元もー娘加護亜衣の母親が若すぎる?加護亜衣は母親そっくりだった!
2015/10/09
たかあみ
【タイトル】寄生獣
【作者】岩明均
【出版社】講談社
【掲載誌】モーニングオープン増刊、月刊アフタヌーン
【ジャンル】SF、青年漫画
【発表期間】1988年 - 1995年
【巻数】全10巻(アフタヌーンKC・新装版)、全8巻(完全版・講談社文庫)、 全3巻(講談社プラチナコミックス)
『寄生獣』(きせいじゅう)は、岩明均による日本の漫画。
『モーニングオープン増刊』(講談社)にてF号(1988年)からH号(1989年)まで全3話の中編作品として連載された後、続きの第4話以降が『月刊アフタヌーン』(同)に1990年1月号から1995年2月号にかけて連載された。
単行本はアフタヌーンKCより全10巻が発行された。
2003年には連載時のカラーページを収録した完全版全8巻がKCデラックスで新しく発売され、その後も新装版、文庫版などが発売されている。
ある日突然、空から人知れず多数の正体不明の生物が飛来する。その生物は鼻腔や耳介から人間の頭に侵入し、脳を含めた頭部全体と置き換わる形で寄生して全身を支配し、超人的な戦闘能力で他の人間を捕食するという性質を持っていた。寄生後の頭部はもはや人間の物ではないが、自在に変形して人間そっくりに擬態する。彼ら「パラサイト(寄生生物)」は高い学習能力で急速に知識や言葉を獲得し、人間社会に紛れ込んでいった。
新一に寄生したパラサイト。ベッドに横たわりヘッドホンで音楽を聴いていた新一の耳から侵入できず、鼻孔から侵入を図るが失敗。その後、目を覚ました新一の右手に突き刺さるようにして侵入し脳を目指すが、新一が自身の上腕をコードできつく縛り上げ阻止したため、そのまま右腕に寄生した。
新一と同じ高校に通うガールフレンド。中学生時代から新一を知っており、受験会場で一緒だったことがきっかけに接点ができ、高校進学と同時に新一と交際を始めた。
第1話から第12話にかけて登場。新一の母。40歳。専業主婦。
気分転換も兼ねて一之と行った伊豆の旅先で、人間部分が拒絶反応を起こし別の肉体を求めていたパラサイトに一瞬で殺害され、頭部をすげ替えられる形で寄生される。
新一の通う高校の代用かつ新任の教師として現れたパラサイト。数学教師「田宮良子」の名前と社会的立場をそのまま受け継ぎ、パラサイトの中でも特に高い知能を持つ個体。
さて、寄生獣の隠れたキーワードであると言える「母親」。
この作品には、何人かの母親が登場します。そのエピソードと共に母親たちについて紹介していきましょう。
主人公の新一、物語の序盤で、母親を寄生獣に殺されます。
それも交通事故にあった寄生獣で、女の体に寄生していたので、隣にいた男性では拒否反応を起こし、その場にいた、新一の母親を父親の目の前で殺し体を奪ったのです。
パラサイトになって自宅に帰ってきた母親と遭遇した新一は、ミギーに「あれはもう君の母親ではない」と忠告を受けますが…?
母親の姿の寄生獣は「あの男は何処だ、何故腕に寄生している」と冷たく言い放っても。
「母さん、おかえり、もっと早く打ち明けようと思ってたんだけど・・・悪い冗談は辞めてよ・・・」
ミギーがいくら「眼を覚ませ新一!」と呼びかけようと。
「化け物はてめえなんだよ!これ以上しゃべると腕を切り離すぞ」と包丁を腕にあて血まで流す。
そして、母親に昔自分の不始末で焼けどを負わせた後を見つめ、
「覚えているよね、そのやけど、俺いつも母さんにあやまらなくちゃって・・・」
涙ながらに訴える新一に、無常にも母親の姿をした寄生獣の剣が新一の心臓を貫く。
ミギーに忠告されてもパラサイトになった母親を殺せなかった新一。それどころか、ずっと謝りたかったある出来事について母親に語りかけ、許しを乞います。新一にとっては、中身が変わってしまっても母親を自ら手に掛けることはできないのでした。
パラサイトにとどめを刺そうとする新一だったが、母親の「火傷の跡」が目に留まったことで、一気に窮地に陥ってしまう。その時、新一を救ったのは倒されたかに見えた宇田だった!
