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2023/12/28
大今里
ワンパンマンは2015年にシーズン1がアニメ化され、2019年にはシーズン2が放送されている人気アニメです。現在は海外でも評価されるようになった作品ですが、実は原作漫画はかなり変わった経緯で人気作になりました。原作漫画の公開方法やとなりのヤングジャンプで連載された経緯などについてご紹介します。
ワンパンマンはかなり知名度の高い作品ですが、雑誌で連載されていたわけではありません。かなりマイナーな状態からじわじわと知名度を上げ、人気作品になりました。ワンパンマンの連載方法やあらすじなどをご紹介します。
ワンパンマンは2015年にアニメ化されて人気作になりましたが、元々はネットで無料公開されていた漫画が原作です。村田雄介さん作画のリメイク版漫画がとなりのヤングジャンプで連載されて話題になり、テレビアニメ化を果たしました。
話は主人公のサイタマが、一撃で怪人を倒すところから始まります。物語がスタートする三年前、就職活動をしていたサイタマは怪人に襲われていた少年を助けることで、子供の頃の夢がヒーローになることだったと思い出します。
就職をやめてヒーローになるためのトレーニングを開始したサイタマは、最強の力を手に入れます。なぜか、サイタマはハゲになってしまいますが、どんな敵でもワンパンで倒すほど強くなっていました。
あまりに強くなり過ぎたサイタマは、虚しさを感じながらもヒーローとして活躍を続けていきます。シリアスな部分もあり非常に強い怪人が登場しますが、どれだけ強くてもワンパンであっさり倒される流れのギャグ漫画になっています。
ワンパンマンは、元々はウェブコミック投稿サイトに投稿されていた漫画でした。2009年に投稿が始まり、2012年には閲覧者が累計で1000万人を突破するほど人気になりました。
テレビアニメ化を果たしてからは更に人気が上がり、海外でも話題になっています。
ワンパンマンにはoneさんが連載している原作漫画ととなりのヤングジャンプで連載されているリメイク漫画、テレビアニメがあります。それぞれの作品の関連や違いについて解説します。
ワンパンマンの原作者であるoneさんはアシスタント経験もなく、自分の描いた漫画をネットで公開したことがあるだけだったといいます。ワンパンマンは一回限りのギャグ漫画として描いたそうですが、人気が出たので最終回までプロットを考えて連続ものになりました。
2012年4月に「モブサイコ100」を裏サンデーで連載することになり、プロの漫画家としてデビューしました。モブサイコ100も2016年にテレビアニメ化しています。
ワンパンマンのリメイク化が決まる前、oneさんは仕事をやめて漫画家に専念することにしたそうです。そこにアイシールド21の作画を担当していた村田雄介さんが、一緒に漫画を作りたいと話を持ち掛けたそうです。2人は共同で漫画を作ることになりました。
当初は全く別の漫画を作る話もあったようです。しかし、村田さんの書いたワンパンマンの1話目をoneさんに見せたことがきっかけで、ワンパンマンのリメイクが決まります。当時、集英社は新しいウェブサイトを立ち上げようとしていました。
この時、ヤングジャンプ編集長がリメイク版のワンパンマンに注目します。ウェブサイト「となりヤングジャンプ」が設立し、リメイク版ワンパンマンはその看板作品として連載がスタートしました。
ワンパンマンの原作とリメイク版はそれぞれ異なる魅力を持っています。原作は、シンプルな絵柄でシュールなギャグや独特の世界観がうまく表現されています。リメイク版は非常に高い画力で書き直されているため、原作では不可能だった展開も描かれています。
とにかく絵が丁寧に描かれており、カラー連載では非常に美しいイラストを見ることができます。戦闘シーンの表現も非常にわかりやすくなっています。また、美しい絵柄で描かれた登場キャラは全く違う雰囲気です。
登場する女の子が非常に可愛いと評判なのも、リメイク版ワンパンマンの魅力です。アニメのワンパンマンは原作ではなく、リメイク版に準拠して作られています。
リメイク版が連載されてからも、原作のワンパンマンの更新は続いていました。しかし、原作者のoneさんはワンパンマン以外の連載も抱えて忙しくなったため、2017年に1月に更新がストップしてしまいます。
2017年9月に正式に更新中止が発表され、原作は続きが読めなくなっていました。2019年4月に更新が再開され、少しずつ続きが描かれています。
ワンパンマンには、かなり多くのキャラクターが登場します。主人公のサイタマやその弟子のジェノスなど主要なキャラについて簡単にご紹介します。
主人公のサイタマはどんな怪人でもワンパンで倒してしまう最強のヒーローです。25歳ですが、強くなってからは髪の毛がなくなってしまいました。非常に強力な怪人を倒しているにもかかわらず、その存在は知られておらずヒーローとして評価されていません。
タイトルのワンパンマンはサイタマのことを表している可能性が高いですが、原作でもワンパンマンと呼ばれたことはありません。ヒーロー協会に登録されたヒーローネームは、ハゲマントで本人は嫌がっています。
ヒーロー協会に登録した際は最低ランクのヒーローとして登録されますが、少しずつランクを上げていきます。
住んでいた街を狂サイボーグに襲撃され、家族を殺された若者です。命を助けてくれたクセーノ博士に頼み込み、復讐のために自分もサイボーグになりました。サイタマに命を救われ、押しかける形で弟子になっています。
