木村良平さんの結婚相手がバラされた事件の真相は?子供がいるのかも解説
2023/12/28
大今里
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それではまず、源氏物語のあらすじをご紹介していきます。
母系制が色濃い平安朝中期(おおむね10世紀ごろ)を舞台に、天皇の親王として出生し、才能・容姿ともにめぐまれながら臣籍降下して源氏姓となった光源氏の栄華と苦悩の人生、およびその子孫らの人生が描かれた、『源氏物語』は、3部に分けることが出来ます。
まず、第1部は、光源氏が数多の恋愛遍歴を繰り広げつつ、王朝人として最高の栄誉を極める前半生が描かれています。
1巻の「桐壺」から、33巻の「藤裏葉」までです。
有名な話は、この1部のものが多いでしょう。源氏物語を全て読んだことが無い人でも、第1部のいくつかのエピソードは、教科書などでご存じの方が多いのではないでしょうか。
光源氏が藤壺に憧れを抱きながらも、さまざまな女性との逢瀬を楽しむ様子が描かれています。
第2部は、愛情生活の破綻による無常を覚り、やがて出家を志すその後半生と、源氏をとりまく子女の恋愛模様が描かれています。
光源氏は兄・朱雀院の愛娘・女三の宮を正妻として迎えることとなります。その後、それまで源氏の正妻格の立場にあった紫の上が病に伏してしまいました。
さらに正妻の女三の宮は、源氏の留守中忍び込んだ柏木という青年の子どもを宿します。
源氏は老いていく自分、過去の藤壺との過ちの報い(詳細は後述します)を痛切に知らされるのでした。
そして、病に伏していた最愛の紫の上が亡くなり、光源氏は出家を決意するに至ります。
そして、第二部の最後となる「幻の帖」に続く「雲隠の帖」には、巻名のみで本文はなく、光源氏の死を暗示しています。
第3部は、光源氏が亡くなった後の子孫たちの恋と人生が描かれています。
三の宮が生み、光源氏の末子として大切に育てられた薫や、源氏の外孫・匂の宮が当代きっての貴公子として登場します。
光源氏の息子として育てられた薫と孫の匂宮(におうのみや)と宇治の三姉妹(大君、中の君、浮舟)との恋愛が中心に描かれています。
また、自分の出生や存在価値に疑問を持つ薫、思うように出歩けない匂の宮の苦悩が描かれ、彼らと宇治の大君、中の君姉妹との関係、苦悩が語られます。
続いては、源氏物語の全54帖のなかでも印象的な5話を詳しくご紹介していきたいと思います。
物語は、それほど身分の高くない桐壺更衣(きりつぼのこうい)という女性が、帝からの寵愛を格別に受けていたことから始まります。
当然のことながら、権力者を後ろ楯に持つ他の妃たちの嫉妬は、すさまじいものでした。
そんな中、桐壺更衣は男の子を生みます。その男の子こそが、後の光源氏です。しかし、妃たちのいじめにより桐壺更衣の心身は衰弱するばかりで、光源氏が3歳の夏、亡くなってしまいます。
光源氏の父親である帝は、すべてに抜きん出た才能を持つ息子に、「源氏」の姓を与えて臣下に降ろしました。
実家の後援(後見)がないことを危ぶみ、また光る君が帝位につけば国は乱れると高麗人に予言されたこともあり、臣籍降下させたのです。
光源氏は12歳で元服(成人)し、左大臣の娘・葵の上を正妻としました。
しかし、永遠にまみえることのない母・桐壺更衣と瓜二つの新しい継母・藤壺女御(ふじつぼのにょうご)を、憧れ慕っていきます。
光源氏が、十八歳の春、体調が思わしくなく、加持を受けに北山の聖のもとを訪ねます。
そこで、光源氏が恋い焦がれる藤壺の宮に生き写しの可憐な少女(紫の上)と出会います。
少女は、母を失い、祖母の尼君に育てられており、兵部卿宮の姫君で藤壺の宮の姪だったのです。
光源氏はこの少女を自らの手で育てたいと、僧都や尼君に願い出るが、少女の幼い年齢もあって、まったく相手にされませんでした。
しかし、光源氏は、病から癒え下山した後も少女に執着します。
その頃、藤壺の宮が宮中から実家に帰っているとの情報を聞きつけた光源氏は藤壺の宮に仕える女房を言いくるめ、藤壺と逢瀬を遂げます。
そして、この一回の密会で藤壺は懐妊することとなります。
しばし後、紫の上の祖母、尼君が亡くなったため、光源氏は紫の上を半ば盗み取るようにして、二条院に連れ去り、自分の元で育てることとなったのです。
