【カリスマ・ラジオDJ】伊集院光のラジオ番組が最高に面白い!
2021/11/24
グリ777
古き良き時代にはラジオは生活に欠かせないものでした。それだけに名作映画ではラジオが印象的、象徴的に使われています。そんなラジオが出てくるおすすめの名作映画を一挙にご紹介します。
まずは洋画から。「ラジオDJが重要な役割を果たす」作品もあれば、「時代の象徴」としてラジオが扱われる作品もあります。そんな作品をご紹介!
舞台はベトナム戦争。主人公は米軍内で流れるラジオDJクロンナウアー。彼は一瞬のうちにその場を盛り上げてしまうトークの達人でした。しかし、お堅い軍の上官には理解されず、衝突してばかり。それでも若い兵士たちは彼の番組を楽しみにしていました。ところが...
ハイテンションで、変幻自在なトークを繰り広げるロビン・ウィリアムズにこの役はぴったり。彼の演じるクロンナウアーは、戦地へ赴く兵士に明るく呼びかけていた実在のラジオDJでした。こんなにもハイテンションで明るいトークを繰り広げるのに、彼の表情の中にはどことなく寂しさが秘められています。そこがこの映画が伝えたかったことを象徴しています。
毒舌&下品トークで有名な実在DJ、ハワード・スタンの自伝的映画。主演も本人です。ひとりのさえない大学生ハワードが卒業後、田舎で憧れのラジオDJになります。その後、都会のラジオ局に移籍することでトークは過激にエスカレートしていきます。しかし下品なトークに似合わず私生活では愛妻家でした。その大切な妻がある日、流産してしまいます。
ハワード・スタンのラジオは、毒舌下品と言われていますが、本当に辛辣に揶揄する対象は権力者など。リスナーに対しても毒は吐きますが愛情が込められ、リスナーもそれを知っているのです。この映画のサントラ版もレッド・ホット・チリペッパーズなど、名曲揃いでおすすめです。
1962年の夏、4人の若者が旅立ちを翌日に控えた日のできごとを追う作品です。自分に微笑みかけた美女を探すため、夜明けまで町を転々とするカート。しかしなかなか巡り会えず、海賊放送のラジオ局にたどり着きます。そこは彼らの青春だった伝説のDJウルフマン・ジャックがいるラジオ局でした。
当時の若者に人気のウルフマンジャック。しかしラジオ局にたどり着いたカートに彼は「自分はここの小間使いであり、ウルフマンは世界中を飛び回っているんだ」と告げます。 そして「自分はウルフマンじゃ無いが、彼ならこう言うハズだよ」 と、恋に悩むカートに、とあるアドバイスを与えてくれるのです。
舞台は1966年のイギリス。今では考えられないことですが、BBCラジオはロックの放送を一日45分に制限していました。そこでロックファンらは法律の届かない海上に船を浮かべ、24時間ロックを流し続けるラジオ局を運営していたのです。そこで巻き起こる騒動を描いたコメディです。
このパイレーツ・ロックのオープニングで流れるThe Kinks の「All Day And All Of The Night」を(公式動画から)。陽気なこのコメディーの始まりにはぴったりの曲です。この作品には数多くの名曲が使われておりサントラ盤もおすすめです。
1985年10月25日、ドク(ブラウン博士)は親友の高校生マーティを、深夜の秘密実験に呼び出します。なんとドクは愛車のデロリアンをタイムマシンに改造していました。しかしそこでトラブル発生、ひょんなことからマーティだけが30年前へと旅立ったのですが…。物語ではラジオ番組が「現在」と「過去」の違いを表現しています。
この映画では、ラジオが存在感を発揮します。たとえば流れてくるCMの「ただいま、スタットラー・トヨタでは1985年式のトヨタ車すべてを本年最高の価格で提供しています」というセリフはラスト近くになって効いてくる「伏線」です。また、「次のニュースです。パシフィック原子力調査研究所のプルトニウム紛失事件について」というラジオニュースも、物語上では重要な要素になるのです。劇中でラジオから流れてくるのがこの曲、Huey Lewis and the News でPower of Love。
アメリカ人にとって、ラジオが家族の団欒の中心であった頃の古き良きアメリカを、少年の目を通して描いた作品です。第二次世界大戦が勃発したばかりの、クィーンズ区のロッカウェイが舞台になています。
監督はウッディ・アレン。監督本人は出演していないのですが、自伝的要素が強い作品。優しく美しい「ラジオがあった日々」のスケッチです。
邦画でもコメディや恋愛もの、またドキュメンタリーなど幅広いジャンルにおいて「ラジオ」がテーマになっています。そんな作品をご紹介します。
鈴木京香演じる「みや子」は、ラジオドラマの脚本コンクールで入賞し、放送に採用されます。ところが、放送直前になって女優、スポンサー、俳優陣が次々に注文をつけだします。プロデューサーやディレクターはそれを、ずるずると受け入れはじめ、シナリオがどんどん書き替えられて...
