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鉄の処女(アイアンメイデン)とは?使い方や名前の由来を解説!

鉄の処女(アイアンメイデン)』は現代では考えられないような拷問器具だと言われています。なぜ、鉄の処女と呼ばれているのでしょうか。実はこの『鉄の処女』には多くの疑問や伝説が存在します。また、鉄の処女以外にも世界中には拷問器具があるようです。

アイアンメイデンは拷問器具のひとつ

アイアンメイデンは拷問器具のひとつです。今の日本で平和に生活していれば拷問などと関わることはないでしょうが、中世ヨーロッパや江戸時代の日本では拷問が行われていたようです。アイアンメイデンがどういった拷問器具なのか詳しく見ていきましょう。

アイアンメイデンは拷問器具のひとつです。今の日本で平和に生活していれば拷問などと関わることはないでしょうが、中世ヨーロッパや江戸時代の日本では拷問が行われていたようです。アイアンメイデンがどういった拷問器具なのか詳しく見ていきましょう。

鉄の処女(アイアンメイデン)とは?

鉄の処女(アイアンメイデン)とは一体なんなのでしょうか?
まず、鉄の処女(アイアンメイデン)の見た目や使用方法、名前の由来などの概要部分を説明していきます。

女性の形をした鉄の拷問器具

鉄の処女(アイアンメイデン)とは、中世ヨーロッパで実在したとされている拷問器具です。まずその見た目ですが、聖母マリア様をモチーフにしたとも言われる女性の形をした、高さ2メートルほどで中は空洞の拷問器具です。

木製と鉄製の2種類があるが、木製は厚みを持たせてあるが鉄製は薄いのが特徴です。扉は左右に開く構造ですが、扉の内側には内部に向かって釘が付きだしています。また、本体の背後にも釘は備え付けられています。犠牲者の悲鳴が外部に漏れないよう工夫した作りとなっているようです。

黒ひげ危機一発に似ている

見た目のイメージとしては、あの誰もが遊んだことがあるおもちゃ「黒ひげ危機一髪」を想像していただければ分かりやすいでしょう。黒ひげ危機一髪は樽の外部からナイフを突き刺していきますが、アイアンメイデンでは内部に備わった釘が刺さりますので、一度閉じ込められたらその魔の手から逃れることはできません。

処女の血を浴びると肌が綺麗になる

鉄の処女の伝説としては、ハンガリーの伯爵夫人「バートリ・エルジェーベト」が作らせたとの噂があります。その噂の内容ですが、メイドの少女がエルジェーベトの髪を櫛で溶かしていたところ、櫛が髪に引っかかってしまい、激高したエルジェーベトに不運なメイドは髪留めで心臓を一突きされてしまったそうです。

その返り血がかかった手をぬぐうと肌が金色に見えたため、処女の血を浴びれば肌がきれいになると信じたエルジェーベトが村中の処女を集め、血を搾り取るためにアイアンメイデンを作ったと言われています。

鉄の処女は実在したのか?

はじめに結論をいうと鉄の処女が中世に実在したという証拠はありません。どういうことか、ここでは鉄の処女の原型や歴史について説明していきます。

公的な資料や記録がない

中世の拷問具として博物館にも飾られている鉄の処女(アイアンメイデン)ですが、実際に中世にこのような器具が実在していたかどうかは懐疑的な学者の声があがっています。その存在を記述した著作物は、19世紀のロマン小説や見聞によるもののみで、公的な記録や文章が皆無なのである。

ドイツの学者シルト教授は、鉄の処女は「恥辱の樽」を元に作られたものであり、「鉄の処女は根拠のないフィクション」だと結論付けました。恥辱の樽は、懲罰具の一種で晒し刑の際に用いられたものです。当時の記録によれば、刑罰を受けるものは樽から頭と足だけを出して、市内の広場に立たされるという刑だそうです。

