木村良平さんの結婚相手がバラされた事件の真相は?子供がいるのかも解説
2023/12/28
大今里
漫画「ルームメイト」は、ミステリー作家の今邑彩先生のベストセラー小説『ルームメイト』(中公文庫刊)を、武富健治先生が漫画化した作品です。
漫画「ルームメイト」は上巻、中巻、下巻の3巻構成となっています。
武富健治先生の代表作の漫画は『鈴木先生』。2007年『鈴木先生』は文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞を受賞しました。ドラマ化、映画化もされています。
「ルームメイト」は2013年に映画化もされています。しかし、映画は小説「ルームメイト」を原案とした作品となっていてストーリーも設定も違います。
映画「ルームメイト」は、深田恭子と北川景子という大人気女優の二人の豪華共演で、上映前から話題を呼びました。
映画口コミサイトには「深田恭子さんの演技が怖すぎる!」「ラストがまさかの展開で驚きました。」「ストーリーがサクサク進んであっという間のラストでした。」など、物語に惹きこまれた感想が多かったようです。
【萩尾 春海】
物語の主人公。東京の大学に入学が決まり、下宿先を見つけるために不動産屋へ。そこで先客として来ていた西村麗子に出会う。人見知りの強い性格。
【西村 麗子】
「1つ年上の彼氏を追いかけて京都から上京してきた」春海に「ルームシェアしない?」ともちかけてきた。黒縁の眼鏡と真面目そうな雰囲気の女性。春海のルームメイトになる。
【工藤 謙介】
春海の大学の先輩、写真部の部長、22歳。
【武原 英治】
工藤謙介の従兄で32歳。フリーの記者。
【篠沢 康彦】
大学2年生。西村麗子の恋人。
女子大生の春海は、不動産屋で声をかけてきた麗子とルームメイトになる。
春海と出会った頃の麗子は見るからに真面目で箱入り娘風だったのに、一緒に暮らし始めてしばらくすると、麗子は別人のように変貌した。
洋服が派手になり、肌の露出度も高くなり、メガネもはずした。食べ物や音楽の好みも変わり、朝から缶ビールを開け、タバコも吸うようになる。
そして、ある日を境にして家に帰らなくなった。
家賃も振り込まれていないため、困った春美は実家と聞いていた番号に電話をかけた。電話に出たのは「麗子」本人だったが、春美のルームメイトの麗子とは別人だった。
いったい、ルームメイトの麗子はどこに行ったのか。「お互いの部屋には絶対入らない。」という約束を破り麗子の部屋に入る春海。
麗子の部屋は必要最小限のものしか置いてなかった。学生だというのに教科書すらなかったのだ。そこで、麗子が使っていた電話のリダイヤルボタンを押してみた。
電話に出たのは「松下」という男。そして電話の持ち主が「由紀」という女性ということがわかった。「由紀」というのは「松下」の妻だという。
「由紀」と「ルームメイトの麗子」は名前を変えているだけで、同一人物という可能性が出てきたため、春海は松下と会うことにした。
松下の妻「由紀」の写真を見る春海。その姿は、春海が知っているルームメイトの「麗子」とは全然雰囲気が違う「麗子」だった。
春海は謎を解明するため、実家の電話に出た「麗子」に話を聞きに、大学の先輩の工藤謙介と京都に向かう。
京都で会った「麗子」は、春海の探していた「麗子」の娘だった。春海のルームメイトの「麗子」の本当の名前は、青柳麻美。年齢はなんと42歳だったことがわかる。
青柳麻美は、DVのために離婚した過去があり、その後、再婚。再婚した男性との間に麗子が生まれたが、まもなくして家出した、という過去が。
また、麻美は子どもの頃アメリカで暮らたことがあり、両親を事故でなくしていた。春海と謙介は、麻美が子どもの頃のショックが原因で多重人格になっている、と推測した。
二人は東京へ戻り、麻美のマンションを訪ねた。そこには、麻美の死体があった。
春海は「ルームメイト」の正体を探るうちに、どんどんと闇に迷い込んでいきましたね。麗子は一体何者だったんでしょうか。ドキドキしました。
春海の大学の先輩の謙介と、謙介の従兄でフリーの記者をしている武原の二人は「麻実」が殺害された事件の謎を調べ始めた。
フリー記者の武原は、英会話教室の経営者ロバート・パーカーが殺された事件に「麻美」が関係しているのでは?と言う。ロバートのお気に入りホステスが「マリ」という名の「麻美」だったのだ。
謙介と武原は、麻美とロバートはアメリカでの生活で接点があったこと、麻美は幼少期にロバートから性的虐待を受けたことを突き止める。
さらにロバートは、麻美の両親を事故に見せかけ殺していた事実もあった。
麻美は複数の人格をもち始めたきっかけが「ロバート」だったのではないか、と推理する。「麻美」の中に「麗子」「由紀」「マリ」の4人の人格が存在していたと。
麻美の心の傷はとても深いものでしたね。いろいろな登場人物も出てきて、麻美の過去も少しずつわかってきて、一気に読みたくなるミステリーです。
恐らく、マリ(麻美)は、誰かにロバート殺人を実行させたのではないか。そしてその実行犯がマリ(麻美)に利用された事を怒り、彼女を殺したのではないか。
マリ(麻美)と交際していた篠沢という男がマリ(麻美)から、レコーダーを預かっていることがわかる。そのレコーダーを受け取ったのは武原。
レコーダーにはマリ(麻美)と、マリの協力者である実行犯との会話が録音されていた。武原は「篠沢が怪しい。」と思い、その録音を聞いた。
しかし、武原は謙介に「何も録音されていなかった。」と言った。その後、武原は何者かに殺されてしまう。
以下、激しくネタバレしてます!
レコーダを手に入れた謙介は、録音を聞く。マリ(麻美)が「ケンスケ」と呼ぶのを聞いた。そして、それに応じた声はなんと人格がケンスケになった晴美の声だった。
「ケンスケ」というのは春海の死んだ兄の名前。春海の中には「兄ケンスケ」の人格を共有していたのだ。春海もまた二重人格者だった。
「ケンスケ」は晴美を守ってきた事、マリを愛していたけど殺した事、武原を殺した事、を謙介に告白して「ケンスケ」の人格を自分で消滅させた。
以下、激しくネタバレしています!
「自分は消えるから春海を頼む。」と言う「ケンスケ」に、謙介は「真相を胸に秘めて、春海を守る。」と「ケンスケ」に誓い、春海と謙介は結婚する。
春海は幸せだった。けれども、ずっと心の中で囁く声があった。「ケンスケは、この世に2人もいらない。」と。
不気味なラストでしたね。春海の中に新たな「ケンスケ」が生まれたってことでしょうか。悪夢は続いていくのかもと思わせるラストでゾクゾクしました。
漫画「ルームメイト」をネタバレ解説してみました。いかがでしたか。漫画「ルームメイト」はミステリーサスペンスが好きな人におすすめの作品です。
隠された真実がひとつひとつと明らかになっていくストーリー展開に、思わず一気読みしてしまいました。
映画「ルームメイト」とは設定もラストも違いますので、映画を観た人も楽しめる作品となっています。逆に、漫画「ルームメイト」を読んだ後に映画を観るのもおすすめです。DVDも発売していますので、是非チェックしてみてください。
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局