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「ゴジアオイ」とはどんな花?植物界のサイコパスといわれる理由は?

「植物界のサイコパス」という異名を持つゴジアオイという花があります。人には絶対渡せないといわれているゴジアオイの花言葉とは何でしょうか?自然発火して周りの花を全て焼き払ってしまう興味深い植物、ゴジアオイの性質に迫ります。

ゴジアオイとは?

ゴジアオイという花は、一般的にあまり知られていない花の一つだと言えます。あまり聞き覚えのない花なので、ゴジアオイとはどんな花なのだろうと疑問に思う人は決して少なくはないでしょう。

ゴジアオイはゴジアオイ属ハンニチバナ科であり、卵状楕円形の5cm程度の葉に淡紫紅色系の花を咲かせます。花が咲くのは5月から7月の間であり、5枚の花びらをつけます。

また、ゴジアオイは漢字表記では『五時葵』『午時葵』と表記されます。これは、ゴジアオイが正午に開花し、夕方にはしぼんでしまうところからつけられており、他の別名にはシスタス、キスタス、キスツスなどもあります。

ゴジアオイの存在場所

ゴジアオイは南欧や北アフリカ、西アジアに分布しています。そのため、日本では見ることが出来ません。しかし、欧米のほうではよく見かける花でもあり、海外にいけばその姿を見ることが出来るでしょう。

もともとゴジアオイはアルカリ性の土壌を好みます。また、高温多湿にはめっぽう弱いため、高温多湿であることが多い日本では見かけないというのも、このことが理由だと言えるでしょう。

実際分布とされている地域は、高温多湿ではない地域であり、なおかつアルカリ性の土壌に恵まれている土地でもあります。植物は土や気温、環境などによって非常に影響されやすい存在でもあるため、条件が揃っている一部の地域でしか見かけることは出来ないのです。

ゴジアオイの栽培方法!

ゴジアオイは樹高50cmから150cmであり、花はとても色鮮かやで、満開になれば息を呑むほどに美しい光景を目にできると言われています。そんなゴジアオイを日本でも栽培してみたい、と考える人は意外に多くいるようです。

しかし、先程も紹介した通り、ゴジアオイを通常の状態で日本で栽培するのは難しいと言えます。実際栽培は積極的にはされていませんし、失敗も多いようです。そのため、どうしても栽培したいのであれば、ネット通販でゴジアオイの種やアルカリ性の土を購入し、温度や湿度に気をつけて栽培する必要があります。

実際栽培するにあたっては、5月頃に種をまくのがいいでしょう。水やりはあまり多くはやらず、乾いたと感じたら控えめに与えるのがベストだと言われています。

ゴジアオイは人にプレゼントしてはいけない?

ゴジアオイは美しい花だと知られていますが、実はそんなゴジアオイでも、プレゼントしてはいけない花であるということも有名な話です。

花はプレゼントの代表的な存在ですし、美しい花であればあるほどに、プレゼントに選べば喜ばれるのではないかと感じる人も多いでしょう。そのため、なぜゴジアオイがプレゼントには向かない花なのか、さらにはしてはいけないとまで言われるのか、納得できない人も多いはずです。

なぜゴジアオイはプレゼントしてはいけないのか、その理由について触れていきましょう。

ゴジアオイの花言葉

美しい花を咲かせるゴジアオイが、なぜプレゼントしてはいけない花になっているのか、その理由というのがゴジアオイの花言葉に関係しています。花にはそれぞれ花言葉があり、実は花の見た目とは裏腹に、残酷なものや、切ないものもあり、注意が必要となるケースが多いのです。

特にゴジアオイの花言葉に関して言えば、花言葉は【私は明日死ぬだろう】という非常に残酷で不吉なものになっています。プレゼントにあげてしまえば、まるで自分が死ぬことを予知して相手に伝えているように感じてしまいますし、相手に対して死を連想しているとも捉えられます。

他の花の中にはネガティブな花言葉の中に、ポジティブな意味を持つ花言葉を持つものもあるため、捉え方によってはプレゼントにもOKというものもあります。しかし、ゴジアオイの場合は花言葉のインパクトが強く、何より残酷で不吉なため、どんなに美しくてもプレゼントしてはいけない花になっているのです。

