テイルズオブベルセリアの主人公ベルベットってどんなキャラか？

1995年のテイルズオブファンタジアから20年、シリーズが登場し続けているRPGです。
どのシリーズも舞台は剣と魔法の存在する世界で、それぞれの世界で魔法の仕組みや名称が違います。
テイルズオブシリーズには大きな特徴がいくつかありますが、そのうち二つをご紹介します。
舞台設定は王道ですが、ストーリーは単純な善いものが勝ち、悪いものが倒される、という筋書きではありません。敵も味方も、味方同士の間でもそれぞれの信念や思うところに従って行動する故に相手とぶつかり、戦いに至るのです。この現実味があって重厚なストーリーが特徴の一つです。
もう一つの特徴が戦闘システムです。テイルズオブシリーズはRPGですが、戦闘の造りが凝っていて、術技や奥義、秘奥義、スキル変化技と呼ばれる多種多様の技をプレイヤーが自分のタイミングで組み合わせて戦えるようになっています。
ポケモンなどのターン制バトルで技をチョイスして、というタイプではなく、格闘ゲームタイプで操作の分かりやすい方、という感じのシステムです。
他の特徴としては人気の声優陣の起用やキャラクターデザインに藤島康介さんやいのまたむつみさんといった漫画家、イラストレーターを起用していること、基本的にはモデリングされた半立体的な映像にテレビで見るようなアニメーションパートが挿入されているところなどがあります。
本編作品であるマザーシップタイトルと外伝作品であるエスコートタイトルに大きく分けられます。

そんなテイルズオブシリーズのマザーシップタイトル16番目が2016年発売テイルズオブベルセリアです。テイルズオブエクシリア（2011年）ではミラが女性主人公として登場しましたが、男性主人公も同時にいました。今回のテイルズオブベルセリアでベルベットは女性初の単独主人公です。
作品のテーマは『感情と理』で、主人公ベルベットが『感情』のもと復讐を遂げようとする話です。
ベルセリアの世界には業魔病という人が魔物になっていく病が存在していて、これに侵されると人を襲うようになっていきます。
業魔病の完全な罹患者が業魔と呼ばれ、人間離れした魔物の力を持ちます。理性を保ったままの業魔も存在しています。特徴は人間とは見た目の違う体。どの程度魔物寄りになるかは個体差があります。ベルベットの左腕も業魔の特徴を持っています。

本編の始まる三年前、村で生活する娘であったベルベットは業魔病と関連があるとされる『緋の夜』に家族を殺され、左腕に業魔の力を持つようになります。
家族を殺した人物への復讐を目的にしています。この人物というのが業魔から人々を救う組織の人物。この組織は国の政治や軍事を司っているため、ベルベットの復讐は重大な敵対行為となっています。
ベルベットの武器は刺突剣。さらに左手の業魔の力を解放して戦うスタイルです。
歴代のテイルズ主人公たちと同様、テイルズを始めたばかりの人でも使いやすい、素早い技の繰り出しが出来ます。
復讐をするというマグマのような激情を体内に押し込めている彼女を演じる声優さんは佐藤莉奈さん。少し低音の声がベルベットにぴったりです。

ベルセリアにおいては通常攻撃の他にソウル、という機能があります。
敵をスタン（気絶）や状態異常、撃破するとソウルゲージというゲージが溜まっていきます。これが3以上ある状態でR2ボタンを長押しするとブレイクソウルという強力な技がソウルゲージのある間使えるようになり、通常の斬りや突き、斬りなどに魔法を重ねた特技やその発展系である奥義などと連携した戦闘が出来ます。
これまでのテイルズオブでいうと、オーバーリミッツに近いかもしれません。そしてオーバーリミッツ中にだけ使える技の種類が多い、とテイルズオブをプレイしたことのある人は考えてください。
先にも言いましたが、主人公であるベルベットは技の出が早く比較的扱いやすいです。

通常の衣装の他にプレイステーションのネットストアから購入することで使用できる衣装が存在します。ベルベットの衣装も海賊の衣装やメイド服、中にはアイドルマスター風の衣装とたくさんあり、凛と鋭いベルベットの思いの外柔らかく可愛らしい姿を見られます。
中でも歴代キャラクター衣装だと今までのテイルズキャラの衣装になるのですが、ベルベットはテイルズオブデスティニーのお金にガメツい行動はヒロイン、ルーティのコスチュームになります。普段は下の方で結んでいるベルベットの髪がポニーテールになって新鮮です。露出の多い衣装はいつもとあまり変わりません。

ベルベットは感情に従い業魔の力を使い、復讐へと突き進んでいきます。
ですが、復讐を掲げる前、三年前のベルベットは普通の家庭の優しい少女です。ストーリーの途中で『櫛』を眺める彼女は静かで穏やかな瞳を見せます。
彼女の行く末を見送り、彼女のすることを当然と呼ぶか、英断と呼ぶか、意外と呼ぶか、間違っていると呼ぶかはプレイする我々の『感情』に委ねられているのです。