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ドラマ『夜行観覧車』ネタバレ|幸せなはずのセレブ家庭で殺し!?

湊かなえの小説をもとにTBSでドラマ化された『夜行観覧車』は、幸せなはずのセレブ家庭で起きた殺人事件について描いた物語です。あらすじとネタバレを掲載。このネタバレ記事を見れば『夜行観覧車』で描かれた女の複雑な心理が分かります!

『夜行観覧車』のネタバレ掲載!

2013年1月よりTBS系列にてドラマ『夜行観覧車』が放映されました。高級住宅街ひばりヶ丘に住む3つの家庭を中心に、ドロドロとした主婦たちの愛憎劇を描いています。ここでは『夜行観覧車』の複雑な女の心理をネタバレしていきます。

原作は人気作家・湊かなえの『夜行観覧車』

原作は、『Nのために』や『告白』など、次々とメディアミックス作品を生み出している湊かなえの『夜行観覧車』です。人間、特に女性の深層心理を描き、人間の嫌な部分をえぐるような作風のものが多い作家です。

『夜行観覧車』あらすじ紹介!(※まずはネタバレなし)

『夜行観覧車』 まずはネタバレなしのあらすじをご紹介!
高級住宅街ひばりヶ丘に引っ越してきた遠藤家。遠藤家は普通のサラリーマン家庭ですが、周りは開業医などセレブばかり。自治会費も異様に高かったり、婦人部部長の小島さと子(夏木マリ)宅で催されるパーティーは10万円の会費だったりと、何もかもが桁外れです。

引き続き、『夜行観覧車』ネタバレなしのあらすじを紹介します。

分不相応な遠藤家に対し、周りの反応は冷たいものでしたが、唯一仲良くしてくれる家庭があらわれます。向かいの家に住む開業医のセレブ・高橋家です。高橋家には、開業医の弘幸(田中哲司)、妻の淳子(石田ゆり子)、京都大学に通う長男・良幸(安田章大:関ジャニ∞)、清修学院高等部に通う比奈子(宮﨑香蓮)・スポーツ万能でかっこいい慎司(中川大志)がいました。理想的な家族です。

引き続き、『夜行観覧車』ネタバレなしのあらすじを紹介します。

分不相応な街に引っ越してきた遠藤家は、やがて娘の彩花が崩壊します。高橋家の真似をして受験した清修学院の受験に失敗し、さらに進学した公立中学ではもともと仲の良かった友達にいじめられたりします。また、母親・真弓のKYな発言も彩花の神経を逆なでします。ひばりヶ丘には毎夜、彩花の罵声が響きます。

そんな中、何も問題のないと思われていた高橋家に殺人事件が発生します。殺されたのは夫の弘幸です。殺人事件が起こったのは、なぜ遠藤家ではなく、高橋家だったのでしょうか!?

『夜行観覧車』登場人物ごとにネタバレしちゃいます!

【遠藤真弓】『夜行観覧車』の主役のネタバレ

『夜行観覧車』の主役・遠藤真弓を演じるのは、美しい鈴木京香です。鈴木京香は平凡な主婦を演じることは珍しく、この役で第76回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演女優を受賞しています。

遠藤真弓に関しては、特にネタバレといった要素はないのですが、物語が進むにつれて、あまりに空気の読めない発言をすることで、イライラさせられた人も多いのではないでしょうか。

『夜行観覧車』の中で、娘の彩花は真弓に対して特に反抗心を抱いていますが、それはそういう真弓の無神経なところがどうしても癪に障ったからだと思います。

真弓は、物語の中でいろいろなことを目撃しますが、真相をつかめず、右往左往する役どころです。

【高橋淳子】セレブの奥様が殺し!? 真相をネタバレ!