ヒーロー協会に登録後いきなりS級ヒーローになっており、戦闘力以外も優秀なようです。ヒーローの中ではかなり強い方ですが強敵と戦うことが多いため、噛ませ犬にされることが多くなっています。
サイタマがどのヒーローよりもはるかに強いことは知っていますが、サイタマの強さを完全理解しているわけではありません。
忍者の里出身の自称最強の忍者です。用心棒から殺しの依頼まで受ける危険な人物で、賞金首として指名手配されています。自分の実力に絶対の自信を持っており、自分の技を振るうことに喜びを感じています。
実力はS級ヒーロー並みといわれるかなりの実力者ですが、サイタマにあっさり倒されたせいでサイタマを一方的にライバル視して命を狙っています。シリアスな悪役のように登場しましたが、サイタマに挑んで面白い倒され方をするのがパターン化しています。
現在は、完全にギャグキャラになりました。ジェノスに「頭痛が痛い」みないな名前の人物と評されましたが、忍者の里出身者は同じセンスで名前がつけられています。S級ヒーローの閃光のフラッシュは、忍者の里でソニックの同期だったことが判明しました。
ヒーロー教会ではB級の1位に所属するヒーローで、スタイルが良くかなりの美人です。超能力を持っており、周囲の物体を操って戦う戦法が得意です。なんでもそつなくこなす器用なタイプですが、強すぎる超能力を持つ姉タツマキにコンプレックスと恐怖心を抱いています。
姉のタツマキが28歳にもかかわらず完全に子供に見えるため、フブキの方が姉だと勘違いされることもよくあります。
ワンパンマンの世界は怪人が登場し、それと戦うヒーロが存在します。ワンパンマンの世界を理解するために重要な語句を解説します。
怪人に襲われていた大富豪の息子が若い男性に助けられたことで、ヒーローを支援するために作られたのがヒーロー協会です。所属するヒーローはS・A・B・C級にランク付けされています。
ランクはヒーローとして実績や人気、社会への貢献度などを元に決められています。最高ランクのS級は規格外の戦闘力を持つヒーロに与えられるランクで、人格に問題のあるヒーローも少なくありません。ただし、サイタマの力は登場したS級ヒーローよりはるかに上です。
実は、ヒーロー協会設立のきっかけになった若い男性はサイタマのことですが、本人も周りの人間も気づいていません。サイタマの実力もほとんど評価されておらず、ヒーロー協会に登録した際はC級ヒーローと認定されました。
ワンパンマンの世界に登場する怪人の脅威度を表しており、神・竜・鬼・虎・狼の名前でランク分けされています。狼はC級3人で倒せるレベルで、鬼と竜はS級ヒーローでないと単独では対処不可能なレベルの強さです。
神は人類が滅亡するレベルの脅威とされています。漫画では竜より上の判定を受けた怪人はいません。ただし、ファンブックでは竜以上という漫画には登場しないランクの怪人も記載されています。
ファンブックで竜以上のランク付けをされた怪人はS級ヒーローでも歯が立たないレベルですが、サイタマの視点では少し強い怪人でしかありません。
Z市はサイタマの住むアパートがある場所です。弟子入りしてからはジェノスも住んでいます。ヒーロー協会をつぶすために作られた怪人協会の本部も、サイタマのアパートの真下にあります。サイタマの住んでいる場所は、怪人が頻繁に現れるためゴーストタウンになっていました。
その後、サイタマが次々に怪人を倒したせいで、怪人協会よりも恐ろしい怪物がいる場所として怪人からも恐れられています。
ワンパンマンにはさまざまな怪人が登場します。実は、ワンパンマン最強の敵と呼ばれる怪人は、別の漫画に登場していたことが分かっています。ワンパンマン最強の怪人の裏話についてご紹介します。
ボロスはワンパンマンのアニメ1期でサイタマが最後に戦った怪人です。漫画やアニメでは災害レベルは明かされていません。ただ、人気投票で竜どころではないと原作者がコメントしたので、一時は災害レベル神と思われていました。
ファンブックで竜以上のランクに該当することが明かされましたが、原作でもボロスより確実に強い怪人は登場していません。アニメではサイタマを月の地表まで蹴り飛ばし、視聴者に衝撃を与えました。
それでも、サイタマにダメージを与えることはできませんでしたが。本気のパンチではないですが、サイタマのパンチに耐えた最初の怪人でもあります。
実はボロスは、ワンパンマンで初登場したキャラではありません。原作者のoneさんが、ワンパンマン以前にネットで描いていた漫画「太陽マン」にラスボスとして登場しています。この作品でもボロスは非常に強いです。
あまりに強くしすぎたせいで倒す方法がわからなくなってしまい、太陽マンは未完のまま公開終了になっています。ワンパンマンの原作に再登場したことで、ようやくボロスは倒されたわけです。
ワンパンマンの魅力や原作とリメイク版の違いなどについてご紹介しました。ワンパンマンはどんな敵でもワンパンで倒すのがネタのギャグ漫画でしたが、さまざまなヒーローが登場することで単なるギャグ漫画ではない深みのある作品になりました。
リメイク版では原作にはなかった展開も描かれ、更に楽しめるようになっています。サイタマがワンパンマンと呼ばれる日は来るのかも含めて、今後も注目の作品です。
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