魅了し続けるフランスの俳優たち

食やファッションなど、あらゆる分野で世界の注目を集めてきたフランス。映画やドラマで活躍する、フランス俳優たちも、常に話題の中心にいました。ハリウッド映画や、時には日本のCMにも登場してきた、フランスの俳優たち、またフランス映画の名作もご紹介します。

フランス映画の魅力

フランス映画の魅力は、人それぞれ感じるところはあります。ハリウッド映画の多くは、娯楽性に富んでいて、ハッピーエンドに終わる作品が多いと言われています。一方、フランス映画は、生や死を哲学的に真正面から描く作品が多く、ハッピーエンドにならないこともしばしばあります。

イケメンから往年のスターまで、フランス俳優を紹介

数多くいるフランスの俳優の中から、今回は最も注目されている8人をご紹介します。あなたは、何人知っていますか?

フランス映画で活躍する俳優①<カトリーヌ・ドヌーヴ>

【生年月日】  1943年19月22日(74歳)
【出身地】   パリ
【活動期間】  1957年から

フランスを代表する俳優のひとり、カトリーヌ・ドヌーヴ。『シェルブールの雨傘』や『昼顔』などに出演しています。芸人・監督としても活躍する、北野武さんもこれらの映画から影響を受けていることを、インタビューで語っています。

昔と変わらずの美貌の持ち主

スラリとした体形と、美しい顔立ちで、カトリーヌさんはモデルとしても活躍しています。フランスを代表するブランド、『ルイ・ヴィトン』などのモデルとしても活動しています。

さらに、2017年6月に都内で行われた、『フランス映画祭2017』では、オープニングセレモニーにもカトリーヌさんは登場し、往年のファンたちを喜ばせました。

フランス映画で活躍する俳優②<イザベル・ユペール>

【生年月日】  1953年3月16日(64歳)
【出身地】   パリ
【活動期間】  1971年から

英語の先生をしていた母親に励まされ、フランス国立高等演劇学校で演劇を学びました。セザール賞(フランスの映画賞。アメリカのアカデミー賞に相当する)には、主演女優賞に14回もノミネートされており、史上最多記録です。まさしく、フランス版メリル・ストリープで、フランス俳優を代表する演技派です。

2002年に公開された、フランス映画『8人の女たち』では、コメディエンヌとして出演し、新たな新境地を開拓したと言われています。

自身初のアカデミー賞ノミネート

2016年、フランス・ベルギー合作のスリラー映画『エル ELLE』にイザベルは主演で出演しました。この映画で、第89回アカデミー賞主演女優賞に初ノミネートされました。

フランス映画で活躍する俳優③<エヴァ・グリーン>

【生年月日】  1980年7月5日(37歳)
【出身地】   パリ
【活動期間】  2003年から

二卵性双生児として生まれたエヴァ・グリーン。2006年に出演した、映画『007 カジノ・ロワイヤル』では、ボンドガールに選ばれたことがきっかけで、世界的に有名なフランス俳優となりました。

フランス語の他に、イギリス英語・アメリカ英語を話し、また最近では日本語も勉強するなど才女としても凄いフランス俳優です。

ハリウッド映画にも出演

ハリウッド映画にも多く出演しているエヴァ・グリーン。2016年には、映画『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』に出演し、屋敷の女主人を演じました。端正な顔立ちのエヴァは、ゴシックホラー系がよく映える、ミステリー美女です。

フランス映画で活躍する俳優④<レア・セドゥ>

【生年月日】  1985年7月1日(32歳)
【出身地】   パリ
【活動期間】  2006年から

俳優として活動した2年後の2008年、映画『美しいひと』に出演したレアは、第34回セザール賞・有望新人女優賞にノミネートされたことがきっかけで、世界的に知られる俳優となりました。

その後、2011年には映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』、2014年には『美女と野獣』など多くの映画に主演として出演しています。

若手女優の有望株

2015年に公開された、映画『007 スペクター』で、レアはボンドガールとして出演しました。前作『007 スカイフォール』でもフランス俳優『ベレニス・マーロウ』がボンドガールを演じ2作連続で、フランス俳優がボンドガールを務めたことで、フランス国内では話題となりました。

『007 スカイフォール』公開前から、パリ市内のあちこちに映画ポスターが張られ、映画への期待が伺えました。

フランス映画で活躍する俳優⑤<アラン・ドロン>

【生年月日】  1935年11月8日(81歳)
【出身地】   オー=ド=セーヌ
【活動期間】  1957年~2017年

若い頃から美男子として有名だったアランは、女優のブリジット・オーベールに「カンヌで映画祭があるから、ぶらぶらしていれば、スカウトされるんじゃない?」と言われ、友人とカンヌの砂浜を歩いていました。

すると、ハリウッドの一流エージェント・ンリー・ウィルスンにスカウトされ、俳優デビューを果たします。

昔も今も、超イケメン!

1960年に公開された、映画『太陽がいっぱい』が公開されると、端正な顔立ちと鍛えられた体をおししげなく披露し、世界的に大ヒットしました。

その後も、ハリウッド映画やフランスドラマなどに多数出演しましたが、2017年、映画・舞台1本ずつ出演を最後に、俳優を引退することを発表しました。このニュースには、フランス国内だけでなく、世界中でも衝撃の出来事でした。

フランス映画で活躍する俳優⑥<ジャン・レノ>

【生年月日】  1948年7月30日(69歳)
【出身地】   モロッコ カサブランカ
        (国籍はフランス)
【活動期間】  1980年から

フランス人監督リュック・ベッソンの映画に多く出演しているジャン。1988年公開の『レオン』や1996年公開の『ミッション:インポッシブル』に出演しています。現在も、ハリウッド映画やフランス映画両方に、積極的に出演・活動しています。

ドラえもん役で、日本のCMに出演!?

