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映画化、ドラマ化された話題の小説「わたしを離さないで」のあらすじ

命とは何か、命に違いがあるのかを問う話題作「わたしを離さないで」。あらすじでは技術が進み長寿を享受する人類が、臓器の移植用にクローンを作り人権を与えず命を奪っていきます。「わたしを離さないで」の、来るかもしれない未来に警鐘を鳴らすあらすじをご紹介します。

世界初のテレビドラマ化「わたしを離さないで」

2016年1月よりTBSテレビで放送された、テレビドラマ「わたしを離さないで」は、日系イギリス人の長編小説が原作になっています。既に映画化はされていますが、テレビドラマ化は世界で初めてでした。

テレビドラマの原作「わたしを離さないで」の作品の紹介とあらすじをご覧ください。

原作「わたしを離さないで」について

小説「わたしを離さないで」は、英国のベストセラー作家カズオ・イシグロ(右)が発表した衝撃作。英国で100万部を超える大ヒットとなりました。

長編小説「わたしを離さないで(原題:Never Let Me Go)」は、2005年に発表されました。発表された年にブッカー賞最終候補作にノミネート。日本では2006年4月に早川書房から単行本が刊行され、2008年8月にはハヤカワ文庫版が発刊されました。

わたしを離さないでは2010年にはマーク・ロマネク監督により、キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ主演で映画化されました。

2014年に日本で、蜷川幸雄が演出、多部未華子主演による舞台化がされています。

小説「わたしを離さないで」のあらすじ

第一章のあらすじ<回想、ヘールシャムの謎>
わたしを離さないでの小説の舞台は、1990年代末のイギリスです。
「不治とされていた病気の治療が可能となり、人類の平均寿命は100歳を超えた」世界です。

第二章のあらすじ<ヘールシャムを出て>
ルーシーが語ったように、運命から逃れる術もなく、生徒たちはヘールシャムを卒業すると提供する臓器によって施設に分かれて暮らすことになります。

最終章のあらすじ<提供猶予という希望>
提供者達の死は「終了」と表現されています。そこにもクローンとして生まれ、命を奪われる「物」のような扱いをされています。

「わたしを離さないで」のあらすじ<回想、ヘールシャムの謎>

手術室の前で手術を見守っている主人公のキャシー。
「介護人」と呼ばれるキャシーは、ヘールシャムと呼ばれる施設で育てられた「(臓器)提供者」達の世話をして生活しています。

キャシー自身もヘールシャムで育った生まれながらの提供者。
育てられた施設を出て、大人となったキャシーが世間から隔絶されていたヘールシャムでの子供時代を回想していきます。

世間から隔絶されたヘールシャムでの教育は奇妙なものでした。
「保護官」と呼ばれる教員達に特に重要視されていた芸術作品の創作活動、そして毎週実施される健康診断、保護官と呼ばれる教師たちの不思議な態度。

「わたしを離さないで」の重要な場所、世間から隔絶されたヘールシャムでの教育は奇妙なものでした。「保護官」と呼ばれる教員達に特に重要視されていた芸術作品の創作活動。

「魂を探るため」と半ば強制的に推し進められた絵や詩の創作はマダムのギャラリーに送られていました。
そして毎週実施される健康診断、保護官と呼ばれる教師たちの不思議な態度。

残酷な運命を生徒達に語ったルーシーは「自分というものを知ることで<生>に意味を持たせて下さい」と願います。すぐに彼女は校長に辞めさせられ、ヘールシャムを去ります。

「わたしを離さないで」のあらすじ<ヘールシャムを出て>

青春編とも言えるあらすじは、キャシーはルースとトミーと3人でコテージと呼ばれる施設で共同生活を始めます。やがて愛人同士となったルースとトミーは、キャシーと距離を置き遠ざかるのでした。

他の施設からやってきた恋人同士のクリシーとロッドは、「真剣な恋だと認めてもらえれば臓器の提供猶予がある。」という噂を信じています。その手段が「絵」ではないかと話は展開していきます。

一方孤立したキャシーは、介護生を申請してコテージを出ていく決心をします。迎えに来た車には「国立提供者プログラム」と書かれています。そのうちルースとトミーも別れ、3人の関係は二度と戻らないほど離れていきます。

「わたしを離さないで」のあらすじ<提供猶予という希望>

コテージを出た後、優秀な介護人に成長したキャシーは、介護した提供者達が1回~2回の手術で「終了」になり別れることが辛くなっていきます。わたしを離さないでの物語も佳境に入ります。

キャシーはやがて介護人としてルースやトミーと再会を果たします。海岸へ行った時、ルースは嫉妬から2人を別れさせたことを謝り、「提供猶予」が頼めるというギャラリーのマダムの住所を差し出します。

ルースの死後、数年前からトミーが大量に描き貯めた絵を2人で持参しマダムを訪ねます。
そこにはエミリー校長がいて、わたしを離さないでの謎の一つだった「提供猶予」について語ります。

今も昔も「猶予」など存在せず、絵は魂を探るためというのは建前で、提供者に魂があるのかを知るためだったと明かしました。

トミーが「終了」した2週間後、キャシーにも1カ月後に最初の手術の予定が通知されます。
キャシーは、自分たちと救った人の間に違いがあるのか、「生」を理解することなく命が尽きるのはなぜか?自問します。