ゴジアオイの花言葉の由来

これほどまでに美しい花であるにもかかわらず、なぜ【私は明日死ぬだろう】という残酷で不吉な花言葉を持っているのか、ゴジアオイに対して疑問を感じずにはいられないという人も多いでしょう。実は残酷で不吉な花言葉の理由には、ゴジアオイ自体の生態が関係しているのです。

ゴジアオイは正午頃に咲き、夕方には萎むということについて冒頭でも少し触れました。つまりゴジアオイはいくら花を美しく咲かせたとしても、翌日にはしぼんでしまうのです。

そんなゴジアオイの姿から、花言葉は【私は明日死ぬだろう】となったのです。実際ゴジアオイは翌日には花をしぼませていますし、美しい花の姿が翌日にはなくなっているのを考えると、死を連想してしまうのも自然なことだと考えられます。そういった経緯から、花言葉が残酷で不吉なものになってしまったのです。

ゴジアオイは「植物界のサイコパス」?

ゴジアオイはどんなに美しくても、花言葉【私は明日死ぬだろう】というように、翌日には花をしぼませてしまい、美しい姿を見られなくなってしまいます。花言葉を考えるとプレゼントには向きませんし、何より一瞬しか花を咲かせないという面でもプレゼントには不向きだと言えます。

そんなどこか悲しく切ないゴジアオイですが、実は「植物界のサイコパス」だと言われているってご存知でしたか?サイコパスというと残虐非道な印象を思い浮かべてしまいますし、思わず【綺麗な花にはトゲがある】という言葉を思い浮かべてしまうものでもあります。

花言葉に続いて、なぜゴジアオイは植物界のサイコパスだと呼ばれているのか…それはゴジアオイに隠された性質が関係しています。その性質を知らずにゴジアオイを栽培しようとするならば、大きな問題、または事件や事故へと発展してしまう可能性すらあるのです。

ゴジアオイには発火作用がある!

ゴジアオイは一部で【自殺する植物】と呼ばれています。植物界のサイコパスと呼ばれる所以でもありますが、実はゴジアオイには発火作用があり、一定条件が揃ってしまうと自ら発火し、その身を燃やし尽くしてしまうという特性があるのです。そのため栽培する際は注意をしないと、大火事になってしまう恐れが出てきてしまいます。

そんなゴジアオイの発火作用が原因となって、ゴジアオイが咲いていた森があっという間に炎に包まれ、燃やし尽くされてしまったということも過去にはあるようです。日本ではあまり見かけないので知られていない一面ですが、もし日本で栽培されていたらと考えると、震えるほど恐ろしいことがわかるでしょう。

ゴジアオイの花言葉を振り返ると、花の開花としぼむ生態から「私は明日死ぬだろう」というものが名付けられていますが、こういった発火作用について知ってみると、「私は明日死ぬだろう」という花言葉の重みや残酷さがより増してくるものです。【自殺する花】【サイコパス】と言われるのも頷けるでしょう。

ゴジアオイの発火作用のメカニズム

なぜゴジアオイには発火作用があるのか、そのメカニズムについても触れていきましょう。メカニズムを知ると、環境的に適していないだけでなく、日本では栽培されていない理由というのもより深く理解出来るはずです。

ゴジアオイは環境に非常に敏感な植物であり、周囲の気温が35度以上になってしまうと、その身から発火作用のある分泌液を出してしまいます。発火作用のある分泌液にまとわれたゴジアオイは、ちょっとした拍子で発火の原因ともなりうる衝撃があれば、あっという間にその身を激しい炎で包んでいきます。

日本では35度以上になるということは、当たり前によくあることです。発火の原因になってしまう衝撃というのも、摩擦などでも条件としては当てはまるため、もし日本でゴジアオイが栽培されていたら、過去に何度も大きな火事を起こし、大事件に発展していたと考えられるでしょう。

ゴジアオイ以外にもプレゼントに不適切な花がある?

