【ネタバレ注意】シュールな名作、荒川アンダーザブリッジ を解説

ここではドラマ版を中心に人物紹介をします。後半で判明するネタバレも含みますので、注意して読んでください。

市ノ宮 行（いちのみや こう） /（通称リク）
キャスト　林遣都

大財閥「市ノ宮グループ 株式会社GOES」取締役社長で御曹司。市ノ宮家の家訓である「他人に借りを作るべからず」という教えを守って今まで生きて来ました。
ある事件がきっかけで荒川橋下に住み着くことになり、村長にリクルートと名付けられその後リクと呼ばれることになります。

ニノ
キャスト　桐谷美玲

自称「金星人」の一風変わったキレイな女性。泳ぐことが得意で常に低血圧のため手が冷たい。血液型はE型で、引力と磁場の関係で荒川を離れることが出来ないそうです。
この正体不明な女性と主人公のリクはある事件がきっかけで恋愛関係になります。

この作品の世界観を作り出している登場人物たちの紹介です。重要なネタバレ項目も含みますので注意してご覧下さい。

村長
キャスト 小栗旬
自分自身をカッパだと信じている荒川河川敷の村長です。
住人にはまず村長にあだ名を付けてもらうことが慣わしになっています。

星
キャスト 山田孝之
元売れっ子のミュージシャンだったらしく、河川敷住人を癒す曲を作るのが仕事です。
ロックで熱い男である反面、気が小さく器も小さいです。

シスター
演 - 城田優
元傭兵で本物のサブマシンガンを所持しています。一風危険な人物ですがケーキ作りが得意です。

マリア
演 - 片瀬那奈
サディストな美女で河川敷に牧場を作り、村の乳製品を賄っています。

P子
演 - 安倍なつみ
不思議系のドジっ子で、P子の野菜畑で村長の好きなキュウリなどを家庭菜園してます。

ビリー
演 - 平沼紀久
元極道で親分の愛人に手を出した罰で「今日からタイハクオウムとして生きろ」と命じられ河川敷に住んでいます。

ジャクリーン
演 - 有坂来瞳
ビリーの恋人で親分の元愛人。マッサージで住人を癒してます。

ステラ
演 - 徳永えり
精神年齢7歳の少女で実年齢は不明。「ボンタン狩り」としてリクのポルシェを盗み売り飛ばしたこともあります。

鉄人兄弟（鉄雄・鉄郎）
演 - 末岡拓人（鉄雄） / 益子雷翔（鉄郎）
ステラの手下で何故かいつも鉄仮面をかぶっています。

ラストサムライ
演 - 駿河太郎
元カリスマ美容師で「最後」のロゴが入ったTシャツを着ています。
P子のことが好きですがその想いは未だに届きません。

シロ
演 - 手塚とおる
白線にこだわる謎のオジサンで、線を引いている傍らに空き缶を集めて缶ビールに変えて生活しています。
ラストサムライから「星の扱いがうまい」と評判を受けてます。

市ノ宮 積
演 - 上川隆也
リクの父親で大財閥「市ノ宮グループ」代表。

主人公のリクは幼い頃から父親に「他人に借りを作るべからず」と教えられて育ってきました。
リク自身もその教えを守って生きてきましたが、ひょんなことから溺れかけた際に荒川河川敷に住む自称金星人のニノに命を救われます。

その恩返しとしてニノは「私に恋をさせてくれないか？」とリクに要求しました。
こうしてリクはニノの恋人となり自身も橋の下で生活することになります。
そこでは常識から外れた数々の異人が住んでいて、毎日様々な事件が起こりリクの価値観も大きく変わっていきます。

ここまでの解説では荒川アンダーザブリッジの世界観や登場人物についてネタバレも含みつつ紹介していきましたが、世界観が強すぎるゆえ展開が一切見えてこないと思います。
荒川アンダーザブリッジを見ていく上で注目すべきポイントをまとめます。
これ以降は今までよりも確信に迫るネタバレ事項が出てきますので注意してお読みください。

まずはリクが荒川河川敷の住人となったきっかけであるニノの要求である「私に恋をさせてくれないか？」というポイントでしょう。ニノのこの要求の意味はどこにあるのでしょうか。そしてニノは恋を知ることができたのでしょうか？

ネタバレを含みますが、ニノの正体については終盤の最後の最後まで引っ張ってテーマになってきます。そもそも「自称金星人」のニノの正体とは？ただのラブコメではなく、ニノの正体を突き止める事で話を進めることが中心になってきます。

このポイントも作品全体の重要項目になります。元々は社会に暮らす一般人であった住人たちはなぜ荒川河川敷の住人として生きる道を選んだのでしょうか？少しネタバレしたくらいではこの作品の全容が掴めない最大の要因でもあります。

今まで「他人に借りを作るべからず」という生き方を選んできたリクはこの作品の中で住人の一人として住人のために物事をやり遂げる場面もあります。
そしてリクは住人に対し「家族」のような思いを抱くようになります。リクの考えはこの物語を通じてどのように変わっていくのでしょうか。
ネタバレになりますが、後半に父親である一ノ宮　積も登場してきます。価値観が変わっていくリクを目にした父親は何を思うでしょうか？
このあたりは一概にネタバレで理解しにくい内容でもありますので是非とも目を通していただきたいです。

元々コミック作品であった荒川アンダーザブリッジは全１５巻で既に完結しています。
最終巻のネタバレや評価を覗くと・・・誰も予想しなかった「カオスな展開！？」で終わりを迎えたようです。誰も予想していなかった衝撃の展開だったのでしょうか？

しかし、数多くの謎を含んでいる荒川アンダーザブリッジでは最終巻だけをネタバレしたところで結末を理解できないと思います。
やはり中間のプロセスも覗いていくことで初めて完結の意味が理解できるのではないでしょうか？
このように一人一人ストーリーが存在して色々な人を巻き込んでゆく作品では一気にネタバレを見たところで話の全容が掴めないですね。

その方法はやはり荒川アンダーザブリッジのコミック、アニメ、ドラマや映画など全て目を通してみることでしょう。コミックとドラマでは視点や考えも違っており、解釈も異なるようです。

2015年に完結を迎えた荒川アンダーザブリッジですが、今現在でも結末において賛否両論あり話題を呼んでいます。その評価も高く誰もが認める名作として名を残しています。
恐らく最終巻についても今後ドラマや映画にて実写化されるでしょう。

一部のネタバレ程度ではこの作品を知ることは難しいので、一度時間を使ってこの荒川アンダーザブリッジの世界に没頭されることをオススメします。きっとその先にはリクやニノの本当の想いや本当の結末を知ることが出来るでしょう。