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ホラー映画「輪廻」の物語とあらすじと考察(ネタバレ含む!)

「ようこそ、前世へ。」がキャッチコピーのホラー映画「輪廻」のあらすじと考察をまとめてみました。2005年の東京国際映画祭特別招待作品となり、ホラー映画として高い評価をされた「輪廻」の全容解明しちゃいます!さあ、あなたも前世の世界へ…

ホラー映画「輪廻」とは?

「輪廻」は2005年に映画が公開されました。

監督は、「呪怨」シリーズなど数々のホラー映画で有名な清水崇監督です。

キャストは主演である女優の優香さんの他にも、香里奈さんや椎名桔平さんなど

豪華メンバーが出演しています。

「生まれ変わる事」の意味を持つ「輪廻」ですが、どういった物語なのでしょうか。 

映画「輪廻」のあらすじ<序盤>

映画監督の松村郁夫(椎名桔平)は、35年前に群馬県の観光ホテルで起きた、

無差別大量殺人事件を映画化しようと執念に燃えていました。

その事件とは、昭和45年に群馬県粕川郡の観光ホテルで、

大学で法医学教授をしている大森が、自らの幼い娘を含む11人の宿泊客を

次々と殺害し、犯行直後に自殺したという事件で、動機は解明されないままでした。

その事件の映画の主演である大森教授の娘役の座を射止めた

売れない女優の渚(優香)ですが、

その直後から、見知らぬ少女の幻覚と赤い屋根のホテルの夢を

頻繁にみるようになったのです。

時を同じくして、大学生の弥生(香里奈)も渚と同じように赤い屋根のホテルの夢に

悩まされていました。

弥生は大学で、クリプトムネジア現象(輪廻)の授業を

受けてから「自分は事件被害者の生まれ変わりではないか?」と思い始めます。

それは渚も同じように感じていたことだったのです…

渚と弥生は被害者の輪廻だったのか!?

映画「輪廻」のあらすじ<中盤>

映画の撮影が始まり、監督である松村と出演者たちは実際の犯行現場となる

観光ホテルへ足を運びます。

松村は、よりリアリティ溢れる映画を作成する為に、実際に被害者達が

亡くなったとされる場所での演技を求めたのです。

キャスト達は、実際の殺人現場ということもあり気味を悪がり、

渋々リハーサルを行い始めました。

そんな中、渚は被害者達の亡くなった瞬間がフラッシュバックし、

被害者の誰かが輪廻をして生まれたのが私だと、確信し始めました。

犯人の大森や、娘の千里、息子の優也の霊を見た事によりパニックを起こした

渚は、ホテルの和室へ逃げ込みます。

なんとその場所は、娘の千里が殺害された場所だったのです…

そのころ弥生は、唯一の生き残りである大森の妻のところを訪れました。

そこで妻から、大森は「肉体と魂の関係」の研究をしていたという話を聞きます。

大森は「肉体は器でしかない」=輪廻(魂はそのままで生まれかわる)

という結論に至ったのです。

殺害も実験でしかなかったという事を知り、驚愕します。

そして弥生もこのホテルへ足を運んでしまうのです…

映画「輪廻」のあらすじ<結末・ネタバレ>

※ここからは、ネタバレになります。見たくない方はスルーして下さい。


監督の松村、渚、弥生は事件に関係する人物の生まれ変わりでした。

松村は息子の優也、弥生は娘の千里、そして渚こそが

犯人である大森が輪廻転生した人物だったのです…!

ホテルでは、被害者達の生まれ変わりである人物たちが次々と同じ死に方で

亡くなっていきます。現代に生きている人間が輪廻を繰り返しているのです。

自分が、大森の生まれ変わりだと知った渚は、ショックと恐怖で発狂し

その場から逃げだします。

その場所は大森が最期を迎えた場所だったのです。

恐怖に震えながらその場にしゃがみこんでいると、娘の千里の霊が、

憎き父親の輪廻した人物である渚に迫ります。

それがきっかけで渚は気が狂ってしまい、精神病院へ入院します。

その様子を見に来た、大森の妻は渚の病室に、亡くなった子供たちの遺である

「人形」と「ビー玉」を当てつけのように投げ入れます。

遺品に、殺害した子供たちの姿を見た渚(大森)は

恐怖で発狂した後、笑顔をこぼすのでした。

映画「輪廻」の個人的感想

「輪廻」という映画のタイトルの通り、

事件の関係者の生まれ変わりなんだろうな~とは思っていましたが、

まさか、渚が大森!

この映画の素晴らしい所は、最後まで渚が大森の生まれ変わりだということを

感じさせない事だと思います。

映画の中盤までは、松村が大森なんではないか?という考えを植え付けてきます。

実際に私も松村が犯人だ!と、思い込んでいました!(笑)

映画の始めの方に、渚とマネージャーが電車にのり、そこで人形を持った千里の霊を見る

シーンがあったのですが、その千里の顔は、結末を知らない限り、

「あなたが私の生まれ変わりなのよ」と訴えているようにしか見えません。

ホテルで次々と被害者の生まれ変わりが死んでいく姿は、

ただただ、同じことを繰り返す人形のようで不気味そのものでした。

そして、映画ラストに出てくる大森の妻が、病室で拘束されている渚をみて、

大切なわが子を殺された憎しみを晴らすかのように、子供たちの形見を投げ入れ

「いい気味だ」と言わんばかりの表情も後味の悪さを引き立てます。

きっと大森の妻は、様々な状況から、渚が教授の生まれ変わりだということに

気が付いたのでしょうね。

渚が最期に、子供たちの霊をみて笑う瞬間があるのですが、

私の個人的な考察ですが、過去の家族での楽しかった記憶を思い出し、

一瞬ですが父親の顔に戻ったのではないかな…?と思います。

前世が誰かなんて事は自分では選べないですから、渚が不憫に思えてしまいます。

実はこの人も「輪廻」に出演していた!

実は、この「輪廻」にはこんな人も出演していたのです!

それは、若かりし頃の小栗旬さん!

香里奈演じる弥生の恋人役として出演しています。

出演シーンも少ないちょい役ですが、今をときめく小栗旬さんが

出演していたなんてびっくりですよね!

映画「輪廻」の個人的評価!

私が「輪廻」を見た際の評価を、僭越ながら発表させて頂きたいと思います。


・恐怖感 ・・・ ★★★☆☆

・どんでん返し感 ・・・ ★★★★★

・グロ感 ・・・ ★☆☆☆☆

・後味の悪さ ・・・ ★★★☆☆

そこまで、恐怖を覚えるような作品ではないのですが、

記憶に残る不気味な雰囲気が後を引きます。

思い出してゾッとするような感覚です。

作中の謎は深いんですが、最後にどんでん返しでとてもスッキリするので、

とても満足感があります。

ホラー映画が苦手な方でもサスペンスやミステリー感覚で

見る事が出来るのではないでしょうか?

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