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やっぱりスゴかった!!孤高のピラニア俳優・渡瀬恒彦最強伝説。

2017年3月14日に急逝した名優・渡瀬恒彦さん。渡哲也さんを兄に持ち、近年では「おみやさん」「9係」などでステキなおじさまのイメージが強かったですが、巷では喧嘩がめっぽう強いという伝説があります。そんな渡瀬恒彦さんの足跡と伝説をまとめてみました。

ガキ大将の恒チャン!

伝説多き渡瀬恒彦さんですが、生まれながらに伝説を持っていたようです。
1944年に島根県で生まれ兵庫県で育った渡瀬さんは、子供の頃から「ガキ大将」でで、喧嘩がめっぽう強かったそうです。また勉強家でもあった渡瀬恒彦さんは新聞記者を夢見て早稲田大学の法学部に入学しましたが、時代の先端を行く仕事がしたいと思うようになり卒業後広告代理店に就職、広告営業マンとなります。

仕事先でスカウトされて渡瀬恒彦俳優デビュー。

兄・哲也さんの知り合いが営んでいた不動産屋に手伝いに行った渡瀬恒彦さんは、そこにたまたま居合わせた東映社員から「俳優にならないか?」とスカウトされます。この時既に兄・哲也さんは日活の看板俳優として活躍していました。
渡瀬さんは悩みましたが当時の東映企画製作本部長であった岡田茂氏に会って俳優に転向することを決心!当初は高倉健さんを意識した芸名「大倉純」を命名されますが気に入らなかったようで本名の「渡瀬恒彦」として1970年に映画「殺し屋人別帳」でデビューします。

伝説の時代劇「忍法かげろう斬り」で見せた兄弟愛。

1971年にドラマ「あまくちからくち」で双子役を演じた渡さんと渡瀬さん。
1972年放送の伝説のテレビ時代劇「忍法かげろう斬り」中盤20話にてで主演の鷹を演じていた兄・渡哲也さんが病気で降板してしまいます。そこで代役を務めたのが弟・渡瀬恒彦さんでした。

まさに狂った野獣!渡瀬恒彦伝説。

映画「仁義なき戦い」「鉄砲玉の美学」など伝説の作品に立て続けに出ていた頃の伝説として、1976年公開の「狂った野獣」にて、自ら大型バスの運転を行い横転させるという命がけのスタントを見せた。それ以外にも飛び立つヘリコプターにつかまったり、本来ならばスタントマンを起用するものも殆ど渡瀬恒彦さん自身が実演しました。まさに伝説!

伝説!渡瀬恒彦はピラニア軍団の発起人であった。

1960〜70年代東映京都撮影所製作のアウトロー映画・時代劇等に出演していた大部屋俳優を中心に忘年会を開くことになり、当時その中の一人であった俳優・志賀勝さんがその会を「ピラニア会」と名付けたのがきっかけで、それが発展し渡瀬恒彦さんが発起人となり「東映ピラニア軍団」結成となりました。メンバーには室田日出男さん、小林稔侍さん、岩尾正隆さん、川谷拓三さん、志賀勝さん、片桐竜次さん、成瀬正孝さんなどが居ましたが、みなさん「狂犬俳優」と呼ばれるほど血の気が多かったようですが、その中でも渡瀬恒彦さんが腕っ節が強かったそうです。
ちなみに「ピラニア軍団」には映画監督の深作欣二さん、中島貞夫さん、脚本家では倉本聰さんなどが参加していました。

ピラニア軍団のメンバーがほぼ総出演の動画です。

渡瀬恒彦最強伝説!

渡瀬恒彦さんと言えば喧嘩が芸能界一強いという伝説がありますが、ご自身は否定されてます。しかし、渡瀬恒彦さんを知る関係者の皆さんは口を揃えて「渡瀬が一番」と言うそうです。あの安岡力也さんやジョー山中さんが恐れおののき、元ボクサーのガッツ石松さんは「恒さんに比べたら(自分は)たいしたことない」と言っていたといいます。
あまりにも喧嘩が強いことから梅宮辰夫さんや松方弘樹さんも渡瀬さんを冗談でも怒らせないように気をつけていたそうです。やっぱり芸能界一強かったのですね!
しかし、渡瀬恒彦さんの場合は単に喧嘩が強いというよりも芯が強くて男気が誰よりも強かったという感じがしますね。そこからあらゆる伝説が独り歩きしているのかもしれません。

伝説のドラマ「大激闘 マッドポリス’80」

渡瀬恒彦さんのと言えば、伝説のハードアクションドラマ「大激闘 マッドポリス’80」です。このドラマには根強いファンが多くレギュラーには梅宮辰夫さん、志賀勝さん、片桐竜次さんなどピラニア軍団の俳優さんも出演。ほぼカーアクションをはじめ体を張ったスタントは渡瀬恒彦さんが自らこなしていました。ゲストにはまだ無名の唐沢寿明さんも出ていたことから、そういう意味でも伝説になっています。

伝説多き渡瀬恒彦さん。その伝説は喧嘩だけでなく、大女優・大原麗子さんと結婚したことも有名ですね。晩年は朝ドラ「ちりとてちん」で落語家を演じ、ドラマ「警視庁捜査一課9係」では腕っ節でなく頭脳明晰な加納倫太郎を演じ、「十津川警部」や「おみやさん」など数々の代表作を遺しました。あまりにも早い旅立ちでしたが、映像の中で永遠に生き続けています。

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