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今も生きる伝説のスポ根マンガ「あしたのジョー」の数々の名言集

今もその名言や人気振りが語り継がれるスポーツマンガ「あしたのジョー」をご存知でしょうか?天涯孤独の不良少年、矢吹丈がボクシングに目覚めて世界チャンピオンと戦うまでを描いたストーリーですが、「あしたのジョー」からは数々の名言が生み出されたのです。

「あしたのジョー」とは?

「あしたのジョー」は高森朝雄(梶原一騎)原作、ちばてつやの絵によるボクシングをテーマにしたスポーツマンガです。1968年から1973年まで「少年マガジン」に連載されて大人気となり、今なお多くのファンがいる伝説のスポ根マンガです。

「あしたのジョー」は二度テレビアニメ化されています。一度目は1970年4月から1971年9月まで放送されました。途中で原作に追いついてしまったために力石の死後、カーロス・リベラ戦までを描いていました。そして「あしたのジョー2」として原作のラストまでを1980年10月から1981年8月まで放送しました。

アニメ映画化も二度されています。1980年公開の一作目「あしたのジョー」はテレビアニメの力石徹の死までを描いたもので、1981年公開の二作目「あしたのジョー2」は力石の死からホセ戦の原作のラストまでを描いています。「あしたのジョー2」はテレビアニメがまだ完結していないときに、劇場版で先に結末まで先行公開された形になりました。

「あしたのジョー」は実写映画化も実は2回されています。1回目は1970年公開で矢吹丈役は石橋正次さんでした。そしてやや記憶にも新しい2回目の映画化は2011年に公開されました。矢吹丈は山下智久さん、力石徹役が伊勢谷友介さん、この二人のそっくりぶりもすごかったですが、何と言っても香川照之さんが演じた丹下段平が、そのままマンガから抜け出てきたようでした。

名作マンガ「あしたのジョー」はテレビアニメだけでなく、劇場用アニメ、実写映画と、映像の世界でも引っ張りだこだったのですね。もちろん映像作品の中にもいろいろな名言が登場していますよ。さて、それではどんな名言があるのか、登場人物ごとに紹介してみましょう。

「あしたのジョー」矢吹丈の名言

燃えたよ、燃え尽きた・・・真っ白にな

「燃えたよ、燃え尽きた・・・真っ白にな」伝説的なラストシーンとともに、ジョーのラストの名言も心に残ります。ボクシングだけに命をかけてきたジョーが全力を尽くして満足げに微笑むシーンです。あまりにも有名なこのジョーの姿はフィギュアになるほど印象的でした。この後ジョーがどうなったのかは読者や視聴者の想像におまかせです。

ありがとう

「あしたのジョー」には白木葉子というお嬢様が登場します。最初は自分の祖父が経営しているジムに所属の力石徹にすべてをかけているという感じでしたが、力石の死後は彼を死に追いやった形のジョーをいつの間にか後押ししてついには愛し始めていました。ホセ戦の最後についにジョーに思いを告白して廃人になってしまう危険がある試合には出せないと言う葉子に言うセリフが「リングには世界一の男が待っているんだ。だから行かなきゃ」そして控え室を出る間際の「ありがとう」は全てが凝縮している名言でした。

真っ白な灰になるまでやらせてくれ

世界チャンピオン、ホセ・メンドーサとの試合でホセのとんでもない強さを思い知ったジョーと段平。段平はジョーに、もう十分やったから試合をやめようと提案しますが、ジョーはこう答えます。「おっちゃん、たのむや。真っ白な灰になるまでやらせてくれ。何にも言わねえでよ」これはラストシーンにつながる名言です。

力石よ、おまえのくれたチャンピオンベルトだぜ、そら

東洋チャンピオン戦で勝利したジョーの名言です。東洋チャンピオン戦ではジョーはすごい苦戦を強いられます。成長していく体をバンタム級にとどめておくのに苦労し、対戦相手の金竜飛の壮絶な生い立ちを聞いて、とてもかなわないと思います。しかし自分の前には苦労を自ら買って克服した力石徹と言う人物がいたことを思い出し、見事に東洋チャンピオンになります。チャンピオンベルトを手にしてジョーが亡き力石に心の中で語りかけます。「力石よ、おまえのくれたチャンピオンベルトだぜ、そら」

ジョーは名言を残すというよりも行動で表す主人公でしたよね。暴言もたくさんありましたが、最後の「真っ白に燃え尽きた」は今でもあちこちで語り継がれている名言です。ジョーのボクシング人生はこの一言に尽きますよね。

「あしたのジョー」力石徹の名言

1ラウンドじゃねえ、1分間よ

少年院時代の力石徹の名言。「1ラウンドじゃねえ、1分間よ。このノウタリンを眠らせるまでの時間よ!」ボクシングには絶対の自信を持っていた力石。まさかプロボクサーだった自分がジョーに負けるとは1ミリも考えていませんでしたが、実際は引き分けに終りました。これ以来二人は宿命のライバルとお互いを意識し始めました。

俺と引き分けたような男が同じ世界にいるということが耐えられんのですよ

あまりにも過酷な減量に耐える力石徹を見て、どうしてそこまでするのかと尋ねる白木葉子に答えた名言です。「俺と引き分けたような男が、たとえ階級が違うにせよ、同じ世界に生きているということが耐えられんのですよ、この力石徹という男は」

終った・・・何もかも

過酷な減量に耐え抜いてやせ細った体でジョーとの試合に臨んだ力石徹の名言。ジョーが予想しなかったパンチでジョーをKOし、ジョーを見て安堵の表情でつぶやきます。「終った・・・何もかも・・・」しかしその後、握手を求めるジョーに応えようとして倒れてしまい、そのまま帰らぬ人となってしまいます。

力石徹は「あしたのジョー」の中でも前半にしか登場しないボクサーです。でも読者にとっても、矢吹丈にとっても印象深く、この作品にはなくてはならない人物です。マンガの中の人物のお葬式をしたというのも、力石が初めてでしたよね。それほど大人気の力石ですが、名言はそれほど多くありません。最初の「1ラウンドじゃねえ、1分間よ」と指を空にすっと上げて言う名言はかっこよかったです。

「あしたのジョー」丹下段平の名言

立て!立つんだ、ジョー!!

