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    「働いたら負け」は真実なのか?ニートが主張している正論とは?

    インタビューされたニートの「働いたら負け」発言に注目が集まっています。労働環境が悪化していることや、ブラック企業の横行によりまじめに働くこと自体がばかばかしいと思う人が増え、この発言も肯定されてきました。今回はこの発言は正論なのかについてまとめました。

    「働いたら負け」発言はニートの名言!

    ニートの名言に「働いたら負け」というものがあります。多くの成人は毎日会社に通い働いているため、「働いたら負け」という言葉にそもそも違和感を覚えるでしょう。どちらかと言うと働かないことの方が負けていると思う人の方が多いはずです。

    この名言はどのようにして生まれ、話題になったのでしょうか。また、「働いたら負け」とプリントされたTシャツなどのグッズも販売され話題を呼んでいます。今回は「働いたら負け」発言の真意や背景に迫ります。

    ニート特集で話題になった

    「働いたら負けかなと思っている」という名言は2004年9月にフジテレビ系「とくダネ!」で放送されたニート特集で話題になりました。この特集で取り上げられていたあるニートの男性が発した言葉が「働いたら負けだと思っている」でしたが、放送直後からネットがたいへんざわついてしまいました。

    その後、特集に出ていたニートの男性は「今の自分は勝っていると思っている」と言い放ち、何に対して勝ってると言ったのかと、憶測を呼び世間に更なる衝撃を与えました。多くの人は毎日働き、大半の時間を会社で過ごすことが当たり前となっています。

    競争社会の勝ち負けとは別の視点での勝ち負け発言が、ある種の驚きをもたらしました。一体この発言にはどのような意味があるのでしょうか。

    この発言を吐いたことの真意

    「働いたら負け」発言は怠け者で堕落した考えの人が発する言葉と思う方が多いでしょう。
    毎日会社通いし、忍耐して日々をやり過ごしている人には特に、呆れられても仕方ない発言かも知れません。

    しかし、「働いたら負け」という言葉の裏には別の真意が隠されていました。日本の現代社会では、ブラック企業が多くあり、休日返上で働いている人も少なくありません。また、ブラック企業を辞めることができず、心や身体を壊し、自殺に追い込まれる人もいます。

    このように、苦労して真面目に働くよりも、生活保護を受けた方が良い暮らしができるという説もあります。こうしたことから、働くことから遠ざかっている人たちにとっては、社会に出て働くこと自体が不安に思えてしまうのでしょう。

    この不安が、仕事をしたら今より損をするという発想に繋がり、「働いたら負け」発言を生んだと言えるでしょう。一生懸命会社に尽くしても会社が倒産したり、不当なリストラに遭うということを懸念しているニートもいるようです。確かにこの考え方も一理あると言えるでしょう。

    発言したのは現在のLINE株式会社の田端さん?

    その後、「働いたら負けかなと思っている」という発言をしたニートの彼が今どうしているか話題になりました。「働いたら負け」発言をしたのは、LINE株式会社の田端さんという説がありましたが、これは本当でしょうか?田端氏は2018年2月にLINE株式会社を退社しています。

    田端さんはツィッター上で、「自分が働いたら負け」発言をしたニートだと呟きました。このため、話題になったニートの彼が本当に田端さんであると思った人もいました。しかし、田端さんは自身がツィッターですべて真実を呟いている訳ではないと説明し、その上プロフィール欄にツィッター上の呟きを「真に受けないで下さい」とも書いています。

    さらに2004年に発言が話題になったニートの彼と田端氏は、顔立ちも身長も職歴も全く違います。一致しているのは、坊主頭だけでした。以上のことから、話題のニートの彼と田端氏は同一実物ではなく、田端氏の発言は彼得意の話題づくりだったと解釈されています。

    田端氏が、ネタとして呟いた内容が話題になったに過ぎなかったようです。

    ニートは日本にどれくらいいるのか?

