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漫画「HUNTER×HUNTER」に登場する『クラピカ理論』とは?

週刊少年ジャンプに1998年から連載されている漫画「HUNTER×HUNTER」の登場人物・クラピカが言ったある台詞から生まれた「クラピカ理論」。クラピカ理論が心理学に基づいているのは本当でしょうか?特別な能力を持つクラピカについても紹介します。

「クラピカ理論」とはどんな理論?

クラピカ理論は、漫画「HUNTER×HUNTER」内でクラピカが話したセリフから生まれた理論です。クラピカ理論とはどんなものなのでしょうか?クラピカ理論の基になったセリフやクラピカ理論の意味などをまとめました。

漫画「HUNTER×HUNTER」から生まれた理論

クラピカ理論は、漫画「HUNTER×HUNTER」内のセリフから生まれた理論です。作中でクラピカ理論という名前の理論が登場するわけではありません。クラピカというキャラクターのセリフが元になった理論なので、クラピカ理論やクラピカの法則などと呼ばれています。

 

「HUNTER×HUNTER」の中で迷路を進んでいた時のセリフから生まれた理論で、ゲーム実況動画でネタにされることが多いです。クラピカ理論とはどんな理論なのでしょうか?

クラピカの言った台詞や意味は?

クラピカ理論は、「たしかに行動学の見地からも人は迷ったり未知の道を選ぶ時には無意識に左を選択するケースが多いらしい」というクラピカのセリフが基になっています。これは、二手に別れた迷路をどちらに進むか相談している時のセリフです。

 

さらに「試験官がそれを知っていたら左に難しい仕掛けを用意するはず」とセリフは続いています。クラピカ理論は左右どちらかを選ぶ場合、右を選んだ方が良いという単純な意味に解釈されることが多いです。

迷路では左ではなく右を選ぶ

クラピカ理論は、迷路では左ではなく右を選んだほうが良いと取られることが多いです。しかし、クラピカは人間は左を選びやすいと知っている試験官なら、左に罠を仕掛けている可能性が高いと言っているだけです。

 

左を選びやすいと知らない場合や罠のある道に誘導する意図がない場合は、クラピカ理論は役に立たない事がわかります。作中ではクラピカの読みが当たり、罠のない道を進んで迷路をクリアすることができました。

 

迷路をクリアするための知識として、左右に関係なく片方の壁沿いに進み続けることで確実に出られるというものも有名です。

クラピカ理論は本当に正しいのか

作中では「行動学の見地から」と言われていますが、クラピカ理論は正しいのでしょうか?クラピカ理論の基になった心理学法則などについてご紹介します

クラピカ理論は心理学に基づいている

人間の行動や認知は心理学の研究分野になっています。一定の条件で人間がとりやすい行動などは、法則などになっていることも多いです。クラピカ理論は、心理学の左回りの法則が基になっていると考えられています。左回りの法則とはどんなものなのでしょうか?

左回りの法則とは?

左回りの法則とはクラピカのセリフ通り、左右どちらかに曲がる状況では人間が左を選ぶ確率が高いというものです。人間は約70パーセントの確率で、無意識に左を選ぶこと言われています。イギリスのケント大学では、これを裏付ける実験結果も出ています。

 

実験の内容は行き先を示した上で、目隠しをした被験者が行き先に向かって歩くというものです。行き先がわかっていても、被験者の方向は左側にずれてしまうことが多いという結果でした。この実験結果は目隠しをされて不安を感じているため、左を選びやすいと解釈されています。

 

人間が無意識に左を選ぶ理由は、「心臓を守るため」、「左回りに作られた道が多いから」など様々な説があります。しかし、なぜ左を選ぶのか明確な理由はわかっていません。

じゃんけん確率論も知っておきたい

「HUNTER×HUNTER」には、クラピカ理論以外にもじゃんけん確率論が登場しています。じゃんけん確率論は、「統計的に最初はチョキを出す人が多い」「人間は不安になると前と同じ手か、それより強い手を出す」というものです。

 