丹下段平の名言はこれに尽きますね。ダウンしたジョーに「立て!立つんだ、ジョー!!」いろいろな所にアレンジして使われている、単純だけれども超有名な名言です。

立つんじゃねえ、ジョー!

丹下段平はいつも「立て、立つんだ」とばかり言っていたわけではありません。カウントギリギリまで休んでいたほうが良いときは、ダウンしてもすぐに起き上がろうとするジョーのために「立つんじゃねえ、ジョー!しずかに寝ているんだ」と言うこともありました。これも名言ですね。

ようやったぜ、わしゃあ、もうなんも言うこたあねえ

「あしたのジョー」ラストシーンの丹下段平の名言です。すべてを出し尽くして戦い、真っ白に燃え尽きたジョーにかけた言葉です。「惜しかったな、ジョー。しかし、ようやったぜ。わしゃあ、もうなんもいうこたあねえ。よう・・・やった・・・ジョー」この後、段平は何かに気がつきますが、それが何かは明かされていません。

丹下段平はいつも立て立てとジョーを煽るだけでなく、泣かせるセリフもたくさんありました。段平がいなくてはジョーは存在しませんでした。「あしたのジョー」の中ではなくてはならない人物です。

「あしたのジョー」の名言を生み出した主要登場人物紹介

矢吹丈

「あしたのジョー」の主人公。天涯孤独の少年。施設から逃げ出してドヤ街に現れたところを丹下段平と出会い、最初は反発するが少年院で力石徹と出会ったことからボクシングにのめりこむ。宿敵のライバル力石が過酷な減量で亡くなってからしばらくはボクシングができなくなるが、苦しみながら復活。世界チャンピオンを目指すまでに成長する。「真っ白に燃え尽きた」という名言を生み出した。

丹下段平

元プロボクサー。夢破れて飲んだくれて暮らしていたところを、ジョーに出会い、その才能を見込んでボクシングを勧める。最初は反発されるが、少年院時代から名コンビ振りを発揮して、ついにはジョーを東洋チャンピオンにまで育て上げる。「あしたのジョー」の父親的存在。「立て、立つんだ、ジョー!」の名言が有名。

力石徹

「あしたのジョー」での登場は前半だけということにも関わらず、ジョーに続いて絶大な人気を誇る登場人物。野次を飛ばした観客に怪我を負わせて少年院送りになったプロボクサー。少年院でジョーに出会い、ジョーをライバルであると意識し始める。少年院退院後のジョーと試合をするために、ジョーの階級に合わせて過酷な減量に臨むが、無理がたたってジョーとの試合後に命を落とす。しかし、死後もジョーの心を支配し続けた存在だった。

白木葉子

白木財閥の令嬢。白木ジムの会長の孫娘。「あしたのジョー」のヒロイン。白木ジム所属の力石徹のボクサーとしての才能に惚れこみ、彼を支え続けていたが、力石の死後は白木ジムの会長になり、今度はジョーを影で支え続ける。ジョーのパンチドランカーの症状に気がつきホセ戦をやめさせようとするばかりに、ジョーに対する思いをつい口にしてしまう。「矢吹くん、好きなのよ、あなたが!」恋愛要素がなかった「あしたのジョー」には唯一の衝撃の名言となる。

ホセ・メンドーサ

「あしたのジョー」の最後のジョーの対戦相手。世界チャンピオン。冷静沈着な試合運びで負け知らず。パンチ力が非常に強く、実力者カーロス・リベラを一発のパンチでパンチドランカーにしてしまう。ジョーとの試合では最初は冷静に試合を進めていくが、倒しても倒しても立ち上がってくるジョーに次第に冷静さを失い、ついには反則を犯してしまう。試合には判定が勝つが試合後は頭髪が白くなり、老人のような形相になってしまう。

他にも「あしたのジョー」には忘れてはいけない人物がいます。ジョーの鑑別所時代からの親友、西寛一、そして力石の死後、ジョーが立ち直るきっかけとなったライバル、カーロス・リベラを忘れるわけにはいきません。

【まとめ】魅力的な登場人物と名言が詰まった「あしたのジョー」

「あしたのジョー」の登場人物たちは、とても魅力的です。鑑別所や少年院が出てきますが、主要人物は基本的に悪い人はいませんでした。登場人物たちは若者が多い割には口を開けば名言の数々。これも時代なのでしょうね。

名言がいっぱいのスポーツマンガ「あしたのジョー」を紹介しましたが、いかがでしたか?1970年代に少年時代を過ごした人たちには忘れられないマンガですが、若い人たちには何か新鮮な発見があるかもしれません。どこかで見る機会があれば、ぜひご覧になってみてください。

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