【今年話題の新女優・清原果耶 】芸能界デビュー半年後朝ドラに抜擢
2016/07/29
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2016/08/22 更新
NHK朝の連続テレビ小説「朝ドラ」を皆さんは楽しみにしていますか。これまでNHKの朝ドラからは、素晴らしい新人女優が巣立っていきました。ところが最近は、既に人気の女優が起用されることが増えましたね。変化した朝ドラの事情と、ヒロインの人気女優を特集します。
NHK朝ドラが方針転換したのは2010年代
1961年から続くNHK朝の連続テレビ小説、通称「朝ドラ」。
7作目以降、新人女優の登竜門的存在だった朝ドラも、2010年代に入るとすでに名の知られた女優達がヒロインを務めるようになりました。
理由は簡単。無名の新人女優で視聴率が取れなくなったからです。
視聴率を取り戻した、2012年「梅ちゃん先生」堀北真希
2003年「こころ」(中越典子主演)以後低迷していた朝ドラが、「梅ちゃん先生」で久しぶりに平均視聴率が20%を越えました。
「梅ちゃん先生」〜「あさが来た」までの8作で、平均視聴率が20%を超えられなかったのは「純と愛」と「まれ」の2作だけ。
じぇじぇじぇ〜「あまちゃん」が大ブーム!
ヒロイン・アキを演じた女優・能年玲奈さんの口癖「じぇじぇじぇ」が2013年新語・流行語大賞を受賞。
ご当地アイドル、東日本大震災など当時の社会情勢を反映した内容でした。
ところが、ブームほど視聴率は高くなく、平均視聴率は20.6%でした。
あまちゃんの後も「ごちそうさん」が大好評
2013年「ごちそうさん」でヒロイン・め以子を演じた杏さんは、この朝ドラで女優としての人気を決定的にしました。
夫婦役を演じた東出昌大さんと実際に結婚したことも話題になりましたね。
実は人気の「あまちゃん」終了時、“あまレス”と呼ばれる、あまちゃんが見られなくなって抜け殻になった状態の人が多く、後の朝ドラはやりにくい、と言われていました。
そんな懸念をものともせず、最近の朝ドラとしては珍しく高い評価を受け、平均視聴率は22.4%と大ヒットしました。
「花子とアン」吉高由里子
平均視聴率は22.6%で、過去10年間で最も高い数字。
「赤毛のアン」の翻訳で有名な村岡花子の半生がモデルでしたが、不倫の末略奪婚をした村岡花子を朝ドラでどう描くのか注目を浴びました。
始まってみると、花子の結婚よりドラマチックだったのが、仲間由紀恵さん演じる蓮子の人生。
若い社会主義者との駆け落ち、新聞紙上での絶縁状など、朝ドラ史上初のドロドロ不倫劇満載で、主筋を圧倒する勢いでした。
日本のおばあちゃんたちに大人気!「エリーさん」登場
2014年後半の朝ドラ「マッサン」が注目を集めたのは、ヒロイン・エリー役が朝ドラ史上初の外国人女優シャーロット・ケイト・フォックスだったから。
日本語も全く話せないまま臨んだオーディションでしたが、圧倒的な演技力で合格。
2か月間ほどの日本語特訓クラスを受けて撮影に臨みました。
片言なのに泣かせる演技で、平均視聴率は21.1%。
特におばあちゃんたちに人気で、日本中どこに行っても「エリーさん」と喜ばれるのだとか。
マッサンの愛情表現も素敵!
元々舞台で培った演技力は確かで、いびる姑役で出演した泉ピン子さんもメロメロ。
厳しい時代を生きた、素敵なご夫婦愛が共感を呼びました。
①日本語が話せないことを承知で「シャーロットなら冒険してもいい」と起用を決めた
初の外国人ヒロイン起用に、日本国内232人、日本国外289人の応募者が。
「ズバ抜けた演技」と「コメディセンス」に賭けたプロデューサーの読み勝ち。
②変顔をするシーンが多かった杏「いわゆる美人じゃないのがいい」と好評に
実は、杏さんはオーディションで決まったのではなく、直接のオファーによって決定したことも有名な話。
オーディションなしでヒロインが決定したのは、「梅ちゃん先生」の堀北真希以来のこと。
ネット上で美人かそうでないかの大論争が起きるも「杏だからいい」という結論に落ち着くほどの人気でした。
③破天荒な脚本家の「ネガティブヒロイン」がウケた!
