映画「ドラえもん のび太と雲の王国」原作の完結は映画から2年後!?
2018/11/09
セラフィム
『ドラえもん のび太と雲の王国』(ドラえもん のびたとくものおうこく)は、藤子・F・不二雄によって執筆され、『月刊コロコロコミック』1991年10月号から1992年1月号に掲載された大長編ドラえもんの1作品。
第9回ゴールデングロス賞優秀銀賞受賞作。同時上映は『21エモン 宇宙いけ! 裸足のプリンセス』『トキメキソーラーくるまによん』(前面にドラえもんの顔をあしらったソーラーカーソラえもん号を扱ったショートフィルム)同時上映に関連してか、同作品には「ソーラーカー」が登場する。
ドラえもん「のび太と雲の王国」は、第9回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞するなど話題となった映画です。同時上映には、ソーラーカーが登場するなどドラえもんならではとも言える作品となっているのがドラえもん「のび太と雲の王国」です。
「のび太と雲の王国」では、脚本・製作総指揮も原作の藤子・F・不二雄さんが手がけています。
環境破壊に対する「自然の怒り」を天上人という概念を介して描いており、ドラえもん映画作品のなかでは『のび太とアニマル惑星』と並んで環境問題を大々的に告発した作品のひとつ。本作について藤子は非常に描きにくい作品だったと後に語っている。一部では後に問題化するエコテロリズムを表現した作品であると言われている。
環境問題をテーマにもしているドラえもん「のび太と雲の王国」は、作品としては難しいものだったようですね。「のび太と雲の王国」を見る私たちにとっては考えさせられる作品にも仕上がったのではないでしょうか。
『月刊コロコロコミック』連載時は藤子の体調不良のため、ラスト2回が描かれず、藤子プロによる小説「のび太と雲の王国 完全ビジュアル版イラストストーリー」が掲載された。その後の1994年3月、『ドラえもんクラブ』に完結篇が掲載され、映画上映から2年を経て原作は正式に完結を迎えた。このため、原作の単行本は次回作『ドラえもん のび太とブリキの迷宮』のそれよりも後の発売となっている。絵物語と映画版とでは結末が異なり、原作の完結篇に映画版の展開が採用されたことに映画版のスタッフは大変喜んだという。
シリーズで初めて、主人公であるドラえもんが故障するという危機的状況が描かれた。その後のシリーズ作品でも何度かドラえもんが故障することがあるが、1エピソード中に2回も故障したのは本作のみ。
原作やテレビアニメにて、ゲストとして登場したキャラクター達が天上人に関わる形で登場している。
ドラえもん「のび太と雲の王国」では、初めてドラえもんが故障するという事態に・・
ドラえもんが作品の中で故障してしまうのは「のび太と雲の王国」以降、何度かあるようですが、衝撃的ですね。
紆余曲折があったものの、仲間たちの協力を得て雲の王国はついに完成。しかし、王国で遊んでいる途中偶然に、本当に天上人の住む雲の上の世界があることを発見する。
ドラえもん「のび太と雲の王国」の物語は、のび太とドラえもんが雲の上に自分たちの天国を作るところから始まります。
友好的に見えたパルパルだが、天上界では「動植物と地上人をあらかじめ天上界に避難させ、大洪水で地上文明を洗い流して破壊する」という恐ろしい方策「ノア計画」が実行されようとしていた。
ドラえもんたちが作った雲の上の天国。実際に雲の上には王国が存在していて・・・。地上文明を破壊スルという計画が・・・・。のび太と雲の王国は、環境問題を取り上げている、実は重要な映画なのです。
雲の王国
ドラえもんが高度から落下したのび太を救うため、雲固めスプレーを使用して作った雲の大地。そこへ他のひみつ道具を用いて作った王国(実際は金銭上の理由から1株100円の株式制を採用した「株式国家」)。総工費のうちほとんどをスネ夫が出した(スネ夫・3万円=300株につき大株主。静香は100円で1株、ジャイアンは50円で半株)。小さな国であるが、山、谷、川、滝、湖など基礎的な自然物があり、レストラン、図書館、ゲームセンター、野球場、テニスコートなどの施設が充実している。労働力・遊び相手として、雲の切れ端にロボッターを入れて作った雲ロボットが多数いる。
役職としては、のび太が国王、しずかが王妃、ドラえもんが総理大臣、スネ夫がナンデモ大臣、ジャイアンが召し使い(国王以外はのび太の任命)。ただし映画の中で名乗ったのはのび太の王様とスネ夫の大株主のみ。
ドラえもん、のび太、スネ夫、しずかちゃん、ジャイアンで作った雲の王国。ドラえもんの道具、雲が溜めスプレーで作った雲の大地です。そこから「のび太と雲の王国」の物語が始まるのです。
天上世界(天上連邦)
12の雲から成り立つ連邦国家。大統領を頂点にした州制度を用い、首都は中央州中央市。宇宙との交流が盛んであり、テクノロジーは地上よりもはるかに高い。ここに住む人間は天上人と呼ばれるが、生物学的には地上人と同一。容姿ともに変わらないが、元首、要人、役人等は皆背中に羽の生えた衣服を身に着けており、その羽で空を飛ぶことが可能。創世神話によれば、戦争により高地に移住した古代人が、彗星落下によって発生した特殊なガスにより、固体化した雲に乗ることを発見、移民した末に発展した国家であることが示唆されている。
