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2023/12/28
大今里
2019/03/21 更新
日本が12年連続で受賞しているイグノーベル賞とは、誰に贈られる、どんな賞なのでしょうか。「裏ノーベル賞」との異名を持つ、イグノーベル賞について詳しく調べ、今までにイグノーベル賞を受賞してきた人物とその研究内容についてまとめました。
イグノーベル賞はノーベル賞のパロディですが、どのような賞なのでしょうか?
イグノーベル賞の名称についてやイグノーベル賞の創設について見ていきます。
イグノーベル賞のイグノーベルとはノーベル賞の創設者であるノーベルに否定の意味を持つ接頭辞igを加えたものと、形容詞であるignoble(恥すべき、不名誉、不誠実な)をかけた造語です。
ちなみに公式パンフレットではノーベルの親戚と疑わない、イグネイシアス・ノーベルなる人物の遺産で運営されていると説明されていますが、これはノーベル賞にちなんだジョークだそうです。
そもそもイグノーベル賞を創設した人物はマーク・エイブラハムズさんです。マーク・エイブラハムズさんはユーモア系の科学雑誌の編集長でした。
そしてマーク・エイブラハムズさんが「風変わりな研究の年俸」を発刊する際に1991年に創設されたのがイグノーベル賞です。創設した理由は面白いが埋もれてしまった研究を広めて、想像力を称賛し、科学やテクノロジーへの関心を刺激するためだそうです。
イグノーベル賞にはノーベル賞と同じく、いろいろな部門が存在します。
イグノーベル賞は毎年多くて10部門が賞に選ばれます。
イグノーベル賞の部門について見ていきます。
生物学賞はノーベル賞にはない部門の一つです。
生物学賞はイグノーベル賞の第1回である1991年に初めての受賞者が出ました。その人はロバート・クラーク・グラハムさんで、「ノーベル賞受賞者とオリンピック出場者のみの提供を受け入れる精子バンクの先駆的な発展」に対して贈られました。
日本人で初めて受賞したのは柳生隆視さんで1997年に受賞しました。その際の研究は「人が異なる味のガムを噛んでいるときの脳波パターンを測定したこと」でした。
心理学賞もノーベル賞にはない部門の一つです。
心理学賞は1995年にジョン・マックさんとデイヴィッド・ジェイコブスさんが「宇宙人に誘拐されたと信じている人たちは、おそらく本当に誘拐されたのであろうという結論に達し、誘拐の焦点は子作りであるという結論」に対して初めて受賞しました。
日本人で初めて受賞したのは1995年で慶應義塾大学の渡辺茂さん、坂本淳子さん、脇田真清さんが受賞しました。その研究は「モネやピカソの絵画を見分けられるようにハトを訓練し成功したこと」に対して受賞しました。
経済学賞は本家のノーベル賞にもありますが、イグノーベル賞は研究者だけでなく、商品の発明に対しても贈られることがあります。
1997年に横井昭裕さんと真板亜紀さんが経済学賞を受賞していますが、これは当時、大ヒットした「たまごっち」の開発に対して受賞しました。
色々な部門があるイグノーベル賞ですが、どのようにして受賞者の選考をしているのでしょうか?
イグノーベル賞の選考について見ていきます。
イグノーベル賞の選考対象は5000を超える研究や実績です。
書類選考ではハーバード大学やマサチューセッツ工科大学の教授らが出席し複数の選考委員会の審査があります。
またイグノーベル賞の選考対象となるものはノーベル賞と違い、自薦も対象になっています。候補者の個人情報と業績をレポートを郵送かメールで送ればエントリーできるが、よく選考委員会が資料を紛失・処分してしまうらしいです。
イグノーベル賞には受賞の公式基準が存在します。その基準は「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」です。この基準を見事にクリアした10程度の個人・団体が選考されます。
またこの選考はノーベル賞とは違い故人も対象になるのも特徴の一つです。
イグノーベル賞の受賞の公式の基準は「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」ですが、皮肉や風刺で受賞する場合もあります。
受賞例としては1995年に当時のフランス大統領だったジャック・シラク元大統領が包括的核実験禁止条約の締結を控えていた際に、駆け込みで核実験を強行したため、1996年に平和賞を受賞しました。受賞理由は「ヒロシマの50周年を記念し、太平洋上で核実験を行った」というものでした。
イグノーベル賞の授賞式はハーバード大学のサンダーズ・シアターで行われます。その授賞式のプレゼンターには多数のノーベル賞受賞者が参加します。また受賞者の式への参加は旅費などを含めて全て自己負担で、スピーチでは観客から笑いを取ることが要求されます。
そんなイグノーベル賞の授賞式はどのようなものなのでしょうか?