人気脚本家の宮藤官九郎さんを起用するのも賭けでした。
民放ドラマの大ヒット脚本家・遊川和彦の「純と愛」(夏菜主演)で1年前に大コケしてしていたからです。
キャスティングが最高!いろいろな人気者が生まれました
それが、うじうじ悩み、都会ッ子なのに急にナマる変なヒロインで大ヒットしてしまったのですから「もう一度」賭けに出て正解だったわけですね。
しかも、女の一代記どころか、女子高生の2年間を追ったドラマ。
何もかも初めて尽くしでしたが、視聴者はあのテーマソングにノってしまいました。
気づくとクドカンワールドにハマっていた大人たちは、30年前の青春時代が蘇って楽しんでいたのです。
面白かったのに最低視聴率 ?!「ちりとてちん」
2007年後半の「ちりとてちん」は、落語を題材に、ヒロインを貫地谷しほりさんに設定した朝ドラでした。
テーマと主演女優を聞いただけでも面白そうなのに、終ってみれば関東地区の平均視聴率が15.9%とワースト1になってしまいました。
これには後話があって、放送後に発売されたDVDボックスは、「おしん」(少女編)を大幅に上回る新記録を樹立。
“放送の借りをDVDで借りを返した”といわれました。
土屋太鳳の「素直すぎるヒロイン」が共感を呼べなかった
「花子とアン」で苦労人で健気なヒロインの妹を演じ好印象、今度は主役を得て、さぞかし国民的人気が出ると思いきや、朝ドラとは何と不思議。
土屋太鳳さんの演技がまっすぐすぎて鼻につく、親となったのに子供っぽすぎる、と素直すぎることが裏目に出てしまいました。
まれに意地悪をする役柄の清水富美加さんが支持され、人気者に。
2016後期「べっぴんさん」ヒロイン 芳根京子(よしね きょうこ)さん
1997年2月28日生まれ、東京都出身。
オーディションには4回目の挑戦で、今回は応募2,261人の中から選出されました。
今度のヒロインも、大正生まれ・戦後の起業家がモデル
「べっぴんさん」のモデルは、子供服を中心としたアパレルメーカー「ファミリア」の創業者です。
「とと姉ちゃん」と同世代ながら、生家は神戸の山の手、レナウン創業者の娘というお嬢さま。
「とと姉ちゃん」は批判が多い割に高視聴率
批判の多くは「当時の『暮しの手帖』と違和感がありすぎる」というもの。
リアルタイムで愛読していた方がたくさん見ているのですね。
好意見より批判が3倍という視聴者の反応に反し、視聴率はずっと20%以上をキープしているという不思議な現象が起きています。
ストーリーを上回る配役の妙なのか「腹が立つけれど気になって見ている」というのが本音のよう。
本家『暮らしの手帳』とは切り離して、ドラマとして楽しむ人も多いのかもしれません。
高畑充希は「ごちそうさん」のヒロインの義妹役で好評だった
「ごちそうさん」で高畑充希さんの歌声に魅了されたファンは、ドラマ中いつ高畑さんが歌うかと、期待して見ているところもあるとか。
いまのところ「とと姉」が歌を披露する場面はありません。
今度のヒロインもやっぱり「朝ドラ経験者」
「べっぴんさん」のヒロインに選ばれた芳根さんは、「花子とアン」で、花子の親友・蓮子(仲間由紀恵)の娘・富士子役を演じており、これが2度目の朝ドラ出演。
しかも、業界内では“オーディション荒らし”の異名を持つほどの実力派だそう。
「主役が張れる」満島ひかりはヒロインの親友役で2回出演
舞台にドラマに対活躍の満島ひかりさんは、2008年「瞳」(榮倉奈々主演)、2011年「おひさま」(井上真央主演)と、ヒロインを励ます親友役で朝ドラ出演。
満島ひかりさんや、「花子とアン」の仲間由紀恵さんのように、主役級の女優が脇で光る演技をしてこそ、朝ドラの人気も上がる、という見方もあるようです。
2000年「私の青空」田畑智子
平均視聴率24.1%、田畑智子さんが明るいシングルマザーを演じた「私の青空」は非常に好評で、2002年には連続テレビ小説作品史上初の続編「私の青空2002」が放送されました。
現在も大河ドラマや民放ドラマで活躍しています。
2001年「ちゅらさん」国仲涼子
沖縄の離島に住むヒロインを演じた国仲涼子さんは、キュートな笑顔で沖縄ブームを巻き起こしました。
この朝ドラヒロイン役で第39回ゴールデン・アロー賞「放送新人賞」や第26回エランドール賞「新人賞」を受賞。
平均視聴率は22.2%。
2014年に人気俳優の向井理さんと結婚したことでも話題となりました。
2003年「こころ」中越典子
朝ドラのヒロイン役でブレイクした新人女優と言えば、最近では中越典子さんです。
平均視聴率は21.3%で、これ以降2012年の「梅ちゃん先生」が平均視聴率20.7%を記録するまで20%越えは現れませんでした。
2014年に俳優の永井大さんと結婚しました。
女優さんの出来・不出来というよりは、視聴者の波長とうまく合ったかどうかで視聴率が出てしまうNHK朝ドラ。