シルト教授は、鉄の処女とされるものは全て19世紀になってから、恥辱の樽の内側に鉄製の針を備え付け頭を覆うよう改造されたものだという調査結果を発表し、鉄の少女は偽物だと断定しました。

原型は2種類に分けられる

鉄の処女の原型とされているのは上記の「恥辱の樽」だけではありません。ファイストリッツ城にある鉄の処女は、フランス革命時に、城主のディートリッヒ男爵がニュルンベルクから購入し、修復改善したものです。男爵が上記の恥辱の樽に、マリア像の頭部と内部のとげを付けたものとされています。

ニュルンベルクにあったとされる鉄の処女は、1857年に当地の彫刻技師であったゴイダーが、ファイストリッツ城にあったものを手本に、錠前屋に作らせたうちのもののひとつだとされています。1944年に連合軍の爆撃で焼失したのですが、そのあと作られたゴイダーの再現品は各地で見世物として売られ、拡散していったそうです。

鉄の針は全て19世紀から

鉄の針は全て19世紀になってから設置されたものだと言われています。ローテンブルクにある中世犯罪博物館の鉄の処女は針を外して展示されているが、これは針が設計当時から設置されていたか、後の改造によって作られたものか断定できないためだと言われています。

中世博物館の鉄の処女も構造的に恥辱の樽を改造して作られたもので、ゴイダーが何大台か作らせたもののひとつだと言われています。

鉄の処女の歴史は?

欧州各地で展示されている鉄の処女は、ほとんどが19世紀以降に作られた再現品です。ニュルンベルクで19世紀に作られた鉄の処女は消失していますし、伝説で語られるような中世に実在したと断定できる証拠はありません。

鉄の処女だけじゃない!世界中の拷問器具は?

拷問器具は鉄の処女だけでなく、世界中に沢山あります。
ここでは、有名な拷問器具についてひとつひとつ説明していきます。

ファラリスの雄牛

ファラリスの雄牛とは、古代ギリシャで設計されたという処刑のための装置です。真鍮で鋳造された、中が空洞の雄牛の像であり、胴体には人間が中に入れるよう扉がついています。有罪となった者は雄牛の胴体のなかに放り込まれ、牛の腹の下で火が焚かれます。黄金色に真鍮が変色するまで熱せられ、中の人間をあぶり殺してしまいます。

ユダのゆりかご

ヨーロッパ全域で使用されていたとされる拷問器具です。犠牲者をピラミッドのような装置の真上に釣り上げ、先端に向かって無理やり下すのです。これで尻の穴にピラミッドが刺さり犠牲者は苦悶の表情を浮かべます。

がみがみ女のくつわ

「男の前では女は黙るもの」という慣習に反した女性を戒めるために使われた轡です。内部に突起物がある轡を口に押し込まれることで、下に取返しのつかない傷を負うこともあります。広場の杭にくくられて晒し者になったうえで、さんざん殴られ、汚物を塗りたくられます。

石打ち

下半身を生き埋めにして動きが取れない罪人にし、石を投げつけて死に至らしめる処刑法です。罪人が即死しないよう、握りこぶし程度の大きさを石を投げつけます。残酷すぎるとして現在ではほとんど行われていませんが、イランや北部アメリカなどのイスラム教国ではいまだにこの方法を使っている地域も存在し、人権団体から問題視されています。

日本にも拷問器具はたくさんあった?

世界だけでなく、日本固有の拷問器具もたくさんありますのでご紹介します。

石抱(いしだき)

江戸時代に行われた拷問のひとつで、またの名をそろばん責めともいいます。後手に緊縛された囚人を着物の裾をはだけて脚部を露出させ、そろばん板という三角形の木を並べた台座の上に正座させ、背後の柱にしっかり括り付けます。

三角の木材の鋭角の稜線が脛に食い込んで苦痛を与える仕組みとなっています。さらに太ももの上に石を乗せることで木材の稜線の食い込みがさらに強まり、非常な苦痛を味合わせることになります。

搾木(しめき)

土佐藩で行われた、石抱(いしだき)に類似した拷問です。ギザギザに並べて向かい合わせに設置した三角形の木の間に、正座させた囚人の足を入れ、上から圧迫する機械です。

磔刑

磔刑自体はギリシャやローマでも行われていましたが、磔を行うことそのもので死に至らしめるものではなく、日本の磔刑は両脇から突き刺す槍により刺殺刑だったようです。

鉄の処女が様々な場所で使われている?