テレビドラマ「わたしを離さないで」について

3分でわかる! 金曜ドラマ『わたしを離さないで』

出演、綾瀬はるか、三浦春馬、水川あさみ 。彼らに課された使命・・・・。わたしを離さないで第1話と第2話のあらすじをまとめた3分ダイジェストです。

ドラマ「わたしを離さないで」出演者
保科恭子(綾瀬はるか)
土井友彦(三浦春馬)
酒井美和(水川あさみ)
保科恭子(幼少期)(鈴木梨央)

ドラマ「わたしを離さないで」出演者
マダム(真飛聖)
堀江龍子(伊藤歩)
山崎次郎(甲本雅裕)
神川恵美子(麻生祐未)

ドラマ「わたしを離さないで」の第一章のあらすじ

第一話

<あらすじ>
20年前、恭子(鈴木梨央)は友彦(中川翼)、美和(瑞城さくら)らと寄宿舎・陽光学苑で暮らしていました。

神川校長(麻生祐未)の教育理念に感化された教師の龍子(伊藤歩)が赴任して来ます。しかし偏った教育に疑問を抱くようになります。

第2話

<あらすじ>
陽光学苑の生徒は、校長から自分たちの「使命」を聞かされ動揺します。龍子に「未来は変えられる」と言われた友彦は、外の世界に興味を持ち外に出ようと試み、行方不明になります。

第3話

<あらすじ>
陽光学苑の卒業を前に、恭子達は外の世界に慣れるための訓練を受けます。卒業後、友彦は「恭子の決めた所に行く」と言い内心ドキドキする恭子。

一方、徐々に心を病んだ龍子は生徒たちに学苑の秘密を暴露します。

ドラマ「わたしを離さないで」の第二章のあらすじ

第4話

<あらすじ>
恭子は美和が友彦と親密な関係になると、共同生活の中で自分の居場所を失っていきます。同居人の一人である浩介が恭子の様子を心配し、友彦を責めます。

友彦は恭子と距離を置くようになり、恭子も心を閉ざしていきます。

第5話

<あらすじ>
恭子は介護人となった浩介が家を出てしまい、孤立します。仲間の一人が美和にそっくりな女性を見掛けたと証言します。

陽光学苑では自分の細胞提供者を「ルーツ」と呼び、美和のルーツではないかと盛り上がります。

第6話

<あらすじ>
友彦に自分の思いを告白した恭子、美和と友彦の関係が変わらない様子から気持ちを切り替えようとします。

そんな恭子の前に、「提供者」の人権を取り戻す活動に参加している真実から「美和は恭子への当て付けで友彦を奪った」と告げられます。

ドラマ「わたしを離さないで」の最終章のあらすじ

第7話

<あらすじ>
恭子は、美和の介護人を務めている最中に友彦からも介護のリクエストを受けます。引き受けるかを悩みます。

美和からDVDの返却を頼まれた恭子、昔盗まれた友彦からもらったCDが出てきます。恭子は美和を責め、美和は本音を漏らします。

第8話

<あらすじ>
恭子と友彦は、美和の最後の願いを聞き入れ陽光学苑の跡地へ向かいます。そこで恭子の子供時代によく似た少女を見掛けます。

生気のないその様子に驚き、改めてかつての陽光学苑での生活が恵まれていたことに気づきます。

第9話

<あらすじ>
恭子は「猶予」の噂を確かめに校長の自宅へ行きますが、会えません。恭子と一緒に暮らし始めた友彦は、絵を描き続けます。

恭子はある本の表紙が昔自分が描いた絵だと知り編集部を訪ねます。

第10話

<あらすじ>
友彦は3度目の提供を前に気落ちしてしまいます。恭子は友彦が捨てた宝箱を拾ったりして励ましますが友彦は自暴自棄になります。

陽光学苑を去った教師龍子と偶然再会した恭子。友彦を連れて来るよう頼まれます。

映画「わたしを離さないで」について

映画『わたしを離さないで』予告編

美しい映像と残酷な物語のあらすじを紹介したPR映像です。
配給: 20世紀フォックス映画
オフィシャルサイトhttp://movies.foxjapan.com/watahana/
(C) 2010 Twentieth Century Fox

「わたしを離さないで」
監督:マーク・ロマネク
製作:2010年
製作国:イギリス=アメリカ
上映時間:105分

映画「わたしを離さないで」出演者:
キャリー・マリガン(Kathy)
アンドリュー・ガーフィールド (Tommy)
キーラ・ナイトレイ (Ruth)
シャーロット・ランプリング(Miss Emily)

監督のマーク・ロマネクのインタビュー

主人公がいかに優雅に悲しい運命を受け入れるか、その威厳ある姿勢が美しいと思った。西洋、特にアメリカだと『何で主人公は逃げ出さないのか』という質問が多いけど、やはり日本ではそういう質問は出なかった。

出典:http://eiga.com

独自の世界観と背景のクローン技術

わたしを離さないでのテーマとして挙げられるクローン。作品の発表されたイギリスでは、クローン技術の進化が目覚ましく研究結果が華々しく発表されていました。

1995年にはロスリン研究所で、分化の進んだ胚細胞からメーガンとモラグという二体のヒツジのクローンが作製された。

出典:https://ja.wikipedia.org

1997年2月22日に発表された、スコットランドのロスリン研究所で誕生し6歳で死んだクローン羊ドリー。クローン技術の華々しい進化が小説の背景にあります。

おわりに

クローン技術の進歩と宗教観、倫理観を世の中に問う作品「わたしを離さないで」。SFの世界だった不老不死が現実味を帯びてきた時代背景、作品を観る上でご存知だとまた違った捉え方ができるかもしれません。

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