    話題になった「働いたら負け」発言を説明してきました。さて、ニートは日本に一体どのくらいいるのでしょうか。一説によるとニートの数は約80万人もいるとされています。日本は超高齢社会になると言われて久しいですが、国にとって重要な労働力となる若者が約80万人もまともに働くことができずにいるのです。

    これは日本にとってたいへんな問題であると言えるでしょう。苦労しながらの就職活動を経てやっと働いても、周りに順応できず会社を辞めてしまい、ネット依存になっている若者を変えるにはどうしたらよいのでしょうか。そもそも、ニートの若者は自身の生き方に一定のポリシーを持っているようです。

    十分社会に出て働ける若者が敢えて働かないのは、働くと損をしてしまう社会のせいとしているのです。容易に「働け」と言いにくくなるような社会を大人たちが作ってしまったとも言えるかも知れません。家族にニートがいるという人も、ニートが働くように説得することを難しいと感じているのではないでしょうか。

    ニートの定義とは?

    ここで、ニートの定義について説明します。ニートという言葉は知っていても、誰かに正確な説明をすることは難しいという人もいるでしょう。社会問題であるニートについて、ぜひ詳しくなって周りの人に説明してみましょう。

    ニートが指す年齢とは?

    まずはニートという言葉が指す年齢についてです。厚生労働省の「特定調査票集計」によるとニートの年齢は15歳から34歳とされています。15歳から34歳の非労働力人口の中から、学校に通っている人と専業主婦(夫)、求職活動をしている人以外がニートに当たります。

    この基準では、「家事手伝いの人」もニートではないとされています。しかし、ニートの年齢の基準はそれほど一般的に浸透していないと思う方もいるのではないでしょうか。40歳〜50歳の無職でも一般的にはニートと呼ばれるでしょう。

    細かい年齢よりも、働いていないという事実や、働きたいという気持ちが薄いことなどがニートと呼ばれる要因になっていると言えます。一説によると40歳〜50歳の働いていない人たちはニートの先駆けとされ「高齢ニート」や「中年ニート」と呼ばれています。

    ニートとはどういう状態のこと?

    ニートとはどういう状態のことを指すかご存知でしょうか。ニートとは、「社会に出て就業していない人のこと」を指す言葉です。フリーターも不定期な就労をしていますが、アルバイトでも社会に出て働いていればニートではありません。

    また、俳優志望でアルバイトと掛け持ちをしている場合などは自身の職業を俳優とする場合もあります。フリーターは意欲を持って働いている人もおり、ニートとは根本的に違うという意見もあります。ただし、フリーターでも「たまのバイトしかしていないニートみたいな自分」と自身を卑下している人もいるしょう。

    またはポリシーを持って期間限定でニートを楽しんでいるという人もいます。どちらも正社員ではないという点では、一致していますが、フリーターとニートはまた違った位置付けであると言えます。

    「引きこもり」と「ニート」の違いは?

    「引きこもり」と「ニート」の違いについてですが、2つの言葉は似て否なるものです。「引きこもり」はどちらかというと精神疾患などがあり、家庭から出られない状態を指しています。「引きこもり」とは6ヶ月以上の長期に渡って社会と関わり合いを持たないことを意味します。

    「引きこもり」は買い物などには外出しても、他者と関わりを持ちません。一方「ニート」とは年齢が15〜34歳で学校や会社に籍を置かず、進学や就職に向けて活動をしていない人のことです。ニートは、学生、家事手伝い、専業主婦(主夫)は除きます。

    ニートの場合は友達に会ったり、趣味のオフ会などに参加しますが、働いたり、通学していない状態です。引きこもりとニートでは、どちらかというと引きこもりの方が深刻な状態と言えるでしょう。引きこもりの場合は、専門機関を受診するなど解決に向け早急に行動しましょう。

    ニートにも種類がある

    一言でニートと言っても様々な種類があることをご存知でしょうか。ニートの定義からは少しずれていますが、以下ニートについて紹介いたします。「セレブニート」とは働かなくても優雅な生活が送れるニートのことです。実家が裕福で生活に困っていないことから、自身が働かなくても高水準の生活を送ることが出来ます。

    また「ネオニート」とは外に働きに行かなくても、株やアフィリエイトなどで一定の収入がある人のことです。この場合は収入を得ていますから、一般的なニートの定義には当てはまっていないと言えます。しかし、定職についていない不安定さや、通勤していないことからニートと呼ばれているのかも知れません。収入額もネオニートそれぞれ異なります。

    最後に「学生ニート」という言葉を紹介します。学生であるため、学校に籍があるのですが、授業に全く出ていない状態です。このまま、学校にいかない状態が続くと学校中退ということになり、本格的なニートまたは引きこもりへと移行してしまうでしょう。このようなことから、学生ニートは「ニート予備軍」とも呼ばれています。

    「働いたら負け」発言は正論?