2011年に放送された、トヨタ自動車のCMでは、ドラえもん役で登場しています。CM制作スタッフは、ダメ元でジャンに出演依頼をしたところ「ドラえもんはフランスでも人気のキャラクターだ。ぜひ出演したい」と快く承諾してくれたそうです。

このCMが放送された当時、「俳優のジャン・レノがドラえもんを演じている!」と話題になりました。

フランス映画で活躍する俳優⑦<オマール・シー>

【生年月日】  1978年1月20日(39歳)
【出身地】   イヴリーヌ
【活動期間】  2000年から

コメディユニット『オマール・エ・フレッド』としても活躍するオマール。コメディアンとして活動する傍ら、多くのフランス映画に俳優として出演しています。

黒人俳優として、一躍有名に

2011年に公開された、映画『最強のふたり』にダブル主演し、第24回東京国際映画祭・最優秀男優賞、第37回セザール賞・主演男優賞などを受賞しました。この映画は、実話を元にしたコメディ映画ですが、フランス国内の観客動員数は、歴代2位となる大ヒットとなりました。

フランスで問題となっている、貧困層が抱える問題を、ブラックユーモアをふまえた同作品は、笑って泣ける映画として、現在でも人気の作品です。

フランス映画で活躍する俳優⑧<ラファエル・ペルソナ>

【生年月日】  1981年7月23日(36歳)
【出身地】   トゥールーズ
【活動期間】  1998年から

演劇学校で演技を学んだ後、2000年放送のテレビ映画『Un homme à la maison』で大きな役を掴み、俳優として飛躍します。

2010年からは、映画出演を中心に活動し、同年La Princesse de Montpensier』で、第36回セザール賞・有望男優賞にノミネートされました。

アランドロンの再来として話題に

2012年のフランス映画『黒いスーツを着た男』にラファエルは、主演として出演しています。

2013年、都内で開催されたフランス映画祭に出席するために来日したラファエルは、「アラン・ドロンの再来」と紹介されました。端正な顔立ちが、若い女性を虜にしたのみならず、アラン・ドロンを知る往年のファンにも認知されるきっかけとなりました。

フランス映画の名作①ロシュフォールの恋人たち

『ロシュフォールの恋人たち』は、1967年公開のミュージカル作品です。カトリーヌ・ドヌーヴとドヌーヴとフランソワーズ・ドルレアックは実の姉妹ですが、双子の姉妹を演じました。

パリでの成功を夢見る姉妹の物語

本作は、フランス西南部のロシュフォールに住む双子の姉妹を描いています。デルフィーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)はバレリーナ、ソランジュ(フランソワーズ・ドルレアック)は音楽家としてパリで成功し、素敵な恋人にめぐり合うことを夢見ています。

そんな二人の運命を変える年に一度の街の祭りがやってきます。

フランス映画音楽界を代表するミシェル・ルグランが音楽を担当

音楽は、フランス映画音楽界を代表するミシェル・ルグランが担当しました。本作は、ミュージカル映画に新風を巻き起こした作品となっています。

フランス映画の名作②レオン

『レオン』は1994年に公開された作品です。フランスとアメリカの合作映画で、ジャン・レノとナタリー・ポートマンがブレイクするきっかけとなりました。

リュック・ベッソン監督の代表作

監督はフランスを代表する監督の一人であるリュック・ベッソンであり、ハリウッド進出第一弾の作品となりました。リュック・ベッソン監督の『ニキータ』(1990)を髣髴とさせ、同作でジャン・レノが演じたキャラクターが主人公となったような作品です。

完全版が好評

本作は孤独な殺し屋レオンと家族を失った隣人の少女マチルダの交流を描いています。通常版ではカットされましたが、リュック・ベッソン監督自身が22分間の未公開シーンを加えた完全版では、レオンとマチルダが愛の言葉を交わすシーンも収録されています。

フランス映画の名作③太陽がいっぱい

「太陽がいっぱい」は1960年に公開された作品です。主演のアラン・ドロンが大ブレイクするきっかけとなりました。

ルネ・クレマン監督の代表作

ルネ・クレマン監督は、陸軍で記録映画制作に携わり、除隊後、映画界に入りました。フランスのレジスタンスを描いたセミ・ドキュメンタリー『鉄路の闘い』(1945)は、カンヌ国際映画祭で監督賞などを受賞しました。また『禁じられた遊び』(1951)は、アカデミー賞外国映画賞などを受賞しています。

ピカレスク・サスペンスの傑作

本作は、パトリシア・ハイスミスの小説『The Talented Mr. Ripley』を原作としており、資産家の友人の財産、恋人を手に入れることをねらった貧乏な青年トム・リプリー(アラン・ドロン)を描いています。

フランス映画の俳優がもっと知りたい!

フランスの俳優を8人ご紹介しましたが、お気に入りの俳優は見つかりましたか?今回ご紹介した意外にも、まだまだ知ってほしい俳優がたくさんいます!ぜひ、フランス映画をたくさん見て、お気に入りの俳優を見つけてみてください!

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