『夜行観覧車』の中で開業医の奥様・高橋淳子を演じるのは、石田ゆり子です。淳子に関しては、事件の核心を握っており、かなりネタバレが必要になってくる人物となります。

淳子は開業医の旦那を持ち、しかもその旦那は淳子を愛してやまない愛妻家であり、子供たちもみんな優秀で素直に育っており、絵に描いたような幸せな家庭を築いているように見えました。
【ここから『夜行観覧車』ネタバレ】
しかし、実は、淳子は後妻だったのです。

【引き続き『夜行観覧車』淳子のネタバレ】
後妻であるぐらいのことはよくある話。しかし、淳子の場合、事情が少し複雑でした。子供3人のうち、一番下の慎司だけが淳子が生んだ子供で、あとの二人は前妻の子供だったのです。しかも、その前妻の子供は頭脳明晰だけれども、慎司だけ、勉強ができないのです。

【『夜行観覧車』ネタバレ;淳子の願望は息子を医者にすることだった】
しかも前妻はなんと医師免許を持つ頭脳明晰な女性でした。前妻への対抗心もあり、淳子はどうしても息子の慎司を医者にしたかったのです。

【『夜行観覧車』ネタバレ:凶器は長男のトロフィーだった】
淳子が夫への殺意を抱いたのはほんの一瞬のことでした。その瞬間、近くにあったのは長男のトロフィーでした。そのトロフィーで夫の頭を後ろから殴りつけます。無意識に長男への対抗心が芽生えたのかもしれませんね。

【『夜行観覧車』ネタバレ:凶器のトロフィーが見つからない理由】
凶器のトロフィーは、事件当日のドタバタの中、とある人物に預けられていました(誰に預けていたかは、この後のネタバレで詳しく解説)。
淳子は夫殺しについては早々に自白したものの、凶器については語ろうとしませんでした。淳子は、トロフィーで夫を殺害したことを子供たちに知られたくなかったのです。なぜなら、夫亡きあと、子供たち3人には手に手を取り合って助け合って生きていってほしかったからです。凶器が長男のトロフィーだと分かると、兄弟の間に亀裂を生んでしまうと思ったのでしょう。

【遠藤 啓介】主役の真弓の夫 なぜ凶器を持っていたのかをネタバレ解説

【『夜行観覧車』ネタバレ:夫・啓介が警察に怪しまれた理由】
啓介は、高橋弘幸に1000万円という融資を受けていました。啓介の腕をかった弘幸が独立資金にと啓介に投資したのです。しかし、啓介は独立もままならないまま、300万円を使い込んでいました。不景気でボーナスも減り、住宅ローンの返済に充てていたのです。

また、事件当日、小島さと子が高橋家から走り去る啓介を目撃していました。これは真弓の証言とも重なることから、警察は啓介が何か知っているとにらみました。

【『夜行観覧車』ネタバレ:真弓の夫がなぜ凶器を預かった?】
事件当日の夜、真弓の夫・啓介は、家の中で彩花が暴れる音を聞き、家に帰るのが怖くなり、車で過ごしていました。彩花が落ち着いたのを見計らってうちに入ろうとしたとき、なんと今度は高橋家から怒号が響きます。いつも静かな高橋家が自分のうちのようになっていることに驚いた啓介は、高橋家を訪ねるのです。

そこで、淳子から「事情は聞かないで、処分して」と、凶器のトロフィーを手渡されます。処分してと言われてもどうしていいか分からない啓介は、結局、物語の後半までトロフィーを持ち歩き、最終的には仕事で行った田舎の竹やぶの中にトロフィーを埋めます。

【高橋慎司】淳子の実子 逃亡し続けた理由をネタバレ!