イグノーベル賞の授賞式について見ていきます。
イグノーベル賞の授賞式の初めに行われる慣例はノーベル賞のパロディです。
ノーベル賞では式の初めにスウェーデン王室に敬意を払いますが、イグノーベル賞ではスウェーデンの郷土料理であるスウェーデン風のミートボールに敬意を払います。
イグノーベル賞では観客もただ単におとなしくスピーチを聞いているだけではなく、授賞式の初めに全員で紙飛行機を折り、それを投げ続けるのが慣わしになっています。
その紙飛行機を掃除するのはハーバード大学のロイ・グラウバー教授です。但し2005年はロイ・グラウバー教授はノーベル物理学賞を受賞したため、その式典に出席したため、紙飛行機の掃除係を辞退しています。
イグノーベル賞の受賞者が入場する時には受賞者は一本の長いロープにつかまって、入場します。
これは引率される幼稚園児をイメージしているそうです。
イグノーベル賞の受賞者のスピーチの持ち時間は一人60秒です。しかし、受賞者は話したいことが沢山あるため、かつては60秒を大幅に超えることがありました。それに業を煮やした主催者は1999年からタイムキーパーを公式に採用しました。
そのタイムキーパーは8歳の少女です。この少女は受賞者のスピーチが60秒を過ぎると受賞者に歩み寄り「私は退屈なの」と連呼します。受賞者は少女にプレゼントなどで買収することでスピーチの続行が許されます。
1991年に始まったイグノーベル賞ですが、このイグノーベル賞には受賞常連国があります。その受賞常連国は日本とイギリスです。特に日本は12年連続で何かしらの賞を受賞しています。
受賞常連国の日本・イギリスについて見ていきます。
日本は12年連続でイグノーベル賞を受賞しています。
そんな受賞の常連である日本の受賞歴と研究内容はどのようなものなのか見ていきます。
1992年に日本で最初の受賞者が出ます。医学賞で神田不二宏さん、八木栄一郎さん、福田實さん、中嶋啓介さん、太田忠男さん、中田興亜さんが受賞しました。
「足の匂いの原因となる化学物質の特定」の研究に対して受賞しました。
次に受賞者が出たのは1995年です。1995年は先で触れていますが渡辺茂さん、坂本淳子さん、脇田真清さんが心理学賞を受賞しました。
「ハトを訓練してピカソの絵とモネの絵を区別させることに成功したこと」の研究に対して受賞しました。
1996年には生物多様性賞を岡村長之助さんが受賞しました。
「岩手県の岩石から1000種類以上のミニ種の化石を発見したこと」に対して受賞しました。
1997年に二つの受賞者が出ました。先で触れていますが、生物学賞で柳生隆視さん、経済学賞で横井昭裕さん、真板亜紀さんが受賞しました。
生物学賞は「人が異なる味のガムを噛んでいるときの脳波パターンを測定したこと」の研究に対して受賞しました。
経済学賞は「たまごっちにより数百万人分の労働時間を仮想ペットの飼育に費やさせたこと」に対して受賞しました。
1999年には牧野武さんが化学賞を受賞しました。
「夫のパンツに吹きかけることで浮気が発見できるスプレー、Sチェックを開発した功績」に対して受賞しました。
2002年には佐藤慶太さん、鈴木松美さん、小暮規夫さんが平和賞を受賞しました。
「バウリンガルの発明によってヒトとイヌに平和と協和をもたらした功績」に対して受賞しました。
2002年には廣瀬幸雄さんが化学賞を受賞しました。
「ハトに嫌われた銅像の科学的考察」という研究に対して受賞しました。
この銅像は兼六園の日本武尊の銅像の事を指しています。
2004年には井上大佑さんが平和賞を受賞しました。
「カラオケを発明し人々が互いに寛容になる新しい手段を提供した功績」に対して受賞しました;
2005年には二人受賞しています。早坂洋司さんは生物学賞を受賞しました。
中松義郎さんが栄養学賞を受賞しました。中松義郎さんはドクター中松の名で知られている人です。
生物学賞は「においを発するカエルの分泌物の機能と系統発生的意義についての調査」に対して受賞しました。
栄養学賞は「34年間、自分の食事を撮影して、食べたものが脳の働きや体調に与える影響について分析したこと」に対して受賞しました。
2007年より日本の12年連続受賞が始まります。この年は山本麻由さんが化学賞を受賞しました。
「ウシの排泄物からバニリンを抽出した研究」に対して受賞しました。
2008年には中垣俊之さん、小林亮さん、石黒章夫さん、手老篤史さん、山田裕康さんが認知科学賞を受賞しました。
「真正粘菌が迷路の最短距離を見つける能力があったことを発見した」研究に対して受賞しました。
2009年には田口文章さんが生物学賞を受賞しました。
「パンダのふんから取り出した菌で生ごみの大幅な減量に成功した」ことに対して受賞しました。
2010年には中垣俊之さん、小林亮さん、手老篤史さん、高木清二さん、三枝徹さん、伊藤賢太郎さん、弓木健嗣さんが交通計画賞を受賞しました。
中垣俊之さんらは2008年に受賞した研究の延長で、発見された菌を用いて優れた交通網のモデルを作ることを突き止めた功績に対して受賞しました。