    以上のことを踏まえて、「働いたら負け」発言は正論なのか、もう一度考えてみましょう。引きこもりとは違い、精神疾患などもない若者たちが進んで就労しないという状態は果たして良いことでしょうか。働くことを諦めてしまった若者たちが「働いたら負け」という発言を支持するにはどのような意味があるのでしょうか。

    親に迷惑がかかる

    ニートは言うまでまなく、一部のネオニートを除いて収入がありません。したがって生活する上で必要な金額を親からお小遣いとしてもらうことになります。ニートのお小遣いは1万円〜6万円ほどであると推測されます。親世代も高齢化していて金銭に余裕があるとは言えないのに、お小遣い毎月貰うことは親に迷惑をかけてしまいます。

    健康な親ばかりではなく、通院や闘病をしている親もいるでしょう。しかし、ニートが毎月の生活を満足いくよう過ごすためにもお金は必要不可欠です。ニートにとって親からの支援はあてにされるべきものとなっています。

    結婚ができない

    また、ニートの状態では好きな人がいても収入がないため結婚が出来ません。そもそも就労や在学をしていないため、毎日定期的に会う人たちがいません。よって、必然的に異性との出会いの場も減ってしまうでしょう。ネット上でも異性で会うことが出来ますが、どうしても実際に会うとなるとリスクが伴います。

    男性でも女性でも、無職の自分を養ってくれる人が見つかれば結婚できるでしょう。しかし、それほどの度量が大きい人と出会うことは実生活で稀ですから、どうしても結婚ができないニートが増えてしまうのです。高スペックな異性には、高スペックな相手しか釣り合わない場合もあるでしょう。

    年をとり雇用市場での価値が下がる

    ニートは、自分に合う仕事がないと職の選り好みをしているうちに歳をとっていきます。すると、雇用市場の価値がどんどんと下がって行きます。新卒でなく、働いた経験がなければ採用されることは難しくなります。

    年齢が若くなければ、素直さがないと見られ未経験では働きにくくなっていくでしょう。ニートを敢えてしたいと思っている若者は、社会に出ることを休止している間に自分が本当に何をして生きていきたいのか、自分を見つめる期間にした方が良いでしょう。

    インスタグラムで面白いことを発信する、お小遣い稼ぎでもいいから興味のあることに手を着けて見るなど、次なる自分を模索する機会と考えましょう。

    ほしいものが買えない

    ニートは親からのお小遣いが必要不可欠なことを見てきました。親からのお小遣いでではなく、以前貯めたお金でニート生活をしている人もいるでしょう。いずれにしても、働いていないと欲しいものを買えないことが増えます。

    特に高額な車やバイク、パソコンなどを購入するには、収入がないとローンが組めないため、購入は難しくなります。家でネットに興じていることが楽しいというニートの人も、現実の生活で娯楽が少なくなりがちです。友達や恋人と旅行に行くこともままならず、家からあまり出ないという生活を余儀なくされます。

    正論と考えるかはあなた次第

    ニートは、親に迷惑がかかり、結婚が難しく、欲しいものも十分に買えないことを紹介しました。このようなデメリットがありますが、それでもニート生活を愛して止まないという人が後を絶えません。その理由は、会社や学校に行かないことは、毎日が自由の身であると言えるからです。会社でも学校でも、一定の対人のストレスは避けて通れないものです。

    しかしニート生活をしていれば当たり前にあるストレスから逃れられます。働いても、苦しい思いばかりし、社会に順応できない人からはニート生活はとても魅力的に見えるでしょう。結局のところ「働いたら負け」という発言が正論かどうかは、それを受け取る人によります。

    「働いたら負け」を正論とするかどうかはあなた次第です。あなたはこの発言をどう考えますか。

    あの発言をしたニートは現在どうしている?

