2015/10/13
陸奥雅人
80年代に一世を風靡したキョンキョンこと小泉今日子さん主演のドラマです。登場人物同士のやりとり、東京と鎌倉の対比などが面白いドラマでした。しかも、キャストが豪勢。
うーん、ローカルでノスタルジック。結構重かったりする場面がないわけじゃないんですが、それでも『最後から二番目の恋』というドラマが和めるものだったのはこうした風景のおかげでしょうか。
では、あらすじ等。
40歳を迎え、友人二人と鎌倉で暮らすことになっていた吉野千明だったが、すっぽかされて独り暮らしをすることに。「隣人」長倉家の面々を通し、彼らにまつわる人物を通し、最終的に「ある結論」を得る。重点を置いたのは恋模様ではなく、種々の人物が抱える仕事、家庭の問題など。それらを通じ、ダブル主演の中井貴一、小泉今日子の絆が深まっていく。
「家庭の問題」とありますが、そこまで深刻にはならず、それでいてなるほどとうなずける場面もありました。ことに、『最後から二番目の恋』というタイトルに関する、結論です。
主人公で、初放送2012年1月時点で45歳独身。自称天使の長倉真平と「恋人」関係になりますが・・・?職業はテレビのプロデューサーで、結婚していない以外は結構リア充だと思うのですが。キャストの小泉さん、結構コメディ系統のドラマに出演されてますね。
初回時50歳で、市役所勤務。ど真面目なせいか苦労性。早くに両親を亡くし、妻にも先立たれているため「自分がしっかりせねば」との意識で頑張ってきたようです。クレーマー爺さんに手を焼いたり、弟妹達に手を焼いたり。千明とはよく言い争いをしており、『最後から二番目の恋』でのお約束となっていました。
この人も結構『最後から二番目の恋』では「飛ばしてる」印象でした。清々しいまでの舌鋒で兄をさえたじろがせます。しかし夫とは不仲、息子は反抗期。家出してバイト先にて息子や友人たちの前で醜態をさらすなどしましたが・・・?
長倉家の二女です。人見知りが激しいのか、引きこもってスマホをいじってたのですが、千明に恋愛感情にも似た好意を抱き、彼女の仕事を手伝うことに。その際は大活躍していました。(ドラマの脚本の矛盾を見つけるなど)おどおどしたような敬語で話します。個人的には『最後から二番目の恋』の中では一番好きなキャラでした。
35歳で、万理子とは双子。寂しい女性を救う「天使」だそうで、千明とは恋人関係になりますが・・・?自宅で飲食業を経営しています。『最後から二番目の恋』における持ち味ともいえる「言い争い」を、ある人物とすることに。実は深刻な病気を抱えており、万理子が「ああなった」のは自分にも責任がある、とのこと。
和平の娘。ある意味『最後から二番目の恋』における「最強」の人物です。12歳ですが、周りの大人よりかよっぽど落ち着いてるわ、家の前で男の子と「路チュー」した挙句、電話をかけてきた相手に「何彼氏気取りしてんの」とのたまうわ。
千明が担当するドラマの脚本化です。「イタイ負け組40女」の話を聞きたいと明るく語り、平然と人妻の上子供もいる発言。悪気ないんですよ。キャストがあの益若つばささんというのもすごいですが、キャラもすごいです。強者揃いの主要人物に負けてません、先生。
和平の部下です。母親共々和平に恋して、猛アタックしてました。しかし弟の真平とはそりが合わないかの如く、『最後から二番目の恋』名物口げんかの応酬。
典子の夫です。『最後から二番目の恋』における気の毒なオジサンその2、といったところでしたが、意外な共通点から復縁というか仲直りしました。
典子の息子です。反抗期ですが、母親が家出したバイト先で笑え荒れていたときはかばっていました。最終回で「ぐれようかな・・・」といった趣旨の発言をしていましたが。『最後から二番目の恋』に出てくる子供ってなんていうか冷めてますよね。
和平に恋する未亡人です。娘と同じ男性を取り合う形ですが、なんか明るいんですよね。ドロドロがないのが、『最後から二番目の恋』というドラマ。
「またあの人か・・・」といった感じだったような。
どういった意味合いで若いかは・・・お察しください。『最後から二番目の恋』というドラマ、意見ほのぼので妙なところで気が抜けません。
和平さんモテモテです。若いイケメンばっかりが持てる世界じゃないんです、『最後から二番目の恋』というドラマは。
3人でのお食事会とか、楽しそうでした。
真平との仲をひやかしていたような。また3人揃って栗原先生に「イタイ」と面白がられていました。『最後から二番目の恋』は容赦がありません。
有名な人から有望子役まで、キャストにも脚本にも恵まれた『最後から二番目の恋』。今度は主要キャストの方々について、主な遍歴等を。
最初はアイドルだったんですよ。『最後から二番目の恋』では仕事のできる大人の女性でしたが、初々しかったアイドル時代には「キョンキョン」の愛称で親しまれていました。
ドラマにも出るように。こちらは『マンハッタンラブストーリー』というドラマから。やっぱりコメディです。ちなみにタクシー運転手、「A」こと赤羽さんの役。ぶりっ子でミーハーな印象でした。ほかのキャストが演じる役も結構濃かったです。私見ですが。
朝ドラ『あまちゃん』では、高校生の娘を持つ母親役で登場。しかも、アイドルになりたくてもなれなかった、別のアイドルの影武者的な存在だった、という役でした。やさぐれているというか、諦観という意味合いで悟っている感がありましたね。キョンキョンをそんなキャストに指名したのは凄いです。
『最後から二番目の恋』ではまじめな役所員ですが、こちらのCMではいろいろと自由というか、開放感のようなものを味わわせてくれます。もうほかのキャストが考えられないくらいはまってます、ミキプルーンに。
『東野圭吾ミステリーズ』というオムニバスドラマにも登場。といっても、出番は毎回最初と最後だけで、本編の内容をにおわせるセリフを残すだけなんですが。ちなみに、既に殺されているという状況です。『最後から二番目の恋』よりかは飄々とした印象でした。
このCM、好きでしたが同時に衝撃でしたわ。こんな美しい人が神振り乱してウドっている姿に。『最後から二番目の恋』ではさらに上をいくキャラではありましたが。
曲も軽快、登場人物(飯島直子さん)も見目良く、楽しいCMです。コーラックのCMではお姉さん的な役割ですし、何か親しみやすいイメージが多い気がします。そして、『最後から二番目の恋』ではさらにキャラがパワーアップするという。
筒井康隆先生の名作『時をかける少女』のドラマに出演。このころはボーイッシュな印象でした。『最後から二番目の恋』では何だかおどおどしていましたが。
『医龍』を想像される方も多いでしょうが、あいにく未視聴なもので。初代次郎君を鍛えつつ、自身も成長しつつ、の物語だった気がします。髭がないだけで若く見える不思議。『最後から二番目の恋』とはまた違った魅力が見られるかも?
ご存じカリスマモデルですね。そしてママタレントでもあるという。しかし穏やかな顔をして経済効果がものすごいんですね、調べたら。『最後から二番目の恋』の栗原先生のごとく物語書いてほしいかも?
「脚本、キャストに恵まれる」。よくある言い回しですが、『最後から二番目の恋』という作品はまさにドンピシャ、その通り。ラストで千明が「最後から二番目の恋」という言葉について心中で語るのですが、なかなかに深いです。物語何話目かにあった千明のバースデーケーキの、「46本のろうそく」についての言葉も。『続・最後から二番目の恋』など続編も作られるのは、まさにキャストと物語が高度だったからでしょうね。
食事風景、鎌倉の光景など、このイラストのようにところどころにほっとする場面があって重い設定や、ともすると昼ドラ風になりがちな展開を緩和してくれてました。『最後から二番目の恋』とは言いますが、こうしたほっこりドラマは最後から何番目なのでしょう?
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