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セシウムさん騒動とは?犯行の動機とは?徹底調査しました!

東海テレビで放送されたワイドショー「ぴーかんテレビ」の放送で「怪しいお米 セシウムさん」という不適切な表現を放送したとして問題になりました。今回、全国放送事業者の信頼に傷をつけたこの事件の経緯や動機など徹底調査します!

抗議が殺到!セシウムさん騒動とは?

セシウムさん騒動が勃発したのは、東海テレビのローカルワイド番組「ぴーかんテレビ」。東海3県の情報を取り上げたバラエティ形式の番組で、いつも和やかな様子が生放送され、視聴者プレゼントのコーナーなどもあり東海地方の主婦層を中心に人気を博していましたが、2011に勃発した「セシウムさん騒動」により突如姿を消すことになりました。

人気の番組に講義が殺到し問題となった「セシウムさん騒動」とは一体とんなことだったのでしょう。また、番組が放送を中止せざるを得ないほどの騒動の中心となった犯人はどんな人物だったのでしょう。「セシウムさん騒動」の詳細についてご紹介します。

セシウムさん騒動の詳細

「怪しいお米セシウムさん」 東海テレビ番組中に不謹慎な表示

セシウムさん騒動とは、2011年8月4日に東海テレビのローカルワイド番組「ぴーかんテレビ」において不適切なテロップが流れてしまった放送事故です。

内容は上のYouTubeの通りですが、「別冊!ぴーかんテレビ」内の「しあわせ通販」のコーナーで、秋田県産稲庭うどんのテレビショッピングを放送している最中に、コーナーとは全く無関係の「岩手県産のお米・ひとめぼれ3名プレゼント」の当選者発表画面が流れ、当選者の名前の欄に「怪しいお米 セシウムさん、怪しいお米 セシウムさん、汚染されたお米 セシウムさん」などと記載されていました。

本来、「怪しいお米」や「汚染されたお米」と記載されている部分には当選者の住所が記載され、「セシウムさん」と記載されている部分には当選者の氏名が入るものである画面のはずで、文字掲載の面でも放送事故となりますが、掲載された文字の内容に対しても非科学的な誹謗中傷となり、その両面から放送事故となりました。

また、画面が「岩手県産のお米・ひとめぼれ3名プレゼント」の当選者発表の画面に切り替わっても音声やナレーションは秋田県産稲庭うどんの紹介のままであったことでも、騒動になりましたが、画面は11:03:35 から11:03:5823までの23秒間もの間そのままになっていました。

その後、「しあわせ通販」のコーナー終了直後に番組MCをしていた福島智之アナウンサーによって「たった今、違う映像が出てしまいました。考えられないような不謹慎な内容でした。本当にすみませんでした」という旨の謝罪があり、番組のエンディングでも再度謝罪され、岩手県産ひとめぼれの当選者は、福島アナがフリップに手書きし、手に持って発表されました。

放送後苦情が殺到

この騒動を受けて、「ぴーかんテレビ」の放送終了後には東海テレビに苦情の電話が殺到し、その数は4日午後6時半までに約300件を超えることになり、その後も途切れることなく、数え切れないほどになりました。さらに、抗議電話やメールを含めると6日夜までに苦情は1万件を超えることになりました。


また、岩手県で米農家を営んでいる農業従事者や多くの視聴者からも様々な苦情が殺到し手厳しい意見が寄せられました。批判内容は以下の通りです。

米農家の従事者からの批判

・怒りを通り越して呆れた。
・冗談だとしても、冗談では済まされない。
・不評被害で米が売れなくなったらどうしてくれるのか。そうなれば、廃業するしかない。仕事が無くなったらどうしてくれるのか。
・いつも放射能という見えない敵とに怯えているのに、今回のことは不謹慎で米農家を侮辱する痛い仕打ちだ。
・岩手県産のお米ファンや岩手県民はもちろん、多くの震災被災者の心を踏みにじる重大な事件だ。
・なぜ何の罪もない米農家が不謹慎なテロップによる仕打ちをされなければいけないのか。とても残念でならない。
・これまで一生懸命に米作りに励んできたのに、不謹慎なテロップのせいで苦労は一瞬で水の泡だ。

