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「千と千尋の神隠し」考察まとめ!其々のシーンに隠された意味とは?

大ヒットした宮崎駿監督のアニメ『千と千尋の神隠し』。ファンタジックになっている本作品ですが、それぞれのシーンにはどういった意味が隠されているのでしょうか。そこで今回は、『千と千尋の神隠し』のシーンや登場人物に隠された意味について考察をまとめてみました。

「千と千尋の神隠し」とは何?

千と千尋の神隠しは、2001年に公開された映画で老若男女問わず人気の作品です。20年以上たった現在も世界中から愛され、舞台化されたりテレビで再放送をされていますね。

まずは、おさらいとして映画「千と千尋の神隠し」についてのサマリーを振り返ってみましょう。

宮崎駿監督のアニメ

千と千尋の神隠しは、スタジオジブリのアニメーションとして制作されました。映画の脚本と監督は宮崎駿さんが担当しています。

 

宮崎駿さんは、これまでに「風の谷のナウシカ」、「となりのトトロ」、「天空の城ラピュタ」、「崖の上のポニョ」などを監督として手掛けてきました。

 

なお、千と千尋の神隠しは、映画プロデューサーである奥田誠治さんの娘が宮崎駿さんと仲良しで、主人公である千尋のモデルとして制作されていたことが明かされています。

興行収入は日本一!

映画の興行収入は、2022年5月時点のカウントで316億円となり、公開された2001年当時の日本一の作品として知られています。

 

長年日本一の記録を樹立し続けてきました。2016年に公開された「君の名は」が250億円を達成したのですが、それを大きく上回ったということになるのです。

 

2020年10月に公開された映画「鬼滅の刃無限列車編」が記録を塗り変えました。

ファンタジーの世界に迷い込む少女の物語

千と千尋の神隠しは、主人公の10歳の少女、荻野千尋が両親と共に引越し先のニュータウンへと向かう途中で道に迷うところからストーリーが開始します。

 

辿り着いた場所が、八百万の神々が住む本来で、本来人が踏み入れてはいけない世界に迷い込むという異世界ファンタジー。

 

この作品が公開された2001年は、まだ異世界に迷い込むというストーリーが珍しいものでした。

 

実は、大手であるスタジオジブリで手掛けたことで話題を呼び、次第に異世界ファンタジー物が増えていったのです。

考察まとめを解説①カオナシの正体は何?

ここからは、千と千尋の神隠しに登場する人物を深堀して、その根底に潜む考察をまとめていきます。

まずは、メインキャストとなった謎の人物であるカオナシについて見ていきましょう。

自分の居場所がない人の心

カオナシは、背が高く黒い服を着て、白いお面を付けた謎の人物。言葉能力がないので「ア、エ」、「イヤダ」、「笑ったな」などの単語のみを発することができず、中々コミュニケーションが取れない相手でした。

 

ずっと孤独な存在で、迷い込んできた主人公の千尋が良き理解者となりました。この作品の登場人物は、ルーツが明かされているのですがカオナシだけは何も明らかにされていません。

 

そこで気になるのがカオナシの正体です。様々な考察がなされていますが、そのうちの1つが「自分の居場所がない人の心を現れたのがカオナシである」というもの。

 

物語の最中で「さみしー、さみしー」と言っていることから、この説が浮上したといわれています。

 

宮崎駿さんは、「カオナシは誰の心にも存在する」と語っていますので、自分の居場所がなくて、寂しい気持ちを抱える現代人に通じているのではないでしょうか。

金よりも愛が大事

カオナシは物語中で喜んでもらいたい一心で、千尋にお金を渡して気を引こうとしますが、断られてしまいます。

 

ここでは、金品よりも愛が大事であるということを示唆し「愛の物語」である宮崎駿アニメにおいてのアンチテーゼのような役割も担っているといわれています。

自己主張ができないタイプ

カオナシは、基本的に言語能力がないのですが、他人を飲み込むと言葉を話せるようになるという設定をされています。

 

カオナシは、他人から拒絶されることを恐れて自己主張ができないタイプなのではないかという説があるようです。

 

最終的にカオナシは、銭婆の元で働くことになって、自身の居場所を見つけることができたことで、とても嬉しそうにしていました。

 

働くことは楽ではありませんが、そこで本当に必要とされているのであれば心が落ち着き満たされるということは考えられますよね。

考察まとめを解説②母親らが豚になった理由

考察の2人目は、千尋の母親です。一緒に迷い込んだ両親は、異世界に一緒に迷い込み豚の姿に変えられてしまい、千尋は大奮闘することに。

しかし、なぜ豚に変えられてしまったのか、豚を意味するところは一体どういったものなのでしょうか。

両親と千尋は性格が異なった

映画を観た感想で多かったのが、両親は千尋に対して冷たいというもの。特に母親が、千尋に接する態度が特に多いようです。

 

例えば、トンネルの中で怖い気持ちを隠せない千尋。母親は「あんまりくっつかないでよ。歩きにくいわ」と突っぱねたり、歩くスピードを子供に合わせず、千尋に早歩きをさせています。

 

一方で千尋は優しくて健気で、周囲にいる人の気持ちを思いやるタイプ。親子であっても人格は別物ですし、母親と千尋の性格は異なっていたということを表現したかったのではないでしょうか。

豚は人間の欲望を象徴していた

物語の前半で両親は豚に変身していますが、その理由というのは、本来であれば八百万の神々のために用意された料理を勝手に食べてしまったことにあります。

 

豚が表しているのは、人間の欲望なのではないかという見方が有力であるようです。底なしの欲望を持った両親と、純粋な千尋の対比がクッキリと描かれています。

 

例えば、カオナシからの砂金による取引を断ったり、自身の得にはならなくともハクの行いを謝罪するために1人で銭婆の家に乗り込むなど、ひたむきなエピソードからも窺えます。

考察まとめを解説③電車のシーンは何を表す?

