2024/02/16
r.y6
藤間爽子さんは、幼いころから、演じることが大好きだったそうです。小学校の学芸会でも率先して主役をつとめ、演技を褒められた経験が忘れられず、ずっと女優への憧れは持ち続けていたそうです。
小学校の卒業文集には、「日本舞踊もできる女優になりたい」と書いており、見事夢を果たしました。
藤間爽子さんが、14才のときに祖母・藤間紫さんが亡くなったことにより、日本舞踊の流派は自分が継ぐことになるだろうという状況で、女優への夢は歩みだせないまま、高校、大学と過ごしました。
しかし、大学3年生の時、まわりが就職活動を始め、自分の将来を選んでいく中、自分だけが、日本舞踊家としての将来が決まっていて、本当になにもやらないまま、このままでいいのかを改めて考えたんだそうです。
そうすると、やはり、女優に挑戦してみたいという想いが抑えきれなくなり、事務所に所属し、オーディションを受ける日々をスタートさせました。
藤間爽子さんは、フレンチブルドッグの「晴男」を飼っており、インスタにも写真がアップされています。
ずっと飼ってみたいと思っていたそうで、名前の由来は、父親が雨男だそうで、晴れるようにという思いを込めて「晴男」なんだそうですよ。
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続いては、藤間爽子さんの経歴を見ていこうと思います。
藤間爽子さんは、女優として活躍するかたわら、幼少期から日本舞踊家として舞台を踏んできました。
7歳で歌舞伎座の舞踊会で初舞台を踏み、紫派藤間流舞踊会(歌舞伎座 国立大劇場、小劇場 )に多数出演し、2010年には文化庁芸術祭祝典『アジアを結ぶ獅子たち』(国立大劇場)、2014年には、伊勢神宮宇治橋渡始式にて奉納舞踊、など多くの舞台を踏んでいます。
藤間爽子さんは、2017年の放送、有村架純さんが主演の連続テレビ小説「ひよっこ」で女優としての道が始まりました。
親友役のオーディションで、最終選考までは残ったものの、落ちてしまっていたのですが、プロデューサーから、「いつかご縁があったら一緒に仕事したい」と声をかけられており、社交辞令だと思っていたら、若い頃の立花富役で声がかかり、女優デビューとなりました。
女優としてはデビューしてまだ数年の藤間爽子さんですが、日本舞踊の方では、幼少期から多数の舞台を踏んでおり、すでにいくつかの舞台で主演を務めています。
2021年2月には3代目・藤間紫を襲名し、日本舞踊の紫派藤間流家元となりました。
紫派藤間流は、日本舞踊の流派の一つである藤間流の流れをくむ流派で、1987年(昭和62年)に藤間爽子さんの祖母の初代藤間紫さんが創流しました。藤間爽子さんは、早くから才能を認められ、後継者として指名されていました。
藤間爽子さんは、女優として活動する際は引き続き「藤間爽子」の名を使用していくそうです。
祖母が作ってきた“紫”という色を壊すことなく、自分の色を加えていきたいと、家元としての決意を語り、日本舞踊ができるから表現できる女優の表現だったり、女優をやっているから日本舞踊で生かせる表現だったりがきっとあるはずで、それを生かせるような舞踊家、女優になりたいと目標を掲げました。
続いては、藤間爽子さんの家系について見ていこうと思います。
先に触れたように祖母は日本舞踊の紫派藤間流・初世家元の藤間紫さんであり、祖父は藤間流宗家の舞踊家で人間国宝の二世 藤間勘祖さんです。
また、藤間紫さんは、二世 藤間勘祖さんと離婚した後、二代目市川猿翁さんと再婚しました。二代目市川猿翁さんは、俳優の香川照之さんの父親ですね。
藤間爽子さんの父は、元俳優の藤間文彦さんです。俳優を引退し、藤間紫さんと再婚した3代市川猿之助さんの事務所・おもだかの社長となっています。
また、母が女優の島村佳江さんです。
藤間爽子さんは、両親ともに演技をしていた環境で育ったため、女優を志したのも自然な流れなのかもしれませんね。
藤間爽子さんの兄は2011年頃までジャニーズ事務所に在籍していた藤間孝彦さんです。
藤間孝彦さんは、藤間爽子さんが藤間紫を襲名したのと同時に、初代藤間翔に改名しています。
藤間爽子さんが家元となったのは、日本舞踊の流派の一つである藤間流の流れをくむ流派の紫派藤間流です。
続いては、その藤間流について詳しく見ていこうと思います。
日本舞踊の五大流派の一つに数えられ、300年以上の歴史を持つと言われている「藤間(ふじま)流」の始まりは江戸時代だったと言われています。
藤間流は1704年頃、初代・藤間勘兵衛によって確立され、現在は、宗家藤間流(勘十郎派)と藤間流家元(勘右衛門派)の二つに大別されます。
また、藤間勘十郎派には、歌舞伎界の御曹司がたくさん師事しています。
藤間流の特徴は、「手数が少なく劇場映えする大きな振付」で、どっしりとしていておおらかな芸風です。
同じ五大流派の一つである花柳流が「手数が多く、振りの間が細かい」ことと好対照を成しています。
藤間流を継承している人は何名かいますが、そのうちのひとりが歌舞伎役者である七代目・松本幸四郎さんです。
松本幸四郎さんは、自身が歌舞伎役者として発案してきた舞を後世に伝えるため、新たな流派「松本流」を立ちあげました。次男である八代目・松本幸四郎さんを家元とし、自らはその後見人となりました。
そして、九代目・松本幸四郎さん、現在の松本白鸚さんが継ぎ、現在はその息子である十代目・松本幸四郎さん(松たか子さんの兄)が家元をつとめています。
松本幸四郎さんは、日本舞踊松本流の三世家元としての名取名は松本 錦升(まつもと きんしょう)を襲名しています。
また、松たか子さんが初代・松本幸華を名乗っています。
続いては、藤間爽子さんの女優としての出演作について見ていこうと思います。
広瀬すずさん主演のWOWOW放送のドラマ『あんのリリック-桜木杏、俳句はじめました-』にクルミ役で出演していました。
ラップと俳句を融合したストーリーで、広瀬すずさんは、初のラップに挑んだことでも話題となりました。
2018年には、萩尾望都の同名短編漫画を原作に、野田秀樹と萩尾望都が脚本を担当した舞台『半神』にて、乃木坂46・桜井玲香さんとW主演で、マリア役を務めました。
この作品は、1986年に野田秀樹さんが舞台化して以降、何度も上演されている作品です。
痩せこけて醜い容姿ながら高い知能を持つ姉のシュラ(桜井玲香)と、誰からも愛される美しい容姿だが知能が低く話すこともできない妹のマリア(藤間爽子)はつながっている結合双生児の姉妹。10歳を目前にして2人の身体はその負担に耐えられなくなってきており、救う方法はただ一つ、2人を切り離すことだが。
といったストーリーで、藤間爽子さんは難しい役どころを演じ切りました。
2021年3月6日(土)~14日(日)東京都 ザ・スズナリにて上映された舞台、『いとしの儚』に出演しました。
負け知らずの博打打ち・鈴次郎は、鬼との勝負に勝ち、鬼が墓場の死体を集めて作り上げた絶世の美女・儚を手に入れるが、というストーリーで、藤間爽子さんは絶世の美女を演じました。
女優と日本舞踊家という2足のわらじを履いてい藤間爽子さんについて、ご紹介してきました。
先日、3代目・藤間紫を襲名し、日本舞踊の紫派藤間流家元となった藤間爽子さん、今後、どのような活躍を見せてくれるのか楽しみですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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