視聴者のライフサイクルなのか、数年に一度、朝ドラ離れがくると言われています。
半年間頑張って、視聴率が取れなかったと言われる女優さんは気の毒ですね。
松嶋菜々子も朝ドラ出身女優
1991年『君の名は』鈴木京香さん、1996年『ひまわり』松嶋菜々子さん、1999年『あすか』竹内結子さんなど、日本芸能界・映画界を代表する女優も約20年前はフレッシュな新人ヒロインでした。
朝ドラは、2000年度初めくらいまでは新人を起用し、平均視聴率も約25%と安定していました。
平均視聴率は35.2%!「ええにょぼ」戸田菜穂
1993年の朝ドラでヒロインの医師を演じたのは知的なイメージの女優・戸田菜穂さん。
タイトルの「ええにょぼ」は、丹後弁で「美人」を意味する言葉。
最高視聴率はなんと44.5%というから驚きです。
しかし、2004年「わかば」(原田夏希主演)、翌2005年「ファイト」(本仮屋ユイカ主演)と17%ほどしか平均視聴率が稼げなかったため、路線変更を余儀なくされたようです。
1992年「おんなは度胸」桜井幸子
泉ピン子さんの恐ろしい演技も手伝って、90年代朝ドラの中では最高の平均視聴率38.5%を記録しました。
桜井幸子さんはその後も女優として活躍していましたが、2009年に芸能界を引退しました。
素敵な女優さんだったので、引退が惜しまれました。
1983年「おしん」小林綾子
昭和の朝ドラの代表と言えば「おしん」。
女傑の実話を元にして、「女性の社会進出」と「女の一生」を描いた“正統派NHK朝ドラ”の代表とも言えます。
この作品のように、朝ドラは、これまでに多くの社会現象を巻き起こすと同時に次世代を担う新たな女優を発掘してきました。
1983〜84年の平均視聴率は52.6%最高視聴率62.9%。
これはビデオリサーチの統計史上、テレビドラマの最高視聴率記録です。
「おしん」は世界68の国や地域で放送され、苦難に遭いつつも決してあきらめず、明治〜昭和を生きた主人公の姿が、世界各国で共感を呼び、「おしんドローム」という言葉を生み出したほど。
今なお「世界で最もヒットした日本のテレビドラマ」とされています。
2008年と翌年も、舞台で「おしん」を演じた小林綾子さん。
25年前のデビュー作が、いまだに仕事になっていることが驚きでもあり、朝ドラの影響力の凄まじさを感じますね。
2017年前半「ひよっこ」で有村架純 登場!
今回はNHK側から『NHKの顔になっていただきます』と言って有村架純さんを指名したといいます。
2013年の「あまちゃんブーム」で、かわいいと大人気。
先ほど挙げたように、朝ドラ経験者、人気女優、という条件を充たしている有村さんですが、実はヒロインに指名されたのには、NHK内部の事情があるようです。
東京VS大阪、NHK内部の闘い?
良く知られているように、朝ドラはNHK東京本局と大阪局が交互に制作しています。
東京サイドは「あまちゃん」で、現在の空前の朝ドラブームを作り上げたという自負があるが、大阪制作「あさが来た」は今世紀最高の視聴率。
東京側は大阪に取られまいと、有村さんありきのオリジナル作品をオファーしたという裏話があるのです。
オリンピック人気にかけた?ストーリー
2017年に放送予定の朝ドラ「ひよっこ」は東京オリンピックが開催された1964年から始まる物語。
集団就職で上京した“金の卵”ヒロインが、自らの殻を破って成長していく 波乱万丈青春記、とされています。
いまや大人気の波留さんは実は苦労人だった!
デビューは2004年、苦節10年でやっと掴んだ朝ドラヒロイン。
下積み時代がかなり長く、オーディションで「200連敗くらい」していたともいわれる波留さん。
朝ドラのヒロインオーディションも、「てっぱん」、「純と愛」、「あまちゃん」での落選に続く4回目の挑戦で合格したといいます。
素敵な“旦那さま”玉木宏も人気急上昇!
「あさが来た」の人気の場面は、この仲睦まじい夫婦の2ショットでした。
ちょっと頼りないけれど、優しくて、優雅な旦那さまの人気も手伝って、最終回の番組平均視聴率が関東で27.0%、関西で23.4%。
大ブレイク俳優といえば「五代“ディーン”」さま
玉木宏さんの旦那さまと人気を二分したのが、ディーン・フジオカさん。
はじめはハーフ俳優さんと思われていました。
CMにバラエティーに大活躍です。
朝ドラの視聴率が上がればもてはやされるが、低迷すれば女優さんのせいのようにも言われ、イチかバチかの勝負でもありますね。
とはいえ、いま決まっている女優さんを拝見すれば、どんな朝ドラになるかワクワクしてきます。
日本中、いや世界中が楽しみにしている朝ドラ、今後もいい作品といい女優さんに出会えますように。
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