考察まとめの3つ目は、人物ではなく千尋とカオナシが一緒に電車に乗っているシーンです。作品中では、具体的な説明がなされていません。

電車のシーンが意味することについてネットで寄せられた考察なども含めて紹介します。

死者をあの世へと送る電車

電車のシーンは、千尋がカオナシと共に銭婆のもとに向かう中で登場します。乗客は何人もいるのですが、皆透けていて黒い影のように描かれていました。

 

この電車は、死者をあの世へと送るための電車であるという説が有力であるようです。このため、乗客が透けているのは、既に死んでいるからという説と符号しています。

『銀河鉄道の夜』の影響

死者を電車で送るという設定は、宮沢賢治さんをリスペクトしていて、その中でも特に「銀河鉄道の夜」の大ファンなのだとか。

 

電車のシーンも銀河鉄道の夜に影響を受けているという意見も多く、こういったシーンから垣間見えるといわれています。

自我を持たない存在?

電車に乗る透けている乗客たちの存在については、自身の行先を自分で決められない、または流れに身を任せることしかできない、という自我のない人々を表現しているのではないか、という見方もあるようです。

考察まとめを解説④リンの正体は白狐なの?

千尋が油屋で働くことになった時に先輩同僚として接してくれた女性がリンです。

見た目が狐のようだと言われていますが、どのような意味が込められているかが気になります。ここでは、リンの正体について見ていきましょう。

設定は白狐だった

リンは色白でスレンダーな見た目から、成人の美女というイメージがありますが、実は14歳なのだといいます。

 

千尋は、リンを「お姉さま」と呼んで慕っていたのですが、設定上では白狐だったことが判明。

 

宮崎駿さんも、初期にイメージイラストを描いた時には、「白狐」と書き添えられていたそうです。

 

モデルとなったのは、稲荷神社に祭られている狐で「良い狐」をイメージしていることを明かしています。

白狐のように描きたかった?

元々、白狐には「幸運の証」、「徳の高い存在」として知られています。このため、宮崎駿さんは、リンを白狐のような存在として描きたいという思いがあった可能性があるといわれています。

考察まとめを解説⑤ハクは川の神が正体?

この物語で欠かせない人物の筆頭ともいえるハクについての正体をまとめました。

ハクは神様だったという過去や、自身の記憶を取り戻すことができたのは、千尋がいたからであるとのことです。

ハクは琥珀川の神

ハクは、千尋が引っ越す前の街に流れている「琥珀川」という川の神様でした。千尋は、昔川で溺れかけたことがあり、その命を救ったのがハクだったという接点があったのです。

湯婆婆に名前を奪われた

ハクの本当の名前は、「饒速水小白主(ニギハヤミコハクヌシ)」というのですが、琥珀川近隣のマンション開発で川が埋め立てられてしまい、帰る場所がなくなってしまいました。

 

その後コハクは、湯婆婆のもとに弟子入りしたことにより名前と記憶を奪われたという経緯があったのです。

ハクは自身の名前を取り戻した

物語が進む中で千尋は、昔コハクに助けられたことを思い出します。

 

このことで記憶を取り戻し、自身の名前を思い出すことができたのです。こうしてハクは現実の世界に戻ることができました。

考察まとめを解説⑥油屋は風俗がモデルなの?

千尋の職場になった油屋について考察を解説します。そもそも油屋とは一体何なのでしょうか。風俗といわれている理由についても調査しました。

油屋とは何なのか

そもそも油屋とは、「湯屋」のことを指しています。物語の中では、神様がたちが疲れを癒しに訪れる場所とされています。

油屋とは風俗店だったのか

江戸時代にあった湯屋には、単純に入浴できる場所で、従業員が入浴の介助をするだけではなく、売春行為をしていた所もあるのではないか、と見られています。

 

こういったことから、油家は風俗店というイメージを持った方がいたのではないでしょうか。

あえて油屋を舞台にした

宮崎駿さんは、現代の社会を風刺的に描くために敢えて油屋を舞台にしたという経緯があったそうです。

 

一部からは、風俗業界が現代の日本社会の縮図そのものではないか、という指摘も寄せられています。

千と千尋の神隠しは実は色々奥が深い

映画「千と千尋の神隠し」は、2001年に公開され300億円を超す興行収入は、2020年10月に公開された「鬼滅の刃」に抜かれるまで日本一だった作品です。

 

子供にも大人にも大人気ですが、何気ないワンシーンや登場人物には隠された意味があるのだといわれています。

 

例えばカオナシは、自分の居場所を持たない人を表現していて、他人を飲み込むことで自分の気持ちを語ることができるなど、現代の日本人のようだという説も。

 

そして、何となく不気味な雰囲気の電車のシーンは、死者を運ぶという考察や、千尋の職場となった油屋は湯屋を指し宮崎駿さんが意図して舞台にしたという意見もあります。

 

千と千尋の神隠しを深読みしてもう一回観てみるのも一興ですね。

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