木村良平さんの結婚相手がバラされた事件の真相は?子供がいるのかも解説
2023/12/28
大今里
ファイナルファンタジーシリーズとは、SQUARE ENIXが制作しているRPGシリーズです。世間ではドラクエと並んで二大RPGと言われていて、現在ナンバリングはFF15まで進んでいます。
そしてFF10は、2001年に発売されたシリーズ初のPS2用ソフトです。19年前のゲームとは思えないほどの映像美が大きな特徴。現在では、PS3・PS4・Nintendo Switchへのハード移行が完了しています。
FF10における最重要敵キャラであるシーモア=グアド。
登場してしばらくは敵とも思わないような彼が、クリアする頃にはまるでラスボスかのように感じます。
そんな彼を紐解いていくうちに見えたのは、FF10というゲームを通した昨今の世界へのメッセージでした。
シーモアが召喚する召喚獣アニマ。この登場シーンを見れば一目瞭然ですが、FF10で最強を誇る強さです。
そしてこのアニマこそ、シーモアが母親を生贄として究極召喚した召喚獣なのです。
外界との接触を避けてきたグアド族の中にあって人間とグアド族のハーフであるシーモアは、母親とともに島流しにあいます。
表向きは召喚士としての旅ですが、小さな母子の旅は過酷です。
最終的に母親はシーモアをグアド族に認めてもらう為に、自らが生贄となりシーモアを大召喚士にする決断をしたのです。
FF10ではこのように様々な種族同士の関係に重きを置かれています。
同じ混血種としてユウナを選び、人種差別を無くそうというシーモアの演説自体は彼の本音だったのかもしれまんね。
ラスボスの形態変化はRPGではお決まりのパターンですが、シーモアに関しては少し事情が違います。
1度目の対決でシーモアは倒せます。
しかしFF10独自の要素である幻光虫の操りに長けた種族であるシーモアは、死人となり幻獣となり、ストーリーの節目節目で姿形を変えて主人公一行の前に立ち塞がってくるのです。
そもそも彼の目的はFF10のメイン世界であるスピラを破壊することでした。
生まれながらに酷い差別を受け、常に周囲全てが敵であり、唯一愛する母親すらも死を選ばざるを得なかった。
そんな人生の中でシーモアにとってはスピラその物が敵となったのです。
スピラには元から『シン』という大きな敵が存在します。
シーモアはこの『シン』の存在がどういう物か知った上で『シン』に成り代わろうとしたのです。
そして最終対決となる4度目の戦いでは、見事『シン』との融合を果たし、シーモアとして、そして『シン』として世界を滅ぼさんと立ちはだかってきます。
その執念は自分の人生だけではなく、愛する母親の犠牲、そして愛する母親を犠牲にせざるを得なかった自分、更には眼前の主人公が新たな『シン』となる世界のシステムその物への復讐心だったのだと思います。
ここでアニマの外観を見てみましょう。
パッと見てすぐ分かるのは、包帯を巻きつけたミイラのような本体。
棺桶のような部分は左右で赤と青という対極の色をしています。
そしてその棺桶を無理矢理繋ぎ止める太い鎖。
合わさった継ぎ目を破るようにして出ているのは雄叫びを上げるモンスターです。
この召喚獣はいわゆる隠しキャラで、条件を満たさなければ入手すらできません。
そしてFF10に登場する他の召喚獣とは全く異なる、ある種グロテスクなデザインです。
攻撃する時は露わになった片目から血の涙を流します。
それは、いけないと分かっていて産んでしまった母親の自戒なのか。
世界の破壊を目論むモンスターのような息子を産んでしまった後悔なのか。
息子をモンスターにした世界への呪いなのか。
自ら生贄となり、そして息子シーモアの究極召喚獣となり、言葉も表情も無く血の涙で包帯を染める彼女は、祈り子としてどんな夢をみているのでしょうか。
そしてシーモアは、その母親の姿をどんな気持ちで見ているのでしょうか。
隠し要素とされた彼女は何よりもFF10を語っているような気がします。
さて、ラスボスとは強いモノ。
これを倒せばエンディングだ……! が定説です。
---が。
FF10に関しては答えはノーです。
FF10で真に強い敵。それこそがシーモア第3形態である、終異体なのです!
強い理由を上げてみましょう。
・「滅びのヤリ」でゾンビ化させられて「アレイズ」で追い打ちされる
・「死刃の交撃」で物理大ダメージをくらう
・「完全なる破壊」で魔法大ダメージをくらう
・シーモアと幻光祈機の連携がプロ
こんな感じでしょうか。
特にゾンビ化している時にアレイズをくらうと一撃でアウトなのでプレイヤーの心も削られます。
抜本的な対策は無いのですが、彼らは連携が要のプレイをしてくるのでそこを崩す作戦が有効です。
まず味方がゾンビ化したらすかさず聖水を使って治します。聖水をストックする習慣がないならもう殺されてから蘇生しかないですが、正直どちらも厳しいとは思います。
次にプロテスとシェルでとにかく防御を固めます。隙を見てヘイストも使えると良いです。
で、連携は崩しますが幻光祈機は倒すとゲージ満タン復活をされてしまうので、倒しません! シーモアを狙います。
更にデスペルかリフレクで反射をコントロールすると、デルタアタックの時に使われるフレアで自滅を誘えるのでお勧めです。
リアルタイムコマンドバトルを採用しているFF10にしては珍しく辛抱と努力が必要な戦いなので、焦らずジリジリHPゲージを減らしていきましょう。
この参考動画ではバイオを使って毒状態にしたり、消耗品として召喚獣を使ったりしています。こうして短縮しても戦闘時間8分……。
ちなみにラスボスであるエボン=ジュは拍子抜けするほど弱いです。
大抵一撃で倒せると思います。
FF10で最も「え?」と思う瞬間です。
「え、これで終わるの? FF10が? え?」
となります。そこから始まるエンディングムービーの完成度で補完するのが正しいのだと個人的に納得しています。
きちんと補足すると、ラスボスだと思っていた『シン』はエボン=ジュによって作られた召喚獣であり鎧だったので、鎧を剥がされたボス本体は脆弱です。という設定なんですけどね。
世界の破壊を切望し、世界の脅威その物を乗っ取るまでに至ったシーモア。
その根源は周囲からの差別と偏見にさらされ、唯一愛する母親を生贄にする他なかった生い立ちにありました。
現代においても人種を始めとした様々な差別意識によって絶えず紛争が起こっています。
それは決して対岸の火事ではありません。争いという形を取らずとも、少し周りを見れば多くの火種に気付くと思います。
シーモアを生み出したのは社会的な環境です。
グアド族がシーモアを受け入れていれば、人間の母親を受け入れていれば、きっとシーモアは偉大な召喚士としてその類い稀なる力を正しく使っていたのではないでしょうか。
現代が直面している問題の多くも、始まりは同じだと思います。
肌や目の色、扱う言語。そういう様々な違いがあっても、同じ心を持つ生き物同士なのだから、きっと分かり合えます。
シーモアがユウナと結婚し、人種差別のない世界を目指すと言ったように。
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【この記事は2020/04/26に更新されました】