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2023/12/28
大今里
ドカベンとは少年チャンピオンにて、1972年から1981年まで掲載されている水島新司作の野球漫画です。これまでのスポ魂、魔球のような世界観が多い野球漫画の中では、ちょと異色のリアリティがある野球の感じを描いているのが特徴的!
ドカベンの由来とは主人公山田太郎が大きなアルミ弁当(ドカベン)を持っていたこと、それによって唯一無二の戦友である岩鬼正美と出会う所から始まります。4巻までは柔道漫画で、ドカベンもそれなりに登場していましたが、次第に野球漫画へとシフトしていき、ドカベンの記載はなくなってきました。
ドカベンの魅力は水島新司の描く個性的かつ魅力ある登場人物、ちょっとシュールな世界観、これまでの野球漫画に無かった、キャッチャー目線からの試合描写の仕方、連勝街道をいく明訓高校と山田太郎を倒そうとするライバルたち、それらが絡み合って、野球の深いところにまで掘り下げてある点などがあります。
このドカベンについてはかなり多くのプロ野球選手も興味深く読んだことでしょう。
野球選手でもドカベンについて語っている方がおります。
あの松井秀喜選手は5打席連続敬遠の話題について、インタビューで「僕と山田太郎だけじゃないですか?」などと言っていたり。
その中でも当時には無かったもので、通称水島新司予言として語り継がれているシーンがあります。
野球は本来3アウトでチェンジですよね。その3つ目のアウトのとり方でのルールブックの盲点をついたものです。ワンアウト一塁三塁打者がスクイズをして、それが小フライになりました。投手がそれを補給して、一塁の送球、一塁ランナーはアウトになりダブルプレーとなりベンチに帰りました。ところが・・・。
スコアボードには一点が!実はキャッチされる前に三塁ランナーの岩鬼がホームに入っていました。(本来なら大チョンボ)実はこのタイミングが大事で、アウトを取る前にホームに入っている場合はそのランナーをアピールプレイ(審判にアピールしてアウトにしないといけない)で殺さないといけないのです。そして現実でもこの事例が起こり得ます。
第94回全国高校野球選手権大会第6日2回戦済々黌対鳴門(2012年8月13日甲子園)の7回の三点目にこのプレーが起こります。飛んだのがライナーでスクイズでは無かったですが、ショートが一塁ランナーをアウトにして、ダブルプレー成立と思い、鳴門ナインはベンチに帰ります。そうしたら済々黌に一点が!鳴門は抗議するも球審からアピールが無かったと言うことで一点が認められることに!
この時の済々黌三塁ランナーはこの「ドカベン」を読んで、このルールを知っていたと試合後のインタビューで答えています。ある意味凄いプレーです。
プロ野球選手もこのプレーには注目していて、とある番組で巨人の阿部選手が野球クイズ問題として出しています。ドカベンはプロ野球選手も非常に影響を受けた方が多かったのでは?それだけ愛されて読まれた作品なのですね。
さて、そんなドカベンも1976年から1979年の間にテレビアニメとして放映されていました。そのopに使われていたのがこの曲です。
ドカベンop作者は原作者の水島新司先生です。ですからその歌詞には作者の思いが込められています。簡単に歌詞をみてみましょう。
著作権の関係でここでは載せられないのでリンクを貼っておきます。ご了承ください。昔のアニメらしく歌詞は主人公山田太郎をモチーフに、応援歌と言う感じの歌詞ですね。
一番の出だしが「捕れないボールがあるものか?」その後の二番三番の歌詞が本来なら一番に来るのが普通ですが、やはりキャッチャー目線から一番がこの歌詞になっていますね。テレビアニメでは一番しか流れないので、覚えている方はやはりこの歌詞に一番馴染みがあるのではないかと思います。
近年このドカベンのopの歌詞を変えたり、opのはじめの効果音を工夫して変えてみたりする動画をupする「ドカベニスト」なる人々が増殖しています。その世界観から多くの人に愛されているopの主題歌なので、よくあることですが、非常に秀逸なおもしろいものがあります。
今回はそんなドカベニスト達の作品で紹介出来るモノをご案内していきます。一部著作権などの関係でご紹介出来ないものもありますが、その点はご容赦ください。
ではドカベンopコラージュを簡単ですが紹介していきます。まずはYouTubeにあげられている動画からです。
悲しくなっています。通常opとは違う味が出て、これもまたいいかも知れません。
小五が作ったとしてはいい出来のおもしろ作品です。
著作権の関係などでここでは紹介出来ませんが、ドカベンのopのはじめで山田太郎がカキーンと打って一言「ドカベン」と出てくるのですが、これをもじったものが非常に多いです。興味があればYouTubeで「ドカベンop」と打てば出てくるので、一度ご覧ください。
ドカベニスト達のおもしろ動画へのあくなき探求心はこのニコニコ動画でも十分に味わうことが出来ます。色々な諸事情でここでは紹介出来ませんが、特にYouTubeでもあったようにopのカキーンのあとにいじったもの、捕れないボールを投げてみてどうなったとか、そんなクスッと笑える作品ばかりです。
詳しくはニコニコ動画で「ドカベン」もしくは「ドカベンop」と入力すれば出てきます。ここでご紹介出来ないこと重ねてお詫びいたします。
いずれにしてもやはり水島新司先生の描く個性的なキャラクターがあってこのコラージュが生きてきます。素材として非常に使いやすいopであると言えるのはやはり解りやすく明快な歌詞があるからと言えますし、山田太郎をはじめとするキャラクターが非常に多くの人から愛されている証であるからと言い切れます。
ドカベンに対する認知度も非常に大きく影響しているのではと思われます。特にプロ野球選手を実名で使える点などは水島新司先生ならではですし、その野球に対する深い見識に多くの野球少年や野球の世界に魅了された人から野球の参考書として愛読されています。
今後もドカベニストのあくなき探求心とおもしろ作品への期待をしています。今回はこの記事を作成しながら、私も沢山楽しませていただきました。ドカベニストへ乾杯!
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