「HUNTER×HUNTER」では、じゃんけん確率論を利用してじゃんけん対決に勝利するキャラクターが登場します。しかし、実際の統計ではグーを出すことが多いというデータがあり、クラピカ理論に比べると信憑性の低いものになっています。

 

「HUNTER×HUNTER」にはじゃんけん必勝法というものも登場しますが、高い動体視力が求められるので実行は難しいです。

クラピカ理論の元ネタ・漫画「HUNTER×HUNTER」について

クラピカ理論の元ネタである漫画「HUNTER×HUNTER」とはどんな作品なのでしょうか?「HUNTER×HUNTER」についてご紹介します。

週刊少年ジャンプの連載漫画

「HUNTER×HUNTER」は、週刊少年ジャンプで1998年から連載が続いている人気漫画です。ジャンプを代表する人気作の1つで、H×Hと略されることもあります。2021年1月時点で累計発行部数は7800万部を超えていますが、休載が非常に多い作品としても知られています。

 

1999年以降は年に10回以上休載しており、休載期間が2年以上になることもあります。2018年11月26日発売の52号から休載が続いており、2021年6月現在で約2年7か月と最長の休載記録を更新しています。

「HUNTER×HUNTER」のあらすじ

「HUNTER×HUNTER」は、ハンターという職業を題材にした漫画です。主人公の少年ゴンは死んだと聞かされていた父親がハンターであることを知り、ハンター試験を受けるために島を旅立つことから物語は始まります。

 

ハンター試験に合格したゴンは父親のジンを探しながら、さまざまな冒険を繰り返すことで成長していきます。

アニメは何話まである?

「HUNTER×HUNTER」は、旧ハンターハンターと新ハンターハンターの2作のアニメが製作されているのが特徴です。旧アニメはフジテレビ、新アニメは日本テレビで放送されていました。アニメは何話まで描かれたのでしょうか?

 

旧アニメはTVアニメ62話とOVA30話で合計92話、新アニメはTVアニメ148話と劇場版2作が制作されています。

 

旧ハンターハンターは、OVAの最終話でグリードアイランド編の完結まで描かれています。新ハンターハンターは選挙編が終わり、主人公ゴンと父親のジンが出会うまでが描かれました。

登場人物・クラピカについて

クラピカ理論が生まれるきっかけになったクラピカとはどんなキャラクターなのでしょうか?「HUNTER×HUNTER」屈指の人気キャラ・クラピカについてまとめました。

インテリキャラで人気

クラピカは「HUNTER×HUNTER」に登場する4人のメインキャラの中で、最も知的なインテリキャラです。作中に登場した時点では、17歳の少年でした。ハンター試験で主人公のゴンと知り合い仲間になっています。

 

豊富な知識と冷静な判断力で活躍し、作中でもトップクラスの頭脳を持つキャラと言われています。時には冷徹な判断を下しますが本質的に情に厚く、仲間を非常に大切にする性格です。

 

プライドが高く誰が相手でも敬語を使わない尊大な面もありますが、ミスをした場合は間違いを認めて頭を下げる素直な面を持っています。公式人気投票では常に2位に入っており、作中屈指の人気キャラです。

クルタ族の生き残り

クラピカは少数民族クルタ族の唯一の生き残りです。クルタ族は感情が高ぶると瞳が深い緋色になる「緋の目」を持つ一族として知られています。クルタ族は戦闘力が高い一族でしたが、幻影旅団という盗賊集団にクラピカ以外の全員が殺されてしまいます。

 

クルタ族は感情が高ぶると瞳の色が世界七大美色として知られる「緋の目」になり、その状態で死ぬと瞳の色は変化しなくなります。幻影旅団は緋の目を手に入れるために、クルタ族を滅ぼしたと言われています。

 

クラピカはクルタ族を滅ぼした幻影旅団に復讐し、殺された仲間の目を取り戻すためにハンターになったのです。クラピカは自分の目の色を隠すために、普段はカラーコンタクトをつけています。