    それでは話題になった「働いたら負け」発言をしたニートは現在どうしているのでしょうか。「働いたら負け」は名言とされ、今でもネット界では支持しているニートも多くいるでしょう。街では「働いたら負け」のトートバッグを持っている人を見かけることもあります。

    一定層から支持された伝説のニートの現在について見ていきましょう。

    2011年にニコニコ動画に登場

    2004年に「働いたら負け」発言で話題になったニートの彼は2011年1月にニコニコ動画にニートD-chanとして登場しました。2004年に話題になってから、元気なのか、精神を病んでいないか心配され、更には死亡説なども飛び出していたため、元気に過ごしている姿が見られたことでホッとした人もいたようです。

    2004年には、前歯がなく、坊主頭でしたが、2011年には髪さふさふさになり、前歯が入ってきちんとした印象になっていました。歯は保険がきいたと話し、スーツを着ることが趣味と話していました。

    就活中との噂?

    この2011年のニコニコ生動画に出演した際、D-chanこと自称有名ニートの彼は就活中であることを明かしました。働いたら負け、としているもののスーツ姿で登場したことも話題になりました。動画では年収は500万は欲しいと話す姿も見られます。伝説のニートが就活中ということで、伝説のままでいて欲しかったと落胆した様子の感想もありました。

    ニコニコ生動画では就活中と話す彼でしたが、その後の様子をツイッターで報告するとしていました。しかし、ツイッターは更新された様子がありませんでした。就職活動自体が思いつきの発言で本当ではなかった可能性もあります。噂ではその後2016年も就職活動中であるという説もあります。

    ニコニコ動画に出演した後の足取りについては残念ながら掴めていません。

    パイロットになった?

    また、ニートで話題になった彼がパイロットになったのではとも噂されました。「働いたら負け」発言をしていたニートが大出世して、パイロットになっていた、とまたネットはざわついてしまいました。しかし、この噂は「働いたら負け」の彼と似た人がパイロットに居たというだけだったようです。

    ニート特集の彼は坊主で優しい笑顔が印象的でしたが、似たパイロットの人も同じ坊主で特徴的な笑顔を見せていました。そのパイロットらしからぬ、優しげな風貌が注目を集めましたが、単なる他人の空似だったようです。

    ニートの彼がパイロットになっていたら、ニートの星と思えるほどの快挙だったのですが、デマである可能性が非常に高いようです。

    元ニートだった有名人たち

    さて、脱線してしまうようですが、元ニートだったことを公言している有名人を紹介いたします。どんな人が元ニートだったのでしょうか。元ニートだった時代があったからこそ、成功の道を歩んだ人もいます。

    ニートからの成功者は一握りの人に過ぎないかも知れません。しかし、今日のニートが未来に大化けすることだって十分あり得るのです。

    千原ジュニア

    千原ジュニアは中学時代に登校拒否をしていたことを公表しています。眼光鋭く、痩せて背の高い千原ジュニアは幼少期から孤立することが多かったと言います。

    多感な時期に学校に行かなかった千原ジュニアは現在も少し陰のある雰囲気ですが、バラエティ番組での発言は絶妙です。千原ジュニアは、今日ではお笑い界で欠かすことのできない存在として活躍しています。

    中川翔子

    漫画やアニメにのめり込んでニート生活をしていたのは中川翔子です。中川翔子は自他共に認めるオタクであり、興味のあることを追求しながら生きてきたのでしょう。さらに美しさも兼ね揃えている中川翔子は男女問わず人気があります。中川翔子は独自の世界観を持ち、漫画家としても才能を開花させています。

    指原莉乃

    指原莉乃は中学時代にニートだったと発言しています。指原莉乃は、過去にいじめにあったことがあるという情報が見つかりました。しかし、ニートで居続けることなく、AKB48としてデビューを果たしています。過去には恋愛スキャンダルなど様々なことがありましたが、全てをバネにして成功を収めています。
    先日移籍先のHKT48をついに卒業しました。指原莉乃の今後の活躍が楽しみですね。

    ニートでもそうでなくても良い人生を

    今もなお話題となっている「働いたら負け」発言について、また名言を残したニートについて見てきました。ニートの定義や種類、引きこもりとの違いについて、おわかり頂けたでしょうか。「働いたら負け」発言をした伝説のニートの彼の今後が幸せなものであるよう願いたいものです。

    引きこもりと違い、ニートは自分が納得して選び取った立場であるとの見方もできます。社会で毎日働く人も、自室で1日を終える人も、充実した人生を送れますよう。期間限定のニートがその後、社会に出て大活躍する可能性もゼロではありません。

    次のステップを踏み出すことをまだ躊躇っている人は、現在ニートの期間が良いものになりますよう願ってやみません。成人の全てが働いたことに応じて報われる社会でありますよう。

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