鬼束ちひろが独特の世界観で劇的に綴る人間模様「流星群」とは!?
2016/08/02
NANAT197
2015/07/27 更新
ドラマ「TRICK2」の主題歌となった鬼束ちひろさんの「流星群」。鬼束ちひろさんの曲は歌詞について色々と解釈されますが、「流星群」については前作の「Infection」からできた曲のようです。鬼束ちひろさんの「流星群」の歌詞解釈について詳しく語ります!
鬼束ちひろさんと言えば、仲間由紀恵さん主演で大ヒットになったドラマ「TRICK」の
主題歌「月光」ですよね。
ドラマ「TRICK2」の主題歌も引き続き、鬼束ちひろさんの歌が起用されました。
タイトルは「流星群」。
鬼束ちひろさんの声と映像がぴったり合っていて、
鬼束ちひろさん以外「TRICK」の主題歌はありえないと思ったものです。
タイトルも「月光」ときて「流星群」。なるほど、って感じでした。
簡単に鬼束ちひろさんの「流星群」について紹介しましょう。
北海道テレビ放送『夢チカ18』2002年2月度エンディングテーマ
自分の醜さを認めながらも人との繋がりを無視しては生きていけないという歌詞で、楽曲のテーマは「(微熱っぽい)体温」。
この「流星群」は鬼束ちひろさん自身6枚目のシングル曲です。
鬼束ちひろさんの歌詞には毎回かなり深いメッセージ性がありますが、
この「流星群」にも鬼束ちひろさんのメッセージが描かれています。
鬼束ちひろ「流星群」
まずは鬼束ちひろさんの「流星群」の歌詞を見ていきましょう。
言葉にならない夜は 貴方が上手に伝えて
絡み付いた 生温いだけの蔦を 幻想だと伝えて
心を与えて 貴方の手作りでいい
泣く場所が在るのなら 星など見えなくていい
呼ぶ声はいつだって 悲しみに変わるだけ
こんなにも醜い私を こんなにも証明するだけ でも必要として
貴方が触れない私なら 無いのと同じだから
曖昧なだけの日々も 何処まで私を孤独に
褪せる時は これ以上望むものなど 無い位に繋いで
想いを称えて 微かな振動でさえ
私には目の前で 溢れるものへと響く
奇跡など一瞬で この肌を見捨てるだけ
こんなにも無力な私を こんなにも覚えて行くだけ でも必要として
貴方に触れない私なら 無いのと同じだから
数えきれない意味を遮っているけれど
美しいかどうかも分からないこの場所で 今でも
呼ぶ声はいつだって 悲しみに変わるだけ
こんなにも醜い私を こんなにも証明するだけ でも必要として
貴方が触れない私なら 無いのと同じだから
どうでしょう。
改めて鬼束ちひろさんの「流星群」の歌詞を見ると
まるで祈っているよう。
祈るような歌詞と鬼束ちひろさんの天に祈るような歌声が
本当に素敵ですよね。
「月光」ほどではありませんでしたが、鬼束ちひろさんの「流星群」もヒットしました。
「流星群」も素敵なのですが「月光」も併せて聴いてみてください。
どちらも祈るような本当に素敵な曲ですよね。
鬼束ちひろ「月光」
鬼束ちひろさんは「流星群」が発表されたとき、このようなコメントをしています。
本人曰く「出るべくして出た曲」「前作とリンクしている曲」と言い、「「infection」で『爆破して飛び散った心の破片』が、この「流星群」で星になって降って来る」と解説している。
鬼束ちひろ「Infection」
鬼束ちひろさんの5枚目のシングル「Infection」の歌詞です。
「何とか上手く答えなくちゃ」
そしてこの舌に雑草が増えて行く
鼓動を横切る影が
また誰かの仮面を剥ぎ取ってしまう
In the night(夜になれば)
I sit down as if I'm dead(私は死んだように座り込んで…)
爆破して飛び散った
心の破片が
そこら中できらきら光っているけど
いつの間に私は
こんなに弱くなったのだろう
足が竦んでしまう事も
気にならない振りをして居るの
私の愚かな病は
だんだんひどくなっていくばかり
In the night(夜になれば)
I realize this infection(私はこの感染に気付いて…)
爆破して飛び散った
心の破片が
そこら中できらきら光っているけど
いつの間に私は
こんなに弱くなったのだろう
あらゆる小さな熱に
怯え始めている私に
勝ち目など無いのに
目を覚まさなくちゃ
爆破して飛び散った
心の破片が
そこら中できらきら光っているけど
いつの間に私は
こんなに弱くなったの
なんて辛く悲しい歌なのでしょうか。
夜一人でこの「Infection」を聴くと悲しくて仕方なくなったのを思い出しました。
この鬼束ちひろさんの「Infection」はテレビ朝日系のドラマ「氷点2001」の主題歌でした。
ドラマと曲がリンクしているような気さえしました。
興味のある方はドラマも見てみてください。
鬼束ちひろさん自身が「Infection」から「流星群」ができた、という意味を考えてみました。
「Infection」の歌詞を見るに、
「爆破して飛び散った心の破片」そしてそれはそこら中にあって
きらきらしているのに集められず、
「私」は弱くなってしまった
その「心の破片」は鬼束ちひろさんの6枚目のシングル「流星群」の
流星となって降り注ぎ、「貴方」が現れる。
「貴方」に必要としてほしい、「醜い」という「私」を救ってほしい
と切実に祈る歌、それが「流星群」なのだと個人的に解釈しております。
鬼束ちひろさんの4枚目のシングルである「眩暈」に印象が似ているなあと思ったのですが、「流星群」の方が、祈りが強い気がします。
鬼束ちひろさんの詩は様々な解釈がされますが、
この「流星群」も例にもれず、色々と解釈されていますので紹介します。
のこの曲の歌詞を聴いて感じたのは,『他者依存』という言葉です。この歌詞の根幹をなしているのが,
「貴方が触れない私なら 無いのと同じだから」
「貴方に触れない私なら 無いのと同じだから」
の部分だと思えるからです
同感です。「Infection」で弱り切った「私」には自分で立っていることさえできないほど。
ですから「流星群」で助けを願ったのだと思います。
「貴方」の存在で自分の心の存在を確認する、というようにも考えられますよね。
他にも、こんな解釈をしている人もいるようです。
「相思相愛」とありますが、個人的には「流星群」においては「私」の気持ちの方が強いのではと感じます。
鬼束ちひろさんの「流星群」という歌は、
それほどに切実に救いが欲しいと望んでいる叫びの曲なんだと思うのですが、
いかがでしょうか。
「流星群」の歌詞をめぐっても、色々な解釈があるようですね。
鬼束ちひろさんの歌詞パワーは本当にすごいと思います。
人に想像させずにはいられない世界観、なかなかできないことですよね。
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