光源氏22歳の頃、源氏の正妻・葵の上(左大臣の娘)との話です。
結婚当初から、2人の心はすれ違っていましたが、結婚10年めにして、ついに葵の上が懐妊しました。
葵の上のお産が近づいてきた際、産気づき苦しむ姿がただならぬ様子で、光源氏がそばで必死に力づけていたその真っ最中、葵の上がまるで別人の声でうめきだしました。
気配も声も7歳上の愛人・六条御息所にそっくりで、まるで物の怪にでもとりつかれたような様子です。
しばらくして、元に戻った葵の上は、無事に男の子を出産しました。
同じ頃、御息所はたまにしか来なくなった源氏を思い、嫉妬に狂うあまり、御息所の心は鬼となり、心で幾度となく葵の上の身体を打ち、首を絞めるのです。
産後、なかなか体調が回復しなかった葵の上は、突然苦しみだし、生霊によって取り殺されてしまいました。
悲しみに暮れる光源氏でしたが、喪が明けて二条院に戻ると、美しく成長した紫の上と初夜を迎えるます。
光源氏が40歳を迎える頃、紫の上を中心として、愛する女性たちと仲睦まじく暮らしていました。
その頃、源氏の兄・朱雀院(前帝)の愛娘・女三の宮と結婚する事となりました。しかし、女三の宮は、気配りの感覚はなく、思ったそのままを言葉にし、ただの無邪気でかわいらしい人形でしかなく、光源氏は失望し、ますます紫の上を愛するようになります。
そんな時、紫の上が重い病に倒れ、光源氏は別宅の二条院で看病に付きっきりとなりました。
そこで、登場するのが、内大臣の長男・柏木です。柏木は、女三の宮への思いをくすぶらせたまま、女三の宮の姉(女二の宮)と結婚していました。
しかし、光源氏が紫の上の看病で二条院に移り、六条院には女三の宮とわずかな女房たちだけが残されていると知り、侍女を説き伏せ、強引に一夜を明かしてしまったのです。
女三の宮は、懐妊し、柏木からの手紙を光源氏が見つけた事で、不義の相手が柏木であることが発覚したのです。
柏木は、光源氏の怒りを買った事で心を病み、後に亡くなります。
雲隠(くもがくれ)は、巻名のみで本文はありません。かつては存在したとも、初めからなかったとも、諸説ありますが、光源氏が亡くなった事を示しています。
雲隠(くもがくれ)の一つ前の四十一帖 幻(まぼろし)では、光源氏(52歳)は、前年に最愛の妻・紫の上を亡くし、季節の移ろいとともに悲しみは深まるばかりで、「年が明けたら出家する」と覚悟を決めたこと、仕える人々に形見の品を与えるなど、本格的に準備を始めた様子が描かれています。
続いては、源氏物語の魅力や評価される理由などについて、詳しく見ていこうと思います。
当時の貴族の女性として必須の教養は、和歌、書道、音楽です。
「源氏物語」の中でこれらが縦横無尽に語られていることから、紫式部の教養の深さ、広さが分かります。
源氏の歌や勅撰集に採用された式部の歌を合計すると、約千首にもなり、漢籍の教養に抜きん出ていると言われています。
紫式部は、漢学者の父、藤原為時(ためとき)に育てられ、父が弟に漢文を教えてもなかなか覚えられず、近くにいた紫式部はどんどんと吸収していく様子を見て父が、「この子が男子であれば立派な学者になっただろうに」と言ったエピソードがあります。
さらに、当時、「物語」は「女・子どもの慰みもの」といった存在でしたが、紫式部は、そのように捉えておらず、光源氏に「これらにこそ道々しくくわしきことはあらめ」(物語にこそ、まことのことが詳しく書けるだろう)と語らせています。
源氏物語は、登場人物がどんどんと成長し変化していきます。
更に、恋愛物語だけではなく、人間関係であったり、人の心理描写が秀逸で、多くの人を惹きつけるのです。
光源氏も、自由奔放に生きているかと言えばそうでもなく、様々な苦悩を抱えながら成長していくさまが描かれています。
イギリスの東洋学者、アーサー・ウェイリーが手がけた『The Tale of Genji』は『源氏物語』の世界初の英語全訳として、1921年~1933年に6巻に分けて出版され、これが源氏物語が世界中に知られるきっかけとなりました。
現在、源氏物語は世界各国の30以上の言語に翻訳されています。
英語、イタリア語、中国語、ドイツ語、フランス語などのほか、アラビア語やタミール語、タイ語などにも翻訳されています。