視聴者からの批判

・「ひとめぼれ」は岩手県だけでなく同じ東北の秋田や宮城、福島にもあるブランド米のため、今回の不謹慎なテロップのせいで東北全体の米に対する風評被害になる。
・ネットでのひとめぼれに対する風評被害が収まらない。
・東海テレビの放送で「復興・絆・手を繋ごう」などの放送は絶対にやめてほしい。
・大の大人がテロップで悪ふざけをするなんて恥ずかしくないのか。
・本番の打ち合わせやリハーサルでは誰も注意しなかったのか。

犯人は製作会社の社員だった

この全国を巻き込むほどの大騒動となっち不謹慎なテロップ騒動ですが、犯人は下請けの製作会社の社員ということが判明しました。年齢は50代と公表され、大変不謹慎で大きな騒動ではありましたが犯罪ではないため顔や氏名などの詳細は非公開とされました。

この製作会社の男性は外部で下請けとして30年ほど働いていたようですが、その間、長年にわたり東海テレビと付き合ってきたようで、問題となったテロップも事故発生前日に受注し「リハーサル用の仮の名前」として、ダミーテロップの当選者名の欄に独断で問題となった不謹慎な記載をしました。

検証番組が放送

検証 ぴーかんテレビ不適切放送~なぜ私たちは間違いを犯したのか~ 1/5

セシウムさん騒動で多くの人を傷つけて不快な思いをさせてしまったことについて、8月30日の午前9時55分から東海地方において「検証 ぴーかんテレビ不適切放送〜なぜ私たちは間違いを犯したのか〜」という検証番組がCMなしで放送されました。

さらに、月1回、東海テレビで放送されている視聴者からの質問や意見に答えるレギュラー番組「メッセージ1」においても、セシウムさん騒動についての問題と経緯についての説明がありました。これらにより検証された内容をご紹介します。

コミュニケーション不足が原因だった

なぜ、このような不謹慎なテロップが放送されてしまったのかについてはスタッフ同士のコミュニケーション不足であることが挙げられます。

まず、製作会社の男性が不適切なテロップを作成したことを発見したことで担当のタイムキーパーの女性スタッフが不謹慎すぎるテロップの内容について叱責して修正依頼を申し出ていますが、放送直前まで、通常は印刷されるはずのテロップが上がってこないのを疑問には思わずに不適切内容を正しい仮の表現に直した原稿が上がるのを放送直前まで待ち続けていますが、放送日の朝になっても不適切なテロップが修正されていませんでした。

また、あまりにも不適切であったためにタイムキーパーの女性スタッフがプロデューサーやディレクターには報告できずにいたことで通常はプロデューサーやディレクターによる二重チェックを受けることになっているものの実行はできませんでした。

このことから、テロップの内容が不適切であることはごく一部のスタッフしか把握しておらず、また修正を受けたスタッフも他番組の発注作業などで忙しかったこともあり、修正依頼を真摯に受け取ることができずに生放送直前まで不適切なテロップの修正には取り掛からずにいたようです。

さらに、テロップ作成スタッフが本来は予備用の「T2」フォルダへ保存するところを放送本線に直結する「T1」フォルダへ保存してしまったこともセシウムさん騒動が勃発してしった原因といわれています。

犯行の動機は「思いつき」

一連の騒動の動機について、不謹慎テロップを作成した製作会社の男性は、「ただの思いつき」としており、新聞記事を読んで、頭の中で思いついたことをそのまま書いただけと話しています。

さらに、岩手をはじめ東北の人々や東海テレビなどに「何か悪いことをしてやろう」という悪意はなかったとし、騒動になった不謹慎なテロップについては、あくまでリハーサル用のダミーのためテレビで放送されるはずはないし、本番ではプレゼント当選者が決定した時に正式に放送するテロップを作成して表示すればいいと思っていたのだそうです。

全国配信が決定!

検証番組には、問題のテロップを作成したとされる製作会社の男性スタッフが出演し、声には加工がほどこされて様々な質問に答えました。また、製作会社の男性とやりとりがあったとされるタイムキーバーの女性スタッフも出演し、質問に答えました。

その質問の中で、タイムキーパーの女性スタッフから不適切なテロップについて修正依頼があったことについて聞かれた際にはちらっと「嫌な文章だわ」というようなことを言われただけで「修正を求められた記憶はない」と話しています。しかし、女性スタッフは、修正について「後でやっておきます。」というようなニュアンスの返答が来たと話しています。

このことから、製作会社の男性と女性スタッフの間ではやりとりについて勘違いが発生しているようです。しかし、製作会社の男性スタッフは不適切なテロップはすぐに差し替えるつもりでいたことも話し、「セシウムさん」というフレーズについても「不愉快な部分はあったかもしれないがそこまで思っていなかった」と話しています。

この検証番組の平均視聴率は6.1%となり、番組放送終了後には当時の19時までに視聴者から562件の苦情電話やメールが寄せられたということです。この注目度の高さから、放送された東海テレビのホームページ上では8月30日から9月12日までの2週間に渡って検収番組の動画が全国へ配信されました。

犯人のその後は?

