全ての仮面ライダーの元祖!最初のライダー、仮面ライダー1号とは?
2015/10/08
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テレビシリーズ『仮面ライダー』第1 - 13話に登場する、本郷猛がベルトの風車「タイフーン」に風圧を受けることで変身した姿。通称「一号ライダー」「本郷ライダー」。のちにデザインが大幅に変更された「新一号」と区別する際には、「旧一号」と呼ばれる
車ダイナモ・タイフーンから取り入れた風の力を胸のコンバーターラングでエネルギーに変換し、これを腰のエナージコンバーターで蓄積して全身に送り出すことで力を得ている。風力のない場所では変身も仮面ライダーの姿の維持もできない。人間より広い視界と赤外線による暗視能力、ズーム機能を持つ複眼Cアイ、4キロ四方の音を聞き取る聴覚、電波の送受信を行う超触覚アンテナ、対怪人用の脳波探知機Oシグナル、100トンの衝撃を吸収する足のショックアブソーバなど、基本的な機能面は一号・二号共通である。
能力は、その後の訓練によって向上していった。なお、技とスピードを特徴とする設定は後のものだが、旧二号と交代するまでのわずか13話の間に旧二号とほぼ同数の技を披露している。
マスクはFRP製で、分割方式ではなくヘルメットのようにすっぽりとかぶる。アクション用はラテックス製。後頭部には着用者の髪の毛がのぞく。耳の部分には通気孔が空けられている。のぞき穴周囲のビスは4つのものと5つのものがあり、ねじ穴はマイナスである
粘土造型を担当したのはエキスプロダクションの三上陸男。仮面ライダー旧一号のマスクは藤岡弘の頭部にあわせて作られたため仮面ライダー新一号よりも小ぶりであるという説があったが、仮面ライダー新一号マスクは仮面ライダー旧一号から型取りしているため、実際のサイズに大差はないと考えられる
Cアイ - 透明ポリエステル製。押し型によって複眼のパターンをつけている。ピンクに見える無着色のものと、クリアーカラーの赤で塗られたものがある。夜間撮影で眼を光らせる際は自転車用の豆電球と反射板を使っているが、マスク内には電源は仕込まれていない
クラッシャー - 上下分割されており、下顎はラテックス製。ポリ製の物もあったらしい。マスクの下にかぶる、つばを切断した塗装屋の帽子から、ゴムバンドで吊っている
仮面ライダー旧一号のスーツの生地は、初期はシカ皮だった。後期はビニールレザー製に変更されたが、本皮のものもあったらしい。胸のコンバーターラングはラテックス製
タイフーン - 厚みの異なる2種類が存在する。厚いタイフーンには風車の回転機構が仕込まれていたらしいが、スーツ着用時に全身が映った状態で作動させている映像はない
全体を通じていえることだが、細部のカラーリングは話数によって微妙に変化している。これは改良や補修を現場で行っていたという制作上の事情である。当時エキスプロダクションに所属していた前澤範は、番組の長期化を想定していなかったため塗料を作り置きしておらずにその都度調合しており、また絵の具の質も悪かったことから変色していき様々な色の仮面ライダーが存在していたと証言している。
ヨーロッパで戦っているという設定になっていた仮面ライダー一号は、藤岡弘の復帰に伴い第40・41話で再登場し、以後は何度か二号と共闘した。この時期も「仮面ライダー旧一号」ではあるのだが、スーツが以前と異なる独特の色合いをしているため、撮影ロケ地にちなんだ「仮面ライダー桜島一号」という愛称がある。映画『仮面ライダー対ショッカー』では、この姿で変身ポーズを披露している。
1998年のビデオ『仮面ライダーメモリアル』では藤岡のナレーションで「戦闘経験を積み重ねることによって肉体が変化した」と語られており、「第一形態」である仮面ライダー旧一号に対し、仮面ライダー桜島一号は「ヨーロッパ時代の第二形態」と解説している。
ガンバライドではSRキャラとして登場
