2015/10/13
陸奥雅人
『純と愛』
『純と愛』は、2012年度下半期にNHKが大阪放送局制作により、総合テレビとBSプレミアムで放送されていた連続テレビ小説・第87シリーズの日本のテレビドラマです。
遊川和彦さんの脚本によるオリジナルストーリーで、沖縄県宮古島市と大阪府大阪市大正区が本作の舞台でした。宮古島出身の一人の女性が大阪で働き、後に夫となる男性と共に夢に向かう姿を描く作品です。
純と愛の物語は、3部構成となっていたようです。出演しているメインのキャストは変わらずに純と愛の物語は展開していきます。
番組の前半にあたる第1部・オオサキプラザホテル編は、純が初めて就職した高級ホテル「オオサキプラザホテル」での修行と吸収合併後のホテル再生への一致団結する姿を描いていました。
ドラマ『純と愛』は、主人公である純の祖父の経営していたホテルの立て直しを夢見るところからホテルマンへとなる様子・奮闘ぶりなどが面白いです。キャストもベテランと若手を交えて深みのある作品になっています。
後半のほとんどを占める第2部・里や編は純の再就職先となる大正区の旅館「里や」で理想とする「まほうのくに」作りにまい進している中、宮古島から大阪に越してきた家族と対立が始まります。
ドラマ『純と愛』の第2部では、主人公である純の葛藤と成長が物語の中心となります。キャストは1部同様に展開していきます。
第3部・宮古島編は客の不注意が原因で里やを失った純が、里やの客の1人が所有する別荘の譲渡を受けてホテル・新生サザンアイランドを開業をします。
夫・愛の突然の入院と台風の被害に遭った新生サザンアイランドを復興し、狩野家と2人の元里や従業員・神戸に帰った待田家と共に「まほうのくに」を築いていきます。
沖縄と大阪が舞台となった純と愛でしたが、大阪と沖縄・宮古島の違いなどを表現していて面白い作品でした。
純と愛の過酷な人生に涙した人も多かったのではないでしょうか。キャストとしては純役はもちろんですが、愛役もすごく上手でしたよね。
HY『いちばん近くに』
ドラマ『純と愛』の主題歌は、HY『いちばん近くに』でした。とっても素敵な曲ですね!登場するイラストも優しいタッチでオープニングを聞きながら癒された方も多いのではないでしょうか?
夏菜
夏菜さんは、「まほうのくに」のようなホテルを作ることを目標としている主人公の純役を演じています。大阪府に生まれ、10歳で宮古島に転居しましたが、両親と異なり、標準語を話します。
純は、正義感が強く活発だが世話焼きでな女性です。精神的に追い詰められると、「ひなまつりのうた」が頭から離れなくなります。就職活動のため出向いた大阪で愛と運命的な出会いをし、交際を経て結婚します。
主人公を演じたのが夏菜さん。若手の女優さんで、これからの活躍に期待ですね。キャストの中でも主人公を演じるのは、若手で無名な女優さんが多いですよね。『愛と純』もそんな感じでキャストが選ばれていますね。
武田鉄矢
純の父親であり、サザンアイランドの2代目社長です。兄弟(正・純・剛)の祖父母に当たる父・和彦、母・智子の長男です。太宰治の『走れメロス』が大好きだったことから、晴海と交際していた頃、彼女から「メロちゃん」と呼ばれていたそうです。
大阪育ちで、家族との会話は関西弁で話します。カナヅチでお化けが苦手で、だし巻き卵が好物だそうです。商社マンであったが仕事に失敗し、宮古島にある晴海の実家に一家で転居をしますが、宮古や近隣住民となかなか馴染めません。
武田鉄矢さんが純の父親役のキャストで出演しました。ベテラン俳優のキャストとして『純と愛』では大活躍していました。
森下愛子
純の母親である狩野晴海役を演じています。晴海は、宮古島で生まれ育て「ミス宮古」になったほど若いころから美人であったことで、地元では有名人な人物です。
マイペースで穏やかな性格だが、家族に問題が起こるたびにうろたえては純に甘えすがるなど頼りますが、末子・剛にはかなり甘い母親です。
森下愛子さんもベテラン女優さんですよね。純の母親役がとても素敵で、こんな母親だったらいいなと思った方も多いのではないでしょうか?
速水もこみち
速水もこみちさんは、狩野家の長男で、純と剛の兄である狩野正役を演じていました。長男であることを理由に決断を迫られることを嫌うが、純が決断し失敗すると強く純を責めたてます。善行の死後、家長の座を純に託します。
純と愛のキャストとして速水もこみちさんも出演していたんですね。主人公二人の兄として活躍したキャストでした。
渡部秀
狩野家の次男で、純と正の弟である狩野剛役を演じているのは、渡部秀さんです。剛は、もずくの天ぷらが好物で、家出を繰り返し、音楽や書道など色々なことに挑戦して動画サイトへの投稿をしています。
お調子者で自分の都合が悪くなると、母か純に甘えています。特に晴海への依存が強く、晴海を振り回す父・善行とは折り合いが悪く、純の決断で晴海が困る状況になると、強く純を責めたてます。
高橋メアリージュン
正の妻で、日本人の父とフィリピン人の母を持つハーフの女性の狩野マリヤ役を演じるのは、高橋メアリージュンさんです。
家族想いの心優しい性格な反面、激情的な面を持っています。部屋の整理整頓が得意だが、首にかけているネックレスはいつも曲がっています。
正の子供を妊娠し、産みたいと主張するが、正・善行・晴海に反対されてしまいます。その後子供を1人で育てる決心をし転居してしまいました。
この他にもまだまだ純と愛の物語に花を添えたキャストがたくさん出演していました。本当に良い作品でしたね!