鉄の処女をモチーフにした作品はいくつかありますのでご紹介します。メタルバンドや殺人シーンなど、さすが拷問器具だけあって過激なシーンで登場します。

『シャーマンキング』ジャンヌ

『シャーマンキング』に出てくる見た目が少女のキャラクター「ジャンヌ」がいます。普段はアイアンメイデンの中に入って、自らを串刺しの刑に処しています。これは当人の体質で、苦痛を受けるほど巫力が増大するという性質を利用した鍛錬のようです。

『三毛猫ホームズ』第3話

赤川次郎の推理小説『三毛猫ホームズの推理』第三話でアイアンメイデンが登場します。開かずの間に設置された「鉄の処女」から死体が発見されます。これには猫のホームズもびっくりです。

『たとえ灰になっても』広告

漫画アプリの広告でよく見かける『たとえ灰になっても』の広告では拷問シーンが描かれ「ファラリスの雄牛」の拷問光景は特に有名です。この広告をみて不快に思う人も多いようですが、インパクトがあるので宣伝効果はあるのでしょう。

イングランドのメタルバンド

イングランド出身のメタルバンドで『アイアンメイデン』というバンドがあります。現在までのレコード売り上げ総数は1億枚をこえ、『レッドツェッペリン』や『ブラック・サバス』などと並ぶ超有名バンドです。

鉄の処女にまつわる映画をご紹介!

鉄の処女は映画の題材にもなっていますのでいくつかご紹介します。

エリザベートの生涯を描いたスペクタクル

2010年に制作された『アイアンメイデン血の伯爵夫人バートリ』は、上にもご紹介した伝説のモデルになった貴婦人「エリザベート・バートリ」の生涯を描いたスペクタクルです。16世紀のハンガリーを舞台にした美しいロケーションにも注目です。

もしも女子高に拷問部があったら…

『ちょっとかわいいアイアンメイデン』は、もしも女子高に拷問部があったらどうなるかという設定で、月間ヤングエースで連載中の漫画を禁断の実写化したものです。

名門女子高に公認で存在する「拷問部」に入部した新入部員が、スパイ養成を目的とした日々の苦しい鍛錬をこなしていく姿を描いた作品です。

鉄の処女の魅力

アイアンメイデンをモチーフにした作品は多くあり、実際に存在したかどうかわからないものなのに多くの人を魅了してやみません。その魅力はどこにあるのでしょうか。

まずはそのカッコいい名称でしょう。「アイアン・メイデン」。声に出して何度も唱えたくなるほどの活かした響きです。また日本語に訳しても「鉄の処女」ですから、訳した後もカッコいいですね。

さらに見た目は聖母マリアをモチーフにした優し気な外見ながら、中には針を備え付け人を串刺しにするという見た目と中身のギャップが凄まじく、その点も人々が魅了される理由のひとつでしょう。

アイアンメイデンはとても恐ろしい拷問器具

アイアンメイデンは実際に使われていたかは明らかではありませんが、拷問器具としてはとても恐ろしい器具です。元になったエリザベス婦人の伝説も常軌を逸しています。実際に拷問に使われていたとしたら、とても人間の感情がある人の仕業とは思えません。

伝説も含めその恐ろしさゆえ、映画や漫画など様々な文学作品でモチーフに使われることがあります。一般教養としてアイアンメイデンがどういったものかは知っておいたほうがよいでしょう。

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