のペトルス・バルトロメオが、聖アンデレの導きで聖槍を見つけたと主張しました。

    それにより、兵士の士気が高まり、十字軍は勝利を手にしました。しかし、この槍を疑う者も多かったため、ペトルス・バルトロメオは自ら裁判を申し出ました。そして、ペトルスは槍を持ち火に飛び込みました。ペトルスは酷い火傷を負い、数日後に死亡。その後、槍の行方もわからなくなりました。

    ③神聖ローマ帝国の聖槍

    オットー1世の時代から伝わったとされる聖槍は、神聖ローマ帝国の象徴の一つでもありました。もとは、ニュルンベルクで保管されていましたが、ナポレオンの侵攻によりウィーンに渡りました。その後、ナチスによってニュルンベルクに戻るも、再びウィーンに渡りました。

    鞘の部分に「聖モーリスの槍」とラテン語で書かれていることから、この聖槍はエジプトでローマ軍の隊長であったモーリスの者だったと推測されています。聖槍は、モーリスの死後、コンスタンティヌス大帝のもとに渡り、その後はカール大帝のもとに渡りました。しかし、聖槍の行方はわからなくなってしまいました。

    ④アルメニアの聖槍

    アルメニア共和国で発見された聖槍は、エチミアジン大聖堂に保管されています。この聖槍を持ち込んだのは、12使徒の1人であるタダイだとされています。しかし、タダイは地元の異教徒によって首をはねられてしまいます。

    タダイは死ぬ直前に、数人の異教徒をキリスト教に改宗させていました。タダイの死後、改宗した者らがこの聖槍を洞窟に隠し、後に現在のゲガルド修道院がある場所で発見されました。

    『アーサー王伝説』に出てくるロンゴミニアド以外の武器まとめ!

    「アーサー王伝説」には、ロンゴミニアド以外にも、いくつかの武器が登場します。さっそく、それらの武器をご紹介します。

    ①エクスカリバー

    エクスカリバーは、アーサー王が持っていたとされる剣です。魔法が宿るとされており、アーサー王はこの剣で470人もの敵を倒したと言われています。

    エクスカリバーには、「石に刺さっていて、王になる資格のある者だけが引き抜ける剣」という伝説と「湖の乙女によって鍛え直された剣」という伝説があります。

    ②アロンダイト

    アロンダイトは、アーサー王伝説に登場する円卓の騎士の1人ランスロットの剣だとされています。しかし、「ブリタニア列王史」などのアーサー王伝説に属する作品には登場していません。

    アロンダイトが初めて登場するのは、14世紀初頭の中英語詩「ハンプトンのビーヴェス卿」です。アロンダイトはこの詩の中で、ビーヴェス卿の息子ガイ卿の剣として登場します。元はランスロットの剣だったということが語られることから、ランスロットの剣だと認識されています。

    ③クラレント

    クラレントは、反逆の騎士のモルドレッドが携えていた剣だとされています。元々はアーサー王が父親から受け継いだ者でしたが、モルドレッドが盗み出しました。その後、モルドレッドはクラレントで、アーサー王に致命傷を負わせました。

    アーサー王は女性だったって本当?

    最近では、アーサー王が女性だったと認識している人も少なくないようです。なぜ、そうなったのでしょうか?そして本当に女性だったのでしょうか?

    Fateの影響か

    アーサー王が女性として認識されるようになったきっかけに、「Fate」の影響があるようです。「Fate」には、アーサー王が女性という設定で登場します。

    「Fate」は、アニメ化もされており、とても人気があります。ですので、作品を見た人々の間では、アーサー王が女性だという認識が広がったのでしょう。

    書物によるとアーサー王は男性

    しかし、実際には、書物上ではアーサー王は男性だという記述が残っています。ですので、「Fate」に登場するアーサー王は、設定で女性とされていたのでしょう。

    ロンゴミニアドは聖槍でアニメなどでもモチーフに!

    ロンゴミニアドは、アーサー王伝説に出てくる聖槍でした。伝説には、ロンゴミニアドの他にいくつかの武器が登場します。現在では、それらをモチーフにしたアニメやゲームのキャラクターもあります。気になる方は、アニメなどを見てみるのも良いでしょう。

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