風間俊介
基本的には温厚な性格で一人称は「僕」だが、極度の怒りを覚えたり精神的に荒れると「ダーク愛」に変わり口調が乱暴になり一人称も「俺」に変わります。弟・純と妹・誠からは「あいちゃん」、妻・純からは「いとしくん」と呼ばれています。
純と愛のもうひとりの主人公のキャストとしては、風間俊介さんが抜擢されました。今、多くのドラマや映画に出演している人気の若手俳優さんです。この純と愛に出演していた頃はまだ、それほど活躍していなかったかもしれませんが、今となっては豪華キャストのひとりですね。
愛は、双子の弟・純の死後「他者の本当の心が見える」という能力が身についてしまったことによって、周りの人間の下心や裏の顔ばかり見えて信用できる人間がいなくなり、周囲の人をまともに見ることが苦痛となってしまいました。
舘ひろし
舘ひろしさんは、オオサキプラザホテルの2代目社長である大先真一郎役を演じています。採用面接の際の「社長になりたい」発言を気に入り純を採用します。
「実は経営よりも宿泊の方が好き」という気さくで楽天的な性格です。社長退任後は、ホテル評論家となり、本を執筆します。
志賀廣太郎
志賀廣太郎さんは、純の入社当初の総支配人である中津留賢二役を演じています。表情が乏しく寡黙であるため、純からは「影が薄い」と思われていました。
吉田羊
現在様々なドラマに引っ張りだこの吉田羊さんは、純の先輩で接客指導担当である桐野富士子役を演じています。
規程や礼儀に厳しく、規程から外れた行動をする純を厳しく注意しています。勤務中は感情を表に出さず常にクールな言動をしているが、入社当初は純のように明るい性格でした。
飯島順子
飯島順子さんは、純の先輩でブライダル部に所属し、異動してきた純の直属の上司である池内音子役を演じています。
音子は、カイザーとの合併による人事再編成により、露木の後任となる料飲部長に昇進します。5年前までは桐野、新井とともに社内のコーラス部に所属していました。
城田優
純の先輩でコンシエルジュで、愛とは中学・高校時代の同級生であった水野安和役を演じているのは、城田優さんです。
水野安和は容姿端麗で仕事ぶりも優秀ですが、「自分が誘って拒んだ女性はいない」と自他共に認めるナルシストでした。
黒木華
黒木華さんは、純の同期である田辺千香役を演じています。千香は、普段はおとなしく気が弱い性格であるが、怒ると豹変し関西弁でどすを利かせます。
嫉妬深い性格であり、思いを寄せる水野が自分よりも純に興味を示していることを知り、純に対し敵対心を見せ、時に陰険な嫌がらせをしていました。
余貴美子
里やの女将である上原サト役を演じているのは、余貴美子さんです。好物はウィンナーシュニッツェルで、新婚旅行でウィーンに行った際に食べた味が忘れられないそうです。
田中要次
田中要次さんは、里やの板前である藍田忍役を演じています。外国人のような濃い顔つきのため、サトから『セニョール』とあだ名をつけられています。
映美くらら
映美くららさんは、里やで息子と住み込みで働く客室係の天草蘭役を演じています。里や焼失後はサトから紹介された美容院に就職するが、純のホテル開業の決意を知り、宮古島に移り住み駆けつけます。
岡田篤哉
岡田篤哉さんが演じるのは、蘭の息子で彼女の『生きる希望』である天草士郎役です。名字として使っている天草姓は、蘭が偽名を用いるための姓だそうです。
朝倉あき
里やの雑用係でサトの遠縁である宮里羽純役を演じているのは、朝倉あきさんです。いつでも無気力で食堂の片隅に座りストローでジュースを飲んでいるため、サトから『チュルチュル』とあだ名をつけられていました。
石倉三郎
石倉三郎さんは、宮古島出身で里やに出入りする常連客で琉球舞踊の師匠の金城志道役を演じています。
朝加真由美
朝加真由美さんは、酒浸りで里やを訪れた宿泊客の久世秋代役を演じています。第3部でキーパーソンとなる人物です。
純と愛をキャストの面から振り返ってみましたが、主人公を演じた二人のキャストをはじめ、個性のある素敵なキャストが勢揃い!という感じの作品でしたね。
純と愛は人気のドラマだったので、あの時の人が今こんなに活躍してるんだと思うキャストもいると思います。また改めて純と愛をキャストの視点から見てみると面白いかもしれませんね。豪華キャストの純と愛は良いドラマでした。
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