2011年には今井真さん、漆畑直樹さん、種村秀輝さん、田島幸信さん、後藤秀晃さん、溝口浩一郎さん、村上純一さん、広浜秀次さんが化学賞を受賞しました。
「わさびの匂いで聴覚障碍者らの覚醒に成功して、わさびのにおいを使った火災警報機の開発をした功績」に対して受賞しました。
2012年には栗原一貴さん、塚田浩二さんが音響賞を受賞しました。
「おしゃべり妨害装置である、スピーチジャマーを発明した」ことに対して受賞しました。
2013年には二つ受賞しています。今井真介さん、柘植信昭さん、朝武宗明さん、永留佳明さん、澤田博さん、長田敏行さん、熊谷英彦さんが化学賞を受賞しました。
内山雅照さん、平井敏仁さん、天野篤さん、場集田寿さん、新見正則さんは医学賞を受賞しました。
化学賞は「たまねぎを切ると涙が出る仕組み」の研究に対して受賞しました。
医学賞は「心臓移植をしたマウスにオペラを聞かせた所、モーツァルトなどの音楽よりも拒絶反応が抑えられ、生存期間が延びた研究」に対して受賞しました。
2014年には馬渕清資さん田中健誠さん、内島大地さん、酒井里奈さんが物理学賞を受賞しています。
「バナナの皮はなぜ滑るのか」の研究に対して受賞しました。
2015年には木俣肇さんが医学賞を受賞しています。
「キスでアレルギー反応が減弱することを示した」研究に対して受賞しました。
2016年には東山篤規さん、足立浩平さんが知覚賞を受賞しました。
「股のぞき効果に対する研究」で受賞しました。
2017年には吉澤和徳さん、上村佳孝さんが生物学賞を受賞しました。
「雄と雌の生殖器が逆転した昆虫の存在を明らかにした」ことに対して受賞しました。
2018年には堀内朗さんが医学教育賞を受賞しています。
「自ら内視鏡を操作して、座って自分の大腸検査をした論文」に対して受賞しました。
日本と同じく受賞常連国であるイギリスはどのような受賞歴と研究内容があるのでしょうか?
イギリスの受賞歴と研究内容や受賞理由について一部を見ていきます。
1992年には二つ受賞しています。イギリスの「ロイズ・オブ・ロンドン」の投資家たちが経済学賞を受賞しました。
デイヴィッド・コーリーさんとダグ・バウワーさんは物理学賞を受賞しました。
経済学賞は「仲間の損失への支払いを拒否することで災害保険を引き受けるという大胆な試み」に対して受賞しました。
物理学賞はいわゆるミステリーサークルを作ったことに対して受賞しました。
1995年には D・M・R・ジョージェトさん、R・パーカーさん、A・C・スミスさんが物理学賞を受賞しました。
「ぐちゃぐちゃになった朝食のシリアルの精神的な分析」に対して受賞しました。
1996年にはロバート・マシューズさんが物理学賞を受賞しました。
「マーフィーの法則についての研究」で受賞しました。
2005年にはクレア・リンドさんとピーター・シモンズさんが平和賞を受賞しました。
「バッタにスター・ウォーズの名場面集を見せている間の脳活動を電子的にモニタリングしたこと」に対して受賞しました。この脳活動の働きの解明は将来ロボットの制御や自動操縦などにも貢献できるそうです。
日本とイギリスはイグノーベル賞の常連ですが、変わった国なのでしょうか。
イグノーベル賞の創設者であるーク・エイブラハムズさんによると日本とイギリスの共通事項として多くの国が奇人や変人を蔑視する中で日本とイギリスは誇りにする風潮があるそうです。だから日本とイギリスは長い間、発明が続けられたのではないかということです。
「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して贈られるイグノーベル賞ですが、日本での注目度はどのようなものなのでしょうか?
イグノーベル賞の注目度について見ていきます。
イグノーベル賞の関心は近年、科学の面白さを教えてくれる絶好のチャンスとして高い関心を集めています。
イグノーベル賞の授賞式は毎年ネット中継が行われています。
2018年9月には世界初となるイグノーベル賞の公式展覧会が日本で行われました。
この展覧会は「イグ・ノーベル賞の世界展」であり、東京ドームシティの中にあるギャラリーアーモで開催されました。東京ドームシティがイグノーベル賞に注目しており、創設者であるマ-ク・エイブラハムズさんが来日の際に展覧会の開催を打診をしたことで世界初の公式と銘打つイグノーベル展が開催できたそうです。
イグノーベル賞は「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる」ものに贈られる賞でした。そしてイグノーベル賞の授賞式はユーモアに溢れているものでした。またイグノーベル賞の研究の数々は科学の面白さを知ることのできるものではないでしょうか。そして今後も日本が受賞することに期待です。
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イグノーベル賞は毎年、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」を行った研究者などに贈られる賞です。イグノーベル賞とはどのようなものか、日本の受賞者についてや、その研究内容に迫ります。