これほどまでに人気がある理由はやはり時代や文化を超えた人間の普遍心理や、日本の歴史についての描写がされている点と考えられます。
1964年ユネスコは日本からはじめて 「世界の偉人」を選出しましたが、それは紫式部でした。
紫式部は、平安時代中期の作家・歌人、女房で、正確な誕生年は特定できませんが、近年の研究では、天禄元年(970年)から天元元年(978年)の間に生まれ、寛仁3年(1019年)までは存命したとされています。
父の藤原為時は、官位は正五位下と下級貴族ながら、花山天皇に漢学を教えた漢詩人、歌人でした。
紫式部は藤原宣孝に嫁ぎ、一女(大弐三位)を産みましたが、長保3年(1001年)に結婚後3年程で夫が亡くなっています。
その後『源氏物語』を書き始め、その評判を聞いた藤原道長に召し出されて、道長の娘で、一条天皇中宮の彰子の女官兼家庭教師として仕えている間に『源氏物語』を完成させたとされています。
源氏物語全話を原文を読むのは相当の時間と知識が必要なので、読んでみようと思った際は、現代語訳を読む人が多い事でしょう。
そこで、これまで多くの作家の現代語版が出版されている中から、おすすめの作家を紹介します。
明治末期から昭和中期まで、戦中・戦後の一時期を除き終生旺盛な執筆活動を続け、国内外でその作品の芸術性が高い評価を得た、『春琴抄』や『細雪(ささめゆき)』などで著名な谷崎潤一郎の訳は、戦中前後に執筆され、現在も文庫本で販売されています。
レビューには、”文章が美しい”、”原文にかなり忠実に訳されているので、主語がなく、文章の区切りもあまりない箇所があったりして、話を知らないと迷子になりがち、2回目で読むことをすすめる”などの声があがっています。
王朝文学の香り高く、美しい訳であるといった声も上がっていました。
小説家であり、天台宗の尼僧であった瀬戸内寂聴さんは、源氏物語に関する書籍を多数発表しています。
瀬戸内寂聴さんの現代日本語文法訳は、出版社から「中学生にもわかる言葉遣いで」と要請されたため、とても優しい語り口で読みやすいと評判です。
全54帖より、『桐壺』から「宇治十帖」の『浮舟』まで、真髄ともいえる27帖を厳選して収録されており、華麗なる王朝絵巻の世界がこの1冊で堪能でき、入門書にも最適と言われます。
『八日目の蝉』などで知られる角田光代さんは、2017年刊行、上中下の全3巻で発表しています。
現代的で端的な言葉遣いと訳文で、敬語表現を一切省いているのが特徴的で、煩わしいことなく、すっきりさくさくと読めると評判です。
角田光代さんの現代語訳は、原文に忠実に沿いながらも、読みやすく、感情に引きつけて読める自然な訳文で、主語を補い、地の文の敬語をほぼ廃したことで、細部までわかりやすくなっています。
小説で読むのはハードルが高いなぁと感じる方へ、わかりやすく源氏物語を知ることが出来る、作品をご紹介します。
学研プラスから発行されている『まんがで読む源氏物語』は、こちら1冊で源氏物語の大筋を知ることの出来る漫画です。
話の流れがつかめるまんがと、まんがを補足説明したコラムで、楽しみながら「源氏物語」の世界を知ることができ、源氏物語に興味を持った子供向けとしてや、さっと源氏物語の全貌を知りたい方に最適です。
『あさきゆめみし』は、大和和紀が『源氏物語』を漫画化したものです。
単行本は全13巻、大型版全7巻、文庫版全7巻、完全版全10巻が出版されました。2021年11月時点でシリーズ累計発行部数は1800万部を突破している大人気作品です。
海外向けに各言語に翻訳されており、『源氏物語』にこの作品から触れた人も多いのではないでしょうか。
『源氏物語』54帖がおおむね忠実に描かれており、平安時代の生活様式や文化をわかりやすく描き、古典への興味を持たせた功績は大きいと評価が高い作品です。
また、大手予備校の書棚に置かれるなど古典受験生必携の書ともなっている作品です。
漫画だと読み始めるのもハードルが低いですよね。
2009年1月~3月まで、フジテレビで放送されたアニメ『源氏物語千年紀 Genji』。
全11話が放送されました。
2011年には、主演:生田斗真(光源氏)、中谷美紀(紫式部)らの豪華共演で、世界文学史上最高峰の恋愛小説「源氏物語」が映画化されました。