ゴジアオイに続き、実はプレゼントには不適切な花というものは意外にも多くあります。知らずにそんな花をプレゼントしてしまえば、相手との友好関係が崩れてしまうこと、またはそこまで行かなくとも不快な思いをさせたり、思わぬ疑惑を与えてしまったりする恐れも出て来てしまいます。

一般的に日本ではゴジアオイを手にすることはほとんどありませんが、日本で幅広く栽培されている美しい花々の中には、ゴジアオイのようにプレゼントには向かない花言葉を持った花が多く存在しています。

花をプレゼントする際に失敗しないためにも、そんなプレゼントに不適切な花、さらにはその花の花言葉について触れていきましょう。特に花をよくプレゼントするという人や、花をプレゼントに考えているという人は必見なので、是非注目してみてください。

アネモネ

美しい花の一つであるアネモネですが、アネモネには悲しい花言葉がいくつもあります。ポジティブで可愛らしい花言葉もありますが、基本的には悲しい花言葉になっており、プレゼントには向きません。特に【嫉妬のための無実の犠牲】という花言葉は、とても悲しく切ない花言葉になっています。

この花言葉の由来はギリシャ神話にあります。美と愛の女神として知られるアフロディーネは、キューピッドの矢に思いがけず刺さってしまい、直後に美青年アドニスに恋をしてしまいます。しかし、アフロディーネには恋人軍神アレスがおり、嫉妬に狂ったアレスはイノシシに姿を変え、アドニスに襲いかかります。

アドニスはイノシシの攻撃に対して身を護ることが出来ず、命を落としてしまうのでした。そんなアドニスの血がアネモネに変わった、または悲しみにくれたアフロディーネがアドニスの血をアネモネに変えた、と言われています。【嫉妬のための無実の犠牲】と呼ばれるのも、このことが由来となっているのです。

マリーゴールド

日本でも見かけることの多いマリーゴールドと言えば、可愛らしく元気でポジティブな印象を与えてくれる花です。実はマリーゴールドの花言葉には【別れの悲しみ】というものがあるのです。全般的にマリーゴールドの花言葉は【嫉妬】や【絶望】【悲しみ】というように、ネガティブな言葉が中心になっています。

これらの花言葉の由来はギリシャ神話であり、太陽神アポロンと美少年クリムノンの切ない話から来ていると言われています。太陽神アポロンは男女問わずに慕われ愛される神であり、そんな魅力あるアポロンに人間である美少年クリムノンは恋をしてしまいます。

その後アポロンもクリムノンに恋をし、二人は結ばれましたが、それに嫉妬した雲の神がアポロンを雲で隠してしまいます。ただの人間であるクリムノンは悲しみに暮れながら、やがて時が経ち死んでしまいます。クリムノンの死を知ったアポロンはクリムノンの死体をマリーゴールドに変えたと言われているのです。

スノードロップ

小さく可愛らしい花を咲かせるスノードロップですが、その可愛さからは想像が出来ないほどの恐ろしい花言葉を持っているってご存知ですか?特にスノードロップはゴジアオイのように、プレゼントには送ってはいけない危険な花であるとも言われている存在なのです。

そんな花言葉は【あなたの死を望みます】というものです。この花言葉の由来としては、イギリス農村部の言い伝えが関係しています。とある少女は、恋人の死を知り、恋人の肉体の上にスノードロップを置いたところ、死体がスノードロップになってしまったという言い伝えがあります。

この言い伝えから、スノードロップは死を連想する花となり、死を連想させるスノードロップを送るということは【あなたの死を望む】ことを意味していると捉えられてしまうことから、この花言葉がつけられるようになったと言われています。特にお見舞いの花としては最悪の花となるため、注意が必要です。

綺麗な花にはトゲがある

ゴジアオイの美しさの裏側に潜む、花言葉の恐ろしさや由来、さらには発火作用による自然発火の恐ろしさについて触れてきました。美しい花だと思っていたものの、花言葉などの意味を知ると、恐ろしい花のように思えてきてしまうものでしょう。プレゼントに選んではいけないというのも納得出来たはずです。

しかし、花というのはいくら怖い花言葉などを知っていたとしても、どこか惹かれてしまう魅力を持っています。まさしくその有様は、綺麗な花にはトゲがあると言えるものであり、危険を知っていても近づきたい、触れてみたい、と魅了されてしまうものでもあります。

また、ゴジアオイだけでなくプレゼントに注意が必要な花はいくつかあります。もし、花をプレゼントしたいと考えている人は、まずはそのプレゼントに選んだ花の花言葉、または花にまつわる神話や言い伝えに触れてみて、本当にプレゼントしても良い花なのか、見極めてみると安心して贈れるでしょう。

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