事実上地上資源が使えないために、酸素・水等から合成した食料および太陽光によるクリーンエネルギーの技術が発展。地上との接触を避けつつ、太古から絶滅危惧種の保護に力をいれ、結果として地上で絶滅した動物・植物が生き残っている。
以上のことからのび太たちから最初は天国と称されるが、実際は地上からの公害が原因で年々人口が減少し続けている。彼らの多くが地上人に対する態度が非好意的かつ横暴で、「ノアの箱舟計画」が終了した後には、一時収容した地上人に、洪水によって崩壊した世界での生活を強要しようとしている独善的な点や、既に収容している地上人に発信機付きの指輪で管理下においていることからもそれがうかがわれ、天上人の製作した天上界誕生に因んだ映画である「天国の誕生」においても、地上人を一方的に悪人とする内容になっている。基礎技術の違いにより強力な軍隊や警察などを有し、地上世界に危機感を持っている。
あくまでもノア計画を強行的に進めようとしたが、それの対策に出たドラえもんが用意した雲戻しガスの主砲を密猟者達が使った結果、エネルギー州の雲が失われ、事実上、ノア計画の実行は不可能となった。しかし、ドラえもんの捨て身の特攻によって主砲を設置していた雲の王国が崩壊した為、天上世界そのものの滅亡は免れる事になり、最終的に天上連邦の人間達は植物星へ移民する事になった。
天上世界(天上連邦)は、もともとある天上にある文明の発達した世界。のび太と雲の王国の舞台となる世界です。天上世界は私たち人間が住む地上の環境汚染のために人口が減少しているという環境問題を考える作品となっています。
エネルギー州
天上連邦で用いるエネルギーのほとんどを生産する州。北海道ほどの広さで、その一面に無数のソーラーパネルが設置されている。ここで作られたエネルギーは、マイクロ波で他の州に送られている。
絶滅動物保護州
地上で絶滅した動物(画面に登場したのは新生代のもの)、および絶滅危惧種の動物を集め、保護している。作中に登場した動物としては、マンモス、モア、ドードー、フクロオオカミ、クアッガ、ジャイアントモア、メガテリウム、スミロドン、ネッシー、グリプトドン、ムカシダイダラアホウドリ(後述)、フォルスラコスがいる。
ドラえもん「のび太と雲の王国」の天上世界(天上連邦)には、いくつかの州が存在しています。
本当の世界観が面白いですね。
パルパル
天上世界の絶滅動物保護州管理員の女性。普段は優しい態度をとっているが、グリオと同じく地上人を強く敵視しており、ノア計画が横暴な物であることを承知していても、あくまでも地上人が全面的に悪いと考えている。しかし、ドラえもん達と行動を共にするうちに、地上人の全てが悪人ばかりではないと、理解を示すようになっていく。ゲストとしては『のび太の魔界大冒険』の美夜子に続いてのび太らよりも年上の女性キャラクターであり、のび太らを諭したり味方となるシーンもある。
ドラえもん「のび太と雲の王国」で重要な役割をするパルパル。
のび太たちと行動を共にするのび太たちよりも年上の女性です。
タガロ
漁の途中で船が難破し、無人島にいたところをノア計画の実験に巻き込まれ、天上人によって父親(声 - 池水通洋)や祖父(声 - 松岡文雄)と共に天上世界に吸い上げられた少年。雲の上で暮らす天上人を神様だと思い込み地上での暮らしへの未練を完全になくしている祖父とは異なり、天上人に強い不信感を抱いている。地上に残してきた母に会うため、仲良くなったグリプトドンと共に天上世界脱出を試みる。大長編では終盤どうなったのかは不明だが、映画ではパルパルの台詞から「地上の故郷へ送り届けた」事が判明。
ホイ
てんとう虫コミックス35巻収録『ドンジャラ村のホイ』に登場した、小人族の少年。ドラえもんとのび太に移住させてもらったアマゾン奥地にも開発が進むようになり、天上人によって天上世界の絶滅動物保護州へと移住した。後にノア計画を阻止しようとしたドラえもんらを擁護した。名の由来は童謡「森の小人」の歌詞からで、初出話のアニメでもこの歌が流れた。
様々なキャラクターが登場する「のび太と雲の王国」それぞれ個性があっていいですね。
ドラえもん「のび太と雲の王国」は、1992年の作品なのでちょっと古い感じがしますが、今の環境問題にも通づるところがあり勉強になる作品です。
ドラえもん「のび太と雲の王国」は、地上の世界と天上の世界の2つの世界から環境問題を考えることのできる作品となっています。環境問題を漫画のストーリーにするのはやはり難しいようで、藤子・F.・不二雄さんも苦労されたようですね。しかし、のび太と雲の王国では、難しい問題もシンプルで子供にもわかりやすいようになっているので、とても素敵な作品となっています。親子で改めてドラえもん「のび太の雲の王国」見てみると良いですね。
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