母親に寄生したパラサイトと戦った新一。とどめを刺せずにいる新一を救ったのは、パラサイト・ジョーに寄生されている宇田でした。同じ事情を抱えた彼が、新一自身に母親を手にかけさせるべきではないという思いから戦いを助けてくれたのです。
実験的に母親になることを試みる田宮良子。そして実際に妊娠に成功すると、田宮は自分の存在にとある疑問を持ち始めます。
田村玲子の肉体に宿した生命は、どうやら何の変哲もない人間の赤ん坊のようでしたが、その上で彼女は主人公・新一に問います。
「だとすると、わたしたちはいったい何なの?繁殖能力もなくてただとも食いみたいなことをくり返す…こんな生物ってある?」
妊娠を問題視されてほどなく、田宮良子の母親と思われる人物が訪ねてきましたが、母親はすぐに今の田宮良子が田宮良子ではない別のなにかであることに気付きます。
気付かれたことをきっかけに、田宮は母親を殺害します。そしてまた、疑問に思うのです。完璧に人間世界に溶け込んでいたはずなのに、なぜこの母親には自分が彼女の娘ではないことがバレたのか…?
こうして田宮は、人間とは、寄生生物とは何なのか?という哲学的な疑問について自問自答をし続けることとなるのです。
探偵に赤ん坊を誘拐され、指定された場所に行き、探偵に赤ん坊がほうり投げられようとしたとき、彼女は、寄生獣に変身し、探偵を攻撃して赤ん坊を守ります。
この行動に「自分でも驚いているわ」と答えますが、そのときまぎれもなく寄生獣・田村玲子は母親の感情を持ったのです。
反撃も逃走もせずに、無抵抗のまま身を挺して子供を銃撃から守り続け、最期に新一に子供を預けるというパラサイトとしてはあり得ない行動に出た後、新一にパラサイトが生まれた疑問を追求していた事を伝え、崩れ落ちるように絶命した。
最も有能であり、最も人間世界に溶け込んでいたと言える田宮良子は、こうして子供を守るために絶命します。その際、田宮はこの寄生獣という壮大なストーリー漫画における問いに対する一つの答えを提示するのでした。
ずうっと・・・考えていた・・・
・・・わたしは何のためにこの世に生まれてきたのかと
1つの疑問が解けるとまた次の・・・
疑問がわいてくる・・・
始まりを求め・・・終わりを求め・・・
考えながら、ただ・・・ずっと歩いていた・・・
寄生獣という物語において田宮が得た答えは、新一の傷をも癒しました。
田宮は、新一に赤ん坊を手渡すために彼の母親に擬態して近づいていきます。新一は田宮を通してもう一度母親と再会を果たし、またその体験が彼の胸にぽっかりとあいていた穴を埋めることになったのです。
「寄生獣」という漫画は、「何かに寄りそい…やがて生命が終わるまで…」という言葉によって締めくくられます。この言葉は、最終回直前に大空に沢山の人間や寄生生物たちの顔を思い浮かべた新一くんが思った言葉と共通しますし、人間と寄生生物は一つの家族だと言った田村玲子の言葉とも共通すると思います。
寄生獣という漫画の中では、主人公である泉新一とその母・信子の関係と、パラサイト田宮良子とその赤ん坊という主に2つの親子のかたちが描かれています。
そして田宮が最後にたどり着いた答えこそが、その後の物語にも重要なキーワードとして最後まで生かされ続けるのです。
いかがでしたでしょうか?ここまで漫画・寄生獣のスト―リを追いながら、その重要なキーワードである「母親」という存在について触れてきました。
パラサイトに親がいるのかはわかりませんが、田宮は母親になりました。そして、すべての生き物が家族であることに気がついたのです。そういう意味でも、この世に生命を産み出す「母親」がこの物語のキーワードであると言えるでしょう。
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