【追悼】高倉健の名作は映画やドラマだけじゃない!高倉健CMまとめ
2016/08/01
NANAT197
高倉健
誕生日:1931年2月16日
星座:みずがめ座
出身地:福岡県中間市
血液型:B型
主人公は、高倉健演じる「神山栄次」。
だから、『あにき』なのだが、田中邦衛や小林稔侍らが扮した鳶の子分たちにとっての『あにき』でもあり、地域の住民たちに頼られる『あにき』でもあった。
しかし、栄次自身は誰にもすがれず、弱さも見せられないので、人知れず孤独を抱えていた。
ところが、望みもしない騒動の渦中に置かれる。自分の家も含めて、地域の土地のすべてを所有していた「岡村商会」の主人が急死したため、地域一帯の立ち退き問題が浮上する
83年の生涯を閉じた銀幕のスター・高倉健さんは、205本の映画に出演したが、テレビ界における連続ドラマの主演作はTBS『あにき』(1977年10月~12月)しかない。
「あにき」脚本・倉本聰氏
そして、高倉健を含めたキャスト全員が彼が信頼する仲間たちなのです。
このドラマには健さんが信頼する仲間たちが一堂に会した。
鳶の子分の一人・文吉を演じたのは小林稔侍だが、健さんと小林が師弟関係にあるのは知られている通り。
やはり子分の金太郎に扮した田中邦衛、妹役の大原さんは、『網走番外地シリーズ』などで共演しており、親しい間柄だった。
小林稔侍と高倉健
当時のドラマ界で最高レベルのスタッフが集った作品でもある。
プロデューサーは『岸辺のアルバム』(TBS)や『ふぞろいの林檎たち』(同)の故・大山勝美さん。
演出は『それぞれの秋』(同)や『想い出づくり。』(同)の故・井下靖央さんと大山さん自身。
音楽は、荒井(松任谷)由実を育て上げ、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)をプロデュースした村井邦彦氏が担当した。
最高のキャスト・スタッフが集まり、高倉健主演で作り上げられたドラマ「あにき」。
それぞれの思いが重なり、名作となり高倉健の生涯で1度きりのドラマとなりました。
名作でありながらも、実は視聴率が高くはなかった高倉健主演ドラマ「あにき」
例えば・・・・
栄次が妹の幸せを切に願いながら、嫁がせたくなかった訳は、最後まで克明にならない。
放埒な恵子に分別ある栄次が惹かれてしまう道理も詳しくは説明されない。
幼なじみの桐子が自死してしまう過程も判然としない。
説明しすぎる甘えたドラマの演出ではない。
とことんリアリティーに徹した高倉健主演ドラマ「あにき」なのです。
桐子の兄・滝本に扮した故・滝田ゆうさんの演技も絶品。桐子の死を知ったとき、滝本は錯乱する。目の焦点は定まらなくなるし、言動もおかしくなる。見ていて怖くなるほどのシーンだ。これが倉本作品独特のリアリティーだろう。
人が何かの壁にあたった時、その人間の狂気やリアルをそのまま表現した内容の「あにき」
愛する肉親を失ったとき、生身の人間が正気を失うのは珍しいことではない。だが、それをリアルに描写しようとするドラマは少ない。大概は泣き崩れる程度。おざなりな表現で済ませてしまう。
物語の終盤で、妹・かいは嫁ぐ。栄次は文吉に向かって「これが娘だったら気が狂うな・・・」と、淋しそうにつぶやく。裏切られ続けた恵子とも縁を切るので、栄次はひとりぼっちになる。そこで物語は終わる。
高倉健の生涯1度きりの主演ドラマ「あにき」。
見やすくわかりやすいドラマがあふれている中で、とことんそこには徹しない、人間のリアリティーを表現した内容となっています。
とても見応えのあるまれにみるストーリー・そして高倉健を含めたキャストの名演を今、見るべきなのかもしれない。
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