しかし、「源氏物語」が原作ではなく、高山由紀子の小説『源氏物語 悲しみの皇子』(の映画化作品です。
紫式部と時の権力者藤原道長が男女の関係にあったという設定の下、平安時代の式部の物語と、式部の書いた光源氏の物語が同時進行して交錯します。
豪華絢爛な平安王朝を舞台に、“現実の世界”を生きる紫式部と“物語の世界”を生きる光源氏の2つの愛の物語を同時に描き、「源氏物語」誕生の真相に迫るという内容です。
【あらすじ】
愛する道長のために寝食を忘れて執筆に没頭する彼女は、みずから創作した登場人物である、嫉妬のあまりに怨霊となり光源氏に近づく女性を取り殺した六条御息所に自身を重ね合わせ、ついに自ら生き霊となってしまう。そのことに気づいたのは、陰陽師・安倍晴明だった。
続いては、『源氏物語』が大好きな方におすすめのドロドロ恋愛小説をご紹介します。
渡辺淳一の作品で、1997年2月に講談社から単行本として刊行されました。発行部数は260万部を突破しています。
役所広司、黒木瞳で映画化され、興行収入では約40億円の大ヒットを記録し、社会現象になるほどの話題を呼び、「失楽園」というタイトルが流行語にもなりました。
続いて、古谷一行、川島なお美でドラマ化され、こちらも平均視聴率20%を超えるヒット作となりました。
【あらすじ】
出版社に勤務する久木は、書道講師で人妻の、凛子と出会う。逢瀬を重ねるごとに淑やかな凛子は、いつしか性の歓びの底知れない深みに囚われていく。まさしく愛にも「時分の花」がある。今、圧倒的な愛もやがてうつろう。そんな不安と恐怖にかられたふたりが、愛の頂点で選んだ、衝撃の結末とは?
『サヨナライツカ』は、辻仁成の恋愛小説で、2001年に刊行されました。発行部数は単行本と文庫本あわせて計約100万部です。
2010年には、中山美穂と西島秀俊のW主演で映画化され、公開2日間で興行収入約1億3000万円を記録し、公開1カ月で観客動員数100万人、興行収入10億円を突破し、大ヒットしました。
【あらすじ】
「好青年」と周囲から呼ばれ婚約者もいる豊が、謎の美女沓子とタイ・バンコクで出会い、互いに惹かれ合い逢瀬を重ね、そして別れ、25年後に劇的な再会をするまでを描く。
2014年にフジテレビ系で放送されたドラマ、『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』。
上戸彩、吉瀬美智子、斎藤工、北村一輝ら豪華キャストが不倫の恋を演じ、多大な反響を呼んだ問題作で、小説版は、ドラマとは異なるもう一つの衝撃的な結末を描きベストセラーとなりました。
【あらすじ】
主人公の笹本紗和は、夫の俊介と狭いマンションで平凡に暮らす主婦。ある日、紗和はパート先のスーパーで起きた車上荒らしをきっかけに滝川利佳子と知り合うことになる。利佳子は裕福な夫、そして2人の娘と何不自由なく暮らしながら遊び感覚で不倫を楽しむ、美しく危険な人妻だった。
車上荒らしの一件で紗和は犯人の高校生の担任教師、北野裕一郎と出会う。裕一郎には妻がいたが、お互いに惹かれ合っていく紗和と裕一郎。一方の利佳子は画家の加藤修に遊び以上の想いを抱き、順調だった家庭内に波風を立ててしまう。
利佳子の影響は受けまいと葛藤しつつ、裕一郎と不倫関係に陥る紗和。次第に本気の恋愛へと発展していく。
日本が誇る、平安時代に紫式部によって執筆された世界最古とも言われる長編恋愛小説『源氏物語』についてご紹介してきました。
長く愛される『源氏物語』のあらすじや、紫式部について、おすすめの現代語訳本のご紹介などさせていただきましたが、興味を持っていただけたでしょうか。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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源氏物語は平安時代に紫式部によって執筆された世界最古の長編恋愛小説です。主人公である光源氏の恋や栄華が描かれており、当時の生活も描写されていることから現在でも多くの人から人気を集めています。
本記事では源氏物語のあらすじを簡単にわかりやすく解説します。源氏物語の登場人物や作者紫式部の生涯、源氏物語の関連作品についても紹介するため、詳細が気になる人はぜひ内容をご確認ください。