木村良平さんの結婚相手がバラされた事件の真相は?子供がいるのかも解説
2023/12/28
大今里
浅野いにおは、高校の頃、4コマ漫画を描きだし、高校2年生の春休みに描いた4頁のギャグ漫画「菊地それはちょっとやりすぎだ‼︎」が『ビッグコミックスピリッツ増刊Manpuku!』に山本直樹の代原として掲載され、漫画家としてデビューしています。
これは、持ち込みからわずか1週間のことでした。高校3年生になると大学受験のために、漫画から1年ほど離れ、玉川大学文学部芸術学科に進学します。
大学入学後も何度か読切作品を発表していましたが、2002年に『素晴らしい世界』の連載を持つまでの4年間は、自身の漫画家の才能に疑心暗鬼になりながら下積み生活を送っていました。
そして、2005年からヤングサンデーで連載された『ソラニン』が宮崎あおい主演で映画化されています。この作品は、単行本は全2巻で、単行本の売り上げは90万部を超えているヒット作品です。
2009年にはアメリカの漫画のアカデミー賞と呼ばれるアイズナー賞の候補に選ばれています。
『おやすみプンプン』は、2007年から『週刊ヤングサンデー』に掲載され、その後休刊のため、その後2008年から2013年まで『ビッグコミックスピリッツ』に移籍し、連載されました。
主人公の小野寺プンプンは、普通の少年ですが、作中においてヒヨコのように描写されています。
プンプンの精神状態によって四角錐に顔が描かれた姿やひょっとこ、人間の身体に顔が悪魔のような真っ黒で角の生えた姿など、容姿の描写が変化しています。
クラスの女子からジョニーズ系と指摘されアイドルオーディションへの応募を勧められたりしていることなどから、実際には容姿は悪くない模様です。
『おやすみプンプン』は、日本の文化庁が主催する文化庁メディア芸術祭の一部門として1997年から開催されている漫画賞である第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の審査員委員会推薦作品に選出されています。
ちなみにこの時の大賞は、幸村誠『ヴィンランド・サガ』が選出されています。
続いては、『おやすみプンプン』のあらすじについて、ご紹介していきます。
物語は少し内気で自意識過剰、どこにでもあるような街のどこにでもいそうな少年「プンプン」の波乱に満ちた半生を描いた作品です。
プンプンのクラスに転校してきた少女・愛子に一目惚れするところから物語は始まります。プンプンの両親は、夫婦喧嘩がエスカレートし、父が暴力をふるったことにより離婚を余儀なくされます。
そして、母、叔父と三人で暮らすようになったプンプンと、新興宗教にのめり込みDV癖のある母親と二人で暮らす愛子の、家族関係の問題を抱えた二人の人生が導かれるように破綻していく様が描かれています。
『おやすみプンプン』は、主人公が小学生から大人になるまでが描かれており、Wikipediaには、各年代毎のあらすじが掲載されています。
RENOTEというサイトにも『おやすみプンプン』のあらすじが詳しく紹介されています。
続いては、『おやすみプンプン』の結末について触れていきます。ネタバレになりますので、ご注意ください。
高校進学後、完全に疎遠になっていたプンプンと愛子でしたが、高校卒業後、二年、余曲折を経て、再会します。
付き合うようになった二人は、愛子が母親から日常的に暴力を受け、なおかつ母親がつくった借金のために、母親の義理の兄のもとで働かされている現状を打破し、同棲することを母親に説明するため、愛子の実家へと向かいます。
愛子の母親を説得し了承を得ようとした二人でしたが、母親はヒステリーを起こし、包丁を持って、愛子に襲い掛かり、プンプンと揉みあいになります。
そして、プンプンは愛子の母親の首を絞めて、殺害してしまい、母親の遺体を山中に埋め、鹿児島へ二人で逃げます。
愛子は母親に襲われた時に、刺された傷が悪化し、高熱にうなされていました。
タクシーで移動中、カーラジオから流れるニュースで、母親の死体が見つかり、乗り捨てた車も警察が発見されたことを知り、2人は自首しようと話し合います。
少し空き家に入り眠り、プンプンが目を覚ますと愛子が首をつって自殺していました。
救急車で搬送されていく愛子の遺体を遠目に見送ったプンプンは東京へ戻り、小学生時代に遊んだ廃工場で、自殺をしますが、南条幸に救出され命を取り留めます。
目を覚ましたプンプンのもとに警察がやってきて、死体遺棄についての事情聴取が行われます。その後、執行猶予を終えたプンプンは、元通りの生活に戻りつつありました。
プンプンは夢の中で、就職し何とか頑張っていること、幸の漫画制作に協力していること、日々の生活はそれなりに仲間たちとうまくやっていること、そして、愛子との「七夕にお互いを思い出すという約束」は守れそうにないと謝ります。時間が経つにつれ、愛子の姿や顔が、曖昧になってしまっているのです。
そして、アラームで目が覚めたプンプンは、日常生活に戻っていきます。
『おやすみプンプン』は鬱漫画と言われていますが、どういった点がそう言われる要因なのでしょうか。
ネット上で言われているのは、
と、リアルな人間の汚い、どろどろした部分を描き切っている点が気持ち悪いと言われているようです。
登場人物の絡み方が鬱がち、幼少期メンバーの誰も救われてない点が鬱度が高いとされています。
先ほど、物語の終盤の内容をご紹介しましたが、ヒロインは母親から暴力を振るわれ、母親の借金を返済するために働かされており、プンプンと交際し、同棲するために母親を説得しようとして、刺されそうになり逆に殺し、自らも自殺しています。
このように、救いがなさすぎるストーリーであり、読んでいると鬱になりそうな気になるというコメントが多く上がっています。
やはりこの作品の秀逸な点として挙げられるリアリティが追及された心理描写が、気持ち悪いとするコメントも多く上げられています。
リアル過ぎて、共感できる部分などが多くあり、そういった点に引きずり込まれるように共鳴し、気持ち悪いと感じる人も多いようです。
『おやすみプンプン』について、考察を挙げているサイトがたくさんあります。どんな点に注目しているのでしょうか。ご紹介していきます。
『おやすみプンプン』は、プンプンの半生を描いた作品ではなく、プンプンの半生を元に南条幸が描いた作品なのではないかと考察している人がいます。
このサイトでは、南条幸がプンプンの半生を漫画にしたのは、『プンプンを自分のものにする為』であると考察されています。
「おやすみ」には、宿命とも言える時間を終え、生きる目的を失ってしまった自分への別れの意味があると考察されています。
しかし、この「おやすみ」は南条幸によって遮られ、プンプンは眠る事が出来ませんでした。
”鬱漫画”として知られる、浅野いにお著作の漫画『おやすみプンプン』についてご紹介してきました。
リアリティが追及された心理描写が、この作品の秀逸な点として挙げられ、その生々しい心理描写や救いがなさすぎるストーリーに鬱漫画として挙げる人が多いようです。
リアル過ぎて、共感できる部分などが多くあり、そういった点に引きずり込まれるように共鳴し、気持ち悪い、鬱になりそうという声がありますが、それも含めてこの作品が評価され、支持される要因ともなっているようです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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”鬱漫画”として知られる漫画『おやすみプンプン』をご存じでしょうか。いったいどういう作品なのか、詳しくご紹介していきますので、最後までお付き合いくださいね。