記事ID88423のサムネイル画像

    あの映画に出てくる車は何?もうひとつの主役「車」に迫る!

    映画に出てくる車は、時には主人公らを助けたり、車内で愛を語らう舞台になったりと、まさにもうひとつの主役と言えましょう。「あんな車がそばにいてくれたら・・・」女性でも気になる、女性だからこそ気になる車も含めて、映画の名場面が思い浮かぶ車たちをご紹介します。

    映画『ミニミニ大作戦』(2003年、1969年)の名車「ミニクーパー」

    映画『ミニミニ大作戦』は、1969年製作のイギリス映画をリメイクした、2003年製作のアメリカ映画です。舞台はイタリア・ベニス。天才的なドロボウ、チャーリーは、最新型金庫に厳重保管されている50億円相当の金塊を強奪する計画を立て、仲間を集めるのですが仲間のスティーブに裏切られ金塊だけでなく、慕っていたジョンの命まで奪われてしまいました。そこでチャーリーは1年後、ロサンゼルスで新たな仲間とともに金塊を奪い返す計画を立てます。そこで活躍するのがこの3台の車、ミニなのです・・・。

    この映画ではニューミニを使用していますが、旧作のほうは、昔の小さなミニが使われており、ちょこまかと走るカースタントは「こまねずみ」のようでひきつけられます。

    映画『ラブ・バッグ』(1969)の名車「フォルクスワーゲン・ビートル」

    心をもつ車ハービーと、失業中のレーサー、ジム・ダグラスとの友情を描いたファンタジー。自動車店主がフォルクス・ワーゲンを傷つけようとするところを救けてくれたジムのためにハービーは恩返しをしようとしますが・・・。CGなど使っていないのに本当に車に心があるように見えてきます。この作品はのちに多くの続編やリメイクも作られました。

    「続ラブ・バッグ (1975年12月20日公開)」は、サンフランシスコを舞台に悪徳事業家をやっつける『かぶと虫』ハービーの活躍を描くシリーズ2作目。ラブバッグ モンテカルロ大爆走 (1980年4月12日公開)「ラブバッグ」シリーズの3作目では、事件に巻き込まれながら、モンテカルロラリーに参加、そこで恋におちる様子をコメディっぽく描いています。

    映画『007スペクター』(2015)の名車「アストンマーチンDB10 」

    歴代ボンドカーの中では唯一市販されている車がベースになっていない一台です。映画の中では、009のために300万ポンドの費用をかけ製造した車輌をボンドがローマに向かう際に持ち出したという設定。機関銃や火炎放射機なども搭載している秘密兵器です。アストンマーチンは映画のために10台だけを製造しましたが、完全な形で残っているのは2台。うち一台は3億9000万円で落札されました。ちなみに現実の世界では公道は走れません。

    映画『007は二度死ぬ』(1967年)の名車「トヨタ2000GT・オープントップ」

    こちらも映画007シリーズのボンドカー。日本が舞台になったこの作品はトヨタ自動車と契約して制作されたため、敵味方に限らず多くのトヨタ車が出演しています。あまりにも車高が低い車だったため主演のショーン・コネリーの頭がつっかえてしまい、オープンにされたという逸話があります。ちなみにトヨタ2000GTとカーチェイスを繰り広げ、海に落とされた敵役の車、トヨタ・クラウンは、今も東京湾に沈んでいると言われています。

    映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)の名車「デロリアン」

    この映画で主人公のマーティが乗り込み大活躍するタイムマシン。ドクことエメット・ブラウン博士が、自らの愛車デロリアン=DMC-12を改造して製作したものです。デロリアンが選ばれたのは「ステンレスボディーがタイムマシンにとって好都合」なことと「見た目のかっこ良さ」が理由でした。パート1の最後では驚くような動きをしますがネタバレになるから書きません。

    映画『アメリカン・グラフェティ』(1973年)の名車「フォード・デュース」

    この車は1932年に生産されたフォードモデルB(B型フォード)クーペ。 映画用に製作された改造車で当時の若者文化を象徴する「ホットロッド」というスタイルに仕上げられています。 1962年、カリフォルニアの田舎町にあるハイスクールを卒業し東部の大学へ出発しようとする若者たちの最後の一夜が描かれています。その中でこの車は重要な役割を果たします。そしてもうひとつ重要な役割を果たすのはラジオ。伝説のDJウルフマン・ジャック本人が登場する恋のエピソードは胸がキュンとする物語です。

    映画『ルパン三世シリーズ』の名車「フィアット500」

    1971年に始まったテレビ版のルパン三世。当初は後述するベンツがルパンの愛車だったのですが、後半からこのフィアット500に変わります。実はこれアニメが放送された時の作画監督の愛車がフィアット500だったのがきっかけでした。スマートなルパンたちが丸っこくて小さな車で逃走する。これが滑稽でありつつ粋でした。なんといってもルパン=フィアットのイメージを定着させたのが映画『ルパン三世カリオストロの城』でした。

    『ルパン三世』の初期の愛車「ベンツSSK」

    ルパンが最初に乗っていた愛車がこれ「ベンツSSK」。1928年に発売され、4年ほど生産されましたが生産数は数10台程と言われています。時は世界恐慌の1年前でした。2004年に開催されたオークションでは8億円で落札されるほどの幻の名車。ルパンの持っていた車はフェラーリのV12気筒エンジンに載せ換えているため価格のつけようがないほどの高価な車となっています。

    以上、二台はルパンシリーズでおなじみの車ですが、ルパンの愛車遍歴をみますと、日産スカイラインやトヨタセリカ、フェラーリやコブラ、メッサ―シュミットなど実に多彩です。