特別な能力がある

「HUNTER×HUNTER」には、念能力という特殊能力が登場します。念能力は6つの系統に分かれており、人物ごとに得意とする系統が違います。その人物が得意とする系統によって、苦手な系統も決まるという設定です。苦手な系統の能力のほど精度が低く、能力を身につけるのも難しくなります。

 

クラピカはオーラを物質化する具現系が得意ですが、緋の目になって目の色が変わると特質系の能力が使えるようになります。特質系は特殊な系統で、クラピカの特質系は全ての系統の念能力を100パーセント使いこなすことが可能です。またこの状態は「絶対時間(エンペラータイム)」と呼ばれています。

 

クラピカは緋の目になった状態だと苦手な系統がなくなり、非常に強力な念能力が使える特別な能力があるのです。

クラピカには死亡説がある

非常に強力な念能力を持つクラピカですが、絶対時間には「発動時1秒につき1時間寿命が縮む」という重大な欠点があります。作中ではすでに5年~10年以上の寿命が縮んいると推測されており、読者に衝撃を与えました。

 

0巻に収録された原作者のインタビューでは、幻影旅団とクラピカはどうなるのかという質問に「全員死にます。」という回答もありました。これが本当なら、クラピカは作中で死亡してしまうことになります。

 

この回答は「人間はいずれ寿命で死ぬ」というジョークとも言われています。しかし、ショッキングな設定が明かされたことで、クラピカが死亡説を心配するファンは多いです。

作者・冨樫 義博(とがし よしひろ)のプロフィール

  • 本名(ふりがな):冨樫 義博(とがし よしひろ)
  • 生年月日:1966年4月27日
  • 現在年齢:55歳
  • 出身地:山形県新庄市
  • 血液型:A型
  • 身長:171cm
  • 体重:不明
  • 活動内容:漫画家
  • 家族構成:妻・武内直子、弟・冨樫秀昭

1987年・週刊少年ジャンプで漫画家デビュー

「HUNTER×HUNTER」の作者「冨樫義博」さんは、日本を代表する漫画家の1人で2021年6月現在で55歳です。大学在学中に漫画の投稿を始め、1987年に「週刊少年ジャンプ』Winter Specialに掲載された「とんだバースディプレゼント」で漫画家デビューを果たします。

 

1989年の「てんで性悪キューピッド」が、週刊少年ジャンプが初めての連載作品です。代表作の「幽☆遊☆白書」、最高傑作とも呼ばれる「レベルE」はどちらもテレビアニメ化されています。弟の冨樫秀昭さんも漫画家として活動しています。

代表作は「幽☆遊☆白書」

冨樫義博さんの代表作として知られるのが、1990年から連載されていた「幽☆遊☆白書」です。単行本で19巻の作品ですが、2020年12月視点で累計発行部数が5000万部を突破するなど圧倒的な人気を誇る作品でした。

 

1992年から1995年までフジテレビでテレビアニメが放送され、高い視聴率を記録しました。2019年には舞台化が発表され、8月28日から東京・シアター1010などの4都市で上演されました。

 

2020年12月16日にNetflixでの実写シリーズ化が発表され、190ヶ国での世界同時配信が予定されています。

妻は漫画家の武内直子

冨樫義博さんの妻は、漫画家の武内直子さんです。武内直子さんは、「美少女戦士セーラームーン」の作者として知られています。セーラームーンは世界的なヒット作で、アニメや実写ドラマ、ミュージカルなど多数のメディアミックス展開がされています。

 

2021年も「美少女戦士セーラームーンCrystal」の新作映画が公開されました。「HUNTER×HUNTER」にはセーラームーンのキャラをモチーフにしたキャラも登場しています。

クラピカ理論は正しいが使いどころは限られる

クラピカ理論や元ネタとなった「HUNTER×HUNTER」、クラピカについてご紹介しました。クラピカ理論は心理学に基づいたものですが、仕掛け人の裏をかいたものなので使いどころは限られます。

 

漫画内の理論がこれだけ有名になるのも、「HUNTER×HUNTER」の人気が高い証拠でしょう。緋の目を取り戻すクラピカの旅も佳境に入っています。「HUNTER×HUNTER」の連載再開に期待しましょう。

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