【『夜行観覧車』ネタバレ:慎司が逃亡を続けた理由は?】
淳子の実子で事件当日から逃亡を続けた高橋慎司を演じたのは、中川大志です。事件前に偶然立ち寄ったコンビニで真弓から1万円を借り、それをもとでに逃亡を続けました。犯人は母親の淳子だったわけですが、慎司が逃亡を続けていることから、物語の途中まで犯人は慎司なのか淳子なのかわかりにくいところがありました。

その逃亡生活に疲れ、長男に連絡してきたとき、慎司は父親について驚くべき証言をします。なんとあんなにやさしそうに見えた父が、勉強のできない慎司に対して暴力をふるっていたというのです。

【『夜行観覧車』ネタバレ続き:慎司が逃亡を続けた理由は?】
しかし、実はこれは慎司が母親・淳子のことを想ってついた嘘でした。暴力をふるわれたのは、事件当日の夜の一度きりだけ。それも慎司が暴れたからという正当な理由がありました。父親は慎司のことを理解しており、勉強ができなくてもほかの道で食べていけばいいと思っていました。理解ある父親だったのです。

これは、暴力をふるわれていたから僕が父を殺したのだという理由づけをしたかったから、ついた嘘でした。母親が父を殺したのは、自分のせいだと深く傷ついている慎司は、どうしても母を監獄から救い出したかったのです。

【高橋 良幸】高橋家の優秀な長男がついた嘘をネタバレ

【『夜行観覧車』ネタバレ:長男・良幸も家族を想って嘘をつく】
京都大学に通う優秀な長男・良幸も、家族を想って嘘をつきます。連日押し寄せる報道陣に手を焼いていた良幸たちは、自分たちへの批判や母親への中傷を終わらせるため、父親が自分たちに暴力をふるっていた、と嘘をつきます。それは弟の慎司がついた嘘をヒントにしたもので、世の中の批判の目を収束させる効果を持っていました。

【小島さと子】ひばりヶ丘を牛耳るマダムの末路をネタバレ

【『夜行観覧車』ネタバレ:まーくんは帰ってきたのか?】
ひばりヶ丘の婦人会を牛耳る小島さと子を演じたのは、夏木マリです。小島さと子は、遠藤家のことが気に入らず、何かと嫌味を言ってくるマダムです。そんな小島さと子にはニューヨークに暮らす一人息子・まーくんがいます。まーくんは結婚しており、帰国後一緒に暮らすため自宅を二世帯住宅に改良して待っていました。

しかし、まーくんは結局、勝手な小島さと子に嫌気がさしており、帰ってきませんでした。近所の主婦の噂話によると、小島さと子の旦那も愛人をつくって家に寄り付かないそう。孤独なマダムです。

【『夜行観覧車』ネタバレ:まーくんの招待は?】
物語の後半までまーくんは登場しませんでした。ドラマ放映当時、小島さと子が溺愛するまーくんは一体誰なんだ?と話題沸騰していました。まーくんは、この方!小泉孝太郎です。ボンボンっぷりがピッタリはまっていました。

【『夜行観覧車』ネタバレ:小島さと子は遠藤家&高橋家の強力なサポーターに変身!】
あんなに嫌味を連発していた小島さと子ですが、暴走しすぎたことで嫌われてしまい、物語の後半、周りにはべらせていたご婦人たちに次々と愛想をつかされ、一人になってしまいます。完全に他のマダムたちにハブられた小島さと子ですが、一人でも凛としています。

そして、遠藤家のピンチを救ったことをきっかけとして、それ以後、遠藤家と高橋家の強力なサポーターに変身します。捨てる神あれば拾う神あり、ということでしょうか。

『夜行観覧車』というタイトルの意味をネタバレ

【『夜行観覧車』の意味とは?最後に鈴木京香が語る!】
観覧車というものは、延々と回り続けるものです。乗ったからといって、どこか別の場所に降り立つわけではありません。しかし、この延々と回り続けることのありがたさを分かっていなかった真弓。小さなアパートで延々と繰り返される日々の生活。それこそが幸せだったのです。

その観覧車から降りて、別のもっともっと高い観覧車を求めたけれど、そこには幸せはなかったということですね。日々の生活を大切にというメッセージがこめられていそうです。

まとめ

ドラマ『夜行観覧車』のネタバレまとめ、いかがでしたか?キーパーソンは、石田ゆり子演じる淳子です。淳子の複雑な心理を紐解き、さらに他の登場人物たちの心理を紐解くことができれば、より面白く物語を見ることができますよ。

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