    映画『ローマの休日』(1953年)の名車「フィアット500トッポリーノ」

    ローマの休日といいますとオードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックが二人乗りするスクーター「ベスパ」を想い浮かべるかたが多いと思います。でも、オードリー・ヘップバーンを追いかける記者役のグレゴリー・ペックが乗ってくるのがこの「フィアット500トッポリーノ」。作品のエピソードにも関わってきます。滑らかな曲線を描く美しい車体です。

    映画『栄光のル・マン』(1971年)の名車「ポルシ911」

    本物のレースの現場で撮影されたスティーブ・マックィーン主演の名作映画が『栄光のル・マン』です。マックイーンの役は、ル・マン24時間レースに参戦するポルシェ・チームのワークス・ドライバーでした。このためガルフ・カラーのレーシングカーの印象が強いと思いますが、冒頭でレーシング・ドライバー役のマックィーンがドライブするのが、このグレーの「ポルシェ 911」です。この車はマっクィーンの愛車でもありましたが繊細で美しい姿に魅了されます。

    映画『ブルース・ブラザーズ』の名車「ダッジ・モナコ」

    有名な映画ですが、まだご覧になっていないかたは前知識なしにご覧になることをお勧めします。頭を空っぽにして音楽に身を委ねて。ブルース・ブラザーズの二人が乗る車がこれ。1974年式ダッジ・モナコ。パトカーみたいな配色ですが。それもそのはず。元パトカーです。ライブの宣伝にこの車の屋根に大きなスピーカーを載せて走る姿が印象的です。

    映画『ゴーストバスターズ』(2016年)の名車「キャデラック・ワゴン」

    『ゴーストバスターズ』は、2016年公開の超常現象コメディー幽霊退治映画。1984年の『ゴーストバスターズ』のリブート作品です。旧作に続いて今回もキャデラック・ワゴンを採用。旧作では1959年製キャディラックの救急車をカスタムしたものでしたが、2016年版では1989年型キャデラックのブロアム・ハース(霊柩車)をカスタムしたものが使われています。

    映画『トランスフォーマー』の名車「シボレー・カマロ」

    ご存知。車などがロボットに返信するトランスフォーマー。中でも人気が高い勇敢なロボットが「バンブルビー」。この黄色いカマロがバンブルビーに変身します。少年との友情を信じており、仲間が人間を信じられないと言っても「ニンゲンは一番の親友だ」と反論しました。

    映画『カーズ』の名車「インターナショナル ハーベスター L-170」

    実際にルート66の廃止されたガソリンスタンドにあったレッカー車、International Harvester L-170がモデルになったというメーター。映画では主人公ではありませんが、準主役として主人公のマっクィーンに負けない魅力を醸し出しています。得意技はバックで走ることで、大活躍するのです。

    この錆びた車体がとってもいい感じです。これだけサビサビのメーターですが、親友のマっクィーンとの接触でついた傷をとても大切にしていたりします。カーズ2ではほぼメーターが主役と言っていいですし、短編シリーズでも「メーターの世界作り話」というタイトルで主役をはっているのです。

    ちなみにこちらはカーズの主役、ライトニング・マっクィーンのモデルとなった車のひとつ「フォードGT40 」です。ただ、モデルといっても他の登場人物(?)とは違い、そのものずばりのモデルとなった車種があったわけではありません。ジョン・ラセター監督によれば、NASCARなど、いくつかの車をミックスして考えだされたとのこと。そのなかでも特に個性が受け継がれているのがこのGT40ではないかと思います。

    テレビ映画『ナイトライダー』の名車「ポンティアック・トランザム」

    『ナイトライダー』は、1980年代のアメリカの特撮テレビドラマ。私立探偵機関の調査員、マイケル・ナイトが、人間の言葉を話し特殊装備を搭載したドリーム・カー『ナイト2000』と力を合わせて事件を解決するカーアクションテレビ映画でした。

    このボンネット近くで輝いていいるフラッシャーは当時憧れの的でした。自分の車を改造するかたもよく見られました。ちなみに子供の自転車用のフラッシャも販売されていました。

    ちなみにこちらはマニアが楽しむレプリカ版「ナイト2000」の車内。今見てもかっこいいですね。でも操縦のしかたを覚えるのが大変そうです。意思を持つこの車。一般的な車と同じに扱われることは嫌がり、バイクに対しては「進化の乏しい乗り物」、「車輪付きほうき」などと表現するなどプライドは高いのですが、高所恐怖症だったり憎めないキャラでもあったりします。

    映画『チキチキバンバン』(1968年)の名車「パラゴン・パンサー」

    ファミリーファンタジー映画の「チキチキバンバン」。テーマソングが大変有名です。「チキチキバンバン」とはまさにこの空飛ぶ車のこと。車名の由来は「エンジン音」(映画にもそんなシーンが出てきます)からだと思われがちですが、実際には第一次世界大戦当時の兵士の愛唱歌の歌詞から採られたものだということです。

    映画では画像の「バラゴン・パンサー」という車を改造して撮影されましたが、なんと「チキチキバンバン」は実在しました。1920年代初頭のイギリスで、当時有名なレーシングかーでした。旧型メルセデスのシャーシに航空機用の大出力エンジンを積んで作らせた特注の改造車でとんでもない性能の車だったといいます。

    映画に出てくる車には制作者の愛がこめられている

    映画に出てくる車種が選ばれた理由に、監督などの愛車だったからというのが意外にあることに気づかされます。それだけ車が重要視され、愛されていることのあらわれなのだろうと思います。また人生のストーリーの中では、車は欠かせない存在なのだということもわかります。あなたはどんな車と一緒に、人生のストーリーを紡いでいますが?

    TOPへ