仮面ライダー桜島一号のマスクは新規に造形され、アップ用では初めて顎紐が付けられた。光沢があり、耳の通気孔がなくなっている。また、Oシグナルはダミーになっている。第41話のみ仮面ライダー旧一号のマスクを併用している。バイクアクションの撮影時には、ラテックス製のマスクとジャージ生地のスーツが用いられた
初期の暗い配色のもの(旧一号)、番組後期以降の明るい配色のもの(新一号)、ゲスト出演的に二号と共闘した際に用いられた旧版と同色のスーツ(通称・桜島一号)、映画「仮面ライダーTHE FIRST」でリメイクされた際のスーツなど幾多のバリエーションがあります
第53話から登場した、仮面ライダー一号が強化を遂げた姿。二号同様に風力エネルギーを体内に蓄えることで自在に変身できるようになっており、その際は「ライダー、変身!」の掛け声とともに独自のポーズをとる
身体能力は以前より向上しているが、敵怪人もまた強くなってきているので、技の多彩さをもって対抗している。必殺技の代表であるライダーキックには戦況に応じた様々なバリエーションがあるほか、打撃技や投げ技も充実している。このため「技の一号」の異名を持つようになった
最初の仮面ライダーということもあり他作品への客演も多いですが、藤岡弘、が顔出ししている事は意外と少ないんです!
マスク - 当初は明るい黄緑だったが、次第にメタリックなライトグリーンに変化していった。当初は仮面ライダー桜島一号や仮面ライダー旧二号のマスクのリペイントを用いていたが、ショッカーライダー編から新造のマスクが導入された
コスチューム - 手袋とブーツの色は銀。体の両側には、脇の下を含めて2本の銀のラインが入っている。スーツは布製に変更されたが、アトラクションでは引き続きビニールレザー製のものが使用されていた
変身ベルト -仮面ライダー 二号同様の赤い下地となったが、例によって部品の形状違いによるバリエーションが存在し、特に飾りボタンの種類は多い。タイフーンやコンバーターは主にポリ製だが、中にはラテックス製のものもあった
一号は初代ウルトラマンと共闘したこともあるんです。
こうした一連の変化に関する説明は、劇中ではまったくされていない。仮面ライダー新一号編のOPや第86話の回想シーンでは、仮面ライダー新一号編の衣装を着た本郷の改造シーンらしき新規撮影カットがあるが、これが「再改造の場面である」と明確に述べられているわけでもない。阿部征司はこの件に関し、「わざわざ説明する必要はないだろうし、子供達も気にしないだろうという意識があった。大人は理由に気を遣うだろうけど(要約)」と、細かな連続性を番組内で追及する姿勢は取らない旨を語っている
1972年当時の児童向けには「体の機械の仕組みが変わったから」とだけ解説されており、どのような過程を経て強化されたのかまでは語られていなかった。後年になってから「ショッカーにわざと捕獲され、死神博士の手で再改造手術を受けた。本郷は自己催眠によって意識を保ち続けており、脳改造される前に脱出した」という設定が作られた。その一方で、前述の通り『仮面ライダーメモリアル』では「戦闘経験を積み重ねることによって肉体が変化した」とされている
仮面ライダーと言えば「無理矢理悪の組織に拉致されて改造された悲劇のヒーロー」というイメージがあまりに色濃いが、作中で悪の組織に強引に拉致され、改造人間にされてしまったライダーはダブルライダーとZX、BLACK、真、ZO、ダークカブト、改造人間ではないが、それに近い存在のウィザードの8人のみです。
原作者である石ノ森章太郎にとって、仮面ライダーとは一号こそ原型で、ちなみに、0号と称された『BLACK』や『真』は、もう一度はじめのライダーのイメージを掘り起こしたいという意向がこめられていたり、『真』の翌年に製作された『ZO』にも「原点回帰」という想いが込められており、一号のオマージュであるシーンもいくつか存在しています。
すべての原点である仮面ライダー一号をみなさんも見てみてはいかがでしょうか。
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