俳優・藤原竜也が出演した映画とは?主演映画はあの作品だった!
2015/10/08
sakurayuzu
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「愛のコリーダ」
『愛のコリーダ』は、1936年に起きた「阿部定事件」を題材にした映画で、男女の愛をリアルに描いたものです。
監督は大島渚さん、松田暎子さんと藤竜也さんが主演です。検閲を逃れるために日本とフランスの合作となっていて、日本で撮影したものをフランスで現像して編集されたのだとか。
『愛のコリーダ』は男女の愛欲の世界を描いているため、わいせつ物と問題視され、なんと裁判にまで発展したのです。
しかし、結果は無罪となりました。
『愛のコリーダ』は、シカゴ国際映画祭審査員特別賞や英国映画協会サザーランド賞を受賞するなど、海外では高い評価を得ていました。
フランスで完成させた「愛のコリーダ」のオリジナル・無修正版は、現在でも日本では上映することが出来ません。
それでも監督の大島渚さんは、日本の映画界のタブーに挑戦したんですね。
『愛のコリーダ』の過激さは、先ほどご紹介した裁判のエピソードからもわかると思います。
2000年にリバイバル上映された際もぼかしの修正が入るという、現在も問題視される作品です。
この衝撃的な映画を語る上で欠かせないのが、藤竜也さんの相手役を演じた松田暎子さんです。
1952年生まれの松田暎子さんは、劇団員などとして活動していましたが、1976年公開のこの映画で、一躍名女優となりました。その後は数本の映画に出演するなどしましたが、1982年に引退しました。
2011年になくなっています。
そして松田暎子さんと同じくこの映画に出演したのが、今はダンディーな俳優として知られる藤竜也さんです。
大学時代にスカウトされた藤竜也さんは、1962年に映画デビューをしました。そして1976年公開のこの映画に出演し、話題を呼びました。
―特に若いお客さんにどのようなところを見てほしいですか?
そうね・・・・・「惚れる」っていうのはこういうことなんだよ、ってことになるのかな。みんな、その覚悟はあるかい? って。
『愛のコリーダ』はその過激な描写や映像が話題になりますが、根底にあるのは男女の愛なんだと、藤竜也さんは言われているようです。ダンディーな藤竜也さんが言うと渋みがありますね。
藤竜也さんにとって「愛のコリーダ」への出演はターニングポイントだったのでしょうね。「愛のコリーダ」出演の後、2年間俳優業から遠ざかったそうです。
そういえば、撮影が終わって(スタジオのある京都から)東京へ帰る前日くらいかな。美術の戸田重昌さんが僕のところに来て、「藤さん、ちょっとお願いがあるんですけど」「はい、なんでしょうか」「松田さんに一つ渡してもらいたいものがある」と。和紙に包んだ白無垢のね、何ていうんだろうか、単衣というか…。とにかく着物ですよ。ああ、これはおそらくスタッフ全員の松田さんへの称賛の意味だな、と思いましてね。これはきちんとしなければと、旅館の一番いい部屋を空けてもらって、きれいに掃除してもらって、冬だったけれども、京都ですからね、バーンとあけて庭が見えるようにして、キリッとした空気をつくってもらった。そして二人になって、「あの、これ、どうぞ」って白無垢を差し出したら、松田さんがポロポロ泣いてね。その白無垢の意味は何なのか、戸田さんには聞かなかったけど、別に聞かなくてもそれぞれに思うところがあればいいんですよね。
粋な計らいですね。「愛のコリーダ」の中で愛に溺れた松田英子さんと藤竜也さん、お二人にしか分からない関係性というのがあるのでしょうね。
―お会いしたくないですか?
いやあ、吉と定の世界はあそこで終わったんです。生身の藤竜也と松田英子が会ったって、ただセンチメンタリズムなだけで、あまり意味がないでしょ。
2000年のインタビューです。藤竜也さんは「愛のコリーダ」で演じた定を愛していたのでしょうね。
松田暎子さんと藤竜也さんが共演した映画「愛のコリーダ」についてご紹介しました。センセーショナルな内容と映像が話題の「愛のコリーダ」ですが、「惚れる」という究極の愛欲を描いた作品だと吉蔵を演じた藤竜也さんは語っています。
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日本の映画史に残る衝撃作と言える『愛のコリーダ』という作品をご存知ですか?
松田暎子さんと藤竜也さんが出演したこの映画は、上映された当時は大幅な修正を加えられた大幅な修正を加えられたほど、過激なシーンがあるものだったようです。
今回はこの作品に出演した松田暎子さんと藤竜也さん、そしてこの映画に関わった人の想いなどについて解説します。