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    プロ野球csは必要なのでしょうか?その是非を検証してみましょう。

    今年で11回目のシーズンを終えたプロ野球cs。シーズン終盤の消化試合によって起こる観客減少のために始まったこのcsは興行的には成果をあげています。しかし回を重ねるごとに野球ファンからその存在を疑問視する声もあがっています。そんなcsについて考えてみましょう。

    プロ野球 cs導入の経緯

     まず、cs(クライマックスシリーズ)の導入のきっかけとなったのは、パリーグで2004年から導入されたプレーオフ制度でした。レギュラーシーズン終盤、優勝チームや順位が決まると、チケットの売れ行きも悪くなり、テレビの野球中継も少なくなります。そんな消化試合の観客減少対策として導入されました。

     このプレーオフ制度は一定の成果を出したため、セリーグでも導入を希望する声があがり、プロ野球実行員会により、2007年から名称も「クライマックスシリーズ(cs)となり、両リーグで行われることが決定されました。

     テレビ放送も高視聴率を記録しており、プロ野球ファンとしては関心の持てる興行であるといえるでしょう。

    プロ野球csとは?

     では、このプロ野球csとはどういうゲームなのでしょうか?

     csは、プロ野球のセリーグ、パリーグそれぞれのレギュラーシーズンの1位から3までのチームが日本一を競う日本選手権の出場権を競うために行われます。

     リーグ優勝に敗れた2位3位のチームに下剋上の機会を与えるリーグ戦なのです。

     

     

    クライマックスシリーズの日程は?

     では、csの日程はどのように決まるのでしょうか?日程は日本プロ野球機構(NPB)のホームページで見ることが出来ます。

     現在2018年のcsの日程については記載されていませんが、日本シリーズの日程は発表されていますので、そちらから遡るとある程度の日程が分かると思います。

     レギュラーシーズンの日程についてもすでに2018年度のものがこのプロ野球機構のホームページで見ることが出来ます。
     
     

    csのルール(ファーストステージ)

     csは、ファーストステージとファイナルステージの2段階でトーナメント戦を行います。
    そこで勝ち抜いたチームがプロ野球の日本一を決める日本シリーズへの出場権を得ます。

     まず、ファーストステージは各リーグの2位と3位のチームによって行われます。
     2位のチームのホーム球場で3試合行われ、2勝すると3ゲーム目は行われません。1勝1敗1引き分け、3引き分けの場合は、2位球団が勝者となります。

    csのルール(ファイナルステージ)

     csファーストステージの勝者と各リーグ1位のチームは、いよいよプロ野球日本一の座をかけてファイナルステージを戦います。

     試合は6試合で1位のホーム球場で行われます。ファーストステージと異なるのは、1位チームにアドバンテージ1が与えられることです。

     そして、ファーストステージ同様、上位チームが5分の勝利、もしくは負け越しが決まった時点で勝者が決定します。そして、以後の試合は行われません。

     アドバンテージについては、当初セリーグ側で消極的でしたが、結局両リーグで採用されています。

    ゲーム中止、csの場合

     csの場合、雨天などの中止の場合予備日が設けられています。しかしその予備日で規定の試合数を行えなかった場合その時点での結果で勝者が決まります。
     
     パリーグの場合、ダブルヘッダーは行えますが、セリーグにはありません。

     つまり、ファーストステージでは台風で雨天が続いた場合、1勝でも勝者になる可能性があるということです。

    プロ野球日本一の正当性としてのcs

     テレビ中継のみならずその経過は逐一速報される プロ野球cs。野球ファンからも一定の支持を得ていることは間違いないでしょう

     しかし、csの意味を問う野球ファンもいることは否めません。

     セリーグの2017年の結果は、1位の広島カープが2位阪神タイガースを10ゲーム離しての優勝でした。ファイナルステージを制した横浜ベイスターズと広島との差は14.5ゲームでした。

     ここまで大差がありながら、プロ野球日本一の座をかけた各リーグの代表がそのリーグの勝者でないということは、野球ファンでなくともcs制度を疑問視するのも致し方ないこととも言えます。

     プロ野球の消化試合の救世主cs。プロ野球の歴史の中ではまだ歴史が浅いといっても良いcsが今後どのようになっていくのかが注目です。

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