三谷幸喜監督&脚本だけあって、ぐいぐい引き込まれます。本物のラジオマンが聞いても、「ああ、ラジオ局って、こういうスタッフいるいる!」と楽しめるという作品なのです。
学生時代最後の思い出にFMラジオ局の設立をめざす若者たち。彼らの想いをユーミン・サウンドにのせて描いたほろ苦い青春映画です。劇中のミニFM局『Kiwi』は、実在の『FM Banana』がモデルでした。
画像はこの映画に触発された木村太郎氏が立ち上げたコミュニティFMラジオ局。コミュニティよりも小規模のミニFM局を含め、90年代には小さなFM局が多数誕生しました。今は災害情報を伝えるメディアとしても見直されています。
東日本大震災より約2か月が過ぎた頃、宮城県南三陸町の町民が防災・避難情報を伝えるラジオ局「FMみなさん」を開局しました。様々なトラブルを乗り越えて、みんなを元気にしたいと活動するラジオ局を取材したドキュメンタリー映画です。
一時はやらせ騒動もおきたこの映画でしたが、やらせを伝える記事そのものが誤りだったことがわかり、上映が再開された経緯があります。この事件をきっかけに映画製作スタッフは毎年上映するたびにこのラジオの関係者に新たにインタビューをし直すなど、常に「今」を伝えようとしています。
洋画では上でご紹介したハワード・スタンのようにラジオDJ自らがメガホンをとったり出演するケースがありますが、日本でも現役の人気DJが制作に関わったケースがあります。そんな作品をご紹介しましょう。
人気ラジオDJの吉田照美が、つげ義春の「ねじ式」にインスパイアされて初めて監督、脚本、出演を務めたカルトムービー。「電波」が原因で激しい頭痛に悩まされてるサラリーマンが不思議な世界に迷い込む様を描いたシュールな作品。
ロケが行われたのはかつて四谷三丁目にあったラジオ局、文化放送旧社屋。設立したのがキリスト教系の団体だったため、パイプオルガンや聖歌隊用の雛壇を備え、本格的な聖堂もありました。「不思議な世界」を演出するのには適していたのです。
広島のラジオ局で長年パーソナリティを務めてきた横山は「ラジオは期待されていないのではないか」と考え、やる気を失っていました。だらだらと過ごす毎日の中で、ある日、ミミという少女と出会ったことをきっかけに不思議なことが起こり始め...
RCCラジオ、テレビ、映画評論でも活躍するアナウンサー、横山雄二本人が主演。作品を通して、ラジオやそれを取り巻く人々への深い愛情が伝わってきます。
ここでご紹介しましたように、「ラジオが出てくる映画」は、監督や出演者自身がラジオDJだったり、ラジオに思い入れのある作品が多いことに気づかされます。また古き良き時代の象徴として使われることも多いようです。いずれの作品でもラジオが主人公を助けたり支える存在として、ストーリー上欠かせません。あなたの生活にもラジオを取り入れてみてはいかがですか?映画さながらのドラマが待っているかもしれません。
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