セシウムさん騒動により、東海テレビへの苦情は2日後の17時までに約1600通のメールが寄せられ、3日間で電話が約1300件、メールが約9000通に達しました。苦情の大部分は岩手県を含む東北在住者で、騒動の関係者の厳正な処分を求める意見も多く寄せられました。

セシウムさん騒動を引き起こした製作会社の男性スタッフはその後、どうなったのでしょうか。

その後懲戒免職

セシウムさん騒動を勃発した製作会社の男性は、所属していた製作会社を8月28日づけで懲戒免職となっています。

また、この製作会社の男性は以前から番組制作において様々なトラブルを起こしていたことからセシウムさん騒動が起きる前には近いうちに別の部署に異動する予定があったようです。

今回のセシウムさん騒動においては、その製作会社の男性は誰から提案されたわけでもなく、自分の独断によって不適切なテロップを作成したことを認めています。このことから、セシウムさん騒動についての責任を問われ、関係者の中で唯一の懲戒免職処分となったようです。

セシウムさん騒動が影響したこと

製作会社の男性スタッフにより軽い気持ちで作成された不適切なテロップは、多くの人の心を傷つけ、全国から多大な苦情が寄せられたことで東海テレビをはじめ、その他団体に多くの影響を与えました。セシウムさん騒動が与えた影響はこちらです。

「ぴーかんテレビ」は打ち切りへ

セシウムさん騒動により、番組の評判は落ち、不祥事の抗議のために番組のスポンサーが次々に降板することになりました。

初めはJAグループなど農業関係団体だけだったのが東海3県の民間企業や、東京、その他の地域の大手企業にまでが東海テレビ内へのCM提供を降板するまでになり、最終的には20社すべてのスポンサーが降板するという事態へと発展することに。当然、番組の継続は困難になり、番組は打ち切りが発表され、最終回が組まれることも無く後味の悪い終わり方を迎えました。

社長・役員・社員らは減給や降格処分に

東海テレビで行われた緊急記者会見では番組の打ち切りが浅野社長から発表された後、自身の役員報酬を3ヶ月の間50%カットすること、役員と社員ら合計8人の減給や降格処分が発表されました。

浅野社長はセシウムさん騒動が起きた4日は長野県にゴルフにでかけており、問題発生後約2時間にわたり連絡が取れない状態だったそうです。

BPOの対応は?

テレビ各局などで構成する「BPO(放送倫理・番組向上機構)」にも批判が殺到したことで9月9日の放送倫理検証委員会では問題として取り上げるべきかを決めることとなりましたが、放送の結果は重大であるものの、意図されて放送されたものではないこと、番組の打ち切りや謝罪、検証など、当該局の自主的で自立的な対応はすでに実施済みであることから以下の提言の元、審議の対象にはしないと判断されました。

1.放送の使命について話し合う機会を設けること。
2.番組制作に必要な人員と時間が確保されているかを再点検すること。
3.きたんのない意見交換や問題提起が行われる職場環境の整備。
4.スタッフの研修を再検討し、実りある研修を継続すること。

出典:https://ja.wikipedia.org

新番組は「スイッチ!」

「ぴーかんテレビ」が打ち切りになった後、かつて番組が放送された時間帯にはドラマやドキュメンタリー番組の再放送が組まれたり、自社制作のミニ番組などが放送されていましたが、2013年4月1日からは新番組となるローカルワイド番組「スイッチ!」が放送されています。

出演者には「ぴーかんテレビ」からも引き続き、東海テレビの高井一アナウンサーが起用されましたが、他の出演者は総入れ替えとなりました。

あってはならない「セシウムさん騒動」

セシウムさん騒動は、岩手県の米農家が大切に育て、美味しいお米を作り上げてブランド化してきた長年の努力を踏みにじる行為でした。これには米農家の方はもちろんのこと、多くの人に不快な思いをさせて怒りを感じさせる出来事なりました。

同じ日本人として、震災後の復旧やケアについてはみんなで同